ファイアウォール設定の誤りの脆弱性により不正アクセスが行われ、自治体のシステムから個人情報の漏えいした疑いがある件について、ベンダの重過失が認められた事例。 事案の概要 前橋市(X)は、ME教育ネットワークを有しており、そのデータセンタの移管設計・構築業務を、本(Y)に委託し(本件委託契約)、その後の保守業務も委託していた(月額100万円。本件保守契約)。 平成29年8月ころからME本件不正アクセス)*1。本件不正アクセスは、サーバにバックドアが仕掛けられ、ファイアウォールの設定とが相まって発生したものだとされた。 Xは、(1)本件委託契約に基づいて、ファイアウォールを適切に設定しなかったことが債務不履行