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アキヤマタケ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アキヤマタケ
アキヤマタケ Hygrocybe flavescens (2010,10,23 加西市古法華自然公園にて撮影)
分類
: 菌界 Fungi
: 担子菌門 Basidiomycota
: 真正担子菌綱 Homobasidiomycetidae
: ハラタケ目 Agaricales
: ヌメリガサ科 Hygrophoraceae
: アカヤマタケ属 Hygrocybe
: アカヤマタケ H. flavescens
学名
Hygrocybe flavescens (Kauffman) Singer [1][2]
英名
witch's hat
conical wax cap
conical slimy cap

アキヤマタケ(秋山茸[3]学名: Hygrocybe flavescens)は、ヌメリガサ科アカヤマタケ属の小型のキノコ日本北アメリカヨーロッパなどに分布する[4]。秋になると、広葉樹や針葉樹の林内、公園林下、草地、牧場などの地上に、並んでまばらに群落を作って発生する[3]。生活型については、いまだ不明とされる[3]。食用には適さない[2]

形態

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アキヤマタケ菌輪(2010,10,23 加西市古法華自然公園にて撮影)

子実体からなる。傘の径は2 - 5センチメートル (cm) で、表面はオレンジ色からレモン色である[4][2]。傘は最初は饅頭形であるが、後にはほとんど平らに開き、さらには中央部がややくぼむ場合がある[4]。傘の縁には放射状の条線がある[3]。また、湿っている場合には傘に多少の粘性がある[4]。傘下面のひだは表面よりも淡い薄黄色で、やや疎らで、柄に上生する[4][1][2]。傘のは黄色を帯びる[2]

柄は長さ2.5 - 5 cm、太さ4 - 9ミリメートル (mm) で、傘と同色であり中空になる[4]。しばしば不規則に潰れて扁平となり、粘性はない[1][2]蝋細工のような脆いキノコで、子実体を触ると柄がとても壊れやすい[3][1]

担子胞子は7 - 9 × 4 - 6マイクロメートル (μm) の広楕円形、非アミロイド[1][2]胞子紋は白色である[2]

類似するキノコ

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外観の似ているきのことして、同じヌメリガサ科のアカヤマタケヤケノアカヤマタケトガリベニヤマタケヒイロガサコベニヤマタケヤマヒガサタケベニヤマタケアカヌマベニタケベニヒガサなどがある。

脚注

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  1. ^ a b c d e 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編著 2011, pp. 42–43
  2. ^ a b c d e f g h 前川二太郎 編著 2021, p. 51.
  3. ^ a b c d e 秋山弘之 2024, p. 41.
  4. ^ a b c d e f 梅本信也、種坂英次. “紀伊大島きのこガイド2000”. 京都大学フィールド科学教育研究センター. p. 32. 2024年10月6日閲覧。

参考文献

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  • 秋山弘之『知りたい会いたい 色と形ですぐわかる 身近なキノコ図鑑』家の光協会、2024年9月20日。ISBN 978-4-259-56812-2 
  • 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編著『日本のきのこ』(増補改訂新版)山と渓谷社〈山渓カラー名鑑〉、2011年12月25日。ISBN 978-4-635-09044-5 
  • 前川二太郎 編著『新分類 キノコ図鑑:スタンダード版』北隆館、2021年7月10日。ISBN 978-4-8326-0747-7 

参考サイト

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