野幌駅
野幌駅 | |
---|---|
北口駅舎(2018年9月) | |
のっぽろ Nopporo | |
◄A06 大麻 (3.4 km) (1.3 km) 高砂 A08► | |
所在地 | 北海道江別市野幌町94-1 |
駅番号 | ○A07 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | ■函館本線 |
キロ程 | 304.2 km(函館起点) |
電報略号 | ノツ |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
[* 1]5,099人/日(降車客含まず) -2022年- |
開業年月日 | 1889年(明治22年)11月3日[1] |
備考 |
業務委託駅 みどりの窓口 有 話せる券売機設置駅[2] |
野幌駅 | |
---|---|
のっぽろ Nopporo | |
(0.8 km) 北海鋼機前► | |
所属事業者 | 夕張鉄道 |
所属路線 | 夕張鉄道線 |
キロ程 | 0.0 km(野幌起点) |
駅構造 | 地上駅 |
開業年月日 | 1930年(昭和5年)11月3日[新聞 1] |
廃止年月日 | 1975年(昭和50年)4月1日 |
野幌駅(のっぽろえき)は、北海道江別市野幌町にある北海道旅客鉄道(JR北海道)函館本線の駅である。駅番号はA07。電報略号はノツ。事務管理コードは▲130128[3]。
かつては夕張鉄道との乗換駅であり、急行「かむい」も停車していた。
歴史
[編集]- 1889年(明治22年)
- 1898年(明治31年)4月1日:北海道炭礦鉄道が野幌煉瓦製造所設置。専用線500 m敷設[注 1]。
- 1900年(明治33年)7月:停車場類焼(その後駅舎改築)。
- 1906年(明治39年)10月1日:北海道炭礦鉄道の鉄道路線国有化により、国有鉄道に移管[1]。一般駅[1]。
- 1930年(昭和5年)11月3日:夕張鉄道当駅 - 栗山間開業。ホームは旧ホーム2番線の反対側にあった。
- 1936年(昭和11年)10月7日:昭和天皇の北海道巡幸。札幌駅 - 野幌駅間でお召し列車が往復で運行[4]。
- 1967年(昭和42年)11月25日:鉄筋コンクリート造平屋建て駅舎に改築[新聞 2]。
- 1968年(昭和43年)8月:函館本線小樽—滝川間電化[5]。
- 1974年(昭和49年)4月1日:夕張鉄道当駅 - 栗山間旅客輸送休止。
- 1975年(昭和50年)4月1日:夕張鉄道貨物輸送廃止により全線廃止。
- 1985年(昭和60年)3月14日:貨物・荷物取扱い廃止[1]。
- 1986年(昭和61年)12月23日:南口開業[5][新聞 3]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となる[1]。
- 1998年(平成10年)
- 2006年(平成18年)
- 3月21日:南口に新型券売機を設置(継続定期券発売対応)。
- 4月1日:南口の出札窓口を廃止。
- 2007年(平成19年)
- 2008年(平成20年)10月25日:ICカードKitaca使用開始。
- 2009年(平成21年)5月9日:高架工事のため、南口駅舎が仮駅舎に移行。
- 2011年(平成23年)10月23日:高架新駅舎開業[報道 2][新聞 4]。
- 2014年(平成26年)8月30日:駅構内全面禁煙化[報道 3]。
- 2015年(平成27年)
- 2019年(平成31年)3月22日:南口広場完成[7]。
- 2022年(令和4年)度:話せる券売機を設置[8]。
-
北口旧駅舎
-
南口旧駅舎
-
旧構内
-
北口仮駅舎
-
北口旧仮駅舎改札口
-
南口仮駅舎
-
南口旧仮駅舎改札口
-
1番線旧仮設ホーム
-
2番線旧仮設ホーム
駅構造
[編集]2面2線の相対式ホームを持つ高架駅であり、北海道ジェイ・アール・サービスネットによる業務委託駅。みどりの窓口、自動券売機、話せる券売機[2]、自動改札機、エレベーター、エスカレーター設置。駅舎デザインはJR北海道と姉妹提携しているデンマーク国鉄(DSB)との共同によって「ひかり」をテーマにしており[報道 2]、江別市の木であるナナカマドをイメージしたレッドカラーをアクセントにしている[報道 2]。なお、地上駅として夕張鉄道が運行されていた頃は2面5線あり、同線廃止などに伴い中線を廃止し、最終的に1番線と2番線の間が大きく開いた2面2線の相対式ホームになっていた。
のりば
[編集]番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■函館本線 | 上り | 札幌・小樽方面 |
2 | 下り | 江別・岩見沢方面 |
(出典:JR北海道:駅の情報検索)
-
改札口
-
ホーム
利用状況
[編集]「江別市統計書」によると、近年の年度別乗車人員は以下の通りである。
年度 | 乗車人員(千人) | 乗車人員 (一日平均) |
出典 | |
---|---|---|---|---|
定期外 | 定期 | |||
2002年(平成14年) | 896 | 1,404 | 6,301 | [* 2] |
2003年(平成15年) | 899 | 1,405 | 6,295 | |
2004年(平成16年) | 908 | 1,394 | 6,307 | |
2005年(平成17年) | 902 | 1,452 | 6,449 | |
2006年(平成18年) | 893 | 1,475 | 6,488 | [* 2][* 3] |
2007年(平成19年) | 875 | 1,520 | 6,544 | [* 3] |
2008年(平成20年) | 839 | 1,521 | 6,466 | |
2009年(平成21年) | 811 | 1,524 | 6,397 | |
2010年(平成22年) | 812 | 1,539 | 6,441 | |
2011年(平成23年) | 849 | 1,567 | 6,601 | [* 4] |
2012年(平成24年) | 863 | 1,579 | 6,690 | |
2013年(平成25年) | 881 | 1,597 | 6,789 | |
2014年(平成26年) | 841 | 1,578 | 6,627 | |
2015年(平成27年) | 855 | 1,559 | 6,596 | |
2016年(平成28年) | 849 | 1,571 | 6,630 | [* 5] |
2017年(平成29年) | 839 | 1,568 | 6,595 | |
2018年(平成30年) | 2,372 | 6,499 | [* 6] | |
2019年(令和元年) | 2,343 | 6,402 | [* 7] | |
2020年(令和 | 2年)1,713 | 4,693 | [* 1] | |
2021年(令和 | 3年)1,708 | 4,679 | ||
2022年(令和 | 4年)1,861 | 5,099 |
駅周辺
[編集]江別市では野幌駅を中心とする約240ヘクタールを都市活動の拠点と位置づけ、連続立体交差事業[9]、土地区画整理事業、街路事業などによって中心市街地に相応しい都市空間の形成を目指す「江別の顔づくり事業」を進めてきた[10][11]。北口駅前広場のロードヒーティングの熱源には、北海道内の駅前広場としては初めて再生可能エネルギーである地中熱を利用したシステムを取り入れている[12]。南口には民設民営による市民交流施設と宿泊施設がオープンした[新聞 5][13]。北口はイオン江別店、江別市民体育館、イオンタウン江別、江別市ガラス工芸館、錦山天満宮、渓和会江別病院、江別市消防本部、野幌郵便局、江別市情報図書館、南口はËBRI(旧ヒダ工場)[14]、江別RTNパーク[15]、北海道立野幌総合運動公園への最寄口になっている。
北口
南口
- ホテルリボーン野幌
- 市民交流施設「ぷらっと」
- スーパーセンタートライアル野幌店
- スーパーアークス野幌店
- ビッグハウス野幌店
- 北海道情報大学
バス路線
[編集]北口と南口にそれぞれ停留所がある。これらの停留所の1日の平均乗車人員の合計は約570人である[16]。また、エスコンフィールドHOKKAIDOの開業に合わせて、F VILLAGE行きシャトルバスの専用乗り場が設置されている。
「野幌駅北口」停留所
- ジェイ・アール北海道バス
- 新札幌駅(新札幌バスターミナル)方面
- 江別駅前・ゆめみ野東町方面
- 野幌運動公園・北広島駅方面
- 北海道中央バス
- エルム観光バス
- F VILLAGE行シャトルバス(エスコンフィールドHOKKAIDOでの試合開催日のみ運行)
「野幌駅南口」停留所
- ジェイ・アール北海道バス
- 夕張鉄道(夕鉄バス)
特急列車の停車要望
[編集]江別市および同市議会は2000年代後半から2010年代前半にかけて、野幌駅に特急列車を停車させるようJR北海道に要望していた。理由としては、江別市より人口の少ない市町村に特急停車駅がある点、道北方面への夜行列車廃止に伴い江別駅停車の特急列車が消滅し、市内から特急停車駅がなくなった点、「江別の顔づくり事業」によって利用客の増加が見込まれる点などを挙げていた。 これに対し、当時JR北海道からは札幌周辺では特急列車よりも快速列車の充実を図る企業方針および、2面2線の野幌駅では待避が不可能といった構造的理由から、受け入れは困難との回答が示され、実現には至らなかった。しかし市は、駅周辺への経済効果の波及や市の魅力の向上などに必要として今後も要望を続けていく姿勢を示していた[17][18]。
その後しばらく目立った動きはなかったが、江別市は2020年1月6日の年頭記者会見にて特急列車を野幌駅または江別駅に停車させるよう年内に再度要望する方針を明らかにした。なお要望の理由については以前と異なり、札幌中心部への移動の利便性向上を求める市民のニーズに加え、野幌駅においては「江別の顔づくり事業」により誘致したホテルリボーン野幌(全65室)の開業、江別駅においては駅から約2Kmの場所に複合書店「蔦屋書店」の出店といった駅周辺の環境変化を挙げている[新聞 6]。
なお、JR北海道はかつて要望を受け入れない理由の一つとしていた快速列車の充実については、快速通過駅(森林公園駅や苗穂駅など)の利用客増加を受け、方針を転換し快速列車(いしかりライナー)を廃止し普通列車に振り替えている。一方で、江別市がかつて特急停車の必要性の理由としていた利用客の増加についても、ほぼ横ばいで達成できていない状況(2007年→2018年)にあり、2020年の再要望では先述のように別の理由を挙げ、その点については言及を避けている。
隣の駅
[編集]脚注
[編集]注釈
- ^ 昭和5年版全国専用線一覧に専用線の記録あり。なお、昭和26年版の記録には載っていない。野幌煉瓦製造所は大正14年7月に(初代)北海道窯業野幌工場として分社独立。その後昭和2年末に操業中止。昭和3年に野幌煉瓦工場(昭和23年から(二代目)北海道窯業)に土地及び設備貸与。
出典
- ^ a b c d e f g 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、818頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b “指定席券売機/話せる券売機|駅・鉄道・旅行|JR北海道- Hokkaido Railway Company”. 北海道旅客鉄道. 2023年3月7日閲覧。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、216頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、78頁。ISBN 978-4-10-320523-4。
- ^ a b “第17章 年表” (PDF). 江別市統計書 2017年版. 江別市 (2017年). 2017年5月14日閲覧。
- ^ a b 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '99年版』ジェー・アール・アール、1999年7月1日、181頁。ISBN 4-88283-120-1。
- ^ “野幌駅前南口広場が完成しました”. 江別市. 2019年12月27日閲覧。
- ^ 『JR北海道グループ 2021年度決算』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2022年4月28日、12頁。オリジナルの2022年4月28日時点におけるアーカイブ 。2022年4月30日閲覧。
- ^ “JR函館本線(野幌駅付近)連続立体交差事業”. 空知総合振興局. 2017年5月13日閲覧。
- ^ “江別の顔づくり事業”. 江別市. 2019年12月27日閲覧。
- ^ “江別市のプロフィールと都心地区” (PDF). 江別市都心地区整備基本計画(概要版). 江別市. 2017年5月13日閲覧。
- ^ “江別の顔づくり事業 地中熱ヒートポンプ式ロードヒーティング” (PDF). 広報えべつ. 江別市. p. 1 (2012年12月). 2017年5月14日閲覧。
- ^ “市民交流施設「ぷらっと」”. 2019年12月27日閲覧。
- ^ “EBRI【赤レンガ工場跡(旧ヒダ工場)】”. 2017年5月13日閲覧。
- ^ “市が所有する工業用地のご紹介【江別RTNパーク】”. 江別市. 2017年5月13日閲覧。
- ^ 江別の顔づくり事業 都心地区整備計画・第5章3-(2)駅周辺の動線計画
- ^ 平成19年第4回 江別市議会定例会会議録(第2号)4/5ページ
- ^ 平成19年第4回 江別市議会定例会会議録(第2号)5/5ページ
- 江別市統計書
- ^ a b “2024年版 江別市統計書” (PDF). 江別市. p. 74 (2024年). 2024年6月20日閲覧。
- ^ a b “第8章 運輸・通信” (PDF). 2008年版 江別市統計書目次. 江別市. p. 70 (2008年). 2017年12月16日閲覧。
- ^ a b “第8章 運輸・通信” (PDF). 2012年版 江別市統計書目次. 江別市. p. 70 (2012年). 2017年12月16日閲覧。
- ^ “第8章 運輸・通信” (PDF). 2017年版 江別市統計書. 江別市. p. 74 (2017年). 2017年12月16日閲覧。
- ^ “第8章 運輸・通信” (PDF). 2019年版 江別市統計書. 江別市. p. 74 (2019年). 2019年4月22日閲覧。
- ^ “第8章 運輸・通信” (PDF). 2020年版 江別市統計書. 江別市. p. 74 (2020年). 2020年4月18日閲覧。
- ^ “第8章 運輸・通信” (PDF). 2021年版 江別市統計書. 江別市. p. 74 (2021年). 2021年4月28日閲覧。
報道発表資料
- ^ “駅番号表示(駅ナンバリング)を実施します” (PDF). 北海道旅客鉄道 (2007年9月12日). 2014年9月6日閲覧。
- ^ a b c 『野幌鉄道高架事業開業記念式典の開催等について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2011年10月13日。オリジナルの2020年7月9日時点におけるアーカイブ 。2017年5月13日閲覧。
- ^ “札幌圏(Kitacaエリア)における駅構内全面禁煙化の実施について” (PDF). 北海道旅客鉄道 (2014年7月9日). 2014年7月9日閲覧。
- ^ “当社のこれまでの経営改善の取り組みについて” (PDF). 北海道旅客鉄道. p. 2 (2016年11月18日). 2016年11月19日閲覧。
新聞記事
- ^ “野幌駅開設120年 有志が記念式典”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2009年11月4日)
- ^ 「野幌駅の新駅舎完成 厚別駅には跨線橋」『交通新聞』交通協力会、1967年11月23日、2面。
- ^ “野幌駅南口の使用開始”. 交通新聞 (交通協力会): p. 2. (1986年12月26日)
- ^ “高架化、駅舎に「江別色」*新JR野幌駅開業”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (2011年10月24日). 2017年5月13日閲覧。
- ^ “野幌駅に新しいまちの顔 クリーンハウスグループが事業者”. 北海道建設新聞 (北海道建設新聞社). (2018年9月13日) 2019年12月27日閲覧。
- ^ “野幌か江別に特急停車要望”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2020年1月8日)
関連項目
[編集]- 日本の鉄道駅一覧
- 北海道道370号野幌停車場線
- れんがもち
- 江別市の名物であり、1908年(明治41年)の「小樽日報」に石川啄木が「次は野幌。睡眠不足で何かしら疲労を覚えて居る身は、名物の煉瓦餅を買ふ気にもなれぬ。」との文を寄せている。
外部リンク
[編集]- 野幌|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|鉄道・きっぷ|JR北海道- Hokkaido Railway Company