KMZ-DNEPR(ドニエプル)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 16:16 UTC 版)
「IMZ・ウラル」の記事における「KMZ-DNEPR(ドニエプル)」の解説
旧ソ連、現、独立ウクライナに存在する「キエフオートバイ工廠(英:Kievskiy Mototsikletniy Zavod, 露:Киевский Мотоциклетниий Завод, KMZ, КМЗ)」が製造しているBMW-R71のコピーバイクである。諸元は旧ソ連、社会主義体制時代に作られたモデルであるため、ウラルの従兄弟ともいうべきバイクで、デザインなどもソ連時代まではほとんど同じようなデザイン、規格であった。後にソ連が崩壊し、ウクライナが独立、KMZ社という民間会社として独立してからは独自路線のデザイン(といっても戦後のBMW-R50系統のコピーのようなデザインではあるが)機構を持つバイクを製造するようになった。KMZもウラル同様2輪駆動型のサイドカーを製造しているが、ウラルが側車に斜めに伸びたプロペラシャフトを使用した2輪駆動機構を使用しているのに対し、ドニエプルは車輪から側車まで垂直に伸びたベアリングシャフトを使用しているのが特徴である。この形式はBMW-R75型の2輪駆動により近い機構である(なお、現在のドニエプルは「ロシア製」ではなく「ウクライナ製」である)。 本車を製造するKMZ社は、あまり輸出に積極的でない。ウラルの場合、主な輸出元である北米やヨーロッパ先進国の厳しい排ガス規制をクリアさせる努力を行い、西側諸国に対し、旧共産国メーカーとしては異例の積極的代理店営業を展開しているが、KMZ社はどうも保守的で、この排ガス規制をクリアし、西側諸国に代理店営業を行う予定はないようである。現在現存するロシアやウクライナ以外の国のドニエプルは、旧共産圏諸国に輸出された残存中古バイクのレストア物を国際的に中古取引しているものか、KMZ社からの並行輸入物がほとんどのようである。日本においては一時期、1990年以前までは、ウラルよりこのドニエプルの方がよく日本に入ってきたようであるが、その後のウクライナの政局や、IMZ社の営業展開のせいもあり、最近では日本で目にする機会は非常にまれになった。元々マイナーなバイクでもあり、更には日本で本車を整備できるショップなどがほとんどないのもその理由であろう[要出典]。
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