デザイナーに対して「とりあえず作ってください、見ないとわからないから」というのは、建築家に「とりあえず家建ててください、住まないと分からないから」というのと同じことだ。 そんな苦言を呈してしまうくらい、デザイナーは「とりあえず見た目を作って」というオーダーに疲弊している。なんだか簡単にできて、軽いものだと扱われてることに不満を感じるし、「とりあえず作るデザイン」に報酬が支払われないことも多いからだ。 しかし、「住まないと分からない」というのは全くその通りであろう。 紙で印刷されたワイヤーフレームや機能の設計書の前では沈黙していた人も、実際に動くものの前では目を輝かせて言葉を発する。 まず物がないと人は話せないのだ。 そして「とりあえず作る」ためのツールも揃ってきている。完成したデザインを出す必要だってない。 私は、デザインの面白いところは思いついたらすぐ試して、トライ・アンド・エラーを繰り