電卓といえば「計算するもの」という認識は誰しもが持っているだろう。しかし、個人向けの電卓を1972年に作ったカシオは「このボタンで計算と表示ができるものは他に何の役に立つか」という考えの元、ハードウェアの設計は変えずに発想をひねることで新しい機能を生み出した。それが「ゲーム電卓」だ。 ゲーム電卓がカシオから初めて出たのは1980年、「右側から攻めてくる数字の標的を数字で表した砲台で撃ち落とす」という内容のシンプルなシューティングゲームだった。 表示領域はあくまで一般的な電卓と同じで、表示される数字を生かしていかにゲーム性を出すかに開発陣は苦労したという。また、ハードウェアも特別変えた部分はなく、電卓が計算できる数式を工夫してゲームの形に整えた。 このような工夫で、ボクシングゲーム搭載電卓、占い電卓、囲碁電卓、パチンコ電卓と次々に新製品をリリースしたカシオ。遊び心の入った電卓は好評で、月産3