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新所沢駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
所沢御幸町駅から転送)
新所沢駅
東口(2008年7月)
しんところざわ
Shin-Tokorozawa
SS23 航空公園 (1.2 km)
(3.9 km) 入曽 SS25
地図
所在地 埼玉県所沢市緑町一丁目21-25
北緯35度48分24秒 東経139度27分22秒 / 北緯35.80667度 東経139.45611度 / 35.80667; 139.45611座標: 北緯35度48分24秒 東経139度27分22秒 / 北緯35.80667度 東経139.45611度 / 35.80667; 139.45611
駅番号 SS24
所属事業者 西武鉄道
所属路線 新宿線
キロ程 31.7 km(西武新宿起点)
駅構造 地上駅橋上駅
ホーム 2面4線
乗降人員
-統計年度-
[西武 1]47,572人/日
-2023年-
開業年月日 1951年昭和26年)6月11日
備考
前身である所沢御幸町駅の開業日は1938年(昭和13年)6月21日
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西口(2022年6月)

新所沢駅(しんところざわえき)は、埼玉県所沢市緑町一丁目にある、西武鉄道新宿線。駅番号はSS24。埼玉県内の西武鉄道の駅の中では所沢駅本川越駅に次いで乗降人員が多い。

当駅の北側に南入曽車両基地があることから、当駅を起点・終点とする列車も多く設定されている。周辺地域は「しんとこ」(新所)の略称で呼称されることもある[注 1]

歴史

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かつては「所沢飛行場前駅」(ところざわひこうじょうまええき)と称していたものの、軍施設が明らかとなる名称が相応しくないとして後に「所沢御幸町駅」(ところざわみゆきちょうえき)と改称し、所沢中心市街地の北部・御幸町に存在していたが、戦後、「北所沢駅」(きたところざわえき)と改称の上現在地に移転した経緯がある。

当駅の母体となったのは、1938年昭和13年)6月21日に開業した「所沢飛行場前駅」である。この駅は陸軍所沢飛行場にあった陸軍航空技術学校の校長の要請と、所沢市街北部の開発および周辺住民の便宜を図るため、同飛行場に通じる道の入口、新宿線が東川を渡る場所の本川越寄りに設置された[注 2]

この所沢飛行場前駅は、川を越えるガードの袂の築堤上に張りつくようにしてホームと小さな駅舎が設けられた単式ホーム1面1線の棒線駅で、駅舎へは階段が通じていた[1]。飛行場に通う陸軍関係者の利用のほか、市街中心地に近いことから通勤・通学客など地元の利用者も多く、1940年(昭和15年)12月1日防諜のため所在地より「所沢御幸町駅」と改称された後も休止などされることなく戦中・戦後を通じて営業を続けていた。

しかし、戦後、所沢御幸町駅と入曽駅の間で大きな問題が発生した。当時、現在の当駅所在地付近には在日米軍が設けた兵器補給廠への側線が分岐していたが、そこへの貨物輸送の頻度が激しくなったため、列車のダイヤ設定に支障をきたすようになっていたのである。

そこで、この問題を解決すべく、西武鉄道は側線分岐点に駅を建設する計画を立てたが、その際に新たな駅を設置するのではなく、所沢御幸町駅を移転するという体裁を取ることでその用に充てようとしたのである。前述の通り地元利用客の多い駅であったため猛烈な反対運動が起こったが、移転後の代替交通を確保することを条件にこの計画は認可され、1951年(昭和26年)6月11日、駅は本川越寄りに北へ約2km移転する[注 3]とともに名前も「北所沢駅」と改められた。これが現在の当駅である。駅名が「新所沢駅」となるのは1959年(昭和34年)2月1日のことであった。

なお、所沢御幸町駅跡は複線化用地に転用され、全く何も残されていない。

年表

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前身の所沢飛行場前駅→所沢御幸町駅からのものを記す。

駅構造

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島式ホーム2面4線の地上駅で、橋上駅舎を有している。

改札階と各ホームおよび東口・西口地上部をそれぞれ連絡するエレベーターエスカレーターが設置されている。

トイレは改札内コンコース部に立地し、多機能トイレを併設する。

改札外コンコースにはEmio新所沢があり、銀座コージーコーナーなどの駅ナカ店舗がある。駅構内店舗の詳細情報は西武鉄道公式サイトのショッピング&グルメ情報ポータルサイト「新所沢駅の店舗情報」を参照。西口は西友新所沢店と直結している。

駅西口北側に新所沢乗務所が併設されており、両ホームの本川越寄りに乗務員専用の跨線橋がある。

のりば

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ホーム 路線 方向 行先
1・2 SS 新宿線 下り 狭山市本川越方面
3・4 上り 所沢高田馬場西武新宿国分寺)方面

(出典:西武鉄道:駅構内図

  • 原則として2・3番ホームを使用する。1・4番ホームは特急の通過待ちおよび当駅発着の列車に用いられる。
  • 当駅と入曽駅の間に新宿線の主要車両基地である南入曽車両基地が立地し、当駅を始発・終点とする列車が多数設定されている。また、特急以外の全営業列車が停車する。
  • 当駅始発・終点の列車は、基本的に構内で折り返さずに、一旦南入曽車両基地まで回送してから折り返している。構内で折り返す当駅止まりの電車は、渡り線を渡って上り3番ホームに到着し、そのまま折り返し西武新宿行として発車する。このため、本川越始発の急行が副線の新所沢4番ホームに先着、当駅止まり折り返し各停西武新宿行が本線の新所沢3番ホームに到着後、急行が先発するという運用が見られる時間がある。
  • 国土交通省が進めているホームドア設置促進の一環として、当駅に神戸製鋼所製の戸袋移動型ホームドアである「戸袋移動型ホーム柵 どこでも柵」を、下り1番線ホーム後端部に1両分を設置して2013年8月31日から6か月間の実地試験を行なっていた[4][5][6]。現在は実験が終了したため撤去されている。

利用状況

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  • 西武鉄道 - 2023年度の1日平均乗降人員47,572人である[西武 1]
    西武鉄道全92駅中18位。

近年の1日平均乗降乗車人員の推移は下記の通りである。

年度別1日平均乗降・乗車人員[* 1]
年度 1日平均
乗降人員[* 2]
1日平均
乗車人員[* 3]
出典
1990年(平成02年) 74,031 36,313
1991年(平成03年) 75,701 37,117
1992年(平成04年) 75,368 36,889
1993年(平成05年) 74,384 36,361
1994年(平成06年) 72,498 35,475
1995年(平成07年) 70,309 34,704
1996年(平成08年) 68,789 34,098
1997年(平成09年) 66,862 33,174
1998年(平成10年) 64,487 32,081
1999年(平成11年) 62,738 31,098 [埼玉県統計 1]
2000年(平成12年) 62,054 30,713 [埼玉県統計 2]
2001年(平成13年) 62,554 30,893 [埼玉県統計 3]
2002年(平成14年) 61,899 30,508 [埼玉県統計 4]
2003年(平成15年) 61,715 30,408 [埼玉県統計 5]
2004年(平成16年) 60,824 30,026 [埼玉県統計 6]
2005年(平成17年) 60,583 29,938 [埼玉県統計 7]
2006年(平成18年) 61,008 30,143 [埼玉県統計 8]
2007年(平成19年) 59,323 29,361 [埼玉県統計 9]
2008年(平成20年) 58,845 29,148 [埼玉県統計 10]
2009年(平成21年) 57,821 28,642 [埼玉県統計 11]
2010年(平成22年) 56,017 27,875 [埼玉県統計 12]
2011年(平成23年) 54,975 27,348 [埼玉県統計 13]
2012年(平成24年) 55,628 27,668 [埼玉県統計 14]
2013年(平成25年) 55,870 27,797 [埼玉県統計 15]
2014年(平成26年) 54,698 27,200 [埼玉県統計 16]
2015年(平成27年) 55,265 27,472 [埼玉県統計 17]
2016年(平成28年) 55,309 27,480 [埼玉県統計 18]
2017年(平成29年) 55,627 27,603 [埼玉県統計 19]
2018年(平成30年) 55,856 27,717 [埼玉県統計 20]
2019年(令和元年) 54,822 27,213 [埼玉県統計 21]
2020年(令和02年) [西武 2]40,585 20,213 [埼玉県統計 22]
2021年(令和03年) [西武 3]42,857
2022年(令和04年) [西武 4]45,869
2023年(令和05年) [西武 1]47,572

駅周辺

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西口(2009年5月3日)
西口(2009年5月3日)

西口

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東口

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バス

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路線バス

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すべて西武バスが運行している。当初は西口に発着していたが、東口ロータリー整備により1987年9月10日から東口発着とされた。

コミュニティバス

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所沢市内循環バス「ところバス」 東口

  • 北路線 富岡循環左回り 所沢ニュータウン・富岡まちづくりセンター方面 航空公園駅行
  • 北路線 富岡循環右回り 弥生町方面 航空公園駅行

西口

  • 北路線 富岡循環左回り こどもと福祉の未来館方面 航空公園駅行
  • 北路線 富岡循環右回り 富岡まちづくりセンター・所沢ニュータウン方面 航空公園駅行
  • 西路線 新所沢・狭山ヶ丘コース 小手指駅北口・狭山ヶ丘駅東口行
  • 西路線 新所沢・狭山ヶ丘コース こどもと福祉の未来館方面 航空公園駅行

その他

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北所沢駅時代の貨物輸送

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年度 発送貨物(トン) 到着貨物(トン)
1951 157,174 334,631
1952 224,423 226,577
1953 107,549 292,138
1954 118,197 154,145
1955 59,062 75,993
1956 31,742 79,759
1957 1,597 7,377
1958 7,802 7,720
  • 埼玉県統計書、埼玉県統計年鑑各年度版

朝鮮戦争勃発による在日米軍の物資貯蔵用地造成のため1953年に安比奈駅より北所沢駅まで大量の砂利を輸送した[7]

隣の駅

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西武鉄道
SS 新宿線
通勤急行(上りのみ運転)
所沢駅 (SS22) ← 新所沢駅 (SS24)狭山市駅 (SS26)
快速急行(土休日下りのみ運転、入曽方当駅から各駅に停車)
所沢駅 (SS22) → 新所沢駅 (SS24)入曽駅 (SS25)
急行・準急・各駅停車
航空公園駅 (SS23) - 新所沢駅 (SS24) - (南入曽信号場) - 入曽駅 (SS25)
  • 入曽駅との間には南入曽信号場が設けられており、南入曽車両基地へ分岐している。

脚注

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注釈

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  1. ^ 一例として、しんとこ耳鼻咽喉科新所タクシーなどの事例がある。
  2. ^ 現在の新所沢駅所在地から1.5キロほど南東、所沢航空記念公園の真南にあたる。
  3. ^ 現在、旧・所沢御幸町駅の所在地と現・新所沢駅の所在地の中間に航空公園駅があるが、同駅が出来たのは1987年(昭和62年)のことである。

出典

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  1. ^ 鉄道省監督局「地方鉄道・軌道異動並に現況表」『電気協会雑誌』第231号、日本電気協会、1941年3月、附録2頁。(国立国会図書館デジタルコレクション)
  2. ^ 三人の女神像と新所沢駅 - 所沢市立図書館編「所沢の足跡」より(2007.02)
  3. ^ 「西武鉄道創立 100 周年」記念 東村山駅・新所沢駅に特急電車が停まります! 9月下旬に東村山駅、11月上旬に新所沢駅に臨時停車します!』(PDF)(プレスリリース)西武鉄道、2012年8月9日。オリジナルの2012年11月1日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20121101051420/http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2012/__icsFiles/afieldfile/2012/08/09/20120809rintei.pdf2022年3月29日閲覧 
  4. ^ 車両扉位置の相違やコスト低減等の課題に対応可能な新たなホームドアの現地試験の実施について 平成25年3月5日 国土交通省
  5. ^ 新たなホームドアの実用化に向けた現地試験の実施について (PDF) - 国土交通省
  6. ^ 8月31日(土)より、新所沢駅において「戸袋移動型ホーム柵※」の実証実験に協力します。』(PDF)(プレスリリース)西武鉄道、2013年8月27日。オリジナルの2015年9月24日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20150924115349/http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2013/__icsFiles/afieldfile/2013/08/27/20130827shintokorozawa.pdf2022年3月29日閲覧 
  7. ^ 益井茂夫「在日米軍専用線No.1008」『トワイライトゾーンMANUAL5』1996年
私鉄の統計データ
  1. ^ 所沢市統計書 - 所沢市
  2. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  3. ^ 埼玉県統計年鑑 - 埼玉県
埼玉県統計年鑑
西武鉄道の1日平均利用客数
  1. ^ a b c 駅別乗降人員(2023年度1日平均)” (pdf). 西武鉄道. 2024年6月21日閲覧。
  2. ^ 駅別乗降人員(2020年度1日平均) - ウェイバックマシン(2021年9月23日アーカイブ分)、2022年8月20日閲覧
  3. ^ 駅別乗降人員(2021年度1日平均) - ウェイバックマシン(2022年7月8日アーカイブ分)、2022年8月20日閲覧
  4. ^ 駅別乗降人員(2022年度1日平均)” (pdf). 西武鉄道. 2023年7月30日閲覧。

参考文献

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  • 峯岸正雄『むかしのところざわ百景』(所沢市企画部秘書広報課刊、1983年)
  • 鉄道省編『西武鉄道5・昭和10-13年』(鉄道省文書)
  • 鉄道省編『西武鉄道・昭和14-15年』(鉄道省文書)
  • 運輸省編『西武鉄道・昭和26年』(運輸省文書)

関連項目

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外部リンク

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