コンテンツにスキップ

スズキ・エルティガ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スズキ・エルティガ
2代目
概要
別名 マツダ・VX-1(初代)
プロトン・エルティガ(初代)
スズキ・XL7(2代目 - )
スズキ・XL6(2代目 - )
トヨタ・ルミオン(2代目 - )
製造国 インドの旗 インド
インドネシアの旗 インドネシア
ミャンマーの旗 ミャンマー
販売期間 2012年1月 -
ボディ
ボディタイプ 5ドアミニバン
駆動方式 前輪駆動
テンプレートを表示

エルティガ(Ertiga)は、2012年よりスズキが海外で製造・販売を行っている7人乗り小型MPVミニバン)である。マルチ・スズキ・インディアでは同車をインド初のLUV(Life Utility Vehicleの略)と称している。

初代 ZE型(2012年 - 2018年)

[編集]
スズキ・エルティガ(初代)
ZE型
後期フロント
後期リア
概要
別名 インドネシア : マツダ・VX-1
マレーシア : プロトン・エルティガ
製造国 インドの旗 インド
インドネシアの旗 インドネシア
マレーシアの旗 マレーシア
ミャンマーの旗 ミャンマー
販売期間 2012年1月 - 2018年9月
ボディ
乗車定員 7名
ボディタイプ 5ドアミニバン
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン K14B型ガソリン 1.4 L 直4 DOHC VVT
D13A型ディーゼル 1.3 L 直4 DDIS
最高出力 68 kW (K14B)
66 kW (D13A)
最大トルク 130 N・m(K14B)
200 N・m(D13A)
変速機 5速MT
4速AT(K14Bのみ)
サスペンション
マクファーソンストラット式
トーションビーム式
車両寸法
ホイールベース 2,740 mm
全長 4,265 mm
全幅 1,695 mm
全高 1,685 mm
車両重量 1,135 kg(K14B)
1,235 kg(D13A)
テンプレートを表示

概要

[編集]

2010年ニューデリーオートエクスポにおいて発表された3列シートのコンセプトカー「コンセプト R3(Ⅲ)」を源流とし [1]、1家族あたりの人数が比較的多いインドで「コンパクト3列シート車」という新しいカテゴリーのモデルを投入し、ラインアップに加えることで、より多くのユーザーのニーズに応えていくことを目的に開発された。

市販型は2012年1月のニューデリーオートエクスポにおいて発表され、同年4月12日よりインド[2]4月22日にはインドネシアで[3]それぞれ発売が開始された。

プラットフォームはスイフト(ZC72S型)のものをベースに、ホイールベースを310 mm延長して使用している。また、ホイールも5穴化されている。

メカニズム

[編集]

歴史

[編集]
  • 2010年1月 - ニューデリーオートエクスポにおいて「コンセプト R3」が発表される[1]オペル・メリーバBと同様の観音開きドア採用の6人乗りであった。
  • 2012年
    • 1月 - ニューデリーオートエクスポにおいて市販型が発表され、同時に車名が「エルティガ」となることも発表された[4]。尚、市販型は観音開きドアではなく、コンベンショナルなヒンジドアを採用し、3列シートの7人乗りとなっている。
    • 4月12日 - インド市場にて発表・発売開始[2]
    • 4月22日 - インドネシア市場にて発表・発売開始[3]。ガソリン車のみが投入される。同市場ではAPVの下に位置することになる。
  • 2013年
    • 3月19日 - インドネシア(スズキ・インドモービル・モーター=SIM)生産分をタイ[5]国内市場向けに輸入、発売開始された。ガソリン車のみが投入される。
    • 5月11日 - インドネシア生産分を現地のマツダOEM供給し、マツダ向けはVX-1の名称で販売された[6]
  • 2015年
    • 5月29日 - ブカシ県チカラン工場の4輪車生産ラインの完成により、SIM生産分をそれまでのブカシ県・タンブン工場から全面移管した[7]
    • 7月29日 - ミャンマー子会社であるスズキ・ミャンマー・モーターにて生産を開始し、同年7月31日にミャンマー向けに販売を開始した[8]。インドネシア・タイ向け仕様と同じくガソリン車のみが投入される。
    • 秋 - マイナーチェンジ。バンパー意匠等を変更。
  • 2016年11月 - マレーシアの自動車メーカー、プロトンが現地で製造開始。「プロトン・エルティガ」の名称で販売[注釈 1]。1.4 Lガソリンのみの設定である。
  • 2017年2月 - インドネシア市場向けのマツダへのOEM供給を終了。

2代目 NC型(2018年 - )

[編集]
スズキ・エルティガ(2代目)
NC型
フロント
リア
概要
別名 スズキ・XL7(3代目)
スズキ・XL6
南アフリカ : トヨタ・ルミオン(2代目)
製造国 インドの旗 インドグルガオン
インドネシアの旗 インドネシアブカシ
ミャンマーの旗 ミャンマーティラワ[9]
ボディ
乗車定員 7名
ボディタイプ 5ドア ミニバン
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動
プラットフォーム HEARTECT(ハーテクト)
パワートレイン
エンジン K15B型ガソリン 1.5 L 直4 DOHC VVT
最高出力 77 kW
最大トルク 138 N・m
変速機 5速MT
4速AT
サスペンション
マクファーソンストラット式
トーションビーム式
車両寸法
ホイールベース 2,740 mm
全長 4,395 mm
全幅 1,735 mm
全高 1,690 mm
車両重量 1,115 kg
テンプレートを表示
兄弟車のXL6
  • 2018年4月19日 - インドネシア市場で2代目が発表された[10]。プラットフォームに「HEARTECT(ハーテクト)」を採用、全長を130 mm延長して室内と荷室容積を拡大した。エンジンは初代同様ガソリン仕様のみだが、新開発の1.5 LのK15B型となった。今後インド市場でも2代目へ移行し、順次輸出も開始されると同時に、エルティガをベースとしたNEXAチャネル向けの高級モデルの兄弟車「XL6」ならびにそのインドネシア向けのクロスオーバーSUVモデルの「XL7」も誕生している。
  • 2019年6月29日 - ベトナム市場にて2代目エルティガが発売された[11]。モデルはGLとGLXの2種類。
  • 2020年5月5日 - ベトナム市場のGLX(ATモデル)に対しESPヒルスタートアシストを追加し、モデル名をエルティガスポーツとした。[12]GL(MTモデル)はMTとして継続。
    • インド市場においては初代に引き続き、装備を簡素化した法人向けモデルを「TOUR M」(ツアーエム)の名称で販売している。
  • 2022年11月30日 - タイでエルティガ SMART HYBRIDを公開した[13]。 1.5l直列4気筒エンジンに、統合スタータージェネレーターやISG、リチウムイオンバッテリーを搭載する。

車名の由来

[編集]

インドネシア語で「ER」は「R(アール)」、「TIGA」は「3」を意味する。つまり、「コンセプト R3」に由来している[14]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ メーカーが変わっても、車名がそのままの例は、エルティガの他にスバル・ビッグホーンセハン・ジェミニなどがある。

出典

[編集]
  1. ^ a b デリーオートエキスポへの出品概要』(プレスリリース)スズキ株式会社、2010年1月5日https://www.suzuki.co.jp/release/d/2009/0105/2021年10月13日閲覧 
  2. ^ a b スズキのインド子会社が新型小型車「エルティガ」を発売』(プレスリリース)スズキ株式会社、2012年4月12日https://www.suzuki.co.jp/release/d/2012/0412/2021年10月13日閲覧 
  3. ^ a b スズキのインドネシア子会社が新型小型車「エルティガ」を発売』(プレスリリース)スズキ株式会社、2012年4月23日https://www.suzuki.co.jp/release/d/2012/0423a/2021年10月13日閲覧 
  4. ^ 【デリーモーターショー12】スズキ エルティガ 詳細画像…小型MPVの新市場”. Response. (2012年1月6日). 2012年4月14日閲覧。
  5. ^ スズキのタイ子会社が3列シートの小型車「エルティガ」を発売』(プレスリリース)スズキ株式会社、2013年3月19日https://www.suzuki.co.jp/release/d/2012/0319/2021年10月13日閲覧 
  6. ^ 【ジャカルタモーターショー14】マツダ から新型ミニバン VX-1、その正体は…?”. レスポンス(Response.jp). 2021年10月13日閲覧。
  7. ^ スズキ、インドネシア四輪車組立工場が完成…エルティガ 生産開始”. レスポンス(Response.jp). 2021年10月13日閲覧。
  8. ^ スズキ、ミャンマーで「エルティガ」を生産・販売開始』(プレスリリース)スズキ株式会社、2015年7月29日https://www.suzuki.co.jp/release/d/2015/0729/2021年10月13日閲覧 
  9. ^ “Suzuki to Construct a New Automobile Plant in Myanmar”. Global Suzuki. (23 March 2020). https://www.globalsuzuki.com/globalnews/2020/0323.html 
  10. ^ スズキ、インドネシアで新型「エルティガ」を発表』(プレスリリース)スズキ株式会社、2018年4月19日https://www.suzuki.co.jp/release/d/2018/0419/2018年4月20日閲覧 
  11. ^ スズキ、新型のエルティガ発売』(プレスリリース)NNA ASIA、2019年7月1日https://www.nna.jp/news/show/19207242021年4月14日閲覧 
  12. ^ "BỔ SUNG CÁC TRANG BỊ AN TOÀN, MẪU ERTIGA HOÀN HẢO ĐƯỢC CHỜ ĐỢI – "ERTIGA SPORT" LẦN ĐẦU XUẤT HIỆN TẠI VIỆT NAM" (Press release). SUZUKI Vietnam. 5 May 2020.
  13. ^ スズキ新型「ハイブリッド ミニバン」公開! “上質”内装がオシャ! 迫力マスクの「エルティガ SMART HYBRID」タイで304万円から”. くるまのニュース. 2022年12月5日閲覧。
  14. ^ “コンパクト3列シート7シーターミニバン、エルティガは4月22日発売”. clicccar.com. (2012年4月9日). https://web.archive.org/web/20141231055630/http://news.mynavi.jp/c_cobs/news/clicccar/2012/04/37422.html 

関連項目

[編集]

外部サイト

[編集]