浮貸し
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この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。 |
浮貸し(うきがし)とは、金融機関の職員がその地位を利用し、自己又は当該金融機関以外の第三者の利益を図るため、金銭の貸し付け、金銭の貸借の媒介又は債務保証をすることをいう。
金融機関の信用を損なったり資金を危険に晒す行為のため、出資法により禁止されている。
事例
[編集]- 1988年~1990年頃、住友銀行(現 三井住友銀行)の青葉台支店長がその地位を利用して、支店の顧客らに対し、ノンバンク等から借入れてその借入金をもってして、仕手筋「光進」の代表らに仕手株等を8~10割もの高い掛目で担保あるいは無担保で10億円ないし50億円という巨額の融資をするよう勧誘した。その結果、顧客らと仕手筋の会社等との間で11回にわたり金銭消費貸借契約を成立させ、銀行の業務としてではない融資の媒介をした。事件発覚後、支店長は逮捕され、その後、懲役1年6月(執行猶予3年)の刑が確定。
参考文献
[編集]- 『新版 日本の経済犯罪-その実状と法的対応』(神山敏雄 著,ISBN 4535512817)
関連項目
[編集]- 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律
- バブル景気
- 光進事件
- 富士銀行行員顧客殺人事件 - 浮貸しで負った債務が元で殺人事件に発展したケース。