ジョン・ガワー
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ジョン・ガワー(John Gower, 1330年頃 - 1408年)は、中世イングランドの詩人。詩作には英語(中英語)・フランス語(古フランス語)・ラテン語を用いた。
ケントの富裕な家の生まれと言われている。リチャード2世およびヘンリー4世のもとで宮廷詩人として活躍し、同時代人のジェフリー・チョーサーとも交友があった。チョーサーはその詩『トロイルスとクリセイデ』の中でガワーを「道徳的」と評している。ロンドン南東部のサザク大聖堂に墓がある。
シェイクスピアの『ペリクリーズ』は、ガワーの代表作『恋する男の告解』に含まれる挿話に基づいており、詩人が語り手となっている。
作品一覧
[編集]- 瞑想する者の鏡(Mirour de l'Omme, Speculum Hominis, または Speculum Meditantis フランス語、1376年頃 - 1379年)
- 叫ぶ者の声(Vox Clamantis ラテン語、1377年 - 1381年)
- 恋する男の告解(Confessio Amantis 英語、1386年頃 - 1393年)
- Traité(フランス語、1397年)
- Cinkante Balades(フランス語、1399年 - 1400年)
- Cronica Tripertita(ラテン語、1400年頃)
- 平和礼賛(In praise of peace 英語、1400年頃)
日本語訳
[編集]- ジョン・ガワー(伊藤正義訳)『恋する男の告解』篠崎書林、1980年 ISBN 9784784100750
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『叫ぶ者の声』の挿絵に描かれたガワー
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サザク大聖堂にあるガワーの墓