小倉記念(こくらきねん)は、日本中央競馬会 (JRA) が小倉競馬場で施行する中央競馬重賞競走GIII)である。競馬番組表での名称は「農林水産省賞典 小倉記念(のうりんすいさんしょうしょうてん こくらきねん)」と表記している[1][2]

小倉記念
第54回小倉記念(2018年8月5日)
優勝馬:トリオンフ
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 小倉競馬場
創設 1965年8月29日
2024年の情報
距離 芝2000m(中京競馬場)
格付け GIII
賞金 1着賞金4300万円
出走条件 サラ系3歳以上(国際)(特指)
負担重量 ハンデキャップ
出典 [1][2]
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正賞は農林水産大臣[1][2]

概要

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1965年に、4歳(現3歳)以上の馬による重賞競走として小倉競馬場の芝2000mで創設[3]。小倉競馬場で施行される重賞競走では、最も歴史が古い[3]

外国産馬は1995年から2003年、および2005年以降に出走可能となった[3]。また地方競馬所属馬は1996年から、外国馬は2009年から出走可能になった[3]。負担重量も1995年から1999年まで別定で行われたほかは、ハンデキャップが定着している[3]

2006年からは夏競馬を盛り上げるため設けられた「サマー2000シリーズ」の第3戦に組み込まれた。本競走の優勝馬からは、2006年のスウィフトカレントと2011年のイタリアンレッド、2017年のタツゴウゲキ[4]がシリーズチャンピオンに輝いている[3][5]

競走条件

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以下の内容は、2024年現在のもの[1][2][6]

出走資格:サラ系3歳以上、2023年8月12日以降2024年8月4日まで1回以上出走馬、未出走馬および未勝利馬を除く

  • JRA所属馬(外国産馬含む)
  • 地方競馬所属馬(認定馬のみ、2頭まで)
  • 外国馬(優先出走)

負担重量:ハンデキャップ

賞金

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2024年の1着賞金は4300万円で、以下2着1700万円、3着1100万円、4着650万円、5着430万円[1][2]

歴史

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  • 1965年 - 4歳以上の馬による重賞競走として創設、小倉競馬場の芝2000mで施行[3]
  • 1966年 - 名称を「農林省賞典 小倉記念」に変更[7]
  • 1978年 - 名称を「農林水産省賞典 小倉記念」に変更[7]
  • 1984年 - グレード制施行によりGIII[注 1]に格付け[7]
  • 1995年 - 混合競走に指定、外国産馬が出走可能になる[7]
  • 1996年 - 特別指定交流競走に指定され、地方所属馬が2頭まで出走可能となる[7]
  • 2000年 - 負担重量をハンデキャップに戻す[7]
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「3歳以上」に変更[7]
  • 2004年
    • 混合競走から除外。
    • 「日本中央競馬会創立50周年記念」の副称を付けて施行[3][8]
  • 2005年 - 混合競走に再び指定[9]
  • 2006年 - サマー2000シリーズの対象競走に指定[3]
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIIに変更[10]
  • 2009年
    • 国際競走に変更され、外国調教馬が9頭まで出走可能となる[11]
    • 格付表記をGIII(国際格付)に変更[11]
  • 2011年 - 「小倉競馬場開設80周年記念」の副称を付けて施行[12]
  • 2012年 - 「近代競馬150周年記念」の副称を付けて施行[13]
  • 2014年 - 「JRA60周年記念」の副称を付けて施行[14]
  • 2019年 - 「ディープインパクト追悼競走」の副称を付けて施行[15]
  • 2020年 - 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、「無観客競馬」として実施[16]
  • 2021年 - 「小倉競馬場開設90周年記念」の副称を付けて施行[17]
  • 2024年 - 阪神競馬場のスタンドリフレッシュ工事に伴う開催日割の変更のため中京競馬場で施行[18]
  • 2025年 - 施行時期を7月中旬に変更予定。

歴代優勝馬

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優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

コース種別を記載していない距離は、芝コースを表す。

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1965年8月29日 小倉 2000m ヒロタカクマ 牝4 2:05.3 松田康弘 田之上勲 前畑邦夫
第2回 1966年7月31日 小倉 2000m ワカクモ 牝3 2:05.8 杉村一馬 杉村政春 吉田一太郎
第3回 1967年9月10日 小倉 2000m タフネス 牡3 2:03.1 須貝彦三 日迫清 北前米子
第4回 1968年8月25日 小倉 2000m ペロバツク 牝3 2:02.6 田島良保 谷八郎 有馬静雄
第5回 1969年12月28日 小倉 2000m アトラス 牡5 2:05.2 武邦彦 武田作十郎 松岡重雄
第6回 1970年8月23日 小倉 2000m オープンツバメ 牝3 2:03.7 藤岡範士 田之上勲 (株)オープン 
第7回 1971年9月5日 小倉 2000m カーチス 牡4 2:04.7 四位満教 柳田次男 野中竹次郎
第8回 1972年9月10日 小倉 2000m ワイエムチャイナ 牡3 2:03.2 久保一秋 吉永猛 ワイエム観光(株)
第9回 1973年9月2日 小倉 2000m マツカオリ 牝5 2:03.8 須貝四郎 橋田俊三 松井新一
第10回 1974年8月25日 小倉 2000m ホウシュウミサイル 牡3 2:01.7 武田悟 夏村辰男 上田清次郎
第11回 1975年8月31日 小倉 2000m ロッコーイチ 牡5 2:02.1 武邦彦 服部正利 水上力夫
第12回 1976年8月29日 小倉 2000m ミヤジマレンゴ 牡3 2:02.7 武田悟 夏村辰男 曽我薫
第13回 1977年8月28日 小倉 2000m ベル 牡4 2:02.4 楠孝志 橋田俊三 増田佳成
第14回 1978年8月27日 小倉 2000m ショウフウグリーン 牡3 2:01.1 山内研二 田中良平 松本市三郎
第15回 1979年8月26日 小倉 2000m リネンジョオー 牝5 2:03.0 武邦彦 戌亥信義 戸山光男
第16回 1980年8月24日 小倉 2000m スズカシンプウ 牡5 2:07.9 松田博資 白井寿昭 永井永一
第17回 1981年8月23日 小倉 2000m ラフオンテース 牝4 2:01.2 岩元市三 布施正 小柴タマヲ
第18回 1982年8月29日 京都 2000m ロングワーズ 牡5 1:59.8 飯田明弘 小林稔 中井長一
第19回 1983年8月28日 小倉 2000m スナークアロー 牡4 2:02.1 西浦勝一 柳田次男 杉本仙次郎
第20回 1984年8月26日 小倉 2000m オーゴンタケル 牡6 2:04.1 樋口弘 柳田次男 (株)小倉ホース
第21回 1985年8月25日 小倉 2000m シャダイチャッター 牝5 2:01.4 岩元市三 布施正 吉田善哉
第22回 1986年8月24日 小倉 2000m ヤクモデザイヤー 牡4 2:01.7 佐野清広 田所稔 (有)山崎牧場
第23回 1987年8月30日 小倉 2000m ゴルデンビューチ 牡6 2:01.3 加用正 瀬戸口勉 小野森洋
第24回 1988年8月28日 小倉 2000m プレジデントシチー 牡5 2:02.1 岩元市三 中尾謙太郎 (株)友駿ホースクラブ
第25回 1989年8月27日 小倉 2000m ダンツミラクル 牝4 2.02.8 田島信行 梶与三男 山元哲二
第26回 1990年8月26日 小倉 2000m スノージェット 牡4 2:01.2 安田隆行 梅内忍 松木俊隆
第27回 1991年8月25日 小倉 2000m ナイスネイチャ 牡3 2:02.7 松永昌博 松永善晴 豊嶌正雄
第28回 1992年8月30日 小倉 2000m イクノディクタス 牝5 2:01.0 村本善之 福島信晴 勝野憲明
第29回 1993年8月29日 小倉 2000m マルブツサンキスト 牡6 2:00.5 河内洋 白井寿昭 大沢毅
第30回 1994年8月14日 小倉 2000m ホクセイアンバー 牡5 2:01.8 小原義之 小原伊佐美 (有)ビッグ
第31回 1995年8月13日 小倉 2000m スプリングバンブー 牝5 2:00.2 岸滋彦 田島良保 (有)バンブー牧場
第32回 1996年8月11日 小倉 2000m ヒシナタリー 牝3 2:00.7 角田晃一 佐山優 阿部雅一郎
第33回 1997年8月10日 小倉 2000m ゲイリーイーグル 牡4 2:00.6 河内洋 増本豊 芳賀満男
第34回 1998年8月16日 京都 1800m テイエムオオアラシ 牡5 1:46.0 福永祐一 二分久男 竹園正繼
第35回 1999年8月15日 小倉 2000m アンブラスモア 牡5 1:58.5 須貝尚介 須貝彦三 (株)萩本企画
第36回 2000年8月13日 小倉 2000m ミッキーダンス 牡4 1:59.7 佐藤哲三 服部利之 三木久史
第37回 2001年8月12日 小倉 2000m ロサード 牡5 2:00.2 小牧太 橋口弘次郎 (有)社台レースホース
第38回 2002年8月11日 小倉 2000m アラタマインディ 牡5 1:59.7 飯田祐史 新川恵 荒木みち
第39回 2003年8月17日 小倉 2000m ロサード 牡7 2:00.7 武幸四郎 橋口弘次郎 (有)社台レースホース
第40回 2004年8月15日 小倉 2000m メイショウカイドウ 牡5 1:58.5 武豊 坂口正大 松本好雄
第41回 2005年8月14日 小倉 2000m メイショウカイドウ 牡6 1:58.0 武豊 坂口正大 松本好雄
第42回 2006年7月30日 小倉 2000m スウィフトカレント 牡5 1:57.8 福永祐一 森秀行 (有)社台レースホース
第43回 2007年7月29日 小倉 2000m サンレイジャスパー 牝5 1:58.7 佐藤哲三 高橋成忠 永井啓弍
第44回 2008年8月3日 小倉 2000m ドリームジャーニー 牡4 1:57.9 池添謙一 池江泰寿 (有)サンデーレーシング
第45回 2009年8月2日 小倉 2000m ダンスアジョイ 牡8 1:58.3 角田晃一 松永幹夫 加藤泰章
第46回 2010年8月1日 小倉 2000m ニホンピロレガーロ 牡7 1:57.9 酒井学 服部利之 小林百太郎
第47回 2011年7月31日 小倉 2000m イタリアンレッド 牝5 1:57.3 浜中俊 石坂正 (株)東京ホースレーシング
第48回 2012年8月5日 小倉 2000m エクスペディション 牡5 1:57.3 浜中俊 石坂正 (有)社台レースホース
第49回 2013年8月4日 小倉 2000m メイショウナルト 騸5 1:57.1 武豊 武田博 松本好雄
第50回 2014年8月10日 小倉 2000m サトノノブレス 牡4 1:59.8 和田竜二 池江泰寿 里見治
第51回 2015年8月9日 小倉 2000m アズマシャトル 牡4 1:58.0 松若風馬 加用正 東哲次
第52回 2016年8月7日 小倉 2000m クランモンタナ 牡7 2:00.0 和田竜二 音無秀孝 (有)社台レースホース
第53回 2017年8月6日 小倉 2000m タツゴウゲキ 牡5 1:57.6 秋山真一郎 鮫島一歩 鈴木高幸
第54回 2018年8月5日 小倉 2000m トリオンフ 騸4 1:56.9 武豊 須貝尚介 (株)KTレーシング
第55回 2019年8月4日 小倉 2000m メールドグラース 牡4 1:58.8 川田将雅 清水久詞 (有)キャロットファーム
第56回 2020年8月16日 小倉 2000m アールスター 牡5 1:57.5 長岡禎仁 杉山晴紀 KRジャパン
第57回 2021年8月15日 小倉 2000m モズナガレボシ 牡4 1:59.7 松山弘平 荒川義之 (株)キャピタル・システム
第58回 2022年8月14日 小倉 2000m マリアエレーナ 牝4 1:57.4 松山弘平 吉田直弘 金子真人ホールディングス(株)
第59回 2023年8月13日 小倉 2000m エヒト 牡6 1:57.8 川田将雅 森秀行 平井裕
第60回 2024年8月11日 中京 2000m リフレーミング 牡6 1:56.5 川田将雅 鮫島一歩 栗山学

脚注・出典

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注釈

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  1. ^ 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典

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  1. ^ a b c d e 重賞競走一覧(レース別・関西)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 22. 2024年7月28日閲覧。
  2. ^ a b c d e 2024年第2回中京競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年7月28日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i レースについて:小倉記念 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2023年9月3日閲覧。
  4. ^ 【新潟記念】タツゴウゲキが重賞V2でサマー2000王者!サンケイスポーツ、2017年9月3日閲覧
  5. ^ 小倉記念(レースガイド) - netkeiba.com、2014年8月9日閲覧
  6. ^ 中央競馬指定交流競走に出走する地方競馬所属馬の決定方法(夏季競馬)” (PDF). 日本中央競馬会 (2024年). 2024年7月28日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g 中央競馬全重賞成績集【古馬関西編】
  8. ^ 2004年の成績表参照。
  9. ^ 2005年の成績表参照。
  10. ^ 2007年の成績表参照。
  11. ^ a b 2009年の成績表参照。
  12. ^ 2011年の成績表参照。
  13. ^ 2012年の成績表参照。
  14. ^ 2014年の成績表参照。
  15. ^ ディープインパクト号追悼関連行事のお知らせ”. 日本中央競馬会 (2019年8月1日). 2020年10月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月28日閲覧。
  16. ^ 8月15日(土曜)から9月6日(日曜)までの中央競馬の開催等”. 日本中央競馬会 (2020年8月8日). 2020年8月13日閲覧。
  17. ^ 2021年の成績表参照。
  18. ^ 2024年度開催日割および重賞競走”. 日本中央競馬会 (2023年10月16日). 2024年7月28日閲覧。

各回競走結果の出典

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外部リンク

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