紅葉シーズンが終わりを迎えても、国内外から観光客が押し寄せている京都。11月、そんな京都の飲食店に掲示された一枚の貼り紙が、英語と中国語で「満席です」と記された下に、日本語で「この日本語が読める方はご入店くださいませ」と書かれたこの貼り紙。「令和版・一見さんお断り」や「京都人らしい嫌味」とからかう声が上がる一方、観光客対応に追われる飲食店で働く人からは理解を示す声も聞かれた。 しかし、「使用可能な言語で客を選別」する行為は、人種差別にあたらないのだろうか。外国人問題に詳しい杉山大介弁護士に、その法的な是非を聞いた。(倉本菜生) 京都の飲食店が外国人観光客を避ける理由まずは、オーバーツーリズムでひっ迫する京都の現状を紹介する。 観光地として知られる京都では、多くの飲食店で外国人観光客を歓迎しているが、一部の店では、外国語を話せるスタッフを確