ここ数年、ロシアはネット規制に神経を尖らせている。 もともとプーチン政権は新聞・雑誌等の紙メディアに対しては比較的寛容である一方、広い国土全体に瞬時に伝わるテレビ・ラジオなどの電波メディアに対しては国家による統制を強めてきた。 これまでにほぼ全てのテレビ・ラジオが何らかの形でロシア政府の統制下に入っており、2012年には最後の独立系ラジオ局だった「モスクワのこだま(エホー・モスクヴィ)」でも有名なリベラル派ジャーナリストのベネディクトフ編集長が解任され、プーチン政権に近い人物と交代した。 一方、こうした電波メディアに比べるとインターネットの規制はこれまでさほど進んでいなかった。 たしかにFSB(連邦保安庁)は全てのインターネットプロバイダーにS