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久世郡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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久世郡(くせぐん、くぜのこおり)は京都府・山城国のである。

人口14,678人、面積13.86km²、人口密度1,059人/km²。(2024年10月1日、推計人口

現在は以下の1町を含む。

歴史

古代

和名類聚抄』に記される郡内の。括弧内は訓読み

  • 竹淵郷 (多加不知)
  • 奈美郷
  • 那羅郷
  • 水主郷
  • 那紀郷
  • 宇治郷
  • 殖栗郷
  • 栗隈郷 (久里久末)
  • 富野郷 (止無乃)
  • 拝志郷
  • 久世郷
  • 羽栗郷

式内社

延喜式神名帳に記される郡内の式内社

神名帳 比定社 集成
社名 読み 付記 社名 所在地 備考
久世郡 24座(大11座・小13座)
石田神社 イハタノ
イシタ
月次新嘗 (論)石田神社 京都府京都市伏見区石田 [1]
(論)石田神社 京都府八幡市八幡岩田里
(論)石田神社 京都府八幡市八幡岩田大将軍
水主神社 十座 ミヌシノ 並大 月次新嘗
(別項に記載)[注 1]
水主神社 京都府城陽市水主宮馬場 [2]
荒見神社 アラミノ (論)荒見神社 京都府城陽市富野荒見田
(論)荒見神社 京都府久世郡久御山町田井
双栗神社 三座 サクリノ 雙栗神社 京都府久世郡久御山町佐山
水度神社 三座 ミトノ 鍬靫 水度神社 京都府城陽市寺田水戸坂
旦椋神社 アサクラノ 且椋神社 京都府宇治市大久保北ノ山
伊勢田神社 三座 イセタノ 鍬靫 伊勢田神社 京都府宇治市伊勢田町若林
巨椋神社 オホクラノ
イホクラ
コムラ
巨椋神社 京都府宇治市小倉町寺内
室城神社 ムロキノ 室城神社 京都府久世郡久御山町下津屋
凡例を表示
  1. ^ 就中同水主坐天照御魂神水主坐山背大国魂命神二座預相嘗祭

近代以降の沿革

幕末の知行
知行 明治初年 村数 村名
幕府領 幕府領・旗本領 京都府 1郷 宇治郷
旗本領・京都守護職役知 2村 中村、●小倉村
京都守護職役知 6村 槙島村、伊勢田村、新田村、白川村、安田村、高尾村
淀藩 1町 長池町
藩領 山城淀藩 1町17村 澱町、広野村、大久保村、冨野村、林村、佐山村、市田村、下津屋村、田井村、中島村、相島村、東一口村、西一口村、釘貫村、北川顔村、藤和田村、島田村、江ノ口村
京都府・淀藩 4村 ●野村、●森村、●封戸村、●坊之池村
幕府領・藩領 旗本領・淀藩 淀藩 1村 佐古村
その他 幕府領・皇室領 京都府 1村 ●寺田村(1村・京都府に編入)
幕府領・公家領 京都府・淀藩 1村 上津屋村(幕府領は淀藩に、公家領は京都府に編入)
京都府 1村 ●平川村
公家領・京都守護職役知 1村 観音寺村
京都府・淀藩 1村 ●久世村(公家領と寺社領は京都府に、京都守護職役知は淀藩に編入)
公家領・淀藩・大和小泉藩 京都府・淀藩・小泉藩 1村 枇杷庄村
  • 1868年
    • 慶応4年2月19日 - 幕府領・旗本領・皇室領・公家領が京都裁判所の管轄となる。
    • 慶応4年4月25日 - 京都裁判所の管轄地域が京都府の管轄となる。
  • 明治初年 - 久世郡で大規模な領地替えが行われ、後の本郡内は京都府・淀藩領・大和小泉藩領に再編される(管轄は上表参照)。
  • 1871年
  • 1879年(明治12年)4月10日 - 郡区町村編制法の京都府での施行により、行政区画としての久世郡が発足。「宇治久世郡役所」が宇治郷に設置され、宇治郡とともに管轄。
  • 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。(2町8村)
    • 宇治町 ← 宇治町、宇治郷、白川村(現・宇治市)
    • 淀町 ← 淀池上町、淀下津町、淀新町(現・京都市伏見区)
    • 佐山村 ← 市田村、田井村、下津屋村、佐古村、佐山村、林村(現・久御山町)
    • 小倉村 ← 小倉村、伊勢田村、安田村(宇治市)
    • 大久保村 ← 大久保村、広野村(現・宇治市)
    • 久津川村 ← 久世村、平川村、上津屋村の一部(現・城陽市)
    • 寺田村 ← 寺田村、綴喜郡水主村(現・城陽市)
    • 富野荘村 ← 富野村、枇杷荘村、観音堂村(現・城陽市)
    • 御牧村(単独村制。現・久御山町)
    • 槇島村(単独村制。現・宇治市)
    • 中村は綴喜郡青谷村の一部となる。
    • 上津屋村の残存部分は綴喜郡都々城村の一部となる。
    • 高尾村は綴喜郡田原村の一部となる。
  • 1899年(明治32年)7月1日 - 郡制を施行。
  • 1923年大正12年)4月1日 - 郡制廃止に伴い郡会が廃止。残務処理のため郡役所は存続。
  • 1926年(大正15年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 1935年(昭和10年)4月1日 - 淀町が綴喜郡美豆村を編入。
  • 1936年(昭和11年)2月11日 - 淀町が乙訓郡淀村を編入。
  • 1942年(昭和17年)7月1日 - 宇治町に宇治郡・久世郡を管轄する宇治地方事務所を設置。
  • 1951年(昭和26年)
    • 3月1日 - 宇治町・槇島村・小倉村・大久保村が宇治郡東宇治町と合併して宇治市が発足、郡より離脱。(1町5村)
    • 4月1日 - 久津川村・富野荘村・寺田村が綴喜郡青谷村と合併して城陽町が発足。(2町2村)
  • 1954年(昭和29年)10月1日 - 佐山村・御牧村が合併して久御山町が発足。(3町)
  • 1957年(昭和32年)4月1日 - 淀町が京都市伏見区に編入。(2町)
  • 1972年(昭和47年)5月5日 - 城陽町が市制施行して城陽市となり、郡より離脱。(1町)

変遷表

自治体の変遷
明治22年4月1日 明治22年 - 大正15年 昭和1年 - 昭和19年 昭和20年 - 昭和29年 昭和30年 - 昭和64年 平成1年 - 現在 現在
宇治町 宇治町 宇治町 昭和26年3月1日
宇治市
宇治市 宇治市 宇治市
槇島村 槇島村 槇島村
小倉村 小倉村 小倉村
大久保村 大久保村 大久保村
宇治郡
宇治村
宇治郡
宇治村
昭和17年4月1日
宇治郡
東宇治町
宇治郡
笠取村
宇治郡
笠取村
寺田村 寺田村 寺田村 昭和26年4月1日
城陽町
昭和47年5月5日
市制
城陽市 城陽市
久津川村 久津川村 久津川村
富野荘村 富野荘村 富野荘村
綴喜郡
青谷村
綴喜郡
青谷村
綴喜郡
青谷村
佐山村 佐山村 佐山村 昭和29年10月1日
久御山町
久御山町 久御山町 久御山町
御牧村 御牧村 御牧村
淀町 淀町 淀町 淀町 昭和32年4月1日
京都市伏見区に編入
京都市 京都市
綴喜郡
美豆村
綴喜郡
美豆村
昭和10年4月1日
淀町に編入
乙訓郡
淀村
乙訓郡
淀村
昭和11年2月11日
淀町に編入

参考文献

関連項目