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江戸忍法帖

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
江戸忍法帖
著者 山田風太郎
発行日 1960年
ジャンル 時代小説
日本
言語 日本語
形態 日本のテレビドラマ
前作 甲賀忍法帖
次作 飛騨忍法帖
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江戸忍法帖』(えどにんぽうちょう)は、山田風太郎時代小説1960年に発表された忍法帖シリーズの一作。シリーズ第2長編。

甲賀七忍と争う葵悠太郎、角兵衛獅子[1]の姉弟を主人公にした物語。主人公対複数の忍者という構図の最初の作品である。

あらすじ

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将軍家御用人柳沢吉保は、五代将軍徳川綱吉の世継を己が掌握しようとしていたが、先代将軍家綱の御落胤の存在を知る。名は葵悠太郎、凄腕の剣士である。

吉保は、配下の甲賀忍者に悠太郎の暗殺を命じる。かつての伊賀服部半蔵の子孫は途絶え、分家の甲賀服部玄斎が忍者の頭領となっていた。玄斎は、悠太郎を討ち果たした者に孫娘と首領の地位を与えると宣言する。

角兵衛獅子芸人のお縫はこの争いに巻き込まれ、弟・丹吉を殺されてしまう。悠太郎も家臣を殺され、お縫と共に復讐の戦いを決意する。

登場する忍法

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忍法肉鎧
肉体の皮膚を鋼鉄の硬さにする。
忍法流れ星[2]
壁に足の裏を貼り付けたり宙に浮いたりし、横からの剣さばきで相手を斬る。
忍法むささび落とし
上空から落下して襲撃する。
忍法幻五郎憑き
単眼のひとにらみで相手に催眠術をかけ、自分の分身のように操る。
忍法かげろう乱し
多数の薄絹を何枚もひるがえらせ、自分の姿を隠す。
忍法霧閉ざし
松の葉を食べて霧となし、離れた相手に吹き付ける。
忍法うつせみ
形を残したまま自分の皮膚を脱ぎ、いつの間にか居なくなる。

書誌情報

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映画

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江戸忍法帖 七つの影』と題し、1963年5月19日に東映系で公開。85分。モノクロ作品。シネマスコープ

『中仙道のつむじ風』の鈴木兵吾と『夜霧の上州路』の高田宏治が共同で脚色を担当し、『地獄の影法師』の倉田準二が監督を務めた。

テレビドラマ

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山田風太郎忍法シリーズ 江戸忍法帖』と題して放送。

同作品は、まず1964年10月4日(日曜) 21:30 - 22:00 (日本標準時)に毎日放送で放送されたが、同年度における放送はそれきりとなっている。それから1年半後の1966年4月3日から再び同局で放送され、同年7月3日に最終回が放送された。同年度における放送時間は毎週日曜 15:00 - 15:30 (日本標準時)[3]

関東地区では、1967年7月9日から同年11月15日まで東京12チャンネル(現・テレビ東京)で以下の時間帯に放送されていた[3]

  • 日曜 22:30 - 23:00 (1967年7月9日 - 7月30日)
  • 月曜 19:00 - 19:30 (1967年8月14日 - 9月25日) - この期間中、過去の内容の再放送も実施。
  • 水曜 19:00 - 19:30 (1967年10月4日 - 10月25日)
  • 水曜 19:30 - 20:00 (1967年11月1日 - 11月15日)

キャスト

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スタッフ

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  • プロデューサー:佐川滉、木村五郎
  • 脚本:内田弘三、志村敏夫
  • 撮影:谷口政勝
  • 音楽:林二郎
  • 監督:志村敏夫
  • 制作:国際放映、毎日放送

サブタイトル

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  • 第一話「甲賀七忍」
  • 第二話「忍法陽炎乱し」
  • 第三話「忍法幻五郎憑き」
  • 第四話「葵悠太郎参上」
  • 第五話「美しき囮」
  • 第六話「死斗!」
  • 第七話「おんな獅子」
  • 第八話「老竜出府」
  • 第九話「二人刑部」
  • 第十話「卍谷の忍者」
  • 第十一話「お命頂戴!」
  • 第十二話「鮎姫処刑」
  • 第十三話「帰去来」

脚注

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  1. ^ 児童が中心として演じる獅子舞の大道芸である。元々は大百姓の中口角兵衛が、凶作時に大道芸で農民を救う目的で獅子舞を始めた。しかし江戸中期には、諸侯のお召しを得て演じる時もあり、獅子舞は人数が多くなり、獅子頭から衣裳に至るまで美を粧うようになっていった。
  2. ^ 忍法八犬伝』の忍法流れ星と同じ。
  3. ^ a b 江戸忍法帖”. テレビドラマデータベース(出典:東京ニュース通信社『テレビドラマ全史』). 2019年3月3日閲覧。
  4. ^ 本編中では「かくのしん」と名乗っている

外部リンク

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