ドルチェモア
この記事は現役競走馬を扱っています。 |
ドルチェモア | |||||||||
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2022年朝日杯フューチュリティステークス | |||||||||
欧字表記 | Dolce More[1] | ||||||||
品種 | サラブレッド[1] | ||||||||
性別 | 牡[1] | ||||||||
毛色 | 鹿毛[1] | ||||||||
生誕 | 2020年2月21日(4歳)[1] | ||||||||
抹消日 | 2024年11月14日(JRA) | ||||||||
父 | ルーラーシップ[1] | ||||||||
母 | アユサン[1] | ||||||||
母の父 | ディープインパクト[1] | ||||||||
生国 | 日本(北海道日高町)[2] | ||||||||
生産者 | 下河辺牧場[1] | ||||||||
馬主 | (株)スリーエイチレーシング[1] | ||||||||
調教師 |
須貝尚介(栗東) →上原佑紀(美浦)[3] →高橋一哉(栗東) →藤田輝信(大井)[1] | ||||||||
競走成績 | |||||||||
タイトル | JRA賞最優秀2歳牡馬(2022年)[1] | ||||||||
生涯成績 |
16戦3勝 中央:15戦3勝 地方:1戦0勝[1] | ||||||||
獲得賞金 |
1億1224万円 中央:1億1154万円 地方:70万円[1] (2024年12月3日現在) | ||||||||
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ドルチェモア(欧字名:Dolce More、2020年2月21日 - )は、日本の競走馬[1]。主な勝ち鞍は2022年の朝日杯フューチュリティステークス、サウジアラビアロイヤルカップ。
馬名の意味は、甘い(イタリア語)+もっと[4]。2022年のJRA賞最優秀2歳牡馬である。
戦績
[編集]父はクイーンエリザベス2世カップ (香港)を制したルーラーシップ、母は2013年の桜花賞を制したアユサンである。
2歳(2022年)
[編集]8月20日に札幌競馬場で行われた2歳新馬戦でデビュー。鞍上に横山和生を迎えて1番人気に推された。レースではスタートを決めて先手を取り、そのまま危なげなく逃げ切り4番人気ランフリーバンクスに3馬身差をつけ優勝した[5]。
続いて10月8日に東京競馬場で行われたGIIIサウジアラビアロイヤルカップに出走[6]。これを控えた追い切りでは、府中牝馬ステークスの2週間前追い切りを行う同厩舎のGI競走3勝馬ソダシの調教パートナーを務めることとなり、ドルチェモアが1馬身半追走[注 1]したところから併入まで持ち込んだ[7]。新馬戦を完勝した父モーリスと母チェッキーノの良血馬ノッキングポイントが単勝1.4倍の支持を集める中、本馬が2番人気に推された[8]。競走では、確たる逃げ馬不在の少頭数戦から7番人気グラニットが大逃げを打つ展開となった[6][8]。本馬は、グラニットから離れた2番手で競走を進め、直線を迎えるとグラニットを強襲[8]。上がり3ハロン33秒4の末脚を繰り出して逃げ粘る同馬をゴール前でを交わし、これに1馬身1/4差をつけ優勝[6][8]。2連勝で重賞初制覇を果たした[8]。須貝尚介調教師は2020年のステラヴェローチェに続く同競走2勝目[6]。須貝は、3着以下を離して入線し、最後まで脚を伸ばしていたこと、また、東京の芝1600メートルの重賞を勝利したことを評価した[注 2][7]。
次走のGI朝日杯フューチュリティステークス (FS, 阪神芝外1,600m)では好意のインに控え、残り200mを切って先頭に立ち、外から来るダノンタッチダウン、レイベリングを振り切って優勝。これによりデビューから無敗の3連勝でG1制覇を達成、また桜花賞の勝ち馬である母アユサンとの母子G1制覇を達成した。[9]
3歳(2023年)
[編集]2023年の初戦は、2023年5月7日に東京競馬場で行われるNHKマイルカップに向かうことが、2023年1月30日に『2022年度JRA賞授賞式』で馬主のスリーエイチレーシングから明らかにされた[10]。しかしその後、予定を変更して4月8日に中山競馬場で開催されるニュージーランドトロフィーに出走。単勝1.7倍の圧倒的1番人気に支持されたレースは好スタートを決めて楽にハナに立ったものの、直線でズルズルと後退しまさかの7着に沈んだ。鞍上の横山和生は「ゲート裏の雰囲気だったり、ゲート入りを渋ったりしていたので、休み明けのぶんか、気持ちの面が違いました。馬なりでゲートを出てしまったので、あれ以上下げることはできませんでした。それにしても負けすぎですが、休み明けを使って良くなりそうな雰囲気はあった。とはいえ人気を背負っていたので、今日は結果を出せず申し訳ありませんでした」と語った[11]。以降も調子を取り戻せず、4番人気に支持されたNHKマイルカップは期待を裏切る12着に惨敗。6月4日の安田記念は最下位18着、距離短縮で挑んだ秋のセントウルステークスとスプリンターズステークスも共に二桁順位に沈んだ。
その後、環境を変えるために10月18日付で美浦の上原佑紀厩舎に転厩した[3]。12月9日に行われた中日新聞杯では好位中団でレースを進めたが直線では全く伸びず最下位の17着に終わる。
4歳(2024年)
[編集]1月6日の京都金杯で始動。好スタートから積極的に先手を主張するも直線で失速し18着と2戦続けて殿負けを喫する。その後、東京新聞杯は13着、ダービー卿チャレンジトロフィーでも14着と大敗し休養に入る。休養中に栗東の高橋一哉厩舎に転厩するも、9月8日に行われた京成杯オータムハンデキャップは16着と4度目の殿負けとなる。この後ダートに矛先を変えるも10月6日のグリーンチャンネルカップと11月9日の武蔵野ステークスでは共に15着に終わり、11月14日付けでJRAの競走馬登録を抹消され[12]、大井競馬場・藤田輝信厩舎に移籍した。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.com[13]およびJBISサーチ[14]の情報に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2022. 8.20 | 札幌 | 2歳新馬 | 芝1500m(稍) | 12 | 5 | 6 | 3.9 (1人) | 1着 | 1:32.2(35.6) | -0.5 | 横山和生 | 54 | (ランフリーバンクス) | 480 | |
10. 8 | 東京 | サウジアラビアRC | GIII | 芝1600m(良) | 9 | 7 | 7 | 6.8 (2人) | 1着 | 1:33.4(33.4) | -0.2 | 横山和生 | 55 | (グラニット) | 472 |
12.18 | 阪神 | 朝日杯FS | GI | 芝1600m(良) | 17 | 1 | 2 | 3.1 (1人) | 1着 | 1:33.9(35.8) | -0.1 | 坂井瑠星 | 55 | (ダノンタッチダウン) | 474 |
2023. 4. 8 | 中山 | NZT | GII | 芝1600m(稍) | 16 | 4 | 8 | 1.7 (1人) | 7着 | 1:34.3(36.6) | 0.6 | 横山和生 | 56 | エエヤン | 482 |
5. 7 | 東京 | NHKマイルC | GI | 芝1600m(稍) | 17 | 7 | 13 | 7.6 (4人) | 12着 | 1:34.9(35.9) | 1.1 | 三浦皇成 | 57 | シャンパンカラー | 476 |
6. 4 | 東京 | 安田記念 | GI | 芝1600m(良) | 18 | 4 | 8 | 166.9(17人) | 18着 | 1.34.3(36.1) | 2.9 | 坂井瑠星 | 54 | ソングライン | 474 |
9.10 | 阪神 | セントウルS | GII | 芝1200m(良) | 15 | 3 | 4 | 27.2 (8人) | 13着 | 1:08.3(33.6) | 1.1 | 池添謙一 | 55 | テイエムスパーダ | 474 |
10. 1 | 中山 | スプリンターズS | GI | 芝1200m(良) | 16 | 6 | 12 | 149.8(16人) | 12着 | 1:09.0(34.8) | 1.0 | 西村淳也 | 56 | ママコチャ | 478 |
12. 9 | 中京 | 中日新聞杯 | GIII | 芝2000m(良) | 17 | 2 | 3 | 34.7(12人) | 17着 | 2:00.3(35.5) | 1.5 | 団野大成 | 57 | ヤマニンサルバム | 476 |
2024. 1. 6 | 京都 | 京都金杯 | GIII | 芝1600m(良) | 18 | 8 | 16 | 125.9(16人) | 18着 | 1:35.7(39.0) | 1.9 | 団野大成 | 56 | コレペティトール | 474 |
2. 4 | 東京 | 東京新聞杯 | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 2 | 3 | 190.5(16人) | 13着 | 1:33.5(33.6) | 1.4 | 石橋脩 | 57 | サクラトゥジュール | 478 |
3.30 | 中山 | ダービー卿CT | GIII | 芝1600m(稍) | 16 | 8 | 16 | 127.5(16人) | 14着 | 1:34.3(34.3) | 1.4 | 内田博幸 | 56 | パラレルヴィジョン | 474 |
9. 8 | 中山 | 京成杯AH | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 7 | 14 | 231.3(16人) | 16着 | 1:33.6(36.1) | 2.8 | 北村友一 | 55 | アスコリピチェーノ | 470 |
10. 6 | 東京 | グリーンChC | L | ダ1600m(重) | 16 | 1 | 2 | 120.5(14人) | 15着 | 1:37.8(39.6) | 3.6 | 西村淳也 | 60 | ショウナンライシン | 472 |
11. 9 | 東京 | 武蔵野S | GIII | ダ1600m(良) | 15 | 4 | 6 | 226.8(15人) | 15着 | 1:46.1(39.1) | 10.1 | 三浦皇成 | 57 | エンペラーワケア | 474 |
12. 3 | 大井 | ビオラ賞 | OP | ダ1200m(良) | 16 | 6 | 12 | 9.9 (4人) | 5着 | 1:13.0(37.9) | 1.1 | 矢野貴之 | 56 | イグザルト | 475 |
- 競走成績は2024年12月3日現在
血統表
[編集]ドルチェモアの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | キングマンボ系 |
[§ 2] | ||
父 ルーラーシップ 鹿毛 2007 北海道安平町 |
父の父 キングカメハメハ鹿毛 2001 |
Kingmambo | Mr. Prospector | |
Miesque | ||||
*マンファス | *ラストタイクーン | |||
Pilot Bird | ||||
父の母 エアグルーヴ鹿毛 1993 |
*トニービン | *カンパラ | ||
Severn Bridge | ||||
ダイナカール | *ノーザンテースト | |||
シャダイフェザー | ||||
母 アユサン 鹿毛 2010 北海道日高町 |
ディープインパクト 鹿毛 2002 |
*サンデーサイレンス | Halo | |
Wishing Well | ||||
*ウインドインハーヘア | Alzao | |||
Burghclere | ||||
母の母 *バイザキャット栗毛 1995 |
Storm Cat | Storm Bird | ||
Terlingua | ||||
Buy the Firm | Affirmed | |||
By the Hand | ||||
母系(F-No.) | バイザキャット(USA)系(FN:9-f) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer 5×5 | [§ 4] | ||
出典 |
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 『優駿』2022年12月号、中央競馬ピーアール・センター、2022年。
注釈
[編集]- ^ 併走追いでは、通常、格上馬が格下馬を追走する場合が多い[7]。
- ^ 日刊スポーツの岡本光男によれば、このコースは、2歳馬にとっては厳しい舞台であるとされる[7]。2020年の同競走を勝ったステラヴェローチェは、その翌年の皐月賞と東京優駿で3着に好走[7]。また、これと同じコースで施行される2020年のアルテミスステークスを勝ったソダシは、続いて阪神ジュベナイルフィリーズ、桜花賞を勝利した[7]。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “ドルチェモア”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年11月30日閲覧。
- ^ “ドルチェモア”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年5月7日閲覧。
- ^ a b 「【注目馬動向】G1馬ドルチェモアが美浦・上原佑厩舎に転厩」『スポーツ報知』2023年10月19日。2023年10月19日閲覧。
- ^ “競走馬情報 - ドルチェモア”. 日本中央競馬会. 2023年5月7日閲覧。
- ^ 「【札幌5R新馬戦結果】アユサンの仔ドルチェモアが危なげなく逃げ切る」『netkeiba.com』株式会社ネットドリーマーズ、2022年8月20日。2022年10月8日閲覧。
- ^ a b c d 『優駿 Book in Book』2022年12月号、5頁。
- ^ a b c d e f 『優駿』2022年12月号、106頁。
- ^ a b c d e 『優駿 Book in Book』2022年12月号、6頁。
- ^ 「【朝日杯FS結果】ドルチェモアが人気3頭の接戦を制し無傷3連勝」『netkeiba.com』2022年12月18日。2023年1月6日閲覧。
- ^ 「最優秀2歳牡馬ドルチェモアはNHKマイル直行へ」『netkeiba.com』2023年1月30日。2023年2月5日閲覧。
- ^ 「【ニュージーランドT】無敗の2歳王者ドルチェモア、まさかの7着 横山和生騎手「気持ちの面が違いました」」『スポーツ報知』2023年4月8日。2023年10月21日閲覧。
- ^ ドルチェモアの競走馬登録抹消日本中央競馬会、2024年11月14日配信・閲覧
- ^ “ドルチェモアの競走成績”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年5月7日閲覧。
- ^ “ドルチェモア 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年5月7日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|ドルチェモア”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年10月9日閲覧。
- ^ a b c “ドルチェモアの血統表 | 競走馬データ”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2022年10月9日閲覧。
- ^ “ドルチェモア - 競走馬詳細 - UMATOKU”. 馬トク. 報知新聞社. 2022年10月10日閲覧。
外部リンク
[編集]- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ