レヴォリューションNO.3
『レヴォリューションNo.3』は、2001年10月に講談社より発行された金城一紀による日本の小説。青春小説。ゾンビーズ・シリーズ第一作目の作品。
「レヴォリューションNo.3」 は「小説現代」1998年5月号に掲載され、その年の小説現代新人賞を受賞した。続編の「ラン・ボーイズ・ラン」 が同誌の98年12月号に掲載されたのち、出版時に「異教徒たちの踊り」が書き下ろしとして、収録された。
続編には、「フライ,ダディ,フライ」「SPEED」そして本書の「レヴォリューションNo.3」の前日譚にあたる作品「レヴォリューションNo.0」がある。
秋重学による漫画版が「ヤングサンデー」にて連載された。後に秋重学は「フライ,ダディ,フライ」の漫画版も担当している。
レヴォリューションNo.3 | |
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著者 | 金城一紀 |
装幀・装画 | 加藤伸吉 |
発行日 | 2001年10月1日 |
発行元 | 講談社 |
ジャンル | 青春小説 |
国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
形態 | |
ページ数 | 277 |
コード | ISBN 4-06-210783-X |
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あらすじ
[編集]「レヴォリューションNo.3」
[編集]「君たち、世界を変えてみたくはないか?」 生物の授業中、先生から、突然に発せられた言葉に感化されたオチコボレ男子高生徒が、優れた遺伝子を残そうと、お嬢様学校に通う女子高生とカップルを成立させるため、あの手この手で難攻不落の学園祭への潜入を試みる……
「ラン・ボーイズ・ラン」
[編集]リーダーであったヒロシのお墓参りと、知り合いになった女子高生との卒業旅行を兼ねて、沖縄へ渡航する計画するが、メンバーのお金を管理させていた山下が、何者かの襲撃に遭い、メンバーがバイトで貯めた大切なお金を奪われてしまう……
「異教徒たちの踊り」
[編集]ストーカー行為に悩む美人女子大生のボディーガードをゾンビーズが請け負うが、そのストーカーは意外な人物だった……
登場人物
[編集]ゾンビーズの主要メンバー
[編集]朴 舜臣 - ケンカが滅法強い問題児だが、読書家で成績も良い。一部教員からは、その個性を愛されている。在日朝鮮人。
板良敷ヒロシ - ゾンビーズのリーダー的存在。
南方 - 本書におけるストーリー・テラー
萱野 - 家庭の事情で普段はバイトに忙しい。しかし聖和女学院の学園祭当日だけはバイトを休む。
山下 - 史上最弱のヒキを持つ男。失敗談多し。
佐藤・アギナルド・健 - 通称 アギー 4カ国の血を引くハンサム。幅広い知識と顔で、情報屋、よろず相談などを請け負う。普段は同級生とは群れたりしない。
高校関係者
[編集]米倉 - 通称Dr.モロー 生物教師 彼の発言に感化されたことにより、ゾンビーズと呼ばれる生徒の高校生活は、活気づいてゆく。
猿島 - 通称マンキー 体育教師 体罰を振るうなど、生徒から人望が無い。
その他の登場人物
[編集]吉村恭子 - 女子大生。ストーカー被害に悩み、ゾンビーズのメンバー・井上の姉に相談する。「異教徒たちの踊り」に登場。
ランボーさん - 日雇い労働の元締め。ゾンビーズの連中に割のいい仕事を紹介してくれる。日系二世の元・ベトナム帰還兵。
登場する施設・学校
[編集]ゾンビーズの通う男子校 校名は作中で明らかにはなっていない。
ムード・インディゴ ゾンビーズの溜まり場のジャズ喫茶。マスターはゾンビーズの理解者だが、彼等にジャズ知識が無い事を嘆いている。
聖和女学院 秘密の花園と称されるお嬢様学校。ゾンビーズの通う男子校の生徒は、やむを得ない場合を除き、女学院の生徒の半径5m以内に近づいてはならないという、アメリカのストーカー規制法のような不文律がある。
脚注
[編集]関連項目
[編集]- トレイシー・ローズ - ゾンビーズの通う学校では誰もが知る女優。
- 親ガチャ - 子供は親を選べない(親の経済状況や家庭環境によって人生が決定される)ことを揶揄するネットスラング。本作はそこから、いかに”努力で人生を変えるか?”が、物語のテーマとなっている。
- 花(2003年) - 金城一紀の『対話篇』に収録されている短編が原作の映画作品。ゾンビーズシリーズと一部登場人物がリンクしている。
- 青春アドベンチャー - 本作のラジオドラマ化作品が、『レヴォリューションNo.3』のタイトルで2003年3月31日から4月11日にNHK-FM放送「青春アドベンチャー」枠にて放送された(全10話)[1]。
脚注
[編集]- ^ “NHK 青春アドベンチャー 2003年 放送済みの作品 /『レヴォリューションNo.3』(2003年3月31日 - 4月11日放送)”. 日本放送協会. 2022年9月3日閲覧。