粟生駅
粟生駅 | |
---|---|
駅舎(2019年6月) | |
あお Ao | |
所在地 | 兵庫県小野市粟生町[注釈 1][1][2] |
所属事業者 |
西日本旅客鉄道(JR西日本) 神戸電鉄 北条鉄道 |
電報略号 | アオ |
駅構造 | 地上駅[1][2] |
ホーム | 3面4線[1][2] |
乗車人員 -統計年度- |
(JR西日本)-2021年- 907[3]人/日(降車客含まず) (神戸電鉄)-2021年- 764[3]人/日(降車客含まず) |
乗降人員 -統計年度- |
(神戸電鉄)-2021年- 1,012[4][5]人/日 |
開業年月日 | 1913年(大正2年)8月10日[1] |
乗入路線 3 路線 | |
所属路線 | ■加古川線(JR西日本) |
キロ程 | 16.6 km(加古川起点) |
◄小野町 (2.9 km) (2.6 km) 河合西► | |
所属路線 | ■神戸電鉄粟生線 |
駅番号 | KB59 |
キロ程 |
29.2 km(鈴蘭台起点) 新開地から37.1 km |
◄KB58 葉多 (1.5 km) | |
所属路線 | 北条鉄道北条線 |
キロ程 | 0.0 km(粟生起点) |
(3.5 km) 網引► | |
備考 |
共同使用駅(JR西日本の管轄駅)[1][2] 無人駅[1] |
神戸電鉄ホームに中間改札 有 |
粟生駅(あおえき)は、兵庫県小野市粟生町[注釈 1]にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・神戸電鉄・北条鉄道の駅である[1][2]
概要
[編集]JR西日本の加古川線、北条鉄道の北条線、神戸電鉄の粟生線が乗り入れている。このうち北条線は当駅が起点、粟生線は当駅が終点である。3社の共同使用駅であり、加古川駅が管理する無人駅である。神戸電鉄では最西端の駅である。
PiTaPa・ICOCA等の全国相互利用対応交通系ICカードはJR西日本加古川線・神戸電鉄粟生線で使用できる。
歴史
[編集]- 1913年(大正2年)8月10日[1]:播州鉄道 国包駅(現・厄神駅) - 西脇駅間の開通と同時に開業[7]。旅客・貨物の取り扱いを開始[7]。
- 1915年(大正4年)3月3日[8]:播州鉄道 当駅 - 北条町駅間が開通[9]。
- 1923年(大正12年)12月21日:播丹鉄道の駅となる[10]。
- 1943年(昭和18年)6月1日:播丹鉄道の国有化により鉄道省加古川線・北条線の駅となる[11]。
- 1952年(昭和27年)4月10日:神戸電気鉄道(現:神戸電鉄)粟生線が当駅まで全通[2]。
- 1971年(昭和46年)3月4日:神戸電気鉄道で無人の回送電車が電鉄小野駅から当駅まで暴走、発車待ちの電車と衝突[12]。
- 1974年(昭和49年)10月1日:貨物の取り扱いを廃止[7]。
- 1985年(昭和60年)
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、国鉄の駅は西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる[7]。
- 1990年(平成2年)6月1日:加古川鉄道部発足により、加古川線の駅はその管轄となる。
- 2009年(平成21年)
- 2016年(平成28年)3月26日:JR西日本でICカード「ICOCA」の利用が可能となる[17]。ICカード専用簡易改札機で対応。
- 2022年(令和4年)
- 3月11日:きっぷうりばの営業を終了。
- 4月1日:無人化。
駅構造
[編集]駅舎は東側にあり、2009年(平成21年)に改築された[1][16]。改築直後から飲食店「シルキーウェイあわの里」を併設していたが、2013年に閉店。2022年8月には跡地に「けやき焙煎所」がオープンした。
頭端式・単式・島式3面4線のホームを有する地上駅になっている[1][2]。頭端式ホーム(4番線)が神戸電鉄粟生線、駅舎のある単式ホーム(2番線)と島式ホーム駅舎側(1番線)がJR加古川線、その反対側(3番線)が北条鉄道北条線となっている[1][2]。ホーム間の連絡は跨線橋で行う。
神戸電鉄のホームには、JRの駅舎から入り、中間改札を通ることになる[18]。実際には本来の駅舎内ではなくここに神戸電鉄用の出札口がある。元は2番線と同じホームの向かい側から乗降していたが、1999年(平成11年)10月1日からスルッとKANSAIが導入されるのに伴い改札を分離する必要が生じた事から、反対側に単式ホームを設けてこの形になったものである。神戸電鉄の駅舎には、沿線光ネットワークに接続された駅務遠隔システムが導入されており、志染駅のセンター駅から自動券売機・自動改札機・自動精算機・TVカメラ・インターホン・シャッターが遠隔操作され、駅員巡回駅となっている。なお、2番線と同じホームの向かい側から乗降していた時代は電車とホームの間に段差があったが、現在のホームになってからは段差がなくなった。
北条鉄道のホームには中間改札はなく、乗車券は駅で発売されていないため、降車時に車内で運賃を支払う[1]。北条線の線路は国鉄時代には加古川線とつながり、直通列車も運行されていたが、第三セクター化により線路も分断されて加古川側に車止めが置かれている。
JR駅舎入り口には、簡易的な発車標が設置されていたが、無人化とともに廃止された。
のりば
[編集]駅本屋側から近い順に表記する。
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
4 | 神戸電鉄粟生線 | 新開地方面[20] | ||
- | (神戸電鉄旧ホーム) | (不使用) | ||
2 | 加古川線 | 上り | 厄神・加古川方面 | 折り返し列車の一部は1番のりば |
1 | 下り | 西脇市・谷川方面 | ||
3 | 北条鉄道北条線 | 法華口・北条町方面 |
- 付記事項
- 当駅始発の加古川方面行きの列車は原則として2番のりばから発車する。ただし、6時台の当駅始発は到着時に反対列車との行き違いを伴うため、1番のりばからの発車である。
- かつては、駅舎側のホームが1番線(JR加古川線上り、加古川方面)で、島式ホームが2番線(JR加古川線下り、西脇市方面)であったが、電化工事に伴って現在の形に番線変更がなされた。
-
JRホーム
加古川方を望む。左側が2番線、右側が1番線 -
神戸電鉄ホーム
現在は左側の4番ホームから乗降扱いを行っており、右側は使用していない。 -
北条鉄道ホーム(2006年7月)
JRホームが加古川線電化で嵩上げされたため段差が生じ、新たに柵と階段が設けられている。
ダイヤ
[編集]JR
[編集]日中時間帯は1時間に1本が停車する。平日の朝夕には当駅折り返しの設定がある。
北条鉄道
[編集]2022年3月12日ダイヤ改正より、21往復(平日のみ。土休日は17往復)となっている[21]。
神戸電鉄
[編集]7・8・19時台は1時間に3本、6・20時台は1時間に2本、それ以外の時間帯は1時間に1本というダイヤ設定となっている。そして大半の列車は、有馬線・神戸高速線を通って新開地まで乗り入れる。(2022年3月12日 ダイヤ改正)
利用状況
[編集]近年の1日平均乗車人員は下表のとおりである。
年度 | 1日平均乗車人員 | |
---|---|---|
JR西日本 | 神戸電鉄 | |
1996年 | 1,002 | 790 |
1997年 | 953 | 749 |
1998年 | 939 | 755 |
1999年 | 865 | 910 |
2000年 | 911 | 956 |
2001年 | 839 | 903 |
2002年 | 850 | 904 |
2003年 | 773 | 866 |
2004年 | 749 | 819 |
2005年 | 797 | 817 |
2006年 | 788 | 829 |
2007年 | 823 | 815 |
2008年 | 898 | 823 |
2009年 | 865 | 775 |
2010年 | 896 | 803 |
2011年 | 853 | 796 |
2012年 | 888 | 809 |
2013年 | 935 | 807 |
2014年 | 915 | 804 |
2015年 | 939 | 838 |
2016年 | 980 | 849 |
2017年 | 1,001 | 838 |
2018年 | 1,029 | 820 |
2019年 | 1,038 | 859 |
2020年 | 894 | 787 |
2021年 | 907 | 764 |
駅周辺
[編集]2009年(平成21年)に小野市によって駅前公園の整備が進められ、これに併せて駅舎も改築された。
- 小野市立あお陶遊館アルテ[23]
- けやき焙煎所
- 粟生こども園
- 河合郵便局
- 小野ダスキン
- パティスリーケイスケ[24]
- 近津神社
- 淡島神社
- 八柱神社
- 粟嶋神社
- 等覚寺
- 善教寺
- 兵庫県道349号市場多井田線
バス路線
[編集]停留所名[25] | 運行事業者 | 路線名・系統・行先 |
---|---|---|
粟生駅前 | らんらんバス | 白雲谷温泉)・鍬渓温泉前 / イオン・北播磨総合医療センター | 4番:西脇ルート(月曜・水曜・木曜・土曜運行):ゆぴか(
その他
[編集]- 当駅に乗り入れている全列車がワンマン運転である[注釈 2]。
- 当駅は、頴娃駅[Ei]、飯井駅[Ii]、小江駅[Oe]とともに、ヘボン式ローマ字表記で駅名が最短である。
- 前述の通り神戸電鉄には準急が運行されており、当駅は準急が停車する日本最西端の駅である[注釈 3]。
隣の駅
[編集]- 北条鉄道
- 北条線
- 粟生駅 - 網引駅
- ※隣の網引駅とは3.5kmあり、北条線で最も駅間が長い。
- 神戸電鉄
- ■粟生線
- ■準急・■普通
- 葉多駅 (KB58) - 粟生駅 (KB59)
- ■準急・■普通
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m 『兵庫の鉄道全駅 JR・三セク』神戸新聞総合出版センター、2011年12月15日、205頁。ISBN 9784343006028。全国書誌番号:22012275。
- ^ a b c d e f g h 『兵庫の鉄道全駅 私鉄・公営鉄道』神戸新聞総合出版センター、2012年12月10日、201頁。ISBN 9784343006745。全国書誌番号:22185464。
- ^ a b c “小野市統計資料”. 小野市. 2023年11月12日閲覧。
- ^ “移動等円滑化取組計画書・報告書”. 神戸電鉄. 2023年10月24日閲覧。
- ^ “2021年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅)” (PDF). 神戸電鉄. 2023年10月24日閲覧。
- ^ “粟生駅(神戸電鉄/鉄道情報/各駅のご案内)”. 神戸電鉄株式会社. 2014年11月9日閲覧。
- ^ a b c d e 石野 1998, p. 240.
- ^ 『兵庫の鉄道全駅 JR・三セク』神戸新聞総合出版センター、2011年12月15日、220頁。ISBN 9784343006028。
- ^ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1915年3月15日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 14日移転許可「鉄道敷設権移転」『官報』1923年12月17日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「鉄道省告示第120号」『官報』1943年5月25日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『鉄道ピクトリアル』、電気車研究会、1971年5月、79頁。
- ^ “沿革”. 北条鉄道株式会社. 2014年11月9日閲覧。
- ^ 石野 1998, p. 243.
- ^ 「加古川鉄道部を7月1日付廃止 JR西日本神戸支社」『交通新聞』交通新聞社、2009年6月25日、1面。
- ^ a b 「小野 JR加古川線 粟生駅前ににぎわいを 地域住民がレストラン 22日開店 87人交代で調理、接客 地元産の米や野菜使い」『神戸新聞』神戸新聞社、2009年11月18日、朝刊、24面(東北)。
- ^ 『平成28年春ダイヤ改正について』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2015-12-18- 。2016年3月26日閲覧。
- ^ “駅構内案内図(粟生駅)” (pdf). 神戸電鉄株式会社. 2014年11月9日閲覧。
- ^ “粟生駅構内図”. 北条鉄道株式会社. 2014年11月9日閲覧。
- ^ “粟生駅 構内図” (PDF). 神戸電鉄. 2023年6月10日閲覧。
- ^ “時刻表”. 北条鉄道. 2023年9月26日閲覧。
- ^ “兵庫県統計書”. 兵庫県. 2023年11月16日閲覧。
- ^ “あお陶遊館アルテ関連情報”. 小野市 (2022年4月20日). 2022年7月12日閲覧。
- ^ パティスリーケイスケ (keisuke0929) - Facebook
- ^ “らんらんバス全ルート図” (PDF). 小野市. 2023年11月12日閲覧。
参考文献
[編集]- 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日。ISBN 9784533029806。全国書誌番号:99032190。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 粟生駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道
- 粟生駅 - 北条鉄道
- 粟生駅 - 神戸電鉄