hanica
hanica(ハニカ)とは、2012年4月1日より阪急バス・阪急田園バス・阪神バスが導入した、前記3社バス専用非接触型ICカード乗車券である。
概要
金額式回数券に準じたIC乗車カードで、積み増し額に対してプレミアムを付与するというところが回数カード・回数乗車券と共通する。
3社ではスルッとKANSAIカード及び回数カードを長きにわたり導入しており、またPiTaPaも併せて導入しているが、磁気カード処理機器の老朽化及びICカード処理機器の有効利用のため、hanicaが導入された。
正式名称はHankyu Hanshin Bus IC Cardである。カードの裏面の識別番号は「HH」(Hankyu Hanshin の略称)から始まるものになっている。
使用方法
原則として、PiTaPaと同様の使用方法となる。
- 阪急バスは(均一運賃を含め)乗車時と降車時にタッチする。
- 阪神バスは乗車口にカードリーダーがないため、降車時にタッチする。
- なお、一部210円(他の区間は220円)となる区間が存在するが、整理券を取った上で手入力対応となる(小児・障がい者は110円のため対応不要)。
利用可能エリア
- 全線で利用できる
- 阪急バス
- 阪急田園バス
- 阪神バス
なお2013年1月現在、他のIC乗車カードとの相互利用は行われていない。そのため、他のバス路線や鉄道路線(阪急電鉄・阪神電気鉄道・JR西日本など)では利用できない。JR西日本のIC乗車カード「ICOCA」については、Hanica導入と同時に片利用での取り扱いとなっている。そのため、ICOCAカード等でhanicaエリアは利用できるが、hanicaカードでICOCAエリアは利用できない。
除外区間
種類
他会社のICカードと同様に、カード料金(デポジット500円)が別途必要となるが、カードが不要になった時は返却される。無記名・記名式ともに料金は同じ。氏名・電話番号を書く記名式にすることで、万一紛失した際も手数料を払えば再発行が可能である。無記名式から記名式に変えることは可能だが、その逆は不可。
- 無記名式hanica
- 記名式hanica(大人)
- 記名式hanica(小児)
- 記名式hanica(大人・特割)
- 記名式hanica(小児・特割)
- hanicaグランドパス(65歳以上、阪急バス版と阪神バス版がある)
回数券カード販売価格:1枚2,000円(デポジット500円を含む、初期利用可能価格:1,650円)
- 阪急バスの車内では2000円のみ販売する。
- 阪急バスの窓口では3,000円、5,000円、10,000円(いずれもデポジットは500円)でも発売する。
IC定期券
グランドパス65
まず、2013年3月10日より、阪急バスで65歳以上限定の全線定期券に限って発売された[1]。2014年2月17日には阪神バスも同様の定期券が登場した[2]。下記の2種類がある。
- 阪急バス・阪急田園バス一般路線全線定期券(阪急グランドパス65)
- 阪神バス一般路線全線定期券(はんしんグランドパス65)
当初は前者が紙式定期券で発売され、IC化後に後者も発売した。他方の事業者を利用することはできないが、 回数券部分への積み増しがあれば運賃引き去りのうえ利用できる。
通勤・通学定期
その後、2014年6月17日に通勤・通学定期用のhanica定期券が登場した[3][4]。阪急バス・阪神バスともにバス専用定期のみで、鉄道との連絡定期は従来通りの磁気定期券で発売となる。
- 阪急バス:従来の区間指定ではなく、運賃が同じ区間以内であれば、どの路線でも利用可能となる運賃額ごとの発売となり、券面でも「220円区間」という形で表記されている。
- 阪神バス:全線定期券、大阪特区/神戸特区専用(大阪市/神戸市内区間専用)定期券の3種類。なお、導入に伴い主要駅近隣のみ利用可能な「ミニ定期」は廃止された。
他方の事業者ではhanicaプリペイドカードとして利用可能。また、阪急田園バスではIC定期は発売されない(プリペイドカードとしてのみ利用可能)。
チャージ
残高が不足すると利用できなくなる。プリペイド式なので、あらかじめカードにチャージ(入金)しておく必要がある。
- 営業所窓口、チャージ機
- 2000円,3000円,5000円,10000円のチャージが可能
- 車内(運賃箱)
- 2000円,5000円,10000円のチャージが可能。
1,000円のチャージにつき100円分のプレミアがついてくる。すなわち
- 2,000円入金すると、2000円+200円=2200円利用可能
- 3,000円入金すると、3000円+300円=3300円利用可能
- 5,000円入金すると、5000円+500円=5500円利用可能
- 10,000円入金すると、10000円+1000円=11000円利用可能
その他
- 阪急バス・阪急田園バスでは、2012年1月31日限りでスルッとKANSAI対応カード、5月31日限りで回数カード・回数乗車券(一部を除く)[5]の発売を終了した。その後、同年9月30日限りで両カードの取り扱いを終了した。スルッとKANSAI2days・3daysチケットは、提示(利用日を記入)により引き続き利用可能である。唐櫃営業所管内の路線・オレンジゆずるバスは2012年10月1日以降も磁気カード類が利用可能であったが、これも2013年4月30日をもって終了した[6][7]。
- 阪神バスでは、2012年5月31日限りで回数カードの発売を終了したが、スルッとKANSAI対応カード(2days・3daysチケットも)とともに、当面は利用可能である。
脚注
- ^ グランドパス65がICカードに変わります - 阪急バス公式サイト 2014年6月22日閲覧。
- ^ [2/17 一般路線バス 高齢者割引定期券 『はんしんグランドパス65』 の導入について] - 阪神バス2014年1月15日、2014年6月22日閲覧。
- ^ 通勤定期券・通学定期券をIC カード「hanica(ハニカ)」で発売 - 阪急バス2014年5月22日、2014年6月22日閲覧。
- ^ 6/17 阪神バスの定期券がICカード「hanica」になります - 阪神バス2014年5月22日、2014年6月22日閲覧。
- ^ http://bus.hankyu.co.jp/news_release/2012_jiki_syuuryou_plus_kami.pdf の2ページ目
- ^ 唐櫃営業所管轄内での磁気カードサービスの終了について (PDF, 阪急バス2013年4月2日)
- ^ オレンジゆずるバスでの磁気カードサービスの終了について (PDF, 阪急バス2013年4月2日)
関連項目
- スルッとKANSAI
- PiTaPa
- ICOCA - Hanica導入時から片利用での取り扱い