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マートルウッド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マートルウッド
欧字表記 Myrtlewood
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 1932年
死没 1950年
Blue Larkspur
Frizeur
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ケンタッキー州
生産者 Brownell Combs
馬主 Brownell Combs
調教師 Ray Kindred
競走成績
生涯成績 22戦15勝
獲得賞金 40,620ドル
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マートルウッドMyrtlewood1932年 - 1950年)は、アメリカ合衆国競走馬、および繁殖牝馬。競走馬として1936年の北アメリカ最優秀短距離馬に選ばれたほか、繁殖成績においても現代まで残る名牝系の一端となった。1979年アメリカ競馬殿堂入りを果たしている。

経歴

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1932年、ブラウネル・コムズ所有のビライアーファーム(後のジュドモントファーム)でマートルウッドは誕生した。父ブルーラークスパーベルモントステークスなどに勝った一流の競走馬で、まだ種牡馬入りして間もない新米種牡馬であった。母フリジュールはフランスに渡った名牝フリゼットの産駒の一頭で、競走馬としては一般戦2勝のみに終わったが、マートルウッド以前にもステークス競走勝ち馬を3頭出す優秀な繁殖成績を収めた牝馬である。半姉にブラックカール(テストステークス勝ち)などがいる。

マートルウッドは短距離路線において活躍し、その高い競走能力から3歳時にはダート6ハロン(約1207メートル)のアメリカレコードを、4歳時にはデトロイト競馬場の6ハロン戦・1 1/16マイル(8.5ハロン・1710メートル)戦で世界レコードを樹立している。ステークス競走での勝鞍も多く、ホーソーンスプリントカップを1935・1936年で連覇したほか、1936年には同年創設されたアッシュランドステークスに出走し、12馬身差という大差をつけて第1回の優勝馬となっている。

また、マートルウッドの戦績中には2度のマッチレースがある。最初のマッチレースは当時の6.5ハロン(約1308メートル)戦のレコードホルダーであった騸馬のクラングが相手で、マートルウッドはこれを1/4秒差で破ってその強さを証明した。しかし、それから17日後に再び対戦した時にはマートルウッドが敗れている。2度目のマッチレースはマートルウッドの引退レースで、相手はインターボローハンデキャップなどの勝鞍がある同じく短距離路線の名牝ミスメリーメントであった。マートルウッドはこれを破り、22戦15勝2着4回の戦績で引退した。

後の1979年、アメリカ競馬名誉の殿堂博物館はマートルウッドの競走成績を評価し、同馬を殿堂馬の一頭として選定している。

引退後

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競走生活からの引退後、マートルウッドは牧場に戻って繁殖入りし、生涯で12頭の競走馬を生んでいる。競走馬として活躍した産駒の代表に1939年生のミスドッグウッド(父ブルドッグ)がおり、同馬はケンタッキーオークスなどに勝っている。ほか、1941年生のドゥラズナ(父ブルリー)は2歳時にプライリーステートステークスなどを勝って、その年の最優秀2歳牝馬に選ばれている。

競走成績のほか、繁殖成績・牝系として優秀な成績を残した牝馬も多い。ミスドッグウッドからは3頭のステークス競走勝ち馬が出ており、そのうちの一頭シークエンスから出たステークス勝ち馬ゴールドディガーが、後に大種牡馬ミスタープロスペクターの母となっている。ドゥラズナの牝系からは3代先にタイプキャストが、5代先にバーリが出ている。

マートルウッドの第1子に当たるクリープマートル(父エクイポイズ)は競走成績こそ1勝どまりであったが、繁殖入りして1948年の最優秀2歳牝馬に選ばれたマートルチャームを出している。牝系としても優秀で、4代先にアメリカ三冠シアトルスルー、同じく4代先にイギリス2000ギニー優勝馬ロモンド、5代先にジョリーズヘイローなどがこの牝系に名を連ねている。

1950年、マートルウッドは17歳の時にスペンドスリフトファームで死亡した。その遺骸は同牧場内にある、母フリジュールの墓の隣に埋葬された。

評価

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主な勝鞍

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1934年(2歳) 4戦2勝
1935年(3歳) 8戦5勝
F. S. ピーバディメモリアルハンデキャップ、ホーソーンスプリントカップ、マッチレース(対クラング)
1936年(4歳) 10戦8勝
クイックステップハンデキャップ、レイクサイドハンデキャップ、モーターシティハンデキャップ、キャディラックハンデキャップ、キーンハンデキャップ、ホーソーンスプリントカップ(連覇)、アッシュランドステークス、マッチレース(対ミスメリーメント)

年度代表馬

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  • 1936年 - アメリカ最優秀短距離馬、最優秀ハンデキャップ古牝馬

表彰

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主なファミリーライン

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  • Stray Shot 1872 --- 13-c
    • Shotover 1879
      • Ornis 1890
        • Ondulee 1889

牝系図の主要な部分(太字はG1級競走優勝馬)は以下の通り。*は日本に輸入された馬。

牝系図の出典:Galopp-Sieger

血統表

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マートルウッド血統(ピーターパン系(ヒムヤー系) / Ben Brush 4x5=9.38%、 Padua 父内4x5=9.38%、 Bend Or 5x5=6.25%) (血統表の出典)

Blue Larkspur
1926 鹿毛 アメリカ
父の父
Black Servant
1918 黒鹿毛 アメリカ
Black Toney Peter Pan
Belgravia
Padula Laveno
Padua
父の母
Blossom Time
1920 青鹿毛 アメリカ
North Star Sunstar
Angelic
Vaila Fariman
Padilla

Frizeur
1916 栗毛 フランス
Sweeper
1909 栗毛 フランス
Broomstick Ben Brush
Elf
Ravello Sir Hugo
Unco Guid
母の母
Frizette
1905 鹿毛 アメリカ
Hamburg Hanover
Lady Reel
Ondulee St. Simon
Ornis F-No.13-c


外部リンク

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