物語の主人公である高校一年の仁藤景は、ある日幼馴染の加島恵麻と再会する。そんな恵麻は、歌手としてデビューしていた。景は、恵麻が「アニメタイアップ争奪戦」通称「アニソン戦争」に参加することを知る…。
めっちゃくちゃ面白かったです!ライブシーンでは、歌声や歓声が聞こえてくるようで、とにかく楽しい。まるで会場にいるかのような高揚感です。
アニメに今まで興味のなかった景が、恵麻やクラスメイトの犬間宇多の影響で、どんどん沼にハマっていく姿がとても好きです。誰かとの出会いがきっかけで、自分の趣味や好きなモノが増えるのってすっごくステキなことだと思います。
景が「新しいことが始まる!」と期待に胸を膨らませていて、読んでいる私たちもわくわくしてきます。対戦相手である結野紗々里とのライバル関係にも注目です。決して近すぎない絶妙な距離感にとても心躍ります。
叶えたい夢に向かって努力する人。それを応援し、支える人。友情も恋愛も堪能できて、これぞ「青春!」って感じる作品です。ラストの展開にも「おぉ!」と思わず声を上げたくなりました。
アニソンだけじゃなく、音楽の素晴らしさも味わえる物語。ぜひ読んでみてくださいっ!面白かった~!
作者様はとにかく日常のなかにエンターテイメントを落とし込むのが非常にうまいと感じています。先に拝読した『即興テーマパーク』では即興劇のテーマパークという発想に驚かされ、今作はなんとアニソンのタイアップ戦争というこれもまた完全に独自の発想の素晴らしさが光る作品でした。
ああ、どうしてこういうことが思い浮かぶのだろうと思いながら拝読したのですが、それはたぶん作者様がエンターテイメントの世界を心から愛されているからだと思います。
創作物は世にたくさんありますけれど、やっぱり好きの先にある作品は魅力にあふれ読む者をぐいぐいと惹き込む力があります。それは圧巻のアニソン戦争のシーンを見ても明らかではないでしょうか。
わたしもアニメが好きです。だからこういう迫力ある戦い、関わる人の思いを見ていると心が疼きます。優しいテンポと疾走感あふれる歌唱シーンの融合は見事で初めてアニメのOPを見るときの高揚感をしかと思い出させて頂きました。
素敵な歌姫たちのバトル、読んでいかれてはいかがでしょう。
おススメします(*´ω`*)♪
新作アニメのOPタイアップをかけ、二人の少女がステージ上で競い合う。
それが「アニソン戦争」!
『囚われのエリオット』は原作漫画付きのアニメ。
原作のファンである恵麻は、自分の曲がこのアニメのOPとして流れることを目標にしている、「アニソン戦争」出場予定の歌手。
そんな彼女と再会した幼なじみの少年・景は、自分も原作を購入したり、恵麻のライブイベントに出かけたり、オタク友だちを作ったり…などなど、恵麻中心の新しく楽しい世界を満喫する毎日。
恵麻と景、二人を通して「アニソン戦争」をとりまく世界の楽しさ、夢、意気込みなどが描かれていきます。
さらに、原作者の漫画家先生や、戦争を競い合うライバルの登場など、本番前からドキドキのイベントが目白押し!
気分が最高潮に盛り上がってきたところで、大迫力の本番を迎えます。
アニメが好きな方・漫画が好きな方・歌やステージが好きな方なら間違いなく楽しめる、夢のメディアミックス・ステージが繰り広げられます。
それら全部が大好きな私、当然ながら大興奮でした。
これはぜひとも生で見てみたいステージです!
さあ、勝つのは、果たしてどっち!?
ある春の日、男子高校生・仁藤景は幼馴染の少女・加島恵麻と再会する。歌が好きだった彼女は離れていた間に新人歌手としてデビューしていた! アニメのタイアップ曲を賭けて複数のアーティストが競う「アニソン戦争」へエントリーした恵麻を手助けすることに……。
主題である「アニソン戦争」という設定が面白い! 声優、アイドル、歌手、さまざまなアーティストたちが公開ライブで歌声を披露し、ファンの投票でアニメの主題歌が決まる。なにそれ楽しそう!
ダジャレ好きなのが玉に瑕だが裏表のない正直者の景。小柄で可愛らしいがアニソン歌手になる夢を追う芯の強い恵麻。
幼い頃と変わらないお互いの姿に、恋心を募らせていくピュアな二人を応援したくなります。
けれどライバルである結野紗々里もまた魅力的なのが悩ましい。人気アニソン歌手の母を持ち、親の七光りと呼ばれることにコンプレックスを抱きつつ、アニソン戦争に夢とプライドをかける姿が凛々しくて惹きつけられます。
そんな二人のヒロインがアニメの主題歌をかけてライブで激突する! 勝負の行方や如何に!?
アニソン好きにオススメの一作です。
(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=愛咲優詩)