カラドリウス
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カラドリオス[1]、あるいはカラドリウス(ギリシア語: Χαράδριος, ラテン語: Caladrius, Charadrius)は、ローマ神話など中世ヨーロッパ等で信じられていた神鳥の一種である[2]。
解説
[編集]カラドリオスは、キリストの化身[2]とも、神の使いとも言われている。
危篤の王の枕元に現れ、回復の見込みがある(あるいは徳の良い)なら目をじっと見つめ、病を吸い取ってくれる。そうでなければ飛び去ってゆく。
西欧の人には、見ただけで病が薄まり、糞を飲めば不老長寿になると信仰されている。
特徴
[編集]カラドリオスは全体的に白っぽい鳥だが、首周り、尾の付け根、足は黒いという。目は極端に小さく、くちばしも堅く小さめだといわれている。首にアヌビスの書かれた黒い袋を提げており、吸い取った病をその袋に貯める。貯めた病が最大量まで達すると卵を産む。
脚注
[編集]出典
[編集]一次資料
[編集]- アリストテレス 『動物誌』第9巻第11章、前343年頃。
- プリニウス 『博物誌』 77年。
- プルタルコス 『食卓歓談集』第5巻第7問 「凶眼について」、80年頃。
- プラエネステのアエリアヌス 『動物の特性について』第17巻第13章、220年頃。
- ヘリオドロス 『エチオピア物語』 3世紀後半。
- オータンのホノリウス 『教会の鏡』 12世紀初頭。
参考文献
[編集]- 松平俊久「カラドリオス」『図説ヨーロッパ怪物文化誌事典』蔵持不三也監修、原書房、2005年3月、238-240頁。ISBN 978-4-562-03870-1。
関連項目
[編集]- チドリ(ギリシア語の Χαράδριος およびラテン語の Caladrius は、「チドリ」を意味する)