Text by Courrier International
「勝ったのはイスラム原理主義ではない。20年に及ぶこの戦争で勝ったのはヘロインである」
組織犯罪に詳しいイタリア人作家ロベルト・サヴィアーノが、タリバンのカブール制圧に関して、伊「コリエーレ・デラ・セラ」紙のコラムで独自の分析を披露している。
サヴィアーノに言わせれば、タリバンをイスラム原理主義の民兵組織だと考えるのは「間違い」だという。「タリバンは麻薬密売組織」というのが彼の持論なのである。その論拠となるのは国連薬物犯罪事務所(UNODC)の報告書だ。サヴィアーノはこう書く。
「少なくとも20年前から、この報告書のデータに変化はない。世界のヘロインの90%がアフガニスタンで生産されているのだ。これはタリバンが南米の犯罪組織とともに、世界最強の麻薬密売集団になっていることを意味している」
しかも、いまやタリバンが扱うのはヘロインだけではない。この10年ほどで「ハシシやマリファナの分野でもタリバンが非常に重要な役割を果たすようになってきている」というのだ。
しかも、いまやタリバンが扱うのはヘロインだけではない。この10年ほどで「ハシシやマリファナの分野でもタリバンが非常に重要な役割を果たすようになってきている」というのだ。
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