コンテンツにスキップ

川奈まり子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
川奈 まり子
かわな まりこ
誕生 (1967-11-09) 1967年11月9日(57歳)
日本の旗 日本 東京都世田谷区
職業 作家
コラムニスト
人権活動家
AV女優
活動期間 2011年 - (小説家として)
ジャンル ホラー・官能 他
代表作 『実話怪談出没地帯』
『穢死』
デビュー作 『義母の艶香』(2011年)
配偶者 溜池ゴロー
ウィキポータル 文学
テンプレートを表示

川奈 まり子(かわな まりこ、1967年11月9日 - )は、日本作家コラムニスト人権活動家、元AV女優

略歴

[編集]

東京都世田谷区出身[1]女子美術大学付属高等学校を経て、1988年、女子美術大学短期大学部グラフィックデザイン教室卒業[2][3]。出版社デザイン室勤務[4]フリーライターを経て、1999年、前夫との離婚を機にAVデビュー[5]。同年夏、初主演作『義母~まり子34歳~』(溜池ゴロー監督、ソフト・オン・デマンド)は1万本を越えるヒットとなった[6]。2003年、AV監督の溜池ゴローと再婚[6]。 2004年3月、AV女優を引退[6]。同11月、男児を出産。 2008年から2011年の間、「山村正夫記念小説講座」で、小説家の森村誠一に師事し、小説執筆の勉強をした[7]。2010年から女性誌を中心にコラムやポルノ小説の書き手として活動開始し、2011年、『義母の艶香』で小説家デビューを果たし、女性誌を中心にコラムやホラー、官能小説の書き手として執筆活動を続けている[6][8]2016年7月11日、AV出演者への支援ならびに業界の健全化を図る団体一般社団法人表現者ネットワーク(AVAN)を設立。同団体の代表に就任した[9][10]

AV出演強要問題について

[編集]
  • AVデビュー前、ネット上の掲示板で知り合った男性からAV出演を持ちかけられ面接を受けたところ、その件をネタに親にばらすと脅迫された経験がある。思い悩んでいたところへプロのスカウトマンからスカウトを受け、事情を話すと「プロダクションに登録していれば断る理由になるのではないか」とアドバイスされ、登録した。プロダクションの社長からその男性に電話したこともあり、脅迫はなくなったという[11]
  • AV現役時代(1999年~2004年)を通じて、川奈自身は「強要被害」に遭わなかった[12]
  • 2016年、AV出演者への支援ならびに業界の健全化を図ることを目的として業界初の当事者団体、一般社団法人表現者ネットワーク(AVAN)を設立した[12]。同ネットワークの代表として、アダルトビデオなど成人向け映像の実演家らが、自らの意思に反して出演を強いられることは、絶対に許されない[13]との立場で、知的財産振興協会などと協議を重ねながら、不当な強制を拒絶するためにプロダクションやメーカーより女優側に主導権を持たせた、出演者本人の意思が尊重される統一契約書の作成を目指したほか[14]、適法かつ安全、人権を尊重した出演環境を整備するための活動を行っている[12][15][16]

著書

[編集]

単著

[編集]

共著

[編集]

連載

[編集]

その他

[編集]

写真集

[編集]

DVD

[編集]
  • 『怪奇蒐集者 川奈まり子』(楽創舎) 2017

舞台化・映像化作品

[編集]
  • 『あかい、くつ。』2015年 株式会社FPアドバンス主催(演劇)
原作「赤い靴」 - 『赤い地獄』(廣済堂、モノノケ文庫)に収載

関連書籍

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 溜池 & 川奈 2015, p. 32.
  2. ^ フェイスブック 川奈まり子
  3. ^ 溜池 & 川奈 2015, pp. 43–44.
  4. ^ 加藤鷹; 川奈まり子『鷹とまり子の大昇天! : イキ方上手のすすめ』徳間書店、2004年11月30日、125頁。ISBN 4-19-861945-X 
  5. ^ 溜池 & 川奈 2015, p. 51.
  6. ^ a b c d “熟女AV女優牧原れい子が今年中引退示唆 川奈まり子復帰否定”. ZAKZAK (産経デジタル). (2012年7月30日). オリジナルの2012年8月2日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120802013531/http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20120730/enn1207301113004-n1.htm 2012年8月3日閲覧。 
  7. ^ 森村誠一「川奈まりこさんが新作を出版いたしました。」『森村誠一公式サイト』。オリジナルの2013年5月12日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20130512003940/http://morimuraseiichi.com/?p=146582018年4月7日閲覧 
  8. ^ “元セクシー女優で作家の川奈まり子さん、“事実に基づいた”怪談集が話題に”. 週刊女性PRIME. (2017年9月12日). https://www.jprime.jp/articles/-/10522 2018年3月16日閲覧。 
  9. ^ AV出演強要:業界健全化へ団体設立 元女優の川奈さん”. 毎日新聞 (2016年7月8日). 2022年8月15日閲覧。
  10. ^ AV出演強要:合法的出演の環境整備を”. 毎日新聞 (2016年7月12日). 2022年8月15日閲覧。
  11. ^ “AV出演強要問題、この15年で業界は驚くほどホワイトになった”. ダイヤモンドオンライン. (2016年6月10日). https://diamond.jp/articles/-/92812 2016年6月14日閲覧。 
  12. ^ a b c “元AV女優・川奈まり子さん「業界改革の旗印になりたい」出演者支援団体の構想語る”. 弁護士ドットコムニュース. (2016年8月14日). https://www.bengo4.com/internet/n_4992/ 2018年3月19日閲覧。 
  13. ^ “元女優川奈まり子氏「あってはならない」出演強要”. 日刊スポーツ. (2017年2月27日). https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/1784707.html 2018年3月19日閲覧。 
  14. ^ “強要排除へ第三者機関発足 業界改善促す”. 毎日新聞. (2017年4月18日). https://mainichi.jp/articles/20170418/k00/00e/040/223000c 2018年3月19日閲覧。 
  15. ^ “第三者機関が報告会 作品削除ルールなど設定”. 毎日新聞. (2017年10月4日). https://mainichi.jp/articles/20171005/k00/00m/040/096000c 2018年3月19日閲覧。 
  16. ^ “女優ら出演の新ルール開始へ 作品削除可能に”. 毎日新聞. (2017年12月27日). https://mainichi.jp/articles/20171227/k00/00e/040/296000c 2018年3月19日閲覧。 

参考文献

[編集]
  • 溜池ゴロー; 川奈まり子『溜池家の流儀 : AV夫婦の仲良し(秘)夫婦生活』双葉社、2015年5月24日。ISBN 978-4-575-30875-4 

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]