「モダンPMと呼ばれるプロジェクトマネジメント(PM)を使えば、無駄な事業を洗い出す政府の『事業仕分け』は、もっとうまくできたはずだ」。元日本IBM専務でPMラボラトリーの代表を務める冨永章氏(写真)は2010年1月15日、PMの国際標準化について議論する「PM国際標準化フォーラム」に登壇し、こう述べた。 冨永氏は、事業仕分けについて、「PMにおけるプロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)を適用できる分野だ」と強調した。PPMは、複数のプロジェクトのリスクや優先順位などを相対評価する方法だ。 事業仕分けは、国内でPMが十分に普及していないことを図らずも示した。「PMは目標を必然的に達成するための手段。システム開発をはじめとする企業のプロジェクトではもちろんのこと、政府や社会、教育などの分野でも、もっと活用できるはずだ」(冨永氏)。 PMの分野ではいま、PMを推進する非営利団体で