尖閣諸島事件のビデオを何者かが流出させた件について、政治家を始め、ちまたの人々からも「よくやった」という評価がかなりの程度見受けられるさまを見ていると、これは昭和初期の「白色テロ」だなあ、と感じる。政党政治への不信から、法を無視して、実力行使で政治経済の権力を自分たちの手に奪い返そうとする行為である。 政党政治は建前上は、多様な主義主張を、議会という話し合いの場で調整しましょう、という制度だから、その否定とは、「多様な主義主張は認めない」、あるいは「多様な主義主張を暴力で決着つけましょう」となる。全体主義か独裁である。 政党政治が信じるに足る存在ではないのは、私も含め、誰もが感じていることだろう。もう終わっている自民党には退場してほしいが、烏合の衆に過ぎない民主党も、有権者の期待にほとんど応えられないでいる中、ではどの政治家を選べばよいのか、選択肢のなさを痛感している。 まともな政治家がい