断章『全ての始まり』

六話『イカロスの箱』

 人が神の領域に足を踏み入れてから数千年。人類は罪を重ねすぎた。


 もはや、我らの罪はあがなえず、失われたモノが戻ることは無い。


 しかし、これより未来に罪を重ねぬため我々はただ一つの解決策を持つ。


 我らは作り上げてきた秩序と知性を捨て、その手で眼と翼を潰し、『天使』に全てを委ねることを選択することをここに宣言する。


 ——全ては人類の安寧のために。



                     『北極憲章前文』より引用

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