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由仁駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
由仁駅
待合所を兼ねる「ポッポ館 ゆに」(2007年6月)
ゆに
Yuni
古山 (4.2 km)
(5.1 km) 栗山
地図
所在地 北海道夕張郡由仁町本町
北緯43度0分43.94秒 東経141度47分9.12秒 / 北緯43.0122056度 東経141.7858667度 / 43.0122056; 141.7858667座標: 北緯43度0分43.94秒 東経141度47分9.12秒 / 北緯43.0122056度 東経141.7858667度 / 43.0122056; 141.7858667
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 室蘭本線
キロ程 186.4 km(長万部起点)
電報略号 ユニ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
124人/日
-2014年-
開業年月日 1892年明治25年)8月1日[1]
備考 無人駅[2]
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由仁駅(ゆにえき)は、北海道夕張郡由仁町本町にある北海道旅客鉄道(JR北海道)室蘭本線である[1]電報略号ユニ事務管理コードは▲130333[3]。かつては急行「夕張」の停車駅だった。

歴史

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1976年の由仁駅と周囲1km×1.5km範囲。上が岩見沢方面。間に中線を挟んだ単式と島式の少しずれた複合ホーム2面3線、駅裏に副本線1本と南側の木工所土場へ2本の引込み線、駅舎横の岩見沢側に大きな貨物取扱所を持つ貨物ホームと引込み線を有する。構内中央の駅舎横からは駅裏への歩行者用跨線橋が横断している。
由仁から三川にかけての夕張川河畔の土地は、この川によって運ばれ堆積した良質の砂利が豊富に埋蔵しており、古くから建築用に採取されてきた。由仁駅からもかつて砂利採取場まで専用線が伸びていた時期があり、岩見沢方の上り側本線分岐点の手前右側から上へ向かって分岐し、東へカーブした後、南東へ向きを変え田畑を斜めに直進して夕張川近くまで敷かれていた[4]。 分岐付近の空地や宅地の庭先、田圃の畦道など、右へ90°カーブしていた軌道の痕跡を由仁川手前まで辿ることが出来る。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

駅名の由来

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地名(町名)より。

駅構造

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相対式ホーム2面2線を有する地上駅。かつては単式ホーム島式ホーム複合型の2面3線で島式外側の待避線の配線が珍しい形[11]の配線であったが、1993年(平成5年)時点で岩見沢方の大部分及び転轍機が撤去されて長万部方から分岐の短い側線となっていた[12]。また下り線(駅舎側)と上り線の間に渡り線を、待避線の外側に側線を有していたが、これらも1993年(平成5年)時点で転轍機を含め撤去されている[12]。互いのホームは駅舎側ホーム南側と島式ホーム南側を結んだ跨線橋で連絡している[12]。ほかに1993年(平成5年)時点で下り線側(駅舎側)に岩見沢方から分岐した側線を1線有していた[12]

追分駅管理の無人駅。駅舎跡地に由仁町が設置した交流施設が、線路の西側(岩見沢方面に向かって左側)に位置し下り線ホームに接している。

開業時からのものを1928年(昭和3年)に改築して使用されていた、有人駅時代のマンサード屋根に下見板張り、さらに上辺が水平という独特な形状の車寄せを有したアメリカンスタイルの駅舎[7][13]は2006年(平成18年)8月に解体され、駅舎のない駅となったが、駅舎跡地に由仁町が設置した「ポッポ館 ゆに」と名付けられたふれあい交流施設が駅舎代わりに利用できる[14]

施設内の観光案内所内でJRの乗車券類は発売していないが、2017年 - 2019年にはJR北海道の記念入場券を発売していたことがある[15]。駅舎内にオストメイト対応トイレを有する[14]

のりば

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番線 路線 方向 行先
1 室蘭本線 下り 岩見沢方面
2 上り 苫小牧糸井方面

利用状況

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乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。

年度 乗車人員 出典 備考
年間 1日平均 JR調査
1931年(昭和06年) (85,239) (232.9) [5] 年間乗降客数170,478人
1932年(昭和07年) (90,347) (247.5) 年間乗降客数180,693人
1934年(昭和09年) (105,287) (288.5) 年間乗降客数210,574人
1967年(昭和42年) (147,034.5) (259.5) 年間乗降客数294,069人、1日平均519人
1981年(昭和56年) (150.5) [11] 1日乗降人員:301
1992年(平成04年) (90.0) [16] 1日乗降人員:180
2016年(平成28年) 78.8 [JR北 1]
2017年(平成29年) 78.8 [JR北 2]
2018年(平成30年) 78.6 [JR北 3]
2019年(令和元年) 82.2 [JR北 4]
2020年(令和02年) 78.6 [JR北 5]
2021年(令和03年) 75.4 [JR北 6]
2022年(令和04年) 71.0 [JR北 7]
2023年(令和05年) 63.8 [JR北 8]

駅周辺

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辺りは由仁町の中心部であるが、町役場からは少し離れている。

隣の駅

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北海道旅客鉄道(JR北海道)
室蘭本線
古山駅 - 由仁駅 - 栗山駅

脚注

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出典

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  1. ^ a b c d e f g 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、855-856頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ a b “「通報」●函館本線蘭越駅ほか29駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 4. (1984年3月31日) 
  3. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、225頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  4. ^ a b 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス 1962年撮影航空写真 MHO623X-C6-13
  5. ^ a b 由仁町史編集委員会 編『由仁町史由仁町、1973年、886-902頁。doi:10.11501/9490608https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/94906082022年10月9日閲覧 
  6. ^ a b c d 由仁町史編集委員会 編『由仁町史由仁町、1973年、851-853頁。doi:10.11501/9490608https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/94906082022年10月9日閲覧 
  7. ^ a b 山宮喬也 (2012-12-15). ボールペンで描く 北海道の駅舎たち. バルク・カンパニー. p. 162 
  8. ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、78頁。ISBN 978-4-10-320523-4 
  9. ^ 由仁町史編集委員会 編『由仁町史由仁町、1973年、480頁。doi:10.11501/9490608https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/94906082022年10月9日閲覧 
  10. ^ “札鉄 室蘭、千歳、胆振の3線区 営業近代化スタート”. 交通新聞 (交通協力会): p. 1. (1980年5月18日) 
  11. ^ a b c d 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館1983年7月発行)87ページより。
  12. ^ a b c d 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館1993年6月発行)91ページより。
  13. ^ 書籍『駅舎再発見』(著:杉崎行恭、JTBパブリッシング2000年12月発行)101ページより。
  14. ^ a b ホーム - 由仁町観光協会”. 由仁町観光協会. 2020年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月27日閲覧。
  15. ^ 由仁駅 [由仁町]”. 北海道旅客鉄道. 2019年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年5月27日閲覧。
  16. ^ 宮脇俊三原田勝正 著、二見康生 編『北海道630駅』小学館〈JR・私鉄各駅停車〉、1993年6月20日、90頁。ISBN 4-09-395401-1 

JR北海道

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  1. ^ 駅別乗車人員(2016)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 8 (2017年12月8日). 2018年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月18日閲覧。
  2. ^ 室蘭線(沼ノ端・岩見沢間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2018年7月2日). 2018年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月18日閲覧。
  3. ^ 室蘭線(沼ノ端・岩見沢間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2019年10月18日). 2019年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月18日閲覧。
  4. ^ 室蘭線(沼ノ端・岩見沢間)” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 輸送密度200人以上2,000人未満の線区(「黄色」8線区). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月4日閲覧。
  5. ^ 駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2022年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月14日閲覧。
  6. ^ 駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2022年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月3日閲覧。
  7. ^ 駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2023年11月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月10日閲覧。
  8. ^ 駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道 (2024年). 2024年9月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月9日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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