ホンダ・CB250F
CB250F(シービーにひゃくごじゅうエフ)は、本田技研工業が製造販売した、同社のCBシリーズに属す、排気量が250㏄クラスのオートバイである。以下の3モデルが該当する。
- モデルコードとして使用
- 車名として使用
- JBK-MC43型CB250F
以下、本項ではJBK-MC43型CB250Fについて解説を行う。
JBK-MC43型
[編集]2010年に発表されたJBK-MC41型CBR250R[1]の派生車種でMC41E型エンジン・鋼管トラス構造のダイヤモンド型フレームなどの基本コンポーネンツならびに一部オプションを共用する[2]。CBR250R同様にタイ王国バンコクのタイ・ホンダ・マニュファクチュアリングカンパニー・リミテッド(Thai Honda Manufacturing Co., Ltd.)が製造し、本田技研工業が輸入事業者となって販売された[2]。
開発コンセプトはニューライトシングルネイキッドスポーツ[3]。ネイキッドタイプで所謂ストリートファイターというカテゴリーに分類されるロードスポーツモデルである[2]。このためベースとなったCBR250Rから外観面では以下の変更点がある。
- カウル類を除去
- ハンドルをセパレートタイプからグリップ位置を上方に65mm・手前に24mm移動したバータイプへ変更
- メーターは回転・スピード・水温・オド・トリップ・時計をデジタル液晶バーグラフ表示
- エンジン本体ならびにクランクケースの塗装を銀色へ変更
また、車体サイズは全長x全幅x全高:2,035x760x1,045(mm)・ホイールベース1,380mm・最低地上高150mm・シート高780mmで[注 1]、車重はコンバインドABS装着モデルが161㎏、未装着モデルが158㎏である[2]。
搭載されるMC41E型水冷4バルブDOHC単気筒エンジンは1次バランサーシャフト・サイレントカムチェーン・メタルクランク軸受けなどを採用した高い静粛性・容量13LのタンクからPGM-FI電子式燃料噴射装置による燃料供給・フルトランジスタ式バッテリー点火装置・O2センサーによるフィードバック制御・排気ガス再燃焼機構・キャタライザー内蔵マフラーにより高い環境性能を実現しており、内径x行程:76.0x55.0(mm)・排気量249㏄・圧縮比10.7に設定[2]。ただし本モデルに搭載されるバージョンは、CBR250R2014年モデルへのマイナーチェンジで実施されたインレットダクトとコネクティングチューブ形状ならびにバルブタイミング変更した改良タイプと同様で[5]、最高出力21kW(29ps)/9,000rpm・最大トルク23.0Nm(2.3kgf・m)/7,500rpm[注 2]のスペックを発揮する[2]。動力伝達は常時噛合式6段マニュアルトランスミッションを経てチェーンドライブにより後輪を駆動する[注 3]。
サスペンションは前輪が37mm径の正立テレスコピック、後輪プロリンク式モノショックによるスイングアームでキャスター角25°30´・トレール量98mmに設定[6]。タイヤは前輪110/70・後輪140/70の17インチとし、ブレーキは前輪296mm・後輪220mmのローター径によるシングルディスクを装着するが、これらはすべてCBR250Rと共通である[4]。
2014年の発売以降数度のモデルチェンジを実施したが、2016年7月1日に施行された欧州Euro4とWMTCを参考とした規制値および区分[7]の平成28年自動車排出ガス規制[8]に対応させず、平成18年規制に基く継続生産車である本モデルは2017年8月31日 をもって生産終了となった[9]。
実質的後継モデルは2018年3月8日発表、同年5月22日発売の型式名2BK-MC52・車名CB250Rである[10]。
遍歴
[編集]- 2014年7月1日発表 同年8月1日発売[2]
以下の2モデルならびに消費税8%込希望小売価格を設定
- CB250F:430,000円
- CB250F<ABS>:477,000円
- 日本国内年間販売目標:1,500台
カラーバリエーションは以下の2色を設定
- ミレニアムレッド
- ブラック
2016年1月15日発売でミレニアムレッドのカラーリング構成を一部変更
- フロントカウル下部:黒→赤
- リヤカウル:赤→黒
受注期間を発表日から同年12月25日まで限定した特別塗装モデルCB250F Special Editionを同年12月7日発売
- レモンアイスイエロー
希望小売価格は据置のまま日本国内年間販売目標を900台へ修整
- 2017年2月9日発表 同月10日発売[12]
以下のマイナーチェンジを実施
- シリンダーヘッドカバーならびにクランクケースカバーをブロンズ色塗装を実施
- ラジエーターシュラウドならびにシートカウル側面にグラフィックストライプを追加
- ミレニアムレッドのリヤカウルを赤色へ変更
カラーバリエーション・希望小売価格は変更なしとした上で日本国内年間販売目標を700台へ修整
- 2017年8月31日
生産終了
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 2010年10月27日プレスリリース
- ^ a b c d e f g 2014年7月1日プレスリリース
- ^ FACT BOOK CBR250R/CB250F 2014年7月 p2. 開発のねらい(2)
- ^ a b c FACT BOOK CBR250R/CB250F 2014年7月 p14. 主要諸元
- ^ 2014年4月18日プレスリリース
- ^ a b 2011年3月15日プレスリリース
- ^ 環境省・自動車排出ガス専門委員会(第54回)配付資料 54-2 二輪車の排出ガス規制に関する国際基準調和の動向等について (PDF) - 小排気量車の数値と区分が日本と欧州で異なる。
- ^ “ディーゼル重量車及び二輪車の排出ガス規制を強化します。”. 国土交通省自動車局環境政策課 (2015年7月1日). 2017年3月24日閲覧。
- ^ モータファン ニューストピック 9月突入で生産終了モデルがズラリ! SR400もアドレスV125も……カタログモデル激減(涙) 2017年9月3日
- ^ 2018年3月8日プレスリリース
- ^ 2015年11月13日プレスリリース
- ^ 2017年2月9日プレスリリース
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 本田技研工業公式HP
- BBB Bike History
カラーバリエーションに関して:解説で使用する車体色は、配色の系統を表しているのであって、色を再現しているわけではありません。 |