小林潤志郎

日本のスキージャンプ選手

小林 潤志郎(こばやし じゅんしろう、1991年6月11日 - )は、日本岩手県岩手郡松尾村(現在の八幡平市)出身のノルディック複合スキージャンプ選手。盛岡中央高等学校東海大学を経て2023-24シーズンまで雪印メグミルクスキー部所属。妹の小林諭果、長弟の小林陵侑、末弟の小林龍尚もスキージャンプ選手である。

小林 潤志郎
基本情報
誕生日 (1991-06-11) 1991年6月11日(33歳)
出身地 日本の旗 日本
岩手県岩手郡松尾村(現:八幡平市
身長 168cm
選手情報
クラブ 雪印メグミルクスキー部
最高記録 239.5m
ワールドカップ
シーズン 2012年 -
優勝回数 1
他の表彰台 0
表彰台獲得数 1
獲得メダル
男子 スキージャンプ ノルディック複合
ノルディックスキー世界選手権
2019 ゼーフェルト 男子団体ラージヒル
ノルディックスキージュニア世界選手権
2010年 ヒンターツァルテン 複合個人スプリント
冬季ユニバーシアード
2015 シトゥルブスケー・プレソ 混合団体
2015 シトゥルブスケー・プレソ 男子団体
2013 トレンティーノ 個人ラージヒル
最終更新日:2024年3月24日
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人物

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高校時代はノルディック複合の選手として活躍し、3年時にはノルディックスキージュニア世界選手権複合・個人スプリントで優勝、小林範仁以来日本人2人目となる金メダルを獲得した。 しかし、元々ジャンプが得意であり、高校1年時の全国高等学校スキー大会(インターハイ)で優勝、高校3年時の第11回伊藤杯シーズンファイナル大倉山ナイタージャンプ大会では天候不良のため1本のみで決勝したものの、成年組の選手を押さえて優勝する[1] などジャンパーとしての才能の片鱗を見せた。

東海大学国際文化学部地域創造学科(札幌キャンパス)に入学後、2年次の2011/2012シーズンより本格的にスペシャルジャンプに転向すると、第12回札幌市長杯大倉山サマージャンプ大会で2位[2]、白馬でのスキージャンプ・サマーグランプリでは2戦連続トップ10入りし、ジャンプ転向1年目にしてスキージャンプ・ワールドカップ(W杯)日本代表入りを果たした。このシーズンのW杯個人戦最高成績は1月6日のビショフスホーフェン大会での16位。

翌2012-13シーズンもW杯代表入りしたが、総合60位。

2013-14シーズンは札幌大会の2試合のみの出場でポイントなしに終わる。

2014-15シーズンは再びW杯代表入り。ユニバーシアード冬季大会に出場し、混合団体で優勝、男子団体で2位を獲得。その後世界選手権に初出場。3月12日、W杯トロンハイム大会でW杯個人戦自己最高の13位に入り、総合44位。

2015-16シーズンもW杯代表入りしたが、総合61位。

2016-17シーズンもW杯代表入りしたが、総合54位。

2017-18シーズン、11月3日の全日本スキー選手権大会ノーマルヒルで初優勝。2位は弟の陵侑が入り、1990-91シーズンの東昭広東和広兄弟以来、27シーズンぶりの兄弟での1位、2位となった。11月19日ポーランドヴィスワで行われたワールドカップの第1戦(ヒルサイズ=HS134m)で、1回目に124mで2位につけ、2回目に126.5mを飛んでワールドカップ初優勝[3](W杯表彰台獲得、トップ10入りも今回が自身初)。日本勢のW杯優勝は2014年11月の葛西紀明以来である。年末年始のスキージャンプ週間では全4戦でトップ10入りし、総合4位となった。平昌オリンピックには日本勢最高のW杯総合8位で臨んだが、個人ノーマルヒルで31位、同ラージヒルで24位に終わり、団体戦のメンバーから外れてしまい[4]、初めてのオリンピックは不本意な結果で終わった。最終的には今季日本勢最高の総合11位でシーズンを終えた。

2018-19シーズンのW杯開幕戦に出場するために出国する際、5月に一般女性と結婚していたことを発表した[5]。W杯個人戦はトップ10入りは2度だけだったが個人戦全28戦中25戦でポイントを獲得し、総合19位タイでシーズンを終えた。世界選手権では3種目に出場し、個人ノーマルヒル、ラージヒルとも17位でラージヒル団体で3位となった。

2019-20シーズンはサマーグランプリより参戦し、ヒンターツァルテン英語版大会の混合団体2位[6]ザコパネ大会の男子団体優勝[7] などのメンバーとなった。国内戦は全日本選手権ノーマルヒルなどで優勝。W杯は個人開幕戦のヴィスワ大会で10位に入るなどし、総合30位でシーズンを終えた。

2020-21シーズンは、コロナ禍のため10月以降の開催となったサマージャンプ国内戦は7戦中、2位2回、3位1回となりワールドカップへ向かった。ワールドカップでは個人開幕戦のヴィスワ大会の15位が最高で総合33位であったが、フライングの団体戦では20年ぶり[8] の表彰台となる団体2位のメンバー[9] となった。また途中で参戦したコンチネンタルカップでは、8戦中表彰台2回を含む1桁順位7回の成績を挙げた。世界選手権では個人戦で出場し、ノーマルヒル29位、ラージヒル32位であった。

2021-22シーズンはサマージャンプ国内戦で優勝。ワールドカップにはフル参戦し、最高9位、総合32位であった。団体戦では2度表彰台に登った。北京オリンピック代表に選ばれ、個人ノーマルヒル27位、個人ラージヒル24位、男子団体ラージヒル5位のメンバーとなった。フライング世界選手権ヴィケルスン大会では個人33位、団体6位のメンバーとなった。

2022-23シーズンはワールドカップ総合63位であった。世界選手権では、個人ノーマルヒル47位、個人ラージヒル34位、男子団体ラージヒル7位のメンバーとなった。

2023-24シーズンはワールドカップは札幌大会翌週のオーベルストドルフ大会(フライングヒル)を除きほぼフル参戦し、最高10位、総合34位であった。フライング世界選手権バート・ミッテルンドルフ大会では個人21位、団体5位のメンバーとなった。シーズン終了後の4月1日にプロ転向と所属していた雪印メグミルクの退社を発表した[10]

主な競技成績

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オリンピック

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世界選手権

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フライング世界選手権

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  • 2018年オーベルストドルフ大会(  ドイツ
    • 個人 29位
  • 2022年ヴィケルスン大会(  ノルウェー
    • 個人 33位
    • 団体 6位(佐藤幸椰、中村直幹、小林潤志郎、小林陵侑)
  • 2024年バート・ミッテルンドルフ大会(  オーストリア
    • 個人 21位
    • 団体 5位(二階堂蓮、中村直幹、小林潤志郎、小林陵侑)

ジュニア世界選手権

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  • 2009年シュトルブスケ・プレソ大会(  スロバキア
    • 複合男子スプリント 21位
    • 複合男子団体 8位(佐々木啓夫、小林潤志郎、清水亜久里、渡部善斗
  • 2010年ヒンターツァルテン大会(  ドイツ
    • 複合男子スプリント  優勝
    • 複合男子団体 4位(田中寛幸、渡部善斗、佐々木啓夫、小林潤志郎)
  • 2011年オテパー大会(  エストニア
    • ジャンプ個人 18位

ユニバーシアード

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ワールドカップ

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個人総合成績(総合:W杯シーズン個人総合、4H:スキージャンプ週間総合
シーズン 総合 4H 優勝 準優勝 3位
2011/12 52位 46位 0回 0回 0回
2012/13 60位 --- 0回 0回 0回
2013/14 --- --- 0回 0回 0回
2014/15 44位 38位 0回 0回 0回
2015/16 61位 54位 0回 0回 0回
2016/17 54位 --- 0回 0回 0回
2017/18 11位 4位 1回 0回 0回
2018/19 19位 25位 0回 0回 0回
2019/20 30位 29位 0回 0回 0回
2020/21 33位 18位 0回 0回 0回
2021/22 32位 17位 0回 0回 0回
2022/23 63位 55位 0回 0回 0回
2023/24 34位 29位 0回 0回 0回
合計 --- --- 1回 0回 0回
個人表彰台
シーズン 開催日 開催地 HS 成績
2018/19 11月19日   ヴィスワ 134 優勝
男子団体
シーズン 開催日 開催地 HS 成績 メンバー
2011/12 11月27日   クーサモ 142 準優勝 小林潤志郎 栃本翔平 竹内択 伊東大貴
2017/18 11月25日   ルカ 140 3位 竹内択 小林陵侑 葛西紀明 小林潤志郎
2018/19 2月9日   ラハティ 130 3位 佐藤幸椰 伊東大貴 小林潤志郎 小林陵侑
3月9日   オスロ 134 準優勝 佐藤幸椰 葛西紀明 小林潤志郎 小林陵侑
2019/20 12月14日   クリンゲンタールドイツ語版 140 3位 佐藤幸椰 伊東大貴 小林潤志郎 小林陵侑
2020/21 3月28日   プラニツァ 240 準優勝 中村直幹 小林潤志郎 佐藤幸椰 小林陵侑
2021/22 1月9日   ビショフスホーフェン 142 準優勝 佐藤幸椰 佐藤慧一 小林潤志郎 小林陵侑
1月15日   ザコパネ 140 3位 佐藤幸椰 小林潤志郎 中村直幹 小林陵侑

サマーグランプリ

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  • 通算 優勝3回、2位1回、男子団体優勝1回、混合団体優勝1回、2位1回(2024シーズンまで)
シーズン 順位 ポイント
2011 23. 128
2012 17. 121
2013 67. 18
2014 6. 217
2015 11. 217
2016 41. 65
2017 3. 332
2018 19. 98
2019 13. 146
2021 74. 9
2022 19. 74
2023 23. 88
2024 31. 80

国内大会

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出典

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外部リンク

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