北京/香港(CNN) テイクアウトの配達員が突然、道の真ん中で我を失い、携帯電話を歩道に叩(たた)きつけた。顧客から悪い評価を受けた後だった。 別の配達員は、信号無視で停車させられ、警官にひざまずいて謝罪した後、飛び起きてバイクにむりやりまたがり、行き交う車も気にせず全速力で走り去った。 別の事案では、怒った配達員らがアパートの外に集まり、警備員にいじめられたとされる同僚配達員のために正義を求めた。 これらは中国全土で配達員が関わる激しい対立を捉えた多くの出来事の一部だ。中国のSNSで広まっており、人々が限界に達している様子を示している。 売上高と注文量で世界最大を誇る2000億ドル規模のこの業界は、コロナによる3年間のロックダウン(都市封鎖)中に倍以上に成長。かつては臨時労働者に安定した収入をもたらしていたが、今は違う。 中国経済が長引く不動産危機から消費の低迷といった一連の逆境に見舞わ