農薬:防除学習帖
【防除学習帖】第20回 害虫の抵抗性対策(化学的防除まとめ・抵抗性対策)2019年9月30日
前回までに、害虫の化学的防除を整理したが、害虫も病害と同様に殺虫剤が効かない抵抗性という問題がある。抵抗性問題を回避するには、耕種的防除など他の防除法と化学的防除の併用や、殺虫剤のローテーション(輪番)防除によって抵抗性の発達を抑える戦略が必要になる。
ローテーション防除は、薬剤系統の違うものを順番に使うことをいうが、商品名ではなく、有効成分名を確認し、その成分がどんな薬剤系統かを確認する。なぜなら、同じ薬剤系列同士でローテーション散布すれば、たとえ有効成分が異なっていたとしても害虫の抵抗性を回避できないばかりか、かえって抵抗性の発達を助長してしまうからだ。
では、薬剤系列をどうやって知ればいいのだろうか。
そんな時に便利なのが、IRACコード。殺虫剤の作用点や化学構造等から分類し、同じ系統、つまり連続して使用すると抵抗性を発達させる恐れのあるものに同じ分類コードを付与してある。つまり、ローテーションで使う殺虫剤を選ぶ時には、IRACコードが違うものを選んで組み合わせればよいのだ。
最近は、製品ラベルにもIRACコードが記載されている。別表に、主な殺虫剤の作用点とIRACコードを付与したので参考にしてほしい。
また、個別殺虫剤のIRACコードを検索しやすいように、商品名順に並べ変えたものも用意したので、合わせて参考にしてほしい。
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