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ユビアー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ユビアー
欧字表記 Yibir
品種 サラブレッド
性別 セン
毛色 栗毛
生誕 2018年4月14日(6歳)
Dubawi
Rumh
母の父 Monsun
生国 イギリスの旗イギリス
生産者 Godolphin
馬主 Godolphin, LLC
調教師 Charlie Applebyイギリスの旗イギリス)
競走成績
生涯成績 19戦8勝
WBRR L120 / 2021年[1]
L119 / 2022年[2]
勝ち鞍
G1 BCターフ 2021年
G2 グレートヴォルティジュールS 2021年
G2 プリンセスオブウェールズS 2022年
G3 バーレーンT 2021年
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ユビアーYibir2018年4月14日 - )はイギリスアラブ首長国連邦競走馬。主な勝ち鞍は2021年ブリーダーズカップターフグレートヴォルティジュールステークスバーレーントロフィー

2021年エクリプス賞最優秀芝牡・騸馬に選出された。

戦績

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2歳(2020年)

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6月18日にニューマーケット競馬場で3着と好走した。その後は未勝利戦5着を挟んで、8月2日のサンダウン競馬場の未勝利戦で初勝利を挙げると9月18日のニューベリー競馬場の条件戦を連勝して2歳シーズンを終えた。

3歳(2021年)

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3歳初戦は重賞初挑戦となるクラシックトライアル(G3)に出走して3着と好走する。その後はディーステークス(L)、コックドハットステークス(L)に出走するが4着、2着と勝ち切れなかった。この後に去勢された。

去勢後初戦となったのはバーレーントロフィー(G3)で、5頭中後方2番手に控えて、終盤に追い上げ2着に2馬身半差つけて重賞初制覇を挙げた[3]。続くゴードンステークス(G3)は6着に敗れるが、巻き返しを図ったグレートヴォルティジュールステークス(G2)では馬群を割って長い末脚を発揮して先頭まで突き抜けた[4]

その後アメリカ遠征を行い、ターフトリニティの3戦目に当たるジョッキークラブダービーに出走、立ち遅れ気味になり最後方7番手になるが最終コーナーから捲るように前6頭を飲み込み2馬身半差で完勝した[5]

一度帰国してから再びアメリカ遠征を行い優先出走権を獲得していたブリーダーズカップ・ターフ(G1)に出走、後方2番手に構えて2週目の第3コーナーから豪快に末脚を伸ばして、粘りこむブルームを差し切りG1初制覇を果たした[6][7]

4歳(2022年)

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3月26日、ドバイシーマクラシック(G1)に出走[8]。日本調教馬が5頭出走するなか、JRAによる馬券発売でも1番人気に支持された[9][10][11]。直線では大外から追い込んだが、抜け出した日本ダービーシャフリヤールにクビ差届かず2着に敗れた[12]

その後もジョッキークラブステークス(G2)2着、マンノウォーステークス(G1)3着と惜敗続きであったが、続くプリンスオブウェールズクロースブラザーズステークス(G2)では最後方追走後、残り3ハロンから位置を伸ばし、最後は突き抜けて2着に2馬身1/4の差をつけ優勝。昨年のBCターフ以来の勝利を掴んだ[13]。この時点で次走はアメリカのソードダンサーステークス(G1)に定めていた[13]が、最終的に出走しないこととなり[14]、そのまま年内の出走を終えた。

5歳(2023年)

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5月20日にアストンパークステークス(G3)で実戦復帰を果たすも4着[15]、続くゴールドカップ(G1)では6着に沈んだ[16]が、7月7日のイーシャーステークス(L)では勝利している[17]

競走成績

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以下は、JRA-VAN Ver. World[17]Racing Post[18]の情報に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場) 頭数 枠番 馬番 着順 タイム 着差 騎手 斤量 1着馬(2着馬)
2020.06.18 ニューマーケット 条件戦 芝1400m(重) 4 1 5 3着 - 11馬身 A.カービー 9-5 Master Of The Seas
00000.7.10 ニューマーケット 未勝利戦 芝1400m(重) 9 2 11 5着 - 2馬身 1/4 A.カービー 9-0 Youth Spirit
0000.08.02 サンダウン 未勝利戦 芝1400m(良) 10 4 10 1着 1:29.70 3/4馬身 J.ドイル 9-5 (King Vega)
0000.09.18 ニューベリー 条件戦 芝1600m(良) 5 2 5 1着 1:37.66 1馬身 W.ビュイック 8-12 (Megallan)
2021.04.23 サンダウン クラシックトライアル G3 芝1990m(良) 10 6 10 3着 - 3/4馬身 W.ビュイック 9-1 Alenquer
0000.05.06 チェスター ディーS L 芝2060m(稍) 7 3 7 4着 - 5馬身 3/4 W.ビュイック 9-0 El Drama
0000.05.21 グッドウッド コックドハットS L 芝2240m(重) 6 1 6 2着 - 4馬身 W.ビュイック 9-0 Lone Eagle
0000.07.08 ニューマーケット バーレーントロフィー G3 芝2600m(良) 5 3 6 1着 2:46.77 2馬身 1/2 J.ドイル 9-1 (Mandoob)
0000.07.29 グッドウッド ゴードンS G3 芝2400m(稍) 8 8 1 6着 - 8馬身 1/4 W.ビュイック 9-4 Ottoman Emperor
0000.08.18 ヨーク グレートヴォルティジュールS G2 芝2370m(良) 8 4 7 1着 2:28.27 1馬身 1/4 J.ドイル 9-0 (The Mediterranean)
0000.09.18 ベルモントパーク ジョッキークラブダービー 芝2400m(良) 7 2 2 1着 2:26.23 2馬身 1/2 J.スペンサー 8-10 (Soldier Rising)
0000.11.06 デルマー BCターフ G1 芝2400m(良) 14 8 10 1着 2:25.90 1/2馬身 W.ビュイック 8-10 Broome
2022.03.26 メイダン ドバイSC G1 芝2410m(良) 15 12 14 2着 - クビ W.ビュイック 8-13 Shahryar
0000.04.29 ニューマーケット ジョッキークラブS G2 芝2400m(良) 5 6 1 2着 - 1馬身3/4 W.ビュイック 9-4 Living Legend
0000.05.14 ベルモントパーク マンノウォーS G1 芝2200m(良) 5 3 3 3着 - 1馬身1/4 W.ビュイック 8-12 Highland Chief
0000.07.07 ニューマーケット プリンセスオブウェールズクロースブラザーズS G2 芝2400m(良) 6 6 6 1着 2:28.91 2馬身1/4 W.ビュイック 9-8 (Living Legend)
2023.05.20 ニューベリー アストンパークS G3 芝2400m(良) 7 5 6 4着 - 1馬身3/4 W.ビュイック 9-2 Haskoy
0000.06.23 アスコット ゴールドC G1 芝3990m(良) 12 6 10 6着 - 10馬身 W.ビュイック 9-4 Courage Mon Ami
0000.07.07 サンダウン イーシャーS L 芝3250m(良) 6 4 6 1着 3:35.57 3馬身1/2 W.ビュイック 9-2 (Aaddeey)

血統表

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ユビアー血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ミスタープロスペクター系
[§ 2]

Dubawi
鹿毛 2002年
父の父
Dubai Millennium
鹿毛 1996年
Seeking The Gold Mr. Prospector
Con Game
Colorado Dancer Shareef Dancer
Sweet Alliance
父の母
Zomaradah
青鹿毛 1995年
Deploy Shirley Heights
Slightly Dangerous
Jawaher Dancing Brave
High Tern

Rumh
栗毛 2008年
Monsun
青鹿毛 1990年
Konigsstuhl Dschingis Khan
Koningskronung
Mosella Surumu
Monasia
母の母
Royal Dubai
栗毛 2000年
Dashing Blade Elegant Air
Sharp Castan
Reem Dubai Nashwan
Gesedeh
母系(F-No.) Piping Peg's Dam系(FN:23) [§ 3]
5代内の近親交配 Shirley Heights 4×5 [§ 4]
出典
  1. ^ [19]
  2. ^ [20]
  3. ^ [19][20]
  4. ^ [19][20]


脚注

[編集]
  1. ^ The LONGINES World's Best Racehorse Rankings 2021”. IFHA. 2022年1月25日閲覧。
  2. ^ The LONGINES World's Best Racehorse Rankings For 3yos and upwards which raced in 2022”. IFHA. 2023年1月18日閲覧。
  3. ^ 英G3バーレーントロフィー、去勢後初戦のユビアーが快勝”. JRA-VAN ver.World. 2021年11月16日閲覧。
  4. ^ 英G2グレートヴォルティジュールS、セン馬のユビアーが重賞2勝目”. JRA-VAN ver.World. 2021年11月16日閲覧。
  5. ^ 好メンバーの米ジョッキークラブダービー、英国から遠征のユビアーが豪快に突き抜ける”. JRA-VAN ver.World. 2021年11月16日閲覧。
  6. ^ ユビアーが再度の米遠征へ、BCターフに挑戦”. JRA-VAN ver.World. 2021年11月16日閲覧。
  7. ^ BCターフはユビアーが豪快に差し切り、タルナワは反応できず思わぬ大敗”. JRA-VAN ver.World. 2021年11月16日閲覧。
  8. ^ BCターフ覇者ユビアー、ドバイシーマクラシック参戦へ”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月27日閲覧。
  9. ^ ドバイシーマクラシック出走見込馬、日本勢がBCターフ勝ち馬ユビアーらに挑む”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月27日閲覧。
  10. ^ 【ドバイシーマC枠順】サウジからの連勝狙うオーソリティは10番枠、グローリーヴェイズ6番、シャフリヤール8番、ステラヴェローチェ4番、ユーバーレーベン3番”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月27日閲覧。
  11. ^ 結果 | 2022ドバイシーマクラシック”. JRA-VAN Ver.World. 2022年3月27日閲覧。
  12. ^ 【ドバイシーマクラシック】シャフリヤール復権! ユビアー抑えて2度目のG1制覇”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月27日閲覧。
  13. ^ a b ユビアーが英G2制して惜敗続きに終止符、次走は米G1ソードダンサーSか”. JRA-VAN Ver.World (2022年7月8日). 2023年9月5日閲覧。
  14. ^ Yibir suffers 'slight setback,' will miss Grade 1 Sword Dancer” (英語). Horse Racing Nation (2022年8月14日). 2023年9月5日閲覧。
  15. ^ 昨年の英セントレジャーで2位から降着のハスコイ、G3アストンパークSで実力証明”. JRA-VAN Ver.World (2023年5月21日). 2023年9月5日閲覧。
  16. ^ 2023 英ゴールドカップ G1”. JRA-VAN Ver.World (2023年6月23日). 2023年9月5日閲覧。
  17. ^ a b ユビアー(Yibir) | 競馬データベース”. JRA-VAN ver.World. 2022年3月26日閲覧。
  18. ^ Yibir | Race Record & Form | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年3月26日閲覧。
  19. ^ a b c Yibir(GB) 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年8月2日閲覧。
  20. ^ a b c Yibirの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2022年8月2日閲覧。


外部リンク

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