ひらまつつとむ
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ひらまつ つとむ(1959年 - )は、日本の漫画家。滋賀県出身[1]。
来歴
[編集]19歳の頃「汚された金庫」で第15回手塚賞佳作を受賞。21歳で「イダテン・ホーク」(平松梅造名義)が第19回手塚賞準入選を受賞し、週刊少年ジャンプ増刊号に掲載された。第20回手塚賞でも「闘士」が最終候補に残っている[2]。
初の連載は武論尊原作の「マッド・ドッグ」(鷹沢圭名義)であったが、10回で打ち切りとなる。次作「飛ぶ教室」は、フレッシュジャンプ掲載の読み切りを経て、1985年に週刊少年ジャンプで連載された。連載自体は短期だったが、核と放射能という重いテーマを描いたことで当時の読者に強烈な印象を残した[3][4]。デビューからこの頃までは、荒木飛呂彦やジョージ秋山など、異端の作家を多く担当していた椛島良介が担当編集者だった。
1986年の「ハッスル拳法つよし」、1991年の「ミアフィールドの少女アニー」を経て、集英社以外の出版社に活動の場を広げたが、単行本には恵まれず、2004年の「まぶちの右近」は掲載誌休刊により、1巻のみの発売で未完となった。
戦後70年の2015年に復刊ドットコムより「飛ぶ教室」が復刊され[5]、また第2部が準備中であることが発表された。
2020年、潮出版社より既刊部分と新作第2部の180ページを合わせた「完全版 飛ぶ教室」が5月25日に発売されることが、作者のサイトで告知された。2022年12月20日には全編描きおろしの2巻も発売されている。
元々は劇画系のハードな絵柄だったが、ひらまつつとむ名義に変更した「飛ぶ教室」以降はラブコメやヒューマンドラマを意識した柔らかい絵柄と使い分けている。
作品一覧
[編集]- イダテン・ホーク(手塚賞準入選作)
- マッド・ドッグ(鷹沢圭名義、原作武論尊、週刊少年ジャンプ、集英社、連載)
- 飛ぶ教室(週刊少年ジャンプ連載、1985年)
- ハッスル拳法つよし(週刊少年ジャンプ連載、1986年)
- ミアフィールドの少女アニー
- ランナー(スーパージャンプ掲載)
- ザ・Xデイ(スーパージャンプ掲載)
- スネーク・ハンター
- 血と夢(週刊アクション、双葉社、掲載)
- ゴルバチョフ暗殺特急(週刊アクション掲載)
- ミッドナイト・エンジェル(週刊少年サンデー増刊号、小学館、連載)
- プルート〜賢者の石伝説〜(週刊少年サンデー増刊号)
- コレクション・令嬢亜美の謎(コミックガイズ、学研、連載)
- 怒涛のギャンブラー(漫画サンデーフォアマン、実業之日本社、連載)
- 氷のギャンブラー(ビジネスジャンプ増刊)
- たたらの十蔵 -戦国刺客伝-(ビジネスジャンプ増刊、集英社、連載)
- エイリアン・ティーチャー
- 料理の王様
- 信玄暗殺
- 多摩川地獄麻雀
- まぶちの右近(月刊時代劇コミック 斬鬼、少年画報社、連載)
- 大江戸万華鏡(コミック乱TWINS、リイド社、不定期連載、2008-2012)
単行本一覧
[編集]- 『マッド・ドッグ』原作:武論尊、集英社、1983年(鷹沢圭名義)
- 『飛ぶ教室』全2巻、集英社、1986年
- 『飛ぶ教室』改訂版、全2巻、復刊ドットコム、2015年
- 『完全版 飛ぶ教室』既刊2巻 潮出版社、2020年
- 『ハッスル拳法つよし』全2巻、集英社、1988年
- 『ミアフィールドの少女アニー』集英社、1991年(短編集)
- 「ミアフィールドの少女アニー」「ランナー」「ザ・Xデイ」「スネーク・ハンター」収録
- 『こちら葛飾区亀有公園前派出所両さんの宮本武蔵』キャラクター原作:秋本治、監修:大河内昭爾、集英社〈満点人物伝〉、2003年
- 『まぶちの右近』少年画報社、2004年
脚注
[編集]- ^ 完全版 飛ぶ教室 ひらまつつとむ - 潮出版社 - 版元ドットコム(2020年5月14日閲覧)
- ^ “【武装ポーカー】第20回手塚賞各審査員のコメント”. ジョジョの奇妙な研究所. 2020年5月8日閲覧。
- ^ 『飛ぶ教室』第2巻 ひらまつつとむ 【日刊マンガガイド】 - このマンガがすごい!WEB(2015年9月29記事、2020年5月14日閲覧)
- ^ “ひらまつつとむ 公式ホームページ 飛ぶ教室のこと”. tobukyoushitsu.com. 2018年8月18日閲覧。
- ^ 『飛ぶ教室 全2巻』 - 復刊ドットコム