稲垣乙丙
表示
稲垣 乙丙(いながき いっぺい、文久3年11月4日(1863年12月14日) - 昭和3年(1928年)3月27日[1])は、日本の農学者。
経歴
[編集]信濃国諏訪郡上諏訪村(現長野県諏訪市)出身。諏訪藩士・柴田家に生まれ、1885年(明治18年)旧小諸藩士の稲垣重為の養子となった[2]。
1878年(明治11年)、松本師範学校に入学。卒業後、小学校訓導となった。1883年(明治16年)、東京師範学校に入学し、1886年(明治19年)に卒業。長野県師範学校附属小学校訓導・助教試補となった。1887年(明治20年)、東京農林学校に入学し、さらに1891年(明治24年)に帝国大学農科大学に入学した。1894年(明治27年)に卒業後は、大学院に入った。1897年(明治30年)、高等師範学校教授となり、1900年(明治33年)に農学博士の学位を得た。同年、農学研究のためドイツに留学した。1903年(明治36年)に帰国後、盛岡高等農林学校教授に就任した。1906年(明治39年)、東京帝国大学農科大学教授に転じ、気象学講座を担当した。墓所は多磨霊園。
栄典
[編集]著書
[編集]- 『小学信濃地誌』(1888年)
- 『農業算術』(1893年、博文館)
- 『農学入門』(1896年、博文館)
- 『植物営養論』(1898年、博文館)
- 『土地改良論』(1900年、興文社)
- 『農地測量書』(1900年、興文社)
- 『農学入門』(1900年、博文館)
- 『初等作物通論』(1900年、博文館)
- 『農学階梯』(1904年、博文館)
- 『農芸物理 気象学』(1905年、博文館)
- 『農芸物理 実験農学』(1907年、博文館)
- 『稲作豊凶予知新論』(1907年、博文館)
- 『農地改良学』(1908年、興文社)
- 『通俗作物栽培学新書』(1910年、大日本勧農会)
- 『農芸物理 農具学』(1911年、博文館)
- 『最新農学実験法講義』(1912年、成美堂書店) 春原平八郎と共著
- 『新編 農業通解』(1913年、成美堂書店)
- 『農村之改良』(1913年、大正書院) 加納久宜と共著
- 『新編 農業気象学』(1916年、博文館)
- 『日本の天恵』(1918年、通俗大学会)
- 『最小律の展開 漸減則の充実』(1918年、成美堂書店)
- 『農業経営 実用計算』(1921年、成美堂書店) 大森安次郎と共著
- 『農地改良学』(1924年、興文社)
- 『農用器具学』(1925年、博文館) 杉原清一と共著
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 人事興信所編『人事興信録 第5版』人事興信所、1918年。