お正月に社会全体について放談するのが好きだ。 今回の主旨は「少子高齢化の進んだ日本社会を、『すでに終わっている』というパースペクティブから再点検してみよう」というものだ。ご笑覧いただきたい。 昭和100年。老衰国家日本 今年は昭和100年にあたる。 太平洋戦争から80年、バブル崩壊から約30年が経過した。“エコノミックアニマル”と揶揄されていた頃の記憶さえ遠くなった、衰えゆく国、日本。 はじめに、その日本の人口ピラミッドを眺めてみよう。 日本の人口ピラミッドは二峰性を示している。峰のひとつは第一次ベビーブームに生まれた、いわゆる団塊世代で、これが75歳前後になっている。その団塊世代の老後を支えるべく、日本は前代未聞の社会保障費を費やし、多くのマンパワーを割いている。 社会全体の老齢化は街の風景にも現れていて、ゲームセンターやスポーツ用品店がなくなり、介護施設や葬祭センターにとって代わられた