一酸化硫黄
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一酸化硫黄 | |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 13827-32-2 |
PubChem | 114845 |
ChemSpider | 102805 |
MeSH | sulfur+monoxide |
ChEBI | |
ChEMBL | CHEMBL1236102 |
バイルシュタイン | 7577656 |
Gmelin参照 | 666 |
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特性 | |
化学式 | SO |
モル質量 | 48.064 g mol−1 |
精密質量 | 47.966985312 g mol−1 |
外観 | 無色気体 |
水への溶解度 | 反応 |
log POW | 0.155 |
熱化学 | |
標準生成熱 ΔfH |
5.01 kJ mol−1 |
標準モルエントロピー S |
221.94 J K−1 mol−1 |
危険性 | |
NFPA 704 | |
関連する物質 | |
関連物質 | 三重項酸素 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
一酸化硫黄(いっさんかいおう、sulfur monoxide)は硫黄酸化物の一種で化学式は SO である。非常に不安定な化学種であり単離された例はない。空気中では即座に酸化され二酸化硫黄となる。
基底状態で三重項の電子配置を取り、これは類縁体である酸素分子 (O2) と同様である[2]。基底状態で三重項の電子配置をとる化合物は珍しく、同じく類縁体である S2 が一重項であるのと対照的である。
S−O結合長は148.1 pmであり、低級硫黄酸化物(例: S8O, S−O = 148 pm)で見られる結合長と同様であるが、ガス状のS2O (146 pm)、SO2 (143.1 pm)、SO3 (142 pm) よりも長い[2]。
木星の衛星イオの火山ガスがプラズマ化したものなど、星間物質の中に含まれているとされる[3]。
生体内での硫黄の代謝などに関する興味から研究が行われており、いくつかの化学的発生法が知られている。一酸化硫黄の生成はジエンなどで捕捉することによって確認される[4][5]。
脚注
[編集]- ^ “sulfur monoxide (CHEBI:45822)”. Chemical Entities of Biological Interest. UK: European Bioinformatics Institute. 2011年10月27日閲覧。
- ^ a b グリーンウッド, ノーマン; アーンショウ, アラン (1997). Chemistry of the Elements (英語) (2nd ed.). バターワース=ハイネマン. ISBN 978-0-08-037941-8。
- ^ Russell, C. T.; Kivelson, M. G. (2000). “Detection of SO in Io's exosphere”. Science 287: 1998-1999. doi:10.1126/science.287.5460.1998.
- ^ Abu-Yousef, I. A.; Harpp, D. N. (1997). “Effective precursors for sulfur monoxide formation”. J. Org. Chem. 62: 8366-8371. doi:10.1021/jo9709864.
- ^ Grainger, R. S.; Procopio, A.; W. Steed, J. W. (2001). “A novel recyclable sulfur monoxide transfer reagent”. Org. Lett. 3: 3565-3568. doi:10.1021/ol016678g.