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アカネムグラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アカネムグラ
青森県種差海岸 2017年6月下旬
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク上類 Superasterids
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : シソ類 Lamiids
: リンドウ目 Boraginales
: アカネ科 Rubiaceae
亜科 : アカネ亜科 Rubioideae
: アカネ属 Rubia
: アカネムグラ
R. jesoensis
学名
Rubia jesoensis (Miq.) Miyabe et T.Miyake[1]
シノニム
  • Galium jesoense Miq. (1867)[2]
  • Rubia grandis (F.Schmidt) Kom. (1907)[2]
  • Rubia tatarica var. grandis F.Schmidt (1868)[2]
和名
アカネムグラ(茜葎)[3][4]

アカネムグラ(茜葎、学名Rubia jesoensis)は、アカネ科アカネ亜科アカネ属多年草[3][4][5]。別名、オオアカネ[1]

特徴

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根茎は細く横に這う。は直立して、高さは20-60cmになり、やや太く、四角形で4稜があり、稜には小さな下向きの刺がまばらにある。は4個が輪生するが、この葉は2個の本来の対生する葉と2個の葉状の托葉となる。葉身は長さ3-8cm、幅0.4-1.5cm、披針形から線状披針形で、先は鋭頭、基部はしだいに狭まって不明瞭な葉柄がある。葉の表面の中央葉脈に短い剛毛が散生し、ざらつき、縁と裏面の葉脈に下向きの刺がある[3][4][5]

花期は6-7月。茎中部から上部の葉腋から長さ1-3cmの集散花序を伸ばし、数個から20数個のをまばら、またはやや密につける。花柄は長さ1-3mmになり、毛はない。花冠は杯状で、径3-4mmになり、白色で先は4-5裂し、裂片は披針形または三角形で、長さ1.5-2mmになる。花冠裂片はつぼみ時には敷石状にたたまれる。筒は半球形で、径0.5-1.2mm、長さ0.5-1mmになる。雄蕊は5個ある。子房は2室に分かれ、各室に1個の胚珠がある。花柱は2裂する。果実は2個の分果からなり、各分果に1個の種子がある。分果は径3-4mmの球形の液果で、熟すと黒色に変色する[3][4][5]

分布と生育環境

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日本では南千島、北海道、本州の北陸地方・東北地方に分布し、海岸近くの湿った草地や低地の湿地に生育する[3][5][4]。世界では、千島列島サハリン、ウスリーに分布する[5]

名前の由来

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和名アカネムグラは「茜葎」[4]の意で、アカネ属に属するが、姿形はヤエムグラ属に類することからいう[3]。ムグラ(葎)は、草むら、藪の意味がある[6]

種小名(種形容語)jesoensis は、「北海道(蝦夷)の」の意味[7]タイプ標本は、北海道で採集されたもの[1]

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ a b c アカネムグラ「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ a b c Rubia jesoensis, Synonyms
  3. ^ a b c d e f 『新分類 牧野日本植物図鑑』p.975
  4. ^ a b c d e f 『新北海道の花』p.105
  5. ^ a b c d e 内貴章世 (2017)「アカネ科」『改訂新版 日本の野生植物 4』p.290
  6. ^ 『山溪名前図鑑 野草の名前 春』pp.324-325
  7. ^ 『新分類 牧野日本植物図鑑』p.1498

参考文献

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