描く手
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作者 | マウリッツ・エッシャー | ||||
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製作年 | 1948年 | ||||
寸法 | 28.2 cm × 33.2 cm (11.1 in × 13.1 in) | ||||
ウェブサイト | [gallery_image_1/32 Official website] |
描く手(えがくて、英語: Drawing Hands)は、オランダの画家マウリッツ・エッシャーによるリトグラフ作品で、1948年1月に初めて印刷された。
絵の中には1枚の紙が描かれており、2つの手がその紙に絵を描いている。しかし、その描いている絵は、相手の腕の部分である。すなわち、手を描いている手自体が、自分が描いている他方の手によって描かれたものであるという、自己言及的なパラドックスとなっている。これは、エッシャーによるパラドックスの使用の最も明白な例の一つである。
この絵は、ダグラス・ホフスタッターの著書『ゲーデル、エッシャー、バッハ』の中で不思議の環の例として挙げられている。また、ハル・アベルソン、ジェラルド・ジェイ・サスマンらの『計算機プログラムの構造と解釈』では、プログラミング言語のインタプリタにおける、eval関数とapply関数の相互作用の寓話として使用されている。
『描く手』は、様々なアーティストたちによって様々な方法で模写されてきた。例えば、ロボットの手がお互いを構築し合ったり[1]、人間の手とロボットの手がお互いに絵を描いたり[2]するのが一般的なオマージュである。ギークやトランスヒューマニズムの文化では、ロボットによる『描く手』の複製が時折制作されている[3]。
脚注
[編集]- ^ hygglobert (21 June 2011). Escher Robot Hands. Escher Remastered. FreakingNews (Digital illustration). 2018年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月28日閲覧。
- ^ Rockhill, W. Morgan. Digital Photographic recreation of M. C. Escher drawing, robotic hands. Concept Photography (Photograph). Morgan Rockhill PhotoDigital. 2018年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月28日閲覧。
- ^ Willis, Shane (12 October 2007). Hand Fixing Hand. Photo.net (Photograph). 2016年11月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月28日閲覧。“'Hand Fixing Hand', A Futuristic Take On M.C. Escher's Iconic 'Drawing Hands'”. Geekologie. Anticlown Media (1 November 2012). 28 May 2018時点のオリジナルよりアーカイブ。28 May 2018閲覧。
参考文献
[編集]- Locher, J. L. (2000). The Magic of M. C. Escher. Harry N. Abrams, Inc.. ISBN 0-8109-6720-0