新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言を受け休館している全国の図書館など文化施設について、政府が全都道府県を対象に、対策を施した上での再開を容認する方針を示した。連休明けには、各自治体で、具体的な検討が進む見通し。図書館司書らは、情報の入手を支えるという本来の使命を果たしたいと考える一方で、感染防止策を徹底することの難しさに頭を悩ませる。 「開くんだよね」「いつになるの?」。名古屋市昭和区の鶴舞中央図書館には五日、再開を待つ市民からの問い合わせ電話が相次いだ。対応にあたった同館奉仕課の加藤晴生課長は「まだ市としては、何も決定していない。対策本部会議の判断を待ちたい」と、困惑したように話す。 市の図書館は、四月半ばから全二十一館が完全休館中。外出自粛要請が解除されない中での再開には、懸念も付きまとう。不特定多数が同じ蔵書を手にし、長時間滞在する利用者も多い。通常は貸し出しだけでなく、新