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阿武隈急行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
阿武隈急行株式会社
AbukumaExpress.,ltd
ロゴ
阿武隈急行のロゴ
阿武隈急行の8100系電車
種類 株式会社
略称 阿武急(あぶきゅう)
本社所在地 日本の旗 日本
960-0773
福島県伊達市梁川町五反田100番地1
北緯37度50分32.92秒 東経140度35分59.89秒 / 北緯37.8424778度 東経140.5999694度 / 37.8424778; 140.5999694座標: 北緯37度50分32.92秒 東経140度35分59.89秒 / 北緯37.8424778度 東経140.5999694度 / 37.8424778; 140.5999694
設立 1984年昭和59年)4月5日
業種 陸運業
法人番号 8380001003238 ウィキデータを編集
事業内容 旅客鉄道事業
不動産業、旅行業他
代表者 代表取締役社長 菅原 久吉
資本金 15億円(2022年3月31日時点)[1]
発行済株式総数 30,000株
(2013年3月31日現在)
売上高 4億3102万5000円
(2022年3月期[1]
営業利益 △6億2431万7000円
(2022年3月期[1]
純利益 △10億1908万2000円
(2022年3月期[1]
純資産 △8億7192万9000円
(2022年3月31日現在[1]
総資産 22億9394万6000円
(2022年3月31日現在[1]
従業員数 79人
(2018年3月31日現在[2]
決算期 3月31日
主要株主 福島県 28.0%
宮城県 25.6%
福島交通 20.0%
福島市 6.1%
伊達市 5.2%
(2019年3月31日現在[3]
外部リンク http://www.abukyu.co.jp/
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阿武隈急行株式会社(あぶくまきゅうこう)は、福島県伊達市に本社を置き、福島県および宮城県で旧日本国有鉄道(国鉄)の特定地方交通線および日本鉄道建設公団の建設線(丸森線)を引き継いだ阿武隈急行線を運営する第三セクター鉄道会社である。阿武急(あぶきゅう)とも呼ばれている。

会社設立から4年後の1988年に全線開業を果たした。現在は宮城・福島両県および沿線自治体で過半数の株式を保有するが、設立当初は地元の鉄道・バス会社福島交通が株式の51%を保有していた。現在も福島駅において、福島交通飯坂線と駅舎およびプラットホームを共用している。

歴史

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路線

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路線図(クリックで拡大)

利用状況

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輸送密度は以下の通り[21]

年度 輸送密度(人/日) 備考
1986 1,206 開業
1987 1,391
1988 1,753 全線開通
1989 1,804
1990 2,049
1991 2,266
1992 2,350
1993 2,351 輸送密度最高値
1994 2,304
1995 2,322
1996 2,315
1997 2,270
1998 2,245
1999 2,190
2000 2,176
2001 2,140
2002 2,063
2003 2,000
2004 1,930
2005 1,926
2006 1,879
2007 1,833
2008 1,857
2009 1,762
2010 1,810
2011 1,500
2012 1,801
2013 1,838
2014 1,833
2015 1,827
2016 1,803
2017 1,764
2018 1,755
2019 1,455
2020 00985
2021 1,076
2022
2023

車両

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現有車両

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  • 8100系電車 - AM8100形とAT8100形の2両編成。9編成が在籍[5]
  • AB900系電車 - 老朽化の進んだ8100系の置換えを目的に導入され、全車が本形式に統一される予定である。2018年7月1日の福島民友新聞および同日開催の「あぶ急全線開業30周年 大感謝まつり」で形式名と車両概要が公式に発表された[22][23]。2018年度に2両1編成を先行導入[24]。2019年7月1日より営業運転開始[25][26][27]

過去の車両

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  • キハ22形気動車 - 1986年の暫定開業に際して、国鉄から5両(148, 152, 159, 160, 162)を借り入れた。1988年の全線開業により、8100系電車が導入されたのにともない、国鉄を継承したJR東日本に返還された。
  • A417系電車 - 2008年10月30日に運行開始。3両1編成が在籍[5]。JR東日本より東北本線で使用されていた417系を譲受。平日朝夕の特定の運用についていた。2016年3月26日のダイヤ改正で定期運用を外れ、同年5月28日の臨時列車で最終運行[28][29]

記念乗車券・フリー乗車券

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2019年10月1日現在[30]

  • フリー乗車券
    • 阿武隈急行線が1日乗り放題。
    • 毎月第1日曜日、元日鉄道の日(10月14日)の年14回発売。
    • 値段は大人600円・小児300円。福島保原梁川丸森角田の各有人駅または無人駅からの乗車時(槻木駅含む)は列車内で発売。
  • あぶ急トクだねきっぷ
    • 阿武隈急行線が1日乗り放題。
    • 毎月9の付く日(9・19・29日)発売。
    • 値段は大人900円・小児450円。福島・保原・梁川・丸森・角田の各有人駅で発売。
  • 飯坂温泉日帰りきっぷ
    • 阿武隈急行線と福島交通飯坂線のフリー切符で、飯坂温泉の協賛旅館・ホテルに1回限り入浴が可能である。
    • 福島片岡鶴太郎美術庭園、飯坂明治大正ガラス美術館の入場料が割引になるサービスもある。
    • 値段は大人1500円、小児750円。福島・保原・梁川・丸森・角田の各有人駅で発売。無人駅(槻木駅含む)から乗車した場合は有人駅で購入。
  • 福馬券
    • 阿武隈急行福島駅着発往復乗車券・福島競馬場入場引換券がセットになっている。
    • 福島競馬開催日に合わせて発売、開催日当日に利用できる。
    • 値段は大人900円、小児450円。福島・保原・梁川・丸森・角田の各有人駅で発売。
  • GO!かくだきっぷ
    • 「合格」とかけた名称の縁起物とされる切符で、受験シーズン始まりの12月ごろから枚数限定で発売される。沿線の「天神社」で祈祷済み。
    • 値段は角田駅 - やながわ希望の森公園前駅間運賃と同一額の590円。各有人駅で発売される。
    • 2008年の新発売時には日本全国各地の受験生から多くの注文があり、新聞等でも取り上げられた。
    • 発売開始当初はきっぷを絵馬の形に切り取ることができ、沿線の天神社で絵馬として使用できた。
    • 2011年からは、お守りの形をしたものを発売している。
  • 中高生なつ割ワンコインきっぷ
    • 中高生の夏季休暇期間に合わせて発売される。
    • 阿武隈急行線が1日乗り放題。
    • 値段は500円。各有人駅で発売される。購入の際に「学生証」の提示が条件となっている。
  • 中高生ふゆ割ワンコインきっぷ
    • 中高生の冬季休暇期間に合わせて発売される。
    • 阿武隈急行線が1日乗り放題。
    • 値段は500円。各有人駅で発売される。購入の際に「学生証」の提示が条件となっている。
  • シニア割ワンコインきっぷ[31][32]
    • 65歳以上の高齢者が対象で、1 - 3月ごろに発売される。
    • 阿武隈急行線が1日乗り放題。
    • 値段は500円。各有人駅で発売される。本人だけが購入でき、購入の際に年齢が証明できる身分証の提示が条件となっている。

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f 第38期 事業報告計算書類” (PDF). 阿武隈急行株式会社. 2022年11月23日閲覧。
  2. ^ 鉄道統計年報平成29年度版 - 国土交通省
  3. ^ 令和元年度鉄道要覧
  4. ^ 会社概要 - 阿武隈急行
  5. ^ a b c d e f g h 会社案内 (PDF) - 阿武隈急行(2013年12月30日閲覧)
  6. ^ a b c 阿武隈急行株式会社 - 国土交通省東北運輸局
  7. ^ 「JR年表」『JR気動車客車情報 89年版』ジェー・アール・アール、1989年8月1日、142頁。ISBN 4-88283-110-4 
  8. ^ a b c d e 今尾恵介『日本鉄道旅行地図帳 東日本大震災の記録』新潮社、2011年、9頁。 
  9. ^ “福島県内の鉄道...12日「計画運休」 台風19号接近でJRなど”. 福島民友新聞 (福島民友新聞社). (2019年10月12日). https://www.minyu-net.com/news/news/FM20191012-423516.php 
  10. ^ “阿武隈急行、復旧見通せず 被害42カ所 宮城側不通続く”. 河北新報 (河北新報社). (2019年10月27日). https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201910/20191027_73005.html 2019年11月9日閲覧。 
  11. ^ “阿武隈急行の丸森-槻木間が再開、汽笛一声 復興行き”. 河北新報 (河北新報社). (2019年12月6日). https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201912/20191206_13034.html 2019年12月27日閲覧。 
  12. ^ “阿武隈急行31日全線再開 富野-丸森、1年ぶり本復旧”. 河北新報 ONLINE NEWS. (2020年10月8日). https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202010/20201008_72024.html 2020年10月31日閲覧。 
  13. ^ “阿武急、待望の全線再開 台風19号被災から1年ぶり”. 河北新報 ONLINE NEWS. (2020年10月31日). https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202010/20201031_12022.html 2020年11月1日閲覧。 
  14. ^ “阿武隈急行、地震で道床流出など被害 - 丸森駅ホーム・駅舎も損傷”. マイナビニュース. (2021年3月14日). https://news.mynavi.jp/article/20210214-1731250/ 2022年3月22日閲覧。 
  15. ^ “東北新幹線「再開に10日」 在来線は全て復旧”. 河北新報 ONLINE NEWS. (2021年3月16日). https://kahoku.news/articles/20210216khn000005.html 2022年3月22日閲覧。 
  16. ^ “宮城・福島震度6強から1週間、復旧の見通し立たず 阿武隈急行”. 産経新聞. (2022年3月23日). https://www.sankei.com/article/20220323-SKSNM6K7EBJQNKINAALDA6A4OQ/ 2022年3月23日閲覧。 
  17. ^ a b “阿武隈急行、丸森-槻木18日運転再開 梁川-丸森は25日”. 河北新報. (2022年4月14日). https://kahoku.news/articles/20220414khn000001.html 2022年4月18日閲覧。 
  18. ^ “阿武隈急行あす再開 丸森―槻木間、28日まで朝夕のみのダイヤ”. 河北新報. (2022年4月17日). https://kahoku.news/articles/20220416khn000049.html 2022年4月18日閲覧。 
  19. ^ “「阿武隈急行」6月下旬にも全線再開 保原-梁川間は5月23日”. 福島民友新聞. (2022年5月18日). https://www.minyu-net.com/news/news/FM20220518-704568.php 2022年11月13日閲覧。 
  20. ^ “阿武隈急行が全線再開 震度6強から3カ月”. 河北新報 (河北新報社). (2022年6月27日). https://kahoku.news/articles/20220627khn000035.html 2022年11月13日閲覧。 
  21. ^ 会 社 概 況 (令和4年7月1日現在)”. 阿武隈急行株式会社. 2023年10月24日閲覧。
  22. ^ 福島民友新聞 2018年7月1日 6面-7面「祝 阿武隈急行 全線開業30周年」
  23. ^ “30周年記念イベントを実施します!”. 阿武隈急行. (2018年5月9日). http://www.abukyu.co.jp/sp/2018/05/30.html 2018年7月1日閲覧。 
  24. ^ “<宮城県>阿武隈急行に1億円 車両更新を支援 2月補正予算”. 河北新報 (河北新報社). (2018年2月14日). http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201802/20180214_11023.html 
  25. ^ “新型車両「AB900系」搬入 阿武隈急行、営業運転は7月予定”. 福島民友 みんゆうNet (福島民友新聞社). (2019年2月23日). http://www.minyu-net.com/news/news/FM20190223-353648.php 
  26. ^ “『新型車両』始動! AB900系 阿武隈急行、開業以来初導入”. 福島民友 みんゆうNet (福島民友新聞社). (2019年7月2日). オリジナルの2019年7月3日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190703182522/https://www.minyu-net.com/news/news/FM20190702-392512.php 2023年2月22日閲覧。 
  27. ^ “阿武急の新車両お目見え 「AB900系」梁川駅で出発式”. 福島民報 (福島民報社). (2019年7月2日). https://www.minpo.jp/news/moredetail/2019070264840 2019年7月4日閲覧。 
  28. ^ 【阿武隈急行】A417系ラストラン”. 鉄道ホビダス RMニュース. ネコ・パブリッシング (2016年5月30日). 2016年6月3日閲覧。
  29. ^ 阿武隈急行「ありがとうA417系電車」運転”. 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース. 交友社 (2016年5月29日). 2016年6月3日閲覧。
  30. ^ おトクなきっぷ”. 阿武隈急行. 2019年10月14日閲覧。
  31. ^ “「シニア割ワンコイン切符」発売中です!”. 阿武隈急行. (2018年1月24日). http://www.abukyu.co.jp/sp/2018/01/post-425.html 
  32. ^ 阿武隈急行(株) 平成24年度 賛同団体の取組”. 観光庁. 2019年10月14日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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