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ロシアに派兵された北朝鮮軍がウクライナ兵300人を殺害しロシアの集落を奪還したとロシアの軍事ブロガーが一斉に伝えた。

米国の北朝鮮専門メディアNKニュースによると、北朝鮮軍がロシアウクライナ国境に近いクルスク州プリョホボの集落をハリケーンのように襲撃し、ウクライナ兵300人以上を射殺したという主張はこの日「ロマノフ・ライト」のテレグラムに初めて登場した。

登録者数14万1000人に上るこのテレグラムは自らを「戦争特派員」と呼ぶブロガー、ウラジミール・ロマノフ氏が運営するチャンネルだ。

ロマノフ氏は北朝鮮の特殊部隊が6日に2時間もかからずに作戦を達成したとし、「彼ら(北朝鮮兵)は(ウクライナ兵の)捕虜をとらえなかった」と書いた。

ウクライナ議員出身の親ロシア政治家であるオレグ・ツァリョフ氏はこのニュースが事実であることを確認できたと特別な説明もなく明らかにし、北朝鮮兵は軽武器で武装した偵察部隊だったと主張した。

戦争情報を扱う別のテレグラムチャンネルも同様の情報を伝え詳しい内容を追加した。

登録者24万3000人のチャンネル「アレックス・パーカー・リターンズ」はプリョホボ占領のすべての功績を北朝鮮軍のものとし、「北朝鮮軍がウクライナ国境地域のスミに大胆な急襲を敢行した」と主張した。

自称「戦争特派員」であるボエンコル・コテノク氏は登録者40万人の自身のチャンネルに「北朝鮮軍が地雷畑を突破して2キロメートル進撃し速やかに陣地を襲撃してウクライナ占領部隊を破壊した」とし、一部北朝鮮兵が死傷したと主張した。

登録者が88万8000人に達する「コロネルカサード」の運営者ボリス・ロジン氏も「北朝鮮軍同志らは火の洗礼を受けた。金正恩(北朝鮮国務委員長)同志は誇らしいだろう」とした。

しかし登録者120万人に達する「トゥーメジャー」は北朝鮮軍ではなくロシア軍がプリョホボ攻勢を主に担当し、北朝鮮軍は結果的に弱まったウクライナ軍を相手に勝利を収めたと主張した。

このテレグラムは「大人の猫が子猫に死にかけのネズミで狩りの練習をさせるようなものだ」と書いた。

ウクライナ国防省は北朝鮮軍が介入したと言及されたプリョホボの戦闘について言及しておらず、NKニュースの質疑にも答えなかった。ただしウクライナ政府と関連した非政府機関が製作した地図ではロシア軍がプリョホボを占領したことは明らかだとNKニュースは伝えた。

NKニュースは北朝鮮軍の戦闘介入の主張は北朝鮮軍が最前線の戦闘ではなく観測所や検問所、警備業務など後方支援を担当しているというウクライナの既存の主張とは矛盾すると指摘した。

ロシアの軍事ブロガーはウクライナ戦争が勃発してからプーチン政権を批判から保護しロシアの戦略を美化する役割をしてきた。

そのため北朝鮮軍の動向に対する今回の主張は真偽とは別に北朝鮮軍の役割に対するプーチン政権の明確な指針を示すことにならないかとの見方が提起されている。