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膝窩

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
膝窩
Popliteal fossa
右脚の膝窩
概要
表記・識別
ラテン語 Fossa poplitea
グレイ解剖学 p.631
TA A01.2.08.013
FMA 22525
解剖学用語

膝窩(しっか、英語: popliteal fossahough[1]kneepitとも呼ばれる)とは、膝関節の裏側にある浅いくぼみ英語版を指す。膝関節の裏側なので、膝窩で見られる骨は、大腿骨脛骨である。他の大関節の屈側面(鼠蹊部脇の下肘窩、本質的な意味で頸部の前面)と同様に、血管や神経が比較的表層を通り、多くのリンパ節が存在する部位となっている。

構造

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境界

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膝窩の境界は以下の通りである[1]

  内側 外側
上部 半膜様筋
半腱様筋[2]
大腿二頭筋[2]
下部 腓腹筋内側頭[2] 腓腹筋外側頭
足底筋[2]

浅層

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浅側から深側へと、浅層は以下のような構造になっている:

  1. 皮膚[1]
  2. 表層筋膜英語版[1]小伏在静脈英語版後大腿皮神経終末枝、内側皮神経英語版後方部、外側腓腹皮神経内側腓腹皮神経英語版が含まれる[1]
  3. 膝窩筋膜[1][2]

深層

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深層は、以下の物によって構成されている:

  1. 大腿骨の膝窩部表面[2]
  2. 膝関節の被膜と、斜膝窩靭帯英語版[2]
  3. 膝窩筋を覆う強固な筋膜[2]

主な内容

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膝窩内の構造物には、(浅層から深層へ)以下の物が含まれる[1]

なお、総腓骨神経も膝窩の上角から伸びている[4]

追加画像

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関連項目

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脚注

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  1. ^ a b c d e f Buckenmaier III C (2008年). “Chapter 20: Popliteal nerve block”. The Military Advanced Regional Anesthesia and Analgesia Handbook. Rockville, Maryland: Defense & Veterans Pain Management Initiative (DVPMI). 2016年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年6月8日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h Nichols, Jennifer S.; Ashford, Robert U. (2013-04-01). “Surgical anatomy & pathology of the popliteal fossa” (英語). Orthopaedics and Trauma 27 (2): 113–117. doi:10.1016/j.mporth.2013.02.011. ISSN 1877-1327. http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S187713271300016X. 
  3. ^ a b c Clinically Oriented Anatomy by Moore, 6th edition
  4. ^ The Popliteal Fossa - Borders - Contents - TeachMeAnatomy”. 2023年5月18日閲覧。

外部リンク

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