・「ほぼ日」をはじめるより前のことだから、 1990年代の中頃だったかなぁ。 釣りに夢中になっていて、とにかく釣りをやっていた。 囲碁をやる人が碁会所に行くように、 楽器や舞踊をやる人たちが発表会をするように、 バス釣りをやる人たちは「大会」を開くものだった。 ぼくは、河口湖のローカルな競技大会に加わっていて、 年間、たしか6回だったかの試合に参加していた。 一回の試合で参加者は120人くらいいたはずだ。 バスプロになりたい青年だとか、地元の上手な人、 釣り雑誌を愛読しているマニアみたいな人もいて、 ここで優勝するとか入賞するというのは、 ぼくみたいな初心者にはとうてい無理なことなのだが、 それでも、なにかの運が味方して表彰台に立てないかなぁ、 などという野望もないことはなかった。 しかし、ぼくが勝つという根拠はほとんどなかった。 ある大会の前に、尊敬しているバスプロのひとりである 吉田幸