大町駅 (広島県)
大町駅 | |
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おおまち Ōmachi | |
所在地 | 広島市安佐南区大町東二丁目 |
所属事業者 |
西日本旅客鉄道(JR西日本・駅詳細) 広島高速交通(駅詳細) |
大町駅(おおまちえき)は、広島県広島市安佐南区大町東二丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・広島高速交通の駅である。
JR西日本の可部線と、広島高速交通の広島新交通1号線(アストラムライン)が乗り入れ、接続駅となっている。JR西日本の駅番号はJR-B08。
概要
[編集]戦中の1943年(昭和18年)に休止され、戦後も復活せず事実上廃止となった安駅(やすえき)は当駅付近にあった。その後1994年(平成6年)のアストラムライン開業に合わせて、既存のJR可部線にも駅が新設されて乗り換え駅となった。当駅の開業に伴い可部線のダイヤが変更され、それまで古市橋駅で折返していた列車は折返し設備が新設された緑井駅まで延長されることになった。
当駅は1999年3月から2004年3月まで設定されていたアストラムラインの急行列車、2004年10月から2012年3月まで可部線に設定されていた快速「通勤ライナー」の停車駅であったが、両路線とも優等種別の設定がなくなり、当駅を発着する列車は全て各駅停車となっている。
なお、JRとアストラムラインの乗り換え駅は、当駅の他にも山陽本線との交点に設置されている新白島駅がある。
可部線の下り最終列車(あき亀山行き)から、当駅でアストラムラインの下り最終列車(長楽寺行き)に接続がある[注釈 1]が、線路の改良工事で最終列車が広島駅 - 横川駅間で区間運休するなどの場合に時刻調整などは行われない。
歴史
[編集]- 1994年(平成6年)8月20日:JR西日本・アストラムラインの大町駅が開業[1]。JR西日本の駅は可部鉄道部管理の業務委託駅[2]、アストラムラインの駅は直営駅。
- 1996年(平成10年)6月1日:JR西日本の駅が直営駅となる[3]。
- 1999年(平成11年)3月20日:アストラムラインのダイヤ改正で新設された急行列車の停車駅となる[4]。
- 2004年(平成16年)
- 2006年(平成18年)7月1日:JR西日本の駅管轄が、可部鉄道部廃止に伴い広島支社の直轄に変更される。
- 2007年(平成19年)9月1日:JR西日本でICカード「ICOCA」の利用が可能となる。
- 2009年(平成21年)8月8日:アストラムラインでICカード「PASPY」の利用が可能となる[4]。
- 2012年(平成24年)3月:JR西日本のダイヤ改正において快速列車が廃止。
- 2019年(平成31年)
- 2022年(令和4年)4月1日:JR西日本の駅が業務委託駅となる[6]。
駅構造
[編集]JR西日本
[編集]JR 大町駅 | |
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JR駅舎、大町バスターミナルと直結している | |
おおまち Ōmachi | |
◄JR-B07 古市橋 (1.2 km) (0.8 km) 緑井 JR-B09► | |
所在地 | 広島市安佐南区大町東二丁目9-28 |
駅番号 | JR-B08 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | ■可部線 |
キロ程 |
6.5 km(横川起点) 広島から9.5 km |
電報略号 | オマ |
駅構造 | 地上駅(盛土上) |
ホーム | 1面1線 |
乗車人員 -統計年度- |
3,422人/日(降車客含まず) -2021年- |
開業年月日 | 1994年(平成6年)8月20日[1] |
備考 |
業務委託駅[6] みどりの券売機プラス設置駅 広島市内駅 |
単式ホーム1面1線を持つ地上駅(停留所)であるが、ホームは盛土上にあるため、地上からはコンコースへは階段を登る。
横川駅管理の業務委託駅である[6]。みどりの窓口は2019年2月28日を以って閉鎖され、みどりの券売機プラスが設置されている。(稼働時間は5:10 - 23:00、改札係員対応時間は6:30 - 11:30,15:30 - 19:00,20:00 - 22:00)
ICOCA(相互利用可能ICカードはICOCAの項を参照)が利用可能。また、JRの特定都区市内制度における「広島市内」の駅である。
駅構内にはキヨスクが出店している。
トイレは改札外と改札内に1カ所ずつある[7]。そのうち改札内のトイレは男女共用であったが、改修工事により男女別となり、出入口はJRとアストラムラインの交差をイメージしたデザインとなった[8][9]。
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ホーム(2007年3月)
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改札口(2009年8月)
広島高速交通
[編集]アストラムライン 大町駅 | |
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アストラム駅舎 | |
おおまち Omachi | |
◄古市 (0.6 km) (1.2 km) 毘沙門台► | |
所在地 | 広島市安佐南区大町東二丁目9-28 |
所属事業者 | 広島高速交通 |
所属路線 |
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キロ程 | 8.4 km(本通起点) |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム | 1面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
4,268人/日(降車客含まず) -2022年- |
乗降人員 -統計年度- |
8,388人/日 -2022年- |
開業年月日 | 1994年(平成6年)8月20日[4] |
備考 | 直営駅[10] |
島式ホーム1面2線を持つ高架駅である。ステーションカラーは■黄緑色。
コインロッカー設置駅。定期券発売駅。
のりば
[編集]のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
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1 | ■アストラムライン | 下り | 広域公園前方面 |
2 | 上り | 本通方面 |
- 付記事項
- 平日朝ラッシュ時には本通方面への折返し列車も設定されているため、広域公園前方に引き上げ線がある。
- かつては、大町止の列車が引上線を利用して急行列車との緩急接続を図っていたが、急行列車の廃止に伴い現在は行われていない。
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改札口(2009年8月)
-
ホーム(2009年8月)
利用状況
[編集]以下の情報は、広島市統計書に基づいたデータである。JRでは「1日平均乗車人員」を、アストラムラインでは「1年毎乗車総数」と「1年毎降車総数」の情報を公開している。アストラムの1日平均乗車人員データは、年度毎の乗車総数を365(閏年は366)で割った値を小数点2位を丸めて小数点1位の値にした物である。アストラムラインのデータは1,000で丸めて提供されているので、1年毎ではプラスマイナス500の誤差があり、1日当たりでは1.4人程度の誤差が発生する。
年度 | JR大町 | アストラムライン大町 | ||
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1日平均 乗車人員 |
1日平均 乗車人員 |
1年毎 乗車総数 |
1年毎 降車総数 | |
1994年(平成 6年) | 4,168 | |||
1995年(平成 7年) | 4,871 | 4,800.5 | 1,757,000 | 1,716,000 |
1996年(平成 8年) | 5,291 | 5,002.7 | 1,826,000 | 1,827,000 |
1997年(平成 9年) | 5,341 | 5,068.5 | 1,850,000 | 1,845,000 |
1998年(平成10年) | 5,383 | 5,079.5 | 1,854,000 | 1,854,000 |
1999年(平成11年) | 5,574 | 5,128.4 | 1,877,000 | 1,883,000 |
2000年(平成12年) | 5,613 | 5,260.3 | 1,920,000 | 1,920,000 |
2001年(平成13年) | 5,492 | 5,249.3 | 1,916,000 | 1,910,000 |
2002年(平成14年) | 5,179 | 4,958.9 | 1,810,000 | 1,756,000 |
2003年(平成15年) | 5,096 | 4,907.1 | 1,796,000 | 1,728,000 |
2004年(平成16年) | 5,205 | 4,989.0 | 1,821,000 | 1,767,000 |
2005年(平成17年) | 5,205 | 5,087.7 | 1,857,000 | 1,795,000 |
2006年(平成18年) | 5,162 | 5,093.2 | 1,859,000 | 1,792,000 |
2007年(平成19年) | 5,426 | 5,281.4 | 1,933,000 | 1,870,000 |
2008年(平成20年) | 5,587 | 5,364.4 | 1,958,000 | 1,895,000 |
2009年(平成21年) | 5,586 | 5,331.5 | 1,946,000 | 1,901,000 |
2010年(平成22年) | 5,632 | 5,339.7 | 1,949,000 | 1,899,000 |
2011年(平成23年) | 5,590 | 5,426.2 | 1,986,000 | 1,938,000 |
2012年(平成24年) | 5,616 | 5,534.2 | 2,020,000 | 1,961,000 |
2013年(平成25年) | 5,755 | 5,715.1 | 2,086,000 | 2,034,000 |
[注釈 2]2014年(平成26年) | 5,730 | 5,693.2 | 2,078,000 | 2,028,000 |
2015年(平成27年) | 4,465 | 4,803.3 | 1,758,000 | 1,694,000 |
2016年(平成28年) | 4,309 | 4,783.6 | 1,746,000 | 1,678,000 |
2017年(平成29年) | 4,371 | 4,841.1 | 1,767,000 | 1,693,000 |
2018年(平成30年) | 4,381 | 4,846.6 | 1,769,000 | 1,701,000 |
2019年(令和 元年) | 4,376 | 4,756.8 | 1,741,000 | 1,668,000 |
2020年(令和 2年) | 3,409 | 3,676.7 | 1,342,000 | 1,303,000 |
2021年(令和 3年) | 3,422 | 3,876.7 | 1,415,000 | 1,379,000 |
2022年(令和 4年) | 3,742[11] | 1,558,000[11] | 1,504,000[11] |
当駅は開業以来、可部駅を上回る利用客数で可部線で最も利用者が多い駅だったが、新白島駅が開業した2015年度以降は下祇園駅に次ぐ第2位となっている。
駅周辺
[編集]大町バスターミナル
[編集]大町駅前にはバスターミナルがある。2020年(令和2年)7月1日から、安佐北区に本社を置き分譲マンション・賃貸・賃貸仲介業(ピタットハウスFC)を営む「株式会社大和興産」が命名権(ネーミングライツ)を取得し、呼称を「大和興産大町バスターミナル」と改称した[12]。
隣の駅
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b “JR西日本 新駅その後 地域発展に大きな役割”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (1996年11月11日)
- ^ 『JR西日本広島支社10年史 : 次なる10年に向かって : 1987-1997』(西日本旅客鉄道広島支社)p.372
- ^ 『JR西日本広島支社10年史 : 次なる10年に向かって : 1987-1997』(西日本旅客鉄道広島支社)p.182
- ^ a b c d 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』 30号 モノレール・新交通システム・鋼索鉄道、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2011年10月16日、25頁。
- ^ a b “みどりの窓口3駅廃止へ 広島支社管内、宮島口・大町・柳井”. 中国新聞. (2019年2月20日). オリジナルの2019年3月12日時点におけるアーカイブ。 2019年3月12日閲覧。
- ^ a b c “広島こくろう No.870”. 国鉄労働組合広島地方本部. 2022年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月3日閲覧。
- ^ “大町駅|構内図:JRおでかけネット”. www.jr-odekake.net. 2021年4月15日閲覧。
- ^ “広島エリア 可部線大町駅トイレリニューアル:JR西日本”. www.westjr.co.jp. 西日本旅客鉄道株式会社 (2019年9月). 2021年4月15日閲覧。
- ^ “「お客様の声」に基づくサービス品質向上の事例”. 西日本旅客鉄道株式会社. 2022年1月23日閲覧。
- ^ “アストラムライン経営健全化計画 (2)今後実施する具体的な削減方策とその効果” (PDF). 広島高速交通. 2017年8月8日閲覧。
- ^ a b c 広島市統計書(令和5年版)
- ^ “2020年5月28日 広島市公共施設命名権取得者と呼称の決定等について”. 2024年1月17日閲覧。
- ^ 広島市内路線バスのご案内 広島交通
- ^ バス フォーブル
参考文献
[編集]- 各 広島市統計書
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 大町駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道
- アストラムライン 公式サイト - 広島高速交通