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フクドジョウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フクドジョウ
フクドジョウ
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
上目 : 骨鰾上目 Ostariophysi
: コイ目 Cypriniformes
: フクドジョウ科 Nemacheilidae
: フクドジョウ属 Barbatula
: フクドジョウ B. oreas
学名
Barbatula oreas
(Jordan & Fowler, 1903)
シノニム
  • Orthrias oreas Jordan & Fowler, 1903
和名
フクドジョウ
英名
Stone loach

フクドジョウ(福泥鰌、: Stone loach学名: Barbatula oreas)は、フクドジョウ科の一種。

分布

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中国日本北朝鮮韓国ロシアで見られる。ヨーロッパに生息する個体群はB. barbatula、それ以外に生息する本種はB.oreasとして近年分けられた。また、日本では北海道から本州青森県宮城県山形県福島県新潟県茨城県神奈川県に移入され定着している。福島県の阿武隈川水系ではニッチの被るアカザとの競合により、在来種のアカザが激減していることが報告されている。

特徴

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全長は10cm程度で、最大の特徴は口の周り(上顎)に3対のひげが生えていることである[1]。体色は個体によっては範囲が著しく、灰色〜茶色の体色により濃い色の模様が不規則に入る。

川底が砂利や砂になっているきれいな川ではふつうに見られる魚で、とくに高地に最も多い。川底に住み、部分的に埋もれた状態で潜んでいることもある。夜行性で、下顎のひげを使って餌となる無脊椎動物を探す。4月から7月にかけて産卵する[1]。河川の釣りにおいてヤマメの外道としてかかることがあるが一般には食用としない。北海道ではイトウ釣りの餌として利用されることがある。

脚注

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  1. ^ a b 木村義志 2000, p. 143.

参考文献

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  • 中島淳『日本のドジョウ 形態・生態・文化と図鑑』山と溪谷社、2017年。 
  • 木村義志『フィールドベスト図鑑 日本の淡水魚』学習研究社、2000年8月4日。ISBN 4-05-401120-9