日本における衛星放送のソースを表示

{{Law}}
{{雑多な内容の箇条書き|date=2011年9月}}
'''日本における衛星放送'''（にほんにおけるえいせいほうそう）では、[[日本]]の[[衛星放送]]について解説する。[[放送法]]に基づく[[放送]]のうち、'''[[基幹放送]]'''（同法に規定する'''[[基幹放送|衛星基幹放送]]'''）および'''[[一般放送]]'''（[[放送法施行規則]]に規定する'''[[一般放送|衛星一般放送]]'''）がある。

衛星放送の目的は、試験放送開始前（[[ゆり2号a]]の打ち上げ時）、離島・山間部といった、人口希薄な地域における難視聴地域の解消（いわゆる[[サイマル放送]]）を掲げていたが、その後方針を転換し、[[地上波]]放送ではできないような専門性の高い番組を提供するなど、チャンネルを増やす目的の放送となった。

[[日本放送協会]]（NHK）の[[NHK-BS]]は、別途[[NHK受信料]]による衛星契約（申告制）が必要で、地上契約（旧：カラー契約）にBS受信料を加えることとなる。2019年度末現在、NHK衛星契約者数は約2,223万件である<ref>[http://pid.nhk.or.jp/jushinryo/know/jyushinryo.html NHK受信料の窓口インターネット営業センター]</ref>。

== 種類 ==
=== 制度上の区分 ===
従来は、使用する[[人工衛星]]により[[放送衛星]]（BS）を使用する'''BS放送'''と、[[通信衛星]]（CS）を使用する'''CS放送'''に制度上も分かれていた（[[#人工衛星による区分|人工衛星による区分]]参照）が、[[2002年]]に放送開始された東経110度CSデジタル放送は、アンテナ・受信機（チューナー）ともBSデジタル放送と共用可能なものがほとんどであることから、[[2009年]]2月に、放送法施行規則が改正<ref>平成21年総務省令第7号による放送法施行規則改正</ref>され、BSデジタル放送と東経110度CSデジタル放送を'''[[基幹放送|特別衛星放送]]'''として統合、普及政策が一本化された。また、それ以外の衛星放送は'''[[一般放送|一般衛星放送]]'''と位置づけられた。

[[2011年]]6月には、放送法令改正により<ref>平成22年法律第65号による放送法改正の施行および平成23年総務省令第62号による放送法施行規則改正</ref>、特別衛星放送は'''衛星基幹放送'''へ、一般衛星放送は'''衛星一般放送'''へと移行した。

; 衛星基幹放送
* アナログテレビジョン放送
** BSアナログ放送（[[1989年]]6月 - [[2011年]]7月。地上アナログ放送と共に終了）<ref>[https://web.archive.org/web/20090322020449/http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/bs-analog_syuuryou/faq.html#q1-2 総務省「BSアナログ放送の終了に係るQ&A（ver1.5）」]</ref>
* デジタルテレビジョン放送 
** 東経110度BSデジタル放送 - [[放送衛星システム]]（[[2000年]]12月 - ）
** 東経110度CSデジタル放送 - [[スカパー! (東経110度BS・CSデジタル放送)|スカパー!]]（旧：スカパー!e2、[[2002年]]3月 - ）
<!-- ** 放送大学には日本唯一のBSラジオ（531ch）もあるんだけどなあ…あとで余裕があれば書き足します。 -->
; 衛星一般放送
* CSアナログ放送（東経154度・162度CSアナログ放送、旧：[[CSバーン]]系 [[1992年]]6月 - [[1998年]]3月、旧：[[スカイポート]]系 1992年4月 - 1998年9月《いずれも現：スカパー!プレミアムサービスへ移行》）
* [[スカパー!プレミアムサービス]]（東経124度・128度CSデジタル放送、旧：スカパー!HD・スカパー!SD、[[1996年]]6月 - ）
* [[ミュージックバード]]（東経154度CS-PCM放送、1992年8月 - 2011年7月）
* [[ミュージックバード#SPACE DiVA|SPACE DiVA]]（東経154度CSデジタル放送、[[2005年]]4月 - [[2024年]]2月）
* [[SOUND PLANET]]、music AirBee!（東経144度CSデジタル放送、[[2001年]]5月 - ）
* [[AccessTV]]（東経144度CSデジタル放送、2005年2月 - [[2012年]]?）
* [[ホップテレビ|HOP TV]]（東経144度CSデジタル放送、[[2007年]]12月 - [[2013年]]）
==== 事業者による区分 ====
[[画像:NHK Broadcasting Center Parabola antenna 3.JPG|thumb|250px|[[NHK放送センター]]西口側にあるBSアナログ衛星放送用アップリンク設備]]
; [[基幹放送事業者|認定基幹放送事業者]]
* [[総務大臣]]の認定を要する。
** [[日本放送協会]]（NHK）および[[放送大学学園]]がこれに含まれる。
** 民間事業者（NHKおよび放送大学学園以外の事業者）数の推移は、[[基幹放送事業者#民間事業者数の推移]]を参照。
; [[一般放送事業者|衛星一般放送事業者]]
* 総務大臣の登録を要する。
** 民間事業者（同上）数の推移は、[[一般放送事業者#登録民間事業者数の推移]]を参照。
; [[基幹放送局提供事業者]]
* 放送事業者ではないが、放送法の規制を受ける。
** 衛星基幹放送（2社） - [[放送衛星システム]]、[[スカパーJSAT]]
*: 2011年6月30日に放送法改正の経過措置<ref>平成22年法律第65号による放送法改正附則第8条第6号</ref>により、旧受託放送事業者から移行。
; [[有料放送管理事業者]]（プラットフォーム事業者）
* 放送事業者ではないが、放送法の規制を受ける。
** 衛星基幹放送（1社） - スカパーJSAT（スカパー!）
** 衛星一般放送（1社） - スカパーJSAT（スカパー!プレミアムサービス）
*: 2008年6月27日の総務大臣への届出による。

=== 人工衛星による区分 ===
用いられる人工衛星によって、放送衛星（Broadcasting Satellite）を使用する'''BS放送'''と通信衛星（Communications Satellite）を使用する'''CS放送'''に分けられる。<!-- 制度上の変更があった現在でも一般的に用いられている。 ←変わったのは国内法のみ。国際的な取り決めは変わっていないのでコメントアウト -->

BSは国際的に「放送衛星業務」に優先的に割り当てられている周波数を用いるもので、全ての国が一定数の物理チャンネルを使用できるように、[[国際電気通信連合]]（ITU）において衛星の軌道位置と周波数の割当が国際プランとしてあらかじめ定められている。このため、衛星の打ち上げにあたって関係諸国との間で軌道位置や周波数の調整は基本的に不要であるが、一方で、割当数を増やすことは国際プランの変更が必要となるため容易ではない。日本を含む地域では、12GHz帯については11.7 - 12.2GHzが「放送衛星業務」に優先的に割り当てられている周波数であり、国際プランによって、東経110度での右旋円[[偏光|偏波]]の12の物理チャンネル（1 - 23チャンネルのうちの奇数のチャンネル）が日本に割り当てられている。

一方、CSは国際的に「放送衛星業務」に優先的に割り当てられている周波数以外の周波数を用いるものであり、基本的には先着順で衛星の軌道位置と周波数の割当が受けられる。このため、衛星の打ち上げにあたって関係諸国との軌道位置および周波数の調整が必要で、調整の結果によっては使用できる周波数や出力に制限を受けることもある{{Efn|たとえば、東経110度CSの「[[N-SAT-110]]」の打ち上げにあたっては既に東経113度で同じ周波数帯のCSを運用していた韓国との調整が行われ、N-SAT-110の出力制限（114.5Wおよび104.7W）が実施されている。そのため、BSと比べスロットあたりの情報量が少なくなっている（このケースではおよそ2/3）。}}が、割当を増やすことはBSに比べれば容易である。日本を含む地域では12GHz帯については11.7 - 12.2GHz以外の周波数を用いることになるが、日本のCS放送では12.2 - 12.75GHzを用いている。

もともとは広範囲な一般視聴者向けの放送を行うBSに対し、CSは特定の受信者（主に企業や業者。業者の場合、一般には[[ケーブルテレビ]]や[[集合住宅]]=[[マンション]]・[[アパート]]など）の利用を想定していた。

[[1989年]]にはCSを利用して番組配信を行うことを目的として[[スカイポート|スカイポートセンター]]が設立されたが、[[郵政省]]（当時）から「放送にあたるおそれがある」の指摘を受け個人向け番組配信については認められなかった。同年の[[放送法]]改正により[[委託放送事業者]]および[[受託放送事業者]]の規定が盛り込まれ、[[1992年]]に[[スカイポート|スカイポートTV]]および[[CS BAAN|CSバーン]]によりCSによる「放送」が開始された。

なお[[1990年代]]前半からスターTV（現：[[スター (衛星放送)|STAR]]）など海外の衛星を利用して日本向けに番組配信を行う動きがあったが、これも郵政省が無線通信の傍受・窃用にあたるとして[[ケーブルテレビ]]等への配信が認められなかった（これについては[[1994年]]の放送法改正により外国の通信衛星を利用した不特定多数向けの音声・映像配信サービスを「「放送」に該当すると確認されたサービス」と定義し、確認されたチャンネルについては受信・再送信が解禁された）。

BSは、より広範囲への放送を行う目的で設計されているため、衛星に搭載されている[[トランスポンダ]]の[[電波]]の[[空中線電力]]が、当初から高く（100W程度）設定されていた。一方CSは、前述の様に特定の受信者向けの放送を想定しており{{Efn|初期の[[キッズステーション]]のように、チャンネルによっては業務用通信の空き時間を使ったものもあった。このようなチャンネルは「通信対応チューナー」と称される、通信用チャンネルも受信できるチューナーでないと受信できなかった。}}、トランスポンダの出力はBSより低く（当初は30W程度）設定されていた。またBSは円偏波なのに対して、CSは受信アンテナが簡素になる直線偏波（N-SAT-110およびその予備衛星はBSと同じく円偏波）のため受信側の設備もBSとCSでは異なっていた{{Efn|メーカーによってはパラボラを共用しコンバータおよび取り付けアームを2組用意したBS/CS共用アンテナというものを販売していた（ソニー SAN-60M1・三菱電機 UA-60Wなど）。}}。

その後の放送法の改定などの影響もあり、現在の日本においてはBS放送、CS放送ともに実質的な違いは少ない。提供されているサービス面ではCS放送のほうがチャンネル数が多く、各分野に特化した番組（いわゆる[[専門チャンネル]]）が多数放送されている。

ケーブルテレビ局がおこなう放送サービスにおいては、BS放送が提供している放送番組とCS放送が提供している放送番組では次のような違いがある。BSもCSも衛星から送信される放送とケーブルを介しての放送とは同時送信（サーバ型放送による再送信以外は同時送信となる）であるが、BS放送では「再送信」という解釈になり、放送の内容を改変することは一切禁止されている。一方、CS放送の場合は放送法の中での解釈としてはCATV業者による「自主放送」という扱いとなり、CATV業者の都合や事情などにより一部の番組や[[コマーシャルメッセージ|CM]]の差替え・送信中止、複数チャンネルの組み合わせによるパートタイム編成（複数チャンネル間で放送番組を選択して組みあわせて1つのチャンネルとして提供する）などが可能になっている。番組中にCATV業者が地震速報テロップなどを挿入することも可能である。
==== 衛星の種類 ====
衛星の名称と[[トランスポンダ]]の利用割り当て状況（2010年9月現在）<ref>参考：[http://www5e.biglobe.ne.jp/~kazu_f/digital-sat/index.html 衛星デジタル放送 情報ページ]</ref>は以下の通り（それぞれの利用内容についての詳細は後述の各当該節を参照のこと）。
===== 放送衛星（BS） =====
{{See|放送衛星システム}}
* [[BSAT-3b]]（東経110度）：BSデジタル放送（BS-1, 3, 13, 15ch ※1）
* [[BSAT-3c/JCSAT-110R|BSAT-3c]]（東経110度）※2：BSデジタル放送（BS-5, 7, 9, 11, 17, 19, 21, 23ch ※1）BSAT-3c/JCSAT-110RのBS機能。
* [[BSAT-3a]]（東経110度）：予備衛星。

※1：表記のBSch番号（[[チャンネル (テレビ放送)|物理チャンネル]]）については後述の[[#物理チャンネル（BSデジタル放送）|物理チャンネル（BSデジタル放送）]]を参照。

===== 通信衛星（CS） =====
{{See|スカパーJSAT}}
* [[N-SAT-110]]（東経110度）※3：スカパー!（CS1/CS2ネットワーク）、[[アイ・ヒッツ|i-HITS]]（[[ケーブルテレビ|CATV]]向け番組配給通信）、放送以外のサービス（通信サービスなど）
* [[BSAT-3c/JCSAT-110R|JCSAT-110R]]（東経110度）※2：BSAT-3c/JCSAT-110RのCS機能。N-SAT-110の予備衛星。
* JCSAT-2A（東経154度）：SPACE DiVA
* JCSAT-3A（東経128度）：スカパー!プレミアムサービス（パーフェクTV!サービス）、放送以外のサービス（通信サービスなど）
* JCSAT-4B（東経124度）：スカパー!プレミアムサービス（スカイサービス）、放送以外のサービス（通信サービスなど）
* JCSAT-RA：予備衛星。原則として東経126度で待機し、経度±2度にあるスカパー!使用衛星付近の軌道へ遷移しやすくしている。
* SUPERBIRD-C2（東経144度）：SOUND PLANET、その他の放送サービス、i-HITS、放送以外のサービス（通信サービスなど）

※2：正式名称はBSAT-3c/JCSAT-110R。普段はBSAT-3cとしてBS機能のみを使用し、JCSAT-110RとしてのCS機能は使用せず。<br />※3：SUPERBIRD-D／JCSAT-110の別称を持つ。

== アナログによる衛星放送 ==
=== BS放送 ===
{{Anchors|BS|BSアナログ|BSアナログ放送}}使用衛星：東経110度（BSAT-3a）（BSAT-1a）（BSAT-1b）（BS-3N）

[[1984年]][[5月12日]]、NHKによる世界初の一般視聴者向けの営業放送へ向けた試験放送を開始。当初は「[[ゆり2号a]]」を使い、BS-11（衛星第1放送）、BS-15（衛星第2放送）での試験放送を予定したが、衛星のトラブル・故障が発生したため急遽BS-15を「[[NHK BS1|衛星第1放送]]」として1chのみでの放送開始。その後補完衛星として打ち上げられた「[[ゆり2号b]]」の打ち上げ成功により[[1986年]][[12月25日]]よりBS-11で「[[NHK衛星第2テレビジョン|衛星第2放送]]」を開始。本来の2チャンネル体制での試験放送が行われた。[[1987年]][[7月4日]]までは原則第1放送は総合テレビ（2チャンネル分割前は総合・教育混合）、第2放送は教育テレビの同時・または時差再配信で山間部や離島等の難視聴地域対策が主な目的であったが、1987年[[7月5日]]以後、第1放送は完全自主編成、第2放送は地上波の難視聴対策放送を継続した。

[[File:NHK-BS.jpg|thumb|right|BSアナログ放送終了後に表示されたテレビジョン画面]]
[[1989年]][[6月1日]]にNHKがKuバンド（14/12GHz帯）放送衛星「ゆり2号a」および「[[ゆり2号b]]」を用いて本放送を開始した。当初、第2放送は地上波の再送信のみで衛星受信料は徴収していなかったが、本放送への移行に当たり、第1放送はニュース・スポーツを中心に終日独自編成、第2放送は映画・演劇・ドラマなどのエンターテインメントを軸とした独自の総合編成と、地上波の難視聴対策の放送を並列して行うことになった。BS-3N以前、地球や月の食のために放送休止があった（詳しくは後述を参照）。以後、日本の直接衛星放送はデジタル方式を含めもっぱらKuバンドを用いて行われている。ごく普通のNTSC映像と副搬送波を[[位相偏移変調|DQPSK]]変調したデジタル音声データを[[周波数変調|FM]]変調して送出されていた。<!-- 映像を[[周波数変調|FM]]、音声を[[PCM]]デジタルで送出する。 -->更に[[高精細度テレビジョン放送]]である[[ハイビジョン]]の実験放送・試験放送をMUSE圧縮を利用して開始したが、これは2007年[[9月30日]]で終了している。

[[1991年]][[4月1日]]には日本衛星放送（現：[[WOWOW]]）が民間で初の衛星放送を開始、またWOWOWと同じチャンネルのPCM音声のみを使用して[[ラジオ]]放送を行う[[衛星デジタル音楽放送]]（[[セント・ギガ|St.GIGA]]。[[2003年]]に[[ワイヤービー]]が合併、同年に[[World Independent Networks Japan|WINJ]]に営業譲渡、2007年に委託放送事業者認定取消処分）も同時開局している。NHK、WOWOWともに有料であるが、NHKがノンスクランブル方式だった（受信契約義務こそ発生するが、契約しなくても視聴できた）のに対して、WOWOWは一部の番組や日時を除いて[[スクランブル放送]]方式としていた。

BSアナログ放送は地上波アナログ放送とともに[[2011年]][[7月24日]]に終了した<ref name="NHK">[https://www.nhk.or.jp/pr/marukaji/m-giju312.html アナログテレビ放送の番組終了のお知らせ] - [[日本放送協会|NHK]] [[2011年]][[7月24日]]</ref><ref name="WOWOW">[http://www.wowow.co.jp/common/detail_dsp.php?info_id=115&from=0&which=1&genre=988 アナログWOWOWの放送終了について（7/25）] - [[WOWOW]] 2011年[[7月25日]]</ref>（ただし、[[岩手県]]、[[宮城県]]、[[福島県]]は、同年に発生した[[東日本大震災]]に被災したことの関係により、[[2012年]]3月31日に延期して終了した）。なお、アナログ終了後のBS-5chはWOWOWが、デジタルハイビジョン放送拡張のために使用する。
==== 日食による放送休止 ====
太陽の光で発電される[[放送衛星]]が、[[春分点]]と[[秋分点]]を挟んだ各1ヵ月半には、[[地球]]または[[月]]の陰に入る（衛星から見て地球や月による日食）現象のため、深夜放送を休止していた時期が[[1997年]]春まであった（ただし、放送に支障がない限り、休止中の時間帯でも災害報道は放送を続けていた）。

月による日食の放送休止は、日中の時間帯にあった（10分程度。深夜の休止時は0:30から4時間）が、1997年に運用開始した[[BSAT-1a]]以降の放送衛星は大容量のバッテリーを搭載し、[[太陽光発電]]される[[電力]]を[[二次電池]]へ蓄えることができるようになったため、地球や月による日食でも放送できるようになり<ref>{{Cite journal|和書|title=『食』がなくなる衛星放送 / NHK広報室|journal=都道府県展望|issue=465|publisher=全国知事会|date=1997-06-01|pages=87|id={{近代デジタルライブラリー|2786285/45}}}}</ref>、放送休止は年数回の[[メンテナンス]]（機器保守）時期程度となった。

[[2000年]]のBSデジタル放送開始以降、NHKではBSアナログ放送での放送休止は[[2006年]]の放送設備更新時、2007年と2011年に数回、そして2010年11月1日未明にあっただけである。[[2008年]]、2009年はアナログ・デジタルとも放送休止は1度もなかった（送出を2系統化しているためメンテナンスがあっても完全無休で放送。なお、WOWOWは不定期でメンテナンスのための放送休止あり）。

これとは別に、春分と秋分を挟んだ各時期の昼間、もしくは午前の時間帯に最長で15分程度、映像・音声に乱れが生じる[[太陽雑音]]という現象も発生する（主に通信衛星で起きやすいが、衛星の種類により異なる）。
==== チャンネル ====
チャンネルは1・3・5・7・9・11・13・15と計8チャンネルあったが、実際放送で使用されたのは以下の通りだった。
* BS-5ch [[WOWOW]]{{Efn|本放送開始から約半年間（試験放送・サービス放送から約1年間）はSt.GIGAとともにBS-3chで放送。}}
** BS-5ch独立音声（[[2005年]][[3月31日]]終了。[[衛星デジタル音楽放送]]（St.GIGA）→[[ワイヤービー]]（Club COSMO）→[[World Independent Networks Japan]]（WINJ））
* BS-9ch MUSE[[アナログ]][[ハイビジョン]]（2007年9月30日終了）
** ハイビジョン実験放送→ハイビジョン試験放送→ハイビジョン実用化試験放送→デジタル開始と同時に「[[NHKデジタル衛星ハイビジョン|NHKハイビジョン]]」になる。
* BS-7ch NHK衛星第1テレビジョン{{Efn|放送開始から約7年間はBS-15chで放送。}}→[[NHK BS1]]
* BS-11ch [[NHK衛星第2テレビジョン]]→[[NHK BSプレミアム]]

BSデジタルにおいても同一の番組が放送されているが、WOWOWは放送法附則第20項に基づく届出をしなかったため、放送法上では[[サイマル放送]]ではない。WOWOWのサイマル放送スロットは[[スター・チャンネル|スター・チャンネルBS]]に割り当てられた。その後、スター・チャンネルの[[スター・チャンネル#BS/東経110度CSデジタル放送の経緯|ハイビジョン]]移行により、このスロットはNHKの帯域拡大に使用されている。

NHKについてはアナログ放送終了の関係で、後述のチャンネル再編が行われたため、2011年4月1日に上記の変更が行われている。トランスポンダ故障時に、NHKはBS-13ch、BS-15chを使用して放送を行ったこともあった。

=== CS放送 ===
{{Anchors|CS|CSアナログ|CSアナログ放送}}CS通信による[[専門チャンネル]]の配信は、集合住宅やケーブルテレビ向けに行なわれていた。1989年の[[放送法]]改正以後は、個人宅向けの直接放送ができるようになった。これを受けて[[1992年]]に通信扱いの一部のチャンネルが放送扱いとなる。CS通信・放送（アナログ）の受信機は、ほぼBS兼用となっていた。

主に日本衛星通信（現：スカパーJSAT）のJCSAT衛星を用いる「[[CS BAAN|CSバーン]]」（CS BAAN）および、宇宙通信の[[SUPERBIRD]]衛星を用いる「[[スカイポートTV]]」の2つのプラットフォームに別れ、両者で限定受信方式が異なっていた（COATEC方式とスカイポート方式）。[[1998年]]、スカイポートTVは[[ディレクTV]]へ、CSバーンはパーフェクTV!（現：[[スカパー!プレミアムサービス]]）へ無償で移行され、CSアナログ放送は停波した。

[[ミュージックバード]]は、デジタルによる音声放送（PCM音声放送）であるが、放送法によりアナログ放送に分類される。[[2002年]]6月1日に電気通信役務利用放送へ移行した。2011年[[6月30日]]、電気通信役務利用放送法が放送法へ統合されたため、再び放送（衛星一般放送）となった。ミュージックバードは、2011年[[7月31日]]をもって、音声放送を停止および終了した。

チャンネルについては[[スカイポート]]、[[CS BAAN]]を参照。

=== 通常画質の送出方式 ===
* 映像はアナログ
** 4.5MHzに帯域制限されたNTSC<ref>[http://www.ieice-hbkb.org/files/05/05gun_08hen_02.pdf#page=11 電気通信学会 知識の森 5群8編2章 変調方式と伝送]</ref>
** スクランブルの有無は音声データに多重される
** 15Hzのエネルギー拡散信号を多重
** FM変調後の周波数偏移は17MHz
** 基本的に地上アナログ放送と同じく文字放送対応、字幕放送対応なども行っていた（NHK衛星第2テレビのみ実施）。
* 音声はデジタル
** 通常音質4チャンネルないしは高音質2チャンネル
*** Aモード：32kHz14/10bit準瞬時圧伸×4ch（テレビ音声放送2ch+独立音声放送2ch）、最低480ビット毎フレームの[[データ放送]]
*** Aモードの音声品質は[[DAT]]の長時間モード時の音声、もしくは[[スーパーファミコン]]に搭載された[[PCM音源]]の音声、[[超短波放送|FM放送]]の音声とほぼ同等の品質とされる
*** Bモード：48kHz16bitリニアPCM×2ch、最低224ビット毎フレームのデータ放送{{Efn|Bモードでは独立音声放送が不可能なため、[[WOWOW]]のBSアナログ放送時代に同じ周波数用域を使って独立音声放送を実施した[[セント・ギガ]]は、WOWOWがBモードステレオを使っていた時間帯は実質放送休止となっていた。}}
*** Bモードの音声品質は[[コンパクトディスク|CD]]やBSデジタル放送より（理論上）高音質でなおかつ[[DAT]]、および[[DVD]]の標準モード時の音声と同等の品質である
** 音声フレームの空き領域を使ってデータ放送が行われる
*** データ放送がパケット形式で提供された場合288バイト/パケットとなる<ref>映像情報メディア学会編：2 放送方式、4章アナログ衛星放送、放送システム、映像情報メディア基幹技術シリーズ4、pp.92-95、コロナ社（2003）</ref>
*** 斜め走査を行い、9フレーム（1スーパーフレーム）で1パケットが送信される
<!-- ** 10フレーム併せて[[インターリーブ]]し、伝送エラーから保護する -->
** 副搬送波5.7272MHzによるDQPSK 2048kbps
** 1フレームあたり2048ビット、1ミリ秒
** 音声データは（63, 56）[[BCH符号]]および32ビット[[インターリーブ]]によって伝送エラーから保護される
* 映像と、副搬送波によるDQPSK変調した音声データを混合してFM変調
** 映像は信号を周波数変調しているため地上アナログ放送の振幅変調（VSB-AM）より高画質、高解像度
** 主搬送波周波数帯域27MHz（スカイポートは衛星の都合上36MHz）
* CS通信・放送ではクローズド・キャプションによる英語字幕放送も行なわれていた。
* 音声のみデジタルのため、豪雨などにより受信電波が減衰すると地上アナログ放送と違い音声のみ無音となる（映像はノイズが入るもののある程度の減衰までは画像を識別できる）という現象が起こる。なお、停波時には[[スノーノイズ|砂嵐の映像]]となる。
==== スクランブル ====
{{See also|限定受信システム#日本の主な方式}}
* M方式
** [[パナソニック]]が開発。松下電器産業の頭文字に由来。ホテル向けアダルト番組や企業内通信サービスで使用していた
** 正極同期方式、正極同期と極性反転、走査線転移方式を併用。M方式デコーダと接続しスクランブル解除されていない状態では、音声は雑音としてしか聞こえず、画面上に同期の取れない白黒画面なノイズとなって映し出される
** 松下電器産業よりM方式デコーダ内蔵BS/CS通信チューナ（M-IRD）「TU-CSM100」。外付けM方式デコーダ「TZ-CSD610」が市販されていた
* NTT方式
** 日本電信電話（NTT）が開発
** JC-SATのNTT通信サービスで使用
* コアテック方式
** コンディショナル ・アクセス ・テクノロジー研究所が開発。走査線内で入れ替え（ラインローテーション）
** WOWOWやCS BAANで使用されていた方式。CS-PCM放送ミュージックバードでも利用していたがPCM音声専用方式のためデコーダは流用できない
** 走査線内で不連続点が発生するため、伝送特性によっては画質に影響を与える
** 運用は財団法人放送セキュリティーセンター（現：一般財団法人放送セキュリティセンター）が行っていた
** COATECデコーダはWOWOW/St.GIGA契約と同時に契約者へ供給（JSBデコーダ/WOWOWデコーダ/St.GIGAデコーダ）され、BSチューナ/BS内蔵TV/BS内蔵VTRと外付け接続して使用
** BS-PCM放送用St.GIGAデコーダはSt.GIGA音声放送専用であり、映像出力を持たないためWOWOWやCS BAAN用と共用する事は不可能だった。CS-PCM放送との共用も出来なかった
** 各社よりCOATECデコーダ内蔵BS/CSチューナ、CS-PCM放送用COATEC方式デコーダ内蔵チューナが発売され、内蔵型COATECデコーダカセットも市販された
* スカイポート方式
** 走査線の順番を入れ替え（ラインパーミテーション）
** ソニーが開発。スカイポート通信・放送で使用されていた方式。コアテック方式よりも高画質であると言われる
** 各社よりSkyPortデコーダ内蔵BS/CSチューナ（IRD）や外付けSkyPortデコーダや内蔵型SkyPortデコーダカセットも市販された
* ソニー方式
** ソニーが開発。当時、[[郵政省]]（現：[[総務省]]）や[[ミサワホーム]]が主に使用していた。スカイポート方式と酷似している方式
* B-MAC方式
** 企業内通信サービスで使用
* ビデオサイファ方式 
** 海外では比較的主流な方式であったが、日本国内での活用は1990年代早期に収束
** 東芝よりVideoCipherPlus方式デコーダ内蔵BS/CS通信チューナ（IRD）「CSR-302VF」が市販されていた

厳密にはスクランブルではないが、イベント中継や企業内通信に於いて[[Multiple Sub-Nyquist Sampling Encoding|MUSE]]方式アナログハイビジョンの利用もあった。MUSE方式を受信するためには高価なアナログハイビジョンテレビが必要であり、一般の[[NTSC]]方式テレビでは正常に受信できない。画面上に同期の取れないノイズが再現されるだけで一定のスクランブル効果もあった。

== BSデジタル放送 ==
{{Anchors|BSデジタル}}{{See also|スカパー! (東経110度BS・CSデジタル放送)}}
使用衛星：東経110度（[[BSAT]]-3a）（BSAT-3b）（BSAT-3c）

BSデジタル放送はBSアナログ放送のデジタル版ともいえる。先述したとおり、2011年7月24日にBSアナログ放送は終了した。
=== 概要 ===
[[2000年]][[12月1日]]11:00、NHKおよび[[民間放送]][[キー局]]の関連会社などがBSAT-1b（のちにBSAT-2a）を用いて放送開始した、[[ISDB|ISDB-S]]方式による衛星デジタル放送。

テレビジョン放送、[[超短波放送]]（[[BSデジタル音声放送]]、いわゆるBSデジタルラジオ。ここでは「BSラジオ」と記載）および[[データ放送]]を同一の放送方式で送出するためデジタル受信機が対応していれば1つの受信機で各種放送が受信可能である。

=== 特徴 ===
* 日本国内のほぼ全域{{Efn|起伏の激しい[[山村]]や、[[高層ビル]]の林立する都市部など、地形の影響で電波を受信できない地域が一部ある。}}で、高画質・高音質の迫力ある[[ハイビジョン]]映像が楽しめる（画像は[[MPEG2]]圧縮、音声は[[AAC]]圧縮）。なお16:9サイズで放送される場合、従来の4:3サイズの受信機で見る（NTSC受信機を外部端子につなげる）場合は[[レターボックス (映像技術)|レターボックス]]状態となる。BSデジタル放送開始を機にデジタルハイビジョン規格での番組制作が始まっているため、地上デジタル放送が開始された2003年以前の番組にもハイビジョン制作のものが存在している。
* テレビジョン放送では標準画質に解像度を落とすことで1チャンネルにつき3チャンネル分の分割放送（マルチチャンネル放送）ができ、かつてのデジタルWOWOWや地上波デジタル放送のNHK教育、[[放送大学]]（2011年10月放送開始のBSデジタルでも実施）と同様、同じ時間帯で異なる内容の放送ができる。また[[NHK BS]]（旧1）では101chはハイビジョン画質のまま通常放送（但し、伝送レートは低め）を行い、102chではスポーツ中継延長時、注目のスポーツ中継が2番組で重なるとき時などに限り標準画質で放送を行う2チャンネル分の分割放送を随時行っている（旧[[NHK BSプレミアム]]でも対応していたが、実施事例はこれまでにない）。この形式は2000年12月に開局<ref>{{NHK放送史|D0009030295_00000|BSデジタル放送開始}}</ref>・2011年3月閉局のNHKデジタル衛星ハイビジョンの放送が行われていた時から続いている。
** WOWOWを除いたキー局資本の民放5局ではマルチ編成での放送はBSデジタル放送の開局以来、試験的な放送に留まり実質的にはメインチャンネルの[[サイマル放送]]となっている。2007年12月1日から本格的なマルチチャンネル放送を開始予定{{Efn|マルチ編成放送については[[日本の地上デジタルテレビ放送|地上デジタル放送]]では2007年現在、NHKを除いた民放各局はBSデジタルと同様な規制を受けているが2011年12月1日以降は地上波デジタル放送でもこれと同様に民放各局でマルチ編成放送が可能になった。}}としていたが、キー局資本の民放5局の中でマルチチャンネルを実際に運用開始した局はなかった。デジタルWOWOWではBSデジタル放送の開始以来、マルチチャンネル放送を行っていたが2011年10月にハイビジョン3チャンネル体制による放送を開始した。現在、定時にマルチ編成放送が行われているのは放送大学（2018年[[10月1日]]より、常時2チャンネルを利用したマルチチャンネル放送を行っている<ref>[https://www.ouj.ac.jp/hp/special/article/20180401_01.html 2018年10月、BSで学び直しの新たなチャンネル登場!]</ref>）のみであるが、[[2014年]]から[[BS日本|BS日テレ]]ではスポーツ中継（特に[[読売ジャイアンツ]]主管試合）を中心にマルチチャンネル放送を多用している{{Efn|ただし実際にはBS141と143は定時番組で同内容、142がスポーツ中継という体裁を取っており、巨人戦の平日ナイターが延長した場合を中心に適用している。}}。
* 番組表をテレビ画面で手軽に確認できる[[電子番組ガイド|EPG]]（電子番組表）を標準規格化し、随時更新して放送。
* 番組に連動した情報やニュース、生活情報などがリアルタイムで引き出せるデータ放送が放送可能。
* 番組に連動してクイズやショッピングに参加できる双方向放送が可能。
** 双方向放送に参加する場合、チューナーを電話回線に接続する必要がある。NHKの双方向番組では[[インターネット]]接続の[[Local Area Network|LAN]]端子搭載の機種でも対応している（BS、地上波を問わず。2011年4月以降は電話回線による送信ができなくなり、LAN端子のみの対応となった）。また、ウェザーニュースはLANのみに対応している。
* 音声の放送形式（フォーマット）にMPEG-2 AACを使用しているため、5.1chサラウンド音声が放送可能。対応機材を揃えれば5.1ch音声モードの番組を迫力ある臨場感で楽しむことができるがビットレートが抑えられているため、しばしば破綻気味の音になることがある。
* 映像信号とは別にニュース速報などの字幕スーパーの信号を放送にのせ、映像と合成して視聴者に見せることが可能。受信機によっては、これは録画されない。2016年2月から[[NHK-BS]]で使用されており、また2016年10月まではBSジャパン（現：[[BSテレビ東京|BSテレ東]]）でも使用されていた。
[[Image:B-CAS CARD 3.JPG|thumb|right|200px|BS 110度CS 地上デジタル共用B-CASカード]]
* 番組の録画/コピー禁止・可能を放送局側で制御可能。
** 2004年[[4月5日]]から[[B-CAS]]カードを利用したコピー制御（[[コピーワンス]]）が開始され、B-CASカードをチューナーにセットしないと視聴できず、またデジタル録画機器での放送番組のコピーに様々な制限が掛かるようになっている（詳細に関してはB-CASの項目を参照）。なおB-CASカードは、有料放送の限定受信制御にも利用されている。

=== 放送局 ===
放送波数（マルチ編成分は除く）の変遷は以下の通り（△は増加、▼は減少）。
{| class="wikitable"
!種類!!開始当初!!2004年<br/>12月1日<br/>以降!!2005年<br/>10月1日<br/>以降!!2005年<br/>12月1日<br/>以降!!2006年<br/>4月1日<br/>以降!!2007年<br/>10月1日<br/>以降!!2007年<br/>12月1日<br/>以降!!2011年<br/>4月1日<br/>以降!!2011年<br/>10月1日<br/>以降!!2012年<br/>3月1日<br/>以降!!2016年<br/>10月1日<br/>以降!!2020年<br/>4月1日<br/>以降!!2022年<br />4月1日<br />以降!!2022年<br />11月1日<br />以降!!2024年<br />6月1日<br />以降!!2024年<br />7月1日<br />以降
|-
!テレビジョン放送
|colspan="6"|10||12△||11▼||22△||29△||29||27▼||30△||29▼||27▼||26▼
|-
!ラジオ放送
|11||10▼||5▼||4▼||1▼||1||0▼||0||1△||colspan="7"|1
|-
!単営データ放送
|7||6▼||4▼||3▼||2▼||1▼||colspan="4"|1||0▼||colspan="5"|0
|-
!計
|28||26▼||19▼||17▼||13▼||12▼||13△||12▼||24△||31△||30▼||28▼||31△||30▼||28▼||27▼
|}
<!-- 大半のチャンネルが有料であるが、 -->無料のチャンネルと、有料のチャンネルがある（NHKはアナログ同様[[NHK受信料|受信料]]未納、衛星契約未締結でも視聴可能であるが、受信の契約を促すメッセージが表示される）。アナログによるBS放送ではNHK（2チャンネル）とWOWOWそしてアナログハイビジョンだけであったが、デジタル放送の開始に伴って新たに民放系が加わることで最初期にはアナログ放送と比べて、25チャンネル（テレビジョン放送10チャンネル、ラジオ放送11チャンネル、単営データ放送7チャンネル）もののチャンネルが入った。

しかし、開始後数年で企業体力の虚弱な局（主に単営のBSラジオ放送・データ放送局）は次々と[[撤退]]、メジャー局（既存ラジオ局）の運営するBSラジオ放送局についても2005年8月に行われた[[放送法]]施行規則と[[基幹放送普及計画|放送普及基本計画]]の見直し<ref>[https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/283520/www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/denpa_kanri/050713_4.html 「電波監理審議会意見の聴取（第404回）意見書（平成17年6月17日開催）」放送普及基本計画の一部変更案について （国立国会図書館アーカイブ）]</ref>によりBSデジタル放送をハイビジョンテレビ放送に特化する方針が示され、2006年3月までに全て閉局、WINJも2007年11月に委託放送業務の認定が取り消され、BSラジオ放送は一旦消滅したが2011年10月、放送大学がテレビ放送（開始後にスカパー!での放送を終了）と同時にBSラジオ放送{{Efn|テレビ放送・BSラジオ放送は、それぞれ地上デジタルテレビ・地上FMラジオとの完全サイマル放送で、BSラジオ独自の放送を行う事業者が復活したわけではなかった。放送大学の地上波放送の本放送が2018年9月30日に終了してからは名実共にテレビ・ラジオ共にBS独自。}}を開始しBSラジオ放送が復活した。

その後はBSアナログ放送終了と新周波数割り当てに伴い再びテレビ放送チャンネルが増加したが、増加するチャンネルは有料チャンネル中心となる（詳細は[[#チャンネルの追加割当|別項]]を参照）。これに先立ちNHKは2011年[[3月31日]]に[[NHKデジタル衛星ハイビジョン|BS hi]]を廃止、翌4月1日にはBS2で行われていた地上波との[[サイマル放送]]を[[#地デジ難視対策衛星放送|地デジ難視対策衛星放送]]（後述）に移行させた上でハイビジョン2チャンネル体制（BS1・[[NHK BSプレミアム|BSプレミアム]]）に再編した<ref name="NHK"/>{{Efn|ハイビジョン放送は標準画質放送の3倍の帯域を要すため既存の2波がハイビジョン化することは標準画質4チャンネル分の増加に相当するので、これまでよりも標準画質1チャンネル分増えることになる。編成も見直され、衛星放送独自番組が大幅に増えている。}}。その後NHKは、[[2023年]]12月1日にBS1・BSプレミアムを統合し、[[NHK BS]]に再編した。

=== 物理チャンネル（BSデジタル放送） ===
{{Redirect|BS21|[[日本]]の[[駅ナンバリング]]で[[愛知県]][[一宮市]]の[[名古屋鉄道|名鉄]][[尾西線]]の駅|西一宮駅}}
各[[テレビ周波数チャンネル|物理チャンネル]]{{Efn|name="物理ch"|受信機のリモコン操作でのチャンネル番号（[[リモコンキーID]]により決定される）ではなく、その放送が使用している周波数帯域に[[放送法]]上で定義されている番号。}}への割り当ては以下の通り。BSデジタル放送における放送局等の詳細は[[BS放送事業者一覧]]も参照。また、今後の予定については[[#チャンネルの追加割当|チャンネルの追加割当]]の項も参照。

括弧内は割り当てスロット数<ref>放送開始当初のスロット数について、出典：八木伸行 他『データ放送技術入門』オーム社、2005年、4頁 ISBN 4274500489<br />NHKのスロット数について、出典 [https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu11_01000003.html 日本放送協会の委託国内放送業務の廃止の認可及び日本放送協会の委託国内放送業務の認定] - 総務省報道資料</ref>。
<div style="height:auto; overflow:auto; text-align:left">
{| class="wikitable" style="font-size:9pt; text-align:center; white-space:nowrap"
!物理ch!!colspan="2"|BS-1ch!!colspan="2"|BS-3ch!!colspan="2"|BS-5ch!!colspan="2"|BS-7ch!!colspan="2"|BS-8ch!!colspan="2"|BS-9ch!!colspan="2"|BS-11ch!!colspan="2"|BS-12ch!!colspan="2"|BS-13ch!!colspan="2"|BS-14ch!!colspan="2"|BS-15ch!!colspan="2"|BS-17ch!!colspan="2"|BS-19ch!!colspan="2"|BS-21ch!!colspan="2"|BS-23ch!!物理ch
|-
![[放送衛星#左旋と右旋|電波旋回]]!!!!右!!!!右!!!!右!!!!右!!左!!!!!!右!!!!右!!左!!!!!!右!!左!!!!!!右!!!!右!!!!右!!!!右!!!!右!!電波旋回
|-
!デジタル<br />放送<br />開始当時
|colspan="2"|[[BS朝日]]（22.5）<br />[[BS-TBS|BS-i]]（22.5）<br />ほか<ref group="詳">BS-1chを使用したその他のチャンネル - [[Digicas|デジキャス]]（1.5）、[[日本メディアーク|Tivi!]]（1.5）</ref>||colspan="2"|[[WOWOW|デジタルWOWOW]]（22.5）<br />[[BSテレビ東京|BSジャパン]]（22.5）<br />[[BSデジタル放送推進協会|BPA]]（0.5）{{Efn|メディアサーブが放送終了後、スロット数が2に増設された。}}<br />ほか<ref group="詳">BS-3chを使用したその他のチャンネル - St.GIGA→クラブコスモ→WINJ（0.5）、[[ビー・エス・コミュニケーションズ|BSC→BSラジオNIKKEI]]（0.5）、メディアサーブ（1.5）</ref>||colspan="2" rowspan="4" style="background:#ccc"|'''アナログ'''<br />WOWOW<br />（[[2011年]][[7月24日]]終了）<br />[[セントギガ|St.GIGA]]→[[ワイヤービー|クラブコスモ]]→[[World Independent Networks Japan|WINJ]]<br />（[[2005年]][[3月31日]]終了）||colspan="2" rowspan="4" style="background:#ccc"|'''アナログ'''<br />[[NHK BS1]]<br />（2011年7月24日終了）||colspan="2" rowspan="9" style="color:white; background:black"|'''割当なし'''||colspan="2" style="background:#ccc"|'''アナログ'''<br />NHK BShi<br />（[[2007年]][[9月30日]]終了）||colspan="2" rowspan="3" style="background:#ccc"|'''アナログ'''<br />[[NHK衛星第2テレビジョン|NHK BS2]]||colspan="2" rowspan="16" style="color:white; background:black"|'''割当なし'''||colspan="2"|[[BS日本|BS日テレ]]（22.5）<br />[[BSフジ]]（22.5）<br />ほか<ref group="詳">BS-13chを使用したその他のチャンネル - NDBデータ（1.5）、[[ウェザーニュース (BSデジタル放送)|WNI・910]]（1.5）</ref>||colspan="2" rowspan="9" style="color:white; background:black"|'''割当なし'''||colspan="2" style="white-space:normal"|[[NHKデジタル衛星ハイビジョン|NHK BShi]]（22）<br />NHK BS1（6）<br />NHK BS2（8）<br />[[スター・チャンネル|スター・チャンネルBS]]（6）<br />ほか<ref group="詳">BS-15chを使用したその他のチャンネル - [[JFN衛星放送]]（1）、[[ミュージックバード|BS BIRD]]（1）、[[メガポート放送]]（2）、[[日本BS放送]]（2）</ref>||colspan="2" rowspan="2" style="color:white; background:black"|'''割当なし'''||colspan="2" rowspan="4" style="color:white; background:black"|'''割当なし'''||colspan="4" rowspan="5" style="color:white; background:black"|'''割当なし'''
!デジタル<br />放送<br />開始当時
|-
!2007年<br />11月26日<br />以降
|colspan="2" rowspan="8"|BS朝日（24）<br />BS-i→BS-TBS（24）||colspan="2" rowspan="3"|デジタルWOWOW（24）<br />BSジャパン（24）||colspan="2" rowspan="3" style="white-space:normal"|[[日本BS放送|BS11]]（18）<br />スターチャンネル・HV（15）<br />[[ワールド・ハイビジョン・チャンネル|TwellV]]（15）||colspan="2" rowspan="8"|BS日テレ（24）<br />BSフジ（24）||colspan="2" rowspan="2"|NHK BShi（24）<br />NHK BS1（9.5）<br />NHK BS2（11）<br />WNI・910{{Efn|委託放送事業者は、2000年12月1日 - 2001年11月28日と2010年12月1日以降は[[ウェザーニューズ]]、2001年11月29日 - 2010年11月30日は[[ダブリュエックス二十四]]。}}（1.5）<br />[[デジタル放送推進協会|Dpa]]（2）
!2007年<br />11月26日<br />以降
|-
!2010年<br />2月22日<br />以降
|colspan="2" rowspan="4" style="white-space:normal"|[[#地デジ難視対策衛星放送|地デジ難視対策衛星放送]]（48）
!2010年<br />2月22日<br />以降
|-
!2011年<br />4月1日<br />以降
|colspan="2" style="background:#ccc"|'''アナログ'''<br />[[NHK BSプレミアム]]<br />（2011年7月24日終了）||colspan="2" rowspan="5"|NHK BS1（23）<br />NHK BSプレミアム（21.5）<br />WNI・910（1.5）<br />Dpa→A-PAB（2）
!2011年<br />4月1日<br />以降
|-
!2011年<br />10月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="5"|WOWOWプライム（24）<br />BSジャパン（24）||colspan="2" rowspan="24"|WOWOWライブ（24）<br />WOWOWシネマ（24）||colspan="2" style="white-space:normal"|スターチャンネル2（13）<br />スターチャンネル3（13）<br />[[アニマックス|BSアニマックス]]（16）<br />未使用（6）||colspan="2" rowspan="10" style="white-space:normal"|BS11（18）<br />スターチャンネル1（15）<br />TwellV→BS12 トゥエルビ（15）||colspan="2" rowspan="9" style="white-space:normal"|FOX bs238→[[ビーエスFOX|FOXスポーツ&エンターテイメント]]（16）<br />[[BSスカパー!]]（16）<br />放送大学（16）||colspan="2" rowspan="10"|[[グリーンチャンネル]]（16）<br />[[J SPORTS|J SPORTS 1]]（16）<br />J SPORTS 2（16）
!2011年<br />10月1日<br />以降
|-
!2012年<br />3月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="4" style="white-space:normal"|スターチャンネル2（13）<br />スターチャンネル3（13）<br />BSアニマックス（16）<br />[[ディズニー・チャンネル]]（6）||colspan="2" rowspan="9"|イマジカBS・映画→シネフィルWOWOW→<br />[[WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽|WOWOWプラス]]（16）<br />J SPORTS 3（16）<br />J SPORTS 4（16）||colspan="2" rowspan="8" style="white-space:normal"|[[釣りビジョン|BS釣りビジョン]]（16）<br />BS日本映画専門チャンネル→[[日本映画専門チャンネル]]（16）<br />[[Dlife (BSデジタル放送)|Dlife]]（16）
!2012年<br />3月1日<br />以降
|-
!2015年<br />4月1日<br />以降
|colspan="2" style="white-space:normal"|未使用（48）
!2015年<br />4月1日<br />以降
|-
!2016年<br />8月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="3" style="background:#ccf"|NHK/[[放送サービス高度化推進協会|A-PAB]]<br />[[4K 8Kテレビ放送|4K 8K試験放送]]（120）<br />'''【ISDB-S3】'''
!2016年<br />8月1日<br />以降
|-
!2016年<br />10月1日<br />以降
|colspan="2"|NHK BS1（23）<br />NHK BSプレミアム（21.5）<br />A-PAB（2）<br />未使用（1.5）
!2016年<br />10月1日<br />以降
|-
!2018年<br />5月28日<br />以降<ref group="詳" name="reassignover">4K 8K放送開始に伴う帯域再編完了</ref>
|colspan="2" rowspan="19"|BS朝日（16）<br />BS-TBS（16）<br />BSジャパン→BSテレ東（16）||colspan="2" rowspan="9" style="white-space:normal"|WOWOWプライム（24）<br />NHK BSプレミアム（18）<br />ディズニー・チャンネル（6）||colspan="2" rowspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" rowspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" rowspan="5"|BS日テレ（16）<br />BSフジ（16）<br />アニマックス（16）||colspan="2" rowspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" rowspan="5" style="white-space:normal"|NHK BS1（20）<br />スターチャンネル2（13）<br />スターチャンネル3（13）<br />A-PAB（2）
!2018年<br />5月28日<br />以降<ref group="詳" name="reassignover"/>
|-
!2018年<br />7月24日<br />以降<ref group="詳" name="4ktestover">4K 8K本放送移行のため試験放送終了</ref>
|colspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''
!2018年<br />7月24日<br />以降<ref group="詳" name="4ktestover"/>
|-
!2018年<br />12月1日<br />以降
|colspan="2" style="background:#ccf"|BS朝日 4K（40）<br />BSテレ東 4K（40）<br />未使用（40）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" rowspan="7" style="white-space:normal; background:#ccf"|[[ショップチャンネル]] 4K（40）<br />4K [[QVC]]（40）<br />[[ザ・シネマ|ザ・シネマ 4K]]（40）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" rowspan="17" style="background:#ccf"|[[NHK BS8K]]（120）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" rowspan="10" style="background:#ccf"|[[NHK BS4K]]（40）<br />BS-TBS 4K（40）<br />BSフジ 4K（40）<br />'''【ISDB-S3】'''
!2018年<br />12月1日<br />以降
|-
!2019年<br />9月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="16" style="background:#ccf"|BS朝日 4K（40）<br />BSテレ東 4K（40）<br />BS日テレ 4K（40）<br />'''【ISDB-S3】'''
!2019年<br />9月1日<br />以降
|-
!2020年<br />4月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="4"|BSスカパー!（16）<br />放送大学（16）<br />未使用（16）||colspan="2" rowspan="4"|BS釣りビジョン（16）<br />日本映画専門チャンネル（16）<br />未使用（16）
!2020年<br />4月1日<br />以降
|-
!2021年<br />2月2日<br />以降
|colspan="2" rowspan="9"|BS11（18）<br />スターチャンネル1（12）<br />BS12 トゥエルビ（14）<br />未使用（4）||colspan="2" rowspan="11"|BS日テレ（16）<br />BSフジ（16）<br />アニマックス（12）<br />未使用（4）||colspan="2" rowspan="7"|NHK BS1（20）<br />スターチャンネル2（12）<br />スターチャンネル3（12）<br />A-PAB（2）<br />未使用（2）||colspan="2"|J SPORTS 1（16）<br />J SPORTS 2（16）<br />J SPORTS 4（16）||colspan="2"|WOWOWプラス（16）<br />J SPORTS 3（16）<br />グリーンチャンネル（16）
!2021年<br />2月2日<br />以降
|-
!2021年<br />2月9日<br />以降
|colspan="2" rowspan="13"|J SPORTS 1（12）<br />J SPORTS 2（12）<br />J SPORTS 3（12）<br />J SPORTS 4（12）||colspan="2" rowspan="2"|WOWOWプラス（16）<br />グリーンチャンネル（16）<br />未使用（16）
!2021年<br />2月9日<br />以降
|-
!2021年<br />3月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="10" style="background:#ccf"|WOWOW 4K（40）<br />未使用（80）<br />'''【ISDB-S3】'''
!2021年<br />3月1日<br />以降
|-
!2021年<br />4月13日<br />以降
|colspan="2" rowspan="3"|BSスカパー!（12）<br />放送大学（16）<br />BS釣りビジョン（12）<br />未使用（8）||colspan="2" rowspan="11"|WOWOWプラス（14）<br />日本映画専門チャンネル（12）<br />グリーンチャンネル（16）<br />未使用（6）||colspan="2"|未使用（48）
!2021年<br />4月13日<br />以降
|-
!2021年<br />6月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="3"|WOWOWプライム（24）<br />NHK BSプレミアム（18）<br />未使用（6）||colspan="2" rowspan="8" style="background:#ccf"|ショップチャンネル 4K（40）<br />4K QVC（40）<br />未使用（40）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2"|ディズニー・チャンネル（12）<br />未使用（36）
!2021年<br />6月1日<br />以降
|-
!2022年<br />3月9日<br />以降
|colspan="2" rowspan="9"|ディズニー・チャンネル（12）<br />[[BSJapanext]]（12）<br />[[BSよしもと]]（12）<br />[[BS松竹東急]]（12）
!2022年<br />3月9日<br />以降
|-
!2022年<br />11月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="5"|放送大学（16）<br />BS釣りビジョン（12）<br />未使用（20）
!2022年<br />11月1日<br />以降
|-
!2023年<br />12月1日<br />以降
|colspan="2"|WOWOWプライム（24）<br />NHK「BSプレミアム停波告知」（18）<br />未使用（6）||colspan="2" rowspan="2"|[[NHK BS]]（20）<br />スターチャンネル2（12）<br />スターチャンネル3（12）<br />A-PAB（2）<br />未使用（2）||colspan="2" rowspan="7" style="background:#ccf"|[[NHK BSプレミアム4K]]（40）<br />BS-TBS 4K（40）<br />BSフジ 4K（40）<br />'''【ISDB-S3】'''
!2023年<br />12月1日<br />以降
|-
!2024年<br />4月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="2"|WOWOWプライム（24）<br />NHK「[[臨時目的放送]]」（18）<ref group="詳">[[能登半島地震 (2024年)|能登半島地震]]被災地向け放送</ref><br />未使用（6）
!2024年<br />4月1日<br />以降
|-
!2024年<br />6月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="5"|BS11（18）<br />BS12 トゥエルビ（14）<br />未使用（16）||colspan="2" rowspan="5"|NHK BS（20）<br />スターチャンネル（12）<br />A-PAB（2）<br />未使用（14）
!2024年<br />6月1日<br />以降
|-
!2024年<br />7月1日<br />以降
|colspan="2"|WOWOWプライム（24）<br />未使用（24）
!2024年<br />7月1日<br />以降
|-
!2024年<br />10月9日<br />以降
|colspan="2" rowspan="3"|WOWOWプライム（24）<br />アニマックス（12）<br />BS釣りビジョン（12）||colspan="2" rowspan="2"|放送大学（16）<br />未使用（32）||colspan="2" rowspan="2"|BS日テレ（16）<br />BSフジ（16）<br />未使用（16）
!2024年<br />10月9日<br />以降
|-
!2024年<br />10月22日<br />以降
|colspan="2" rowspan="2" style="background:#ccf"|ショップチャンネル 4K（40）<br />4K QVC（40）<br />WOWOW 4K（40）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" rowspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''
!2024年<br />10月22日<br />以降
|-
!2024年<br />11月11日<br />以降
|colspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2"|BS日テレ（16）<br />BSフジ（16）<br />放送大学（16）
!2024年<br />11月11日<br />以降
|-
!電波旋回!!!!右!!!!右!!!!右!!!!右!!左!!!!!!右!!!!右!!左!!!!!!右!!左!!!!!!右!!!!右!!!!右!!!!右!!!!右!!電波旋回
|-
!物理ch!!colspan="2"|BS-1ch!!colspan="2"|BS-3ch!!colspan="2"|BS-5ch!!colspan="2"|BS-7ch!!colspan="2"|BS-8ch!!colspan="2"|BS-9ch!!colspan="2"|BS-11ch!!colspan="2"|BS-12ch!!colspan="2"|BS-13ch!!colspan="2"|BS-14ch!!colspan="2"|BS-15ch!!colspan="2"|BS-17ch!!colspan="2"|BS-19ch!!colspan="2"|BS-21ch!!colspan="2"|BS-23ch!!物理ch
|}
</div>
==== 特記事項 ====
<references group="詳"/>

==== 補足事項 ====
* ラジオ放送・データ放送のほとんどは2007年までに終了し空きスロットに。
* 4K UHD（スーパーハイビジョン）放送へ向けた準備に伴うため、2018年1月以降従来のNHKと在京キー局系の民放ではスロットが最大3分の1削減され、通常の2K HD（ハイビジョン）放送の画質・解像度が落ちる<ref>{{Cite news|title=NHK BS1などBS放送の解像度が横1,440ドットに。新4K/8K放送に向け帯域削減 |author=臼田勤哉 |date=2018-01-15 |accessdate=2018-01-15 |newspaper=AV WATCH |url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1101216.html}}</ref>。場合によっては帯域不足によりデータ放送を取り止める可能性もある{{Efn|現在、データ放送による本格的サービスを行っている在京キー局系事業者はBSテレ東（BS777）のみ。BS-i（BS766、現：BS-TBS）は2007年、BS日テレ（BS744）は2010年、BS朝日（BS755）は2013年に終了。BSフジ（BS780）は双方向サービス終了後もしばらくニュース・天気予報のデータ放送を行っていたがそれも2018年に終了。}}。

=== 論理チャンネル番号 ===
3桁で表現される論理チャンネル番号は、上2桁が「放送事業者とサービス」を表す。原則として、各事業者にチャンネル枠がサービス別に1つずつ割り当てられる。番号とサービスの対応は次の通りである（4K・8Kはテレビジョン放送のみ）。
* 00x - 29x：[[テレビジョン放送]]
* 30x - 59x：[[ラジオ放送]]
* 60x - 89x：[[連動データ放送]]
* 90x - 99x：[[独立データ放送]]
下1桁は「編成番号」で、「0」から「9」までの任意の数字が入るが、地上波と異なり、メインチャンネルに「1」以外が入ったり、臨時チャンネル以外で「0」や「4」以降が入ったりすることもある。また、前述の通り、1事業者が複数波の放送を行う場合、複数波で同一の枠を共有することになり、それぞれ異なる編成番号を用いる必要がある{{Efn|「10x」枠のNHK-BSのテレビ放送（2波）の場合、101・102chが「NHK BS1」、103・104chが「NHK BSプレミアム」。}}。複数事業者で共通の上2桁を使用することもあり、その場合は事業者ごとに異なる編成番号を用いる{{Efn|放送大学、グリーンチャンネル、アニマックス、ビーエスFOXのテレビ放送は全て「23x」だが、編成番号が全て異なる。3桁番号は重複しないので、地上波のIDバッティングの際に見られるような枝番は付かない。}}。4K8K放送の場合は「BS4K101」「BS8K102」のように、「BS」の後ろに画質を示すプリフィックスが入る。

以下、論理チャンネル枠の割り当て一覧を示す。括弧付きの番号は未割当で、放送を終了した事業者も含めて掲載している。実際に使用されているチャンネルや既に放送を終了したチャンネル、リモコンキーIDとの関係については[[BS放送事業者一覧]]及び[[日本のリモコンキーID#BSデジタル放送について]]を参照。
{| class="wikitable" style="font-size:small; text-align:left"
!colspan="3"|論理ch!!rowspan="2"|2K!!rowspan="2"|4K・8K
|- style="white-space:nowrap"
!テレビ!!ラジオ!!データ
|-
!rowspan="2"|00x!!rowspan="2"|30x!!rowspan="2"|（60x）
|[[日本放送協会]]（[[NHK-BS]]）<ref group="詳" name="NHKch">「10x」及び「70x」の各チャンネルに加え、000chも保有するが、使用されておらず詳細は不明。</ref>||日本放送協会／放送サービス高度化推進協会（4K8K試験放送）
|-
|（終了）[[ビー・エス・コミュニケーションズ]]<ref group="詳">300・301ch</ref>||
|-
!（01x）!!31x!!61x
|（終了）[[ミュージックバード]]||rowspan="9"|（未割当）
|-
!（02x）!!32x!!62x
|（終了）[[JFN衛星放送]]
|-
!（03x）!!33x!!63x
|（終了）[[セント・ギガ]]→[[ワイヤービー|クラブコスモ]]→[[World Independent Networks Japan]]<ref group="詳">旧：[[衛星デジタル音楽放送]]（[[セント・ギガ]]） → [[ワイヤービー]]（クラブコスモ）</ref>
|-
!（04x）!!（34x）!!（64x）
|rowspan="6"|（未割当）
|-
!（05x）!!（35x）!!（65x）
|-
!（06x）!!（36x）!!（66x）
|-
!（07x）!!（37x）!!（67x）
|-
!（08x）!!（38x）!!（68x）
|-
!（09x）!!（39x）!!（69x）
|-
!10x!!（40x）!!70x
|colspan="2"|[[日本放送協会]]（[[NHK-BS]]）<ref group="詳" name="NHKch"/>
|-
!11x!!（41x）!!（71x）
|（終了）ハイビジョン推進協会（[[ハイビジョン試験放送|ハイビジョン実用化試験放送]]）||rowspan="3"|（未割当）
|-
!（12x）!!（42x）!!（72x）
|rowspan="2"|（未割当）
|-
!（13x）!!（43x）!!（73x）
|-
!14x!!44x!!74x
|colspan="2"|[[BS日本]]（BS日テレ）
|-
!15x!!45x!!75x
|colspan="2"|[[BS朝日]]
|-
!16x!!46x!!76x
|colspan="2"|[[BS-TBS]]<ref group="詳" name="BSTBS">旧社名：BS-i<br/>「90x」枠は、当初は独立データ放送局の[[メガポート放送]]に割り当てられていたが、メガポート放送の閉局後、Gガイド（908ch）の関係で[[日本BS放送]]に引き継がれ、さらに2006年8月1日にBS-i（現社名：BS-TBS）へ移管した。908chは2011年7月24日にGガイド768chへ完全移行するまで768chと同内容で放送されていた。</ref>
|-
!17x!!47x!!77x
|colspan="2"|[[BSテレビ東京]]（BSテレ東）<ref group="詳">旧社名：BSジャパン</ref>
|-
!18x!!48x!!78x
|colspan="2"|[[BSフジ]]
|-
!19x!!49x!!79x
|colspan="2"|[[WOWOW]]
|-
!20x!!（50x）!!80x
| [[ジャパネットブロードキャスティング]]（[[スター・チャンネル]]）||（終了）[[東北新社|東北新社メディアサービス]]（[[ザ・シネマ]]）
|-
!21x!!（51x）!!（81x）
|[[日本BS放送]]（BS11）||[[SCサテライト放送]]（[[ショップチャンネル]]）
|-
!22x!!（52x）!!（82x）
|[[ワールド・ハイビジョン・チャンネル]]（BS12 トゥエルビ）||[[QVCサテライト]]
|-
!rowspan="4"|23x!!rowspan="4"|53x!!rowspan="4"|（83x）
|[[放送大学学園]]（放送大学BS）<ref group="詳">230 - 233・530・531ch</ref>||rowspan="16"|（未割当）
|-
|[[グリーンチャンネル]]<ref group="詳">234・235ch</ref>
|-
|[[アニマックス]]<ref group="詳">236・237ch</ref>
|-
|（終了）[[ビーエスFOX]]<ref group="詳">238・239ch</ref>
|-
!rowspan="2"|24x!!rowspan="2"|（54x）!!rowspan="2"|84x
|（終了）[[スカパー・エンターテイメント]]（[[BSスカパー!]]）<ref group="詳">240・241・840・841ch</ref>
|-
|[[J SPORTS]]<ref group="詳">242 - 249・842 - 849ch</ref>
|-
!rowspan="4"|25x!!rowspan="4"|（55x）!!rowspan="4"|（85x）
|[[釣りビジョン]]<ref group="詳">250・251ch</ref>
|-
|[[WOWOWプラス]]<ref group="詳">252・253ch<br/>旧：IMAGICAティーヴィ</ref>
|-
|[[日本映画放送]]<ref group="詳">254・255ch</ref>
|-
|[[ブロードキャスト・サテライト・ディズニー]]<ref group="詳">256 - 259ch</ref>
|-
!rowspan="3"|26x!!rowspan="3"|（56x）!!rowspan="3"|（86x）
|[[BS松竹東急]]<ref group="詳">260・261ch</ref>
|-
|[[BSJapanext|ジャパネットブロードキャスティング（BSJapanext）]]<ref group="詳">262・263ch</ref>
|-
|[[BSよしもと]]<ref group="詳">264・265ch</ref>
|-
!（27x）!!（57x）!!（87x）
|rowspan="2"|（未割当）
|-
!（28x）!!（58x）!!（88x）
|-
!29x!!（59x）!!89x
|（終了）[[デジタル放送推進協会]]（[[日本における衛星放送#地デジ難視対策衛星放送|地デジ難視対策衛星放送]]）
|-
!rowspan="10" colspan="2"|&nbsp;!!90x
|（使用しなくなった）[[メガポート放送]]→[[日本BS放送]]→[[BS-TBS]]<ref group="詳" name="BSTBS"/>|| rowspan="10" style="background:gray"|&nbsp;
|-
!91x
|（終了）[[ウェザーニューズ]]（[[ウェザーニュース (BSデジタル放送)|WNI]]）
|-
!92x
|放送サービス高度化推進協会（[[エンジニアリングサービス (デジタル放送)|エンジニアリングサービス]]）
|-
!93x
|（過去）[[Digicas]]
|-
!94x
|（過去）[[日本データ放送]]<!-- 日本データ放送株式会社であり、株式会社日本データ放送として届け出たメガポート放送とは異なります。 -->
|-
!95x
|（過去）[[メディアサーブ]]（BS955）
|-
!96x
|（過去）[[日本メディアーク]]（Tivi!）
|-
!（97x）
|rowspan="2"|（未割当）
|-
!（98x）
|-
!99x
|（過去）[[日本BS放送]]（ch999）
|}
==== 特記事項 ====
<references group="詳"/>

=== 普及状況 ===
2011年6月末現在で約1億1349万件（NHK調べ、速報値）<!-- 数値を更新する際は、出典のテンプレートも更新してください --><ref>{{Cite web|和書
|date = 2011-7-7
|url = http://www.dpa.or.jp/articles/archives/news/6896
|title =  NHKが6月末現在のデジタル放送の普及状況（速報値）を発表
|publisher = 社団法人デジタル放送推進協会
|accessdate = 2011-7-7
}}</ref>。

放送開始当初は「放送開始から1000日（2003年8月頃）で1000万世帯への普及を目指す」との目標を掲げていたが実際に視聴可能世帯が1000万世帯に達したのはその目標から2年遅れの2005年8月（BSデジタル放送放送開始から数えて1735日・約4年8ヶ月）であった。しかしその後は地上デジタル放送の全国展開も手伝って普及スピードが一気に進み1000万世帯達成から2000万世帯達成までには約1年4ヶ月の期間で済んでおり2006年12月に達成でできた。2007年10月末には3000万件を達成{{Efn|これを記念して[[郷ひろみ]]を起用したCMが2007年秋に流された。}}。2008年7月末には4000万件を達成。2009年3月末で5000万件、同年10月末で6000万件を達成。2010年3月末で7000万件、同年7月末で8000万件、同年11月末で9000万件を達成。そして2011年1月末でついに1億件を達成。2011年5月末で1億1000万件を達成。

ただし、この数値は受信可能な[[テレビ受像機]]の受信設備の数の合計であり、NHK衛星放送受信契約および受信が行われている受信設備の合計ではない。

=== チャンネルの追加割当 ===
2000年のWRC-2000（国際電気通信連合世界無線通信会議）でBS-17ch、19ch、21ch、23chがそれぞれ日本への追加割当に決定。BSAT-3aのほか、2011年に[[放送衛星システム]]が[[スカパーJSAT]]と共同で打ち上げたハイブリッド衛星「BSAT-3c/JCSAT-110R」にトランスポンダが搭載された<ref>[http://www.soumu.go.jp/s-news/2007/070918_2.html 放送衛星業務用の周波数を使用する受託国内放送を行う放送衛星局の免許申請受付結果（PDF）]</ref>。

これに、2011年7月までに放送を終了したBSアナログ放送（BS-5ch、7ch、11ch）を加えた計7ch分を、2011年10月に新たなBSデジタル放送に使用を開始した。ただしBS-17chは「[[#地デジ難視対策衛星放送|地デジ難視対策衛星放送]]」（後述）に使用しており、BS-21chと23chは一部の[[携帯電話]]基地局との電波干渉が発生する{{Efn|衛星の電波ではなく、ブースターや分配器などから漏れるBS-IF信号と携帯電話の電波との干渉が問題であった。}}ことが判明していたため、2009年の申請では4ch分のみの割り当てとなった。

2009年6月、総務省により認定する事業者（総務省が既に認定する方針を固めている放送大学を含む）が発表された。

BS-21chと23chについては、携帯電話基地局との電波干渉が2010年[[4月19日]]に改善されたとの発表があり<ref>[https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02ryutsu11_000011.html 放送法関係審査基準の一部を改正する訓令案に係る意見募集] - 2010年[[4月28日]] 総務省</ref>、これを受けて[[7月23日]]まで申請を受け付け[[10月13日]]に認定事業者が発表された。これをもってBSデジタルで放送される全30チャンネルが決定した。

しかし[[2012年]]2月のBS-21、23chの試験放送開始後より、未対策の衛星放送受信設備に起因する漏洩電波により、当初は対策済みとしていた[[1.5GHz帯]]を使用する[[ソフトバンク|ソフトバンクモバイル（現：ソフトバンク）]]の[[ULTRA SPEED]]用の携帯電話基地局との干渉が明らかになっており<ref>[http://www.softbankmobile.co.jp/ja/news/info/2012/20120222_01/ BSデジタル追加チャンネルの放送によるモバイルデータ通信（ULTRA SPEED等）への影響について] - 2012年[[2月11日]] ソフトバンクモバイル</ref>ソフトバンクモバイルでは、[[総務省]]と協力して対策に乗り出すとしているが、個人宅の設備に起因するため、対策完了まで時間がかかっている（詳細は[[#ND16問題（ND18問題）|別項]]を参照）。

日本国内でテレビ電波のデジタル化が終わった後、偶数チャンネル番号についてもWRCから追加割当され、[[大韓民国]]が保有している放送衛星の左旋回偏波を日本に譲ってもらい、電波旋回偏波も従前の「右旋回偏波」だけでなく「左旋回偏波」も追加となった。これらのうちBS-8ch、12ch及び14chを先行して利用することとなり、ISDB-S3方式による[[4K 8Kテレビ放送]]専用に割り当てられた。
==== 追加割当の経緯 ====
* 2006年7月、総務省の「衛星放送の将来像に関する研究会」にて、2011年のBSアナログ放送終了にあわせてデジタル放送のチャンネル数を50チャンネル以上とする報告書がまとめられた。
** 2007年時点でBSデジタル放送で採用されている技術・規格（[[MPEG-2]]の映像圧縮技術）では2011年のBSアナログ放送終了で空く3ch分の[[チャンネル (テレビ放送)|物理チャンネル]]と現状は使われていない4ch分の物理チャンネルを使用しても、BSで50チャンネル以上というのは明らかに不可能（1ch分の物理チャンネルではハイビジョン放送は3チャンネルが限度）になる。なお、2000年の国際会議で新規割り当てになった追加の4物理チャンネルを使用する場合はその周波数帯域の受信に対応した新しい受信機の購入が必須となることから、次世代技術規格の採用にも支障がないという判断も伴っていた。しかしその後の調査により、ごく一部の機種{{Efn|機種によってはBS-17ch以上だけでなくBS-5ch、BS-7ch、BS-11chが受信できないため地デジ難視対策衛星放送に限らず2011年10月以降に放送開始したBSデジタル放送の新規チャンネルも受信できない機種がある。<!--WOWOWホームページの「WOWOWライブ・WOWOWシネマをご視聴いただけない受信機につきまして（9/30）」より参照-->}}を除き既存受信機でもBS-17ch以上の受信が可能であることがわかり、従来のBSデジタル放送と同じMPEG-2となった。
* 2007年9月、[[放送大学]]は2011年度に現在実施しているCS放送を終了しBSデジタル放送へ移行する事を検討すると報じられた<ref>[https://web.archive.org/web/20071028142537/http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20070904ur21.htm 放送大学 BS移行へ…受講の機会拡大]{{リンク切れ|date=2017年9月}}</ref>。総務省も2008年[[11月28日]]に認定する方針を打ち出しており、2009年[[3月24日]]までにBSデジタル放送に係る委託放送業務の認定を総務省に申請した。
* 2008年4月、WOWOWが既存のBSデジタル1チャンネルに加え、新たに2チャンネルを追加取得することを検討していることが報じられた<ref>[http://woman.nikkei.co.jp/life/news/article.aspx?id=20080430ax012l1 WOWOW、デジタル化後に2チャンネル追加狙う]</ref>。
* 2007年7月、NHKが2011年をめどにデジタル衛星ハイビジョンを廃止、その代わりに衛星第1・第2を高精細化（ハイビジョンチャンネル化）する方向で検討に入ったと報じられている。同年9月にまとめられた2008-[[2012年]]度の次期5カ年経営計画に盛り込まれ、総務省と調整を行うとしている。
* 2008年5月、総務省は「平成23年以降の新たなBSデジタル放送に係る委託放送業務の認定に関する基本的方針（案）」を公表<ref>[http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080530_14.html 平成23年以降の新たなBSデジタル放送に係る委託放送業務の認定に関する基本的方針（案）に対する意見募集]</ref>、BSデジタルと後述する[[#東経110度CSデジタル放送|東経110度CSデジタル放送]]を、「東経110度衛星デジタル放送」（仮称。現在の「衛星基幹放送」）として統合する方針を示した。
** 1事業者が支配できる中継器（トランスポンダ）数は東経110度衛星デジタル放送（仮称）全体で4中継器以内（従来BSデジタル1/2中継器、東経110度CS放送4中継器（BSデジタルとの兼営の場合3中継器）以内）とする。
*** ただし地上放送事業者については従来通りBSデジタルとの兼営は認めず、東経110度CS放送のみ2中継器までとする。
** 110度CS放送についてもハイビジョン放送を中心とし、既存のチャンネルのハイビジョン化のための周波数割り当てを排除しない。
** データ・ラジオ放送、無料放送のうち広告放送（[[テレビショッピング]]など）が一定以上の割合を上回る申請、実験局（[[スーパーハイビジョン]]など）は周波数に余裕がある場合に限り認める。
* 2008年6月、[[スカパーJSATホールディングス|スカパーJSAT]]も2011年にBS事業への参入を検討し始めたことが報じられた<ref>[http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20080612AT1D110BA11062008.html NIKKEI NET IT+PLUS「スカパーJSAT、BS参入を検討」]</ref>。また、[[ニューズ・コープ]]や[[ウォルト・ディズニー・カンパニー|ディズニー]]なども参入を検討しているとの報道もあった<ref>[http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=AS1D280B8%2028082008 NIKKEI NET IT+PLUS「米ニューズなど、BS参入を計画」]</ref>。
* 2009年3月24日、総務省が（東経110度CSデジタル放送のうち未使用の24スロット分を含む）新規参入申請を行った民間企業28社を公表。[[BBCワールドワイド]]（[[英国放送協会]]の海外部門）や[[ブロードキャスト・サテライト・ディズニー]]（[[ウォルト・ディズニー・ジャパン]]の子会社）、[[ビーエスFOX]]（[[FOXネットワークス・グループ|FOXインターナショナル・チャンネルズ（現：FOXネットワークス・グループ）]]の子会社）、[[アニマックス|アニマックスブロードキャスティング・ジャパン（アニマックス）]]、[[キッズステーション]]、[[J SPORTS|ジェイ・スポーツ・ブロードキャスティング（J SPORTS）]]などが申請を行った。また、総務省がすでに認定する方針を出している放送大学も申請を行っている<ref>[https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02ryutsu11_000001.html 新たなBSデジタル放送等に係る委託放送業務認定申請受付結果]</ref>。
* 2009年[[6月10日]]、総務省が新規参入申請の答申結果を公表。WOWOWの2チャンネル追加、スター・チャンネルSD2チャンネルのハイビジョン化のほか放送大学、ビーエスFOX、アニマックス、J SPORTSなど（同時に行われていた東経110度CSについてはキッズステーション）に放送の認可が認められた。その後、[[6月17日]]に総務省から正式に認可が出され2011年10月1日に放送を開始した（キッズステーションについては2010年4月放送開始）<ref>[https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02ryutsu11_000006.html 特別衛星放送に係る委託放送業務の認定]</ref>。
* 2010年[[7月27日]]、総務省が（BS第21及び第23チャンネルなど）新規参入申請を行った民間企業15社を公表。[[IMAGICAティーヴィ]]、[[So-net|ソネットエンタテインメント]]、[[スペースシャワーネットワーク]]などが申請を行った。また先に2009年6月10日にBS委託放送事業者の認可が認められたビーエスFOX、アニマックス、J SPORTSが追加チャンネル取得のための申請を行なった<ref>[https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02ryutsu11_02000016.html 特別衛星放送に係る委託放送業務の認定申請受付結果]</ref>。
* 2010年[[10月13日]]、総務省が新規参入申請の答申結果を公表。J SPORTSの追加2チャンネル、IMAGICAティーヴィ、[[釣りビジョン]]、日本映画衛星放送（現：[[日本映画放送]]）、ブロードキャスト・サテライト・ディズニーに放送の認可が認められた<ref>[https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu11_01000002.html 特別衛星放送に係る委託放送業務の認定]</ref>。

; 2011年10月1日以降
* BS-3ch - '''WOWOWプライム'''／'''BSジャパン（現：BSテレ東）'''（無料放送）
* BS-5ch - '''WOWOWライブ'''／'''WOWOWシネマ'''（事実上、アナログ放送終了後もデジタル放送用として引き続きWOWOWが使用することになった）
* BS-7ch - '''スターチャンネル2'''／'''スターチャンネル3'''／'''BSアニマックス（現：アニマックス）'''
* BS-11ch - '''FOXスポーツ&エンターテイメント'''／'''BSスカパー!'''／'''放送大学'''
* BS-19ch - '''グリーンチャンネル'''／'''J SPORTS 1'''／'''J SPORTS 2'''
; 2012年3月1日以降
* BS-7ch - '''スターチャンネル2'''／'''スターチャンネル3'''／'''BSアニマックス（現：アニマックス）'''／'''ディズニー・チャンネル'''（16:9SD放送）
* BS-21ch - '''イマジカBS・映画'''／'''J SPORTS 3'''／'''J SPORTS 4'''
* BS-23ch - '''BS釣りビジョン'''／'''BS日本映画専門チャンネル（現：日本映画専門チャンネル）'''／'''Dlife'''（無料放送）

=== チャンネル再々編 ===
==== 1次再編 ====
{{Anchors|BS新局|BS新局(2022年)|BS新局 (2022年)}}衛星におけるハイビジョン放送に必要とされるスロット数がかつては16スロットとされていたが、技術の進展によって減少し、4スロット減の12スロットでもHD画質の放送が可能になった。これを受けて、放送業界を活性化させる目的でBS放送への新規参入を促進させたい総務省側と厳しい事業環境などを背景として出来るだけスロット（衛星使用料）を削減させたい放送事業者側の意向が一致<ref name=":2">{{Cite web|和書|url=https://toyokeizai.net/articles/-/323949|title=あのジャパネットがBS放送に新規参入する事情|accessdate=2020年1月14日|publisher=東洋経済新報（2020年1月14日作成）}}</ref>。2018年11月22日、総務省は[[衛星放送協会]]から加盟事業者（NHKを含む）が奇数チャンネル（[[偏光|右旋円偏波]]）に設定されているスロットのうち、8事業者（13チャンネル）から合計42スロット分を自主返上したい旨の報告が上がったとし、この返上分と左旋円偏波のBS-12ch及びCS-ND21・23chにある未割当分について、新規の認定基幹放送事業者を募集し[[2020年]]度の開局を目指す方針を発表した<ref name=":2" /><ref>{{Cite press release|和書|title=BS放送への新規参入等に係る公募の予定|publisher=総務省情報流通行政局|date=2018-11-22|url=https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu11_02000105.html|accessdate=2018-12-01}}</ref>。

その前に4Kと8Kの放送開始に際し、これらの放送に使用する帯域を確保するためとして、地上波民放系BS各社の2K放送が16スロットに削減されている<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.nitro.co.jp/housou/report/2018/03/09/bs-4k8k2.html|title=運行技術部 発 ちょっとだけ技術なコラム 其の十 「BS 4K/8Kの話（2）」|accessdate=2020年2月13日|publisher=日テレ・テクニカル・リソーシズ（2018年3月9日作成）}}</ref>。なお、後にディズニー系列のBSチャンネル2局が2020年3月で放送終了することを表明したことから（→「[[#BS放送から撤退・整理|BS放送から撤退・整理]]」で後述）、急遽帯域再編プランが見直されることになり、前述の放送事業撤退により空いた帯域についても新チャンネル用の帯域として充当されることが[[2019年]]11月に決定した<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nhk.or.jp/keiei-iinkai/giji/shiryou/1340_houkoku02.pdf|title=BS右旋の帯域再編プラン変更への対応について|accessdate=2020-12-17|publisher=|date=2019-11-12|website=日本放送協会経営企画局編成局技術局}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/eisei/eisei.pdf|title=衛星放送の現状〔令和2年度第2四半期版〕|accessdate=2020-12-17|publisher=|website=総務省情報流通行政局衛星・地域放送課|date=2020-07-01|page=18}}</ref>。

国は新規開局分について、右旋円偏波のチャンネルは従前システムの2K放送、元々未割当の左旋円偏波のチャンネルは4K8K放送を実施させる方針も併せて発表した。

2019年[[5月20日]]、総務省が新規参入申請を行った民間企業9社を公表。[[カワイイアン・ティービー]]（[[吉本興業]]{{Efn|name="Kawaiian TV"|申請と認可当時は社名変更前（2020年2月20日実施）であるため、[[カワイイアン・ティービー]]名義となっている<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/henkorireki-johoto.html?selHouzinNo=4360001018720|website=国税庁法人番号公表サイト|accessdate=2020-12-17|title=よしもとBS株式会社の情報|publisher=|date=2020-06-12}}</ref>。}}）、[[BS松竹東急]]（[[松竹ブロードキャスティング]]と[[東急]]{{Efn|申請当時は社名変更前（2019年9月2日実施）であるため、東京急行電鉄名義となっている。}}の[[合弁会社]]）、[[プラットイーズ]]衛星放送などが申請を行った。また、先に2010年10月13日にBS委託放送事業者の認可が認められた[[日本映画放送]]が[[時代劇専門チャンネル]]（追加チャンネル）取得のために、[[ブロードキャスト・サテライト・ディズニー]]（[[ウォルト・ディズニー・ジャパン]]）が[[ディズニー・チャンネル]]の[[ハイビジョン]]化の申請を行なった。なお、BS放送の左旋と[[東経110度CS放送 (左旋円偏波)|東経110度CS放送の左旋]]に対する申請は無かった<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu11_02000110.html|title=BS放送等に係る衛星基幹放送の業務の認定申請受付結果|accessdate=2019年5月20日|publisher=総務省情報流通行政局衛星・地域放送課（2019年5月20日作成）}}</ref>。

2019年[[9月9日]]、総務省は[[BSよしもと]]{{Efn|name="Kawaiian TV"}}、[[ジャパネットメディアクリエーション]]、[[BS松竹東急]]、ブロードキャスト・サテライト・ディズニーの4社に放送の認可並びに周波数を割り当てると発表した<ref name=":0">{{Cite web|和書|url=https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu11_02000113.html|title=BS放送に係る衛星基幹放送の業務の認定証の交付|accessdate=2019年12月1日|publisher=総務省情報流通行政局 衛星・地域放送課（2019年11月29日作成）}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu11_02000112.html|title=BS放送に係る衛星基幹放送の業務の認定の電波監理審議会への諮問及び答申|accessdate=2019年10月9日|publisher=総務省情報流通行政局 衛星・地域放送課（2019年9月9日作成）}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1206210.html|title=BSの新規4チャンネルを総務省が認定。吉本やディズニーなど放送開始へ|accessdate=2019年10月9日|publisher=AV Watch（2019年9月9日作成）}}</ref>。

新規参入のチャンネルを確保する為、2020年[[11月30日]]からBSの帯域再編（スロット縮減およびトランスポンダ間の移動）が順次行われ、2021年[[6月10日]]に完了した<ref name=":3" />。
{{See|[[#帯域（スロット）の縮減|帯域（スロット）の縮減]]|[[#チャンネル（トランスポンダ）の移動|チャンネル（トランスポンダ）の移動]]}}

ディズニー・チャンネル（ハイビジョン化）は[[2021年]]6月1日、BSよしもとは[[2022年]][[3月21日]]、BS松竹東急は2022年[[3月26日]]、[[BSJapanext]]は2022年[[3月27日]]にそれぞれ放送を開始した<ref name=":4" /><ref name=":5" /><ref name=":6" /><ref name=":7" />。

新チャンネルのチャンネル名称及び開局日（ハイビジョン化）は、以下の通りである。
; 2021年6月1日以降
* BS-23ch - '''[[ディズニー・チャンネル]]'''（ハイビジョン化、有料、256）<ref name=":4">{{Cite web|和書|title=BSディズニー・チャンネル、6月よりハイビジョン化|url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1319490.html|website=AV Watch|date=2021-04-19|accessdate=2021-04-19}}</ref>
; 2022年
:; 3月21日以降
:* BS-23ch - '''[[BSよしもと]]'''（無料放送、265）<ref name=":5">{{Cite web|和書|title=吉本興業、来年3月21日にBS放送局を開局 チャンネル名称は「BSよしもと」に決定 視聴料は無料|url=https://hochi.news/articles/20211029-OHT1T51084.html|website=スポーツ報知|date=2021-10-29|accessdate=2021-10-29}}</ref>
:; 3月26日以降
:* BS-23ch - '''[[BS松竹東急]]'''（無料放送、260）<ref name=":6">{{Cite web|和書|title=BS松竹東急が2022年3月26日に開局、チャンネル番号やロゴを発表|url=https://natalie.mu/stage/news/460634|website=ステージナタリー|accessdate=2022-01-06|date=2022-01-06}}</ref>
:; 3月27日以降
:* BS-23ch - '''[[BSJapanext]]'''（無料放送、263）<ref name=":7">{{Cite web|和書|url=https://corporate.japanet.co.jp/newsrelease/20211222/|title=2022年3月27日（日）『BSJapanext』開局のお知らせ〜日本全国と視聴者を”つなぎ”、リアルを伝える放送局へ〜 |accessdate=2021-12-22|publisher=|date=2021-12-22|website=ジャパネットグループサイト}}</ref>

==== 2次再編 ====
2022年8月、総務省は同時点で未使用の帯域並びに今後予定されている2K放送の廃局（→「[[#BS放送から撤退・整理|BS放送から撤退・整理]]」で後述）などにより生じたBS右旋の空き帯域については4K放送対応のテレビ・チューナーの普及促進を図る観点から、今後は4K放送を行う事業者に優先的に割り当てる方針であることを明らかにした<ref>{{Cite web|和書|title=「空いたBS右旋帯域は4K放送に」。総務省が基本的考え方公表 |url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1430401.html |website=AV Watch |date=2022-08-05 |access-date=2022-08-05}}</ref>。

{{Anchors|BS新局(2024年)|BS新局 (2024年)|BS新局(2025年)|BS新局 (2025年)}}2023年4月19日、NHKは国などから求められていたBS再編の具体的な姿を発表した<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nhk.or.jp/info/pr/toptalk/assets/pdf/soukyoku/2023/04/001.pdf |title=新しくなるNHK衛星放送 チャンネル名&メインパ ーソナリティー決定! |access-date=2023-04-28 |publisher=[[日本放送協会]] |date=2023-04-19}}</ref>。これにより、[[2024年]]度にBS-3chで18スロット分が新たに解放されることから<ref group="注釈">BS103チャンネル（旧：BSプレミアム）が終了したため。</ref>、スロットの再配置が新たに行われ、新規チャンネルの開設に備える見込みである。なお、2K放送（ISDB-S、スロット数48）と4K8K放送（ISDB-S3、スロット数120）で規格が異なるため、総務省が目指す4Kチャンネル拡大のためには物理チャンネル1つ分を丸々空ける必要があり、2Kチャンネルのスロット移動・集約が不可欠である。

2023年[[6月5日]]、総務省はBS右旋帯域（3チャンネル相当分）で4K放送を行うことを希望している事業者を公表し、既にBS左旋帯域で4K放送を実施している[[SCサテライト放送]]（[[ショップチャンネル]]4K）と[[QVCサテライト]]（4K [[QVC]]）、WOWOW（WOWOW 4K）並びに新規事業者として、OCO<ref>[[サイディライト]]合同会社（当時、2023年8月17日に株式会社サイディライトに名称変更、{{法人番号|9020003023698}}、[[神奈川県]][[横浜市]][[神奈川区]][[西神奈川]]（12月に[[東京都]][[江東区]][[東陽 (江東区)|東陽]]に移転））を発起人とするOCO株式会社（設立（準備）中）</ref><ref>OCO株式会社：{{要出典範囲|date=2024-5|江東区[[東陽 (江東区)|東陽]]、{{法人番号|3010601064489}}、[http://www.oco.co.jp/] {{リンク切れ|date=2024-05|title=Webサーバは動作しているけど、Forbiddenの表示・[[HTTP 403]]}}<!--現存するOCO（株）は1つだけ-->}}</ref>（OCO TV）と[[東京通信グループ]]（AMIZAチャンネル）の計5社が申請していることを発表した<ref>{{Cite web|和書|title=WOWOWなどが新BS4Kチャンネル申請。夏頃に3者認定へ |url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1506154.html |website=AV Watch |date=2023-06-05 |access-date=2023-06-06 |author=阿部邦弘}}</ref>。

2023年11月15日、総務省は4K放送を行なう事業者について、電波監理審議会からSCサテライト放送とQVCサテライト、OCOの3社に認定することが適当とする答申を受けたことを発表<ref>{{Cite web |title=BS放送の右旋帯域における衛星基幹放送の業務の認定に係る電波監理審議会への諮問及び答申 |url=https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu11_02000142.html |website=報道資料 |access-date=2024-01-08 |publisher=総務省 |date=2023-11-15 |author=情報流通行政局 衛星・地域放送課}}</ref>。同月24日に前述の3社に対して、衛星基幹放送業務の認定を行ったことを発表した<ref>{{Cite web |title=BS放送の右旋帯域における衛星基幹放送の業務の認定 |url=https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu11_02000144.html |website=報道資料 |access-date=2024-01-08 |publisher=総務省 |date=2023-11-24 |author=情報流通行政局 衛星・地域放送課}}</ref>。これらの4K放送新チャンネルは「物理」チャンネルBS-11ch<ref name=":0" group="注釈">BS11（日本BS放送）は物理チャンネルが違うので対象外。</ref>に割り当てられる予定<ref name=":12">{{Cite web |url=https://www.soumu.go.jp/main_content/000918901.pdf |title=BSデジタル放送の選局機能の一部変更に向けた取組み |access-date=2024-06-26 |publisher=総務省 |date=2023-12-21 |website=デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会 |author=BS2Kリモコン選局番号の再割当に関するタスクフォース事務局 |pages=2, 10}}</ref>。この内、QVCは[[2025年]]春頃の放送開始を目指していることを公表している<ref>{{Cite web |title=QVCがBS4K右旋の認定基幹放送事業者に さらにAI字幕自動付与システム運用を24時間化へ |url=https://corporate.qvc.jp/newsroom/pressrelease/qvc%E3%81%8Cbs4k%E5%8F%B3%E6%97%8B%E3%81%AE%E8%AA%8D%E5%AE%9A%E5%9F%BA%E5%B9%B9%E6%94%BE%E9%80%81%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E8%80%85%E3%81%AB-%E3%81%95%E3%82%89%E3%81%ABai%E5%AD%97%E5%B9%95%E8%87%AA%E5%8B%95/ |website=株式会社QVCジャパン |access-date=2024-01-08 |date=2023-12-01}}</ref>。なお、WOWOWと東京通信グループの2社は申請を取り下げたとしている<ref>{{Cite web|和書|title=空いたBS右旋で4K放送する事業者、ショップチャンネル4K、OCO TV、4K QVC認定へ |url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1547525.html |website=AV Watch |date=2023-11-16 |access-date=2023-11-17 |author=山崎健太郎}}</ref>。

「[[#チャンネル（トランスポンダ）の移動|チャンネル（トランスポンダ）の移動]]」で後述するBS帯域再編の工事が完了する2024年[[11月11日]]以降、引き続き未使用となっているBSデジタル放送（右旋）の各物理チャンネルのスロット数は以下の通りとなる<ref name=":12" /><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.soumu.go.jp/main_content/000730686.pdf |title=衛星放送の現状〔令和4年度第3四半期版〕 |accessdate=2022-11-18 |date=2022-10-01 |website=総務省 |author=情報流通行政局衛星・地域放送課 |page=20}}</ref>。
* BS-9ch 16スロット
* BS-15ch 14スロット
* BS-21ch 6スロット
* '''合計''' 36スロット

=== 放送法の改正による衛星基幹放送の認定・更新要件の追加 ===
2019年6月5日に公布された放送法の一部を改正する法律（令和元年法律第23号）により周波数の効率的な利用を行う為、周波数使用基準 への適合性を審査を行う要件が追加された<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.soumu.go.jp/main_content/000659982.pdf|title=放送法の改正による衛星基幹放送の認定・更新要件の追加|accessdate=2021/01/28|publisher=総務省}}</ref>。

; BS/CS放送に係る基準
* [[標準テレビジョン放送]]（SD） 6スロット
* [[高精細度テレビジョン放送]]（HD） 12スロット
* 高精細度テレビジョン放送（フルHD） 20スロット（右旋CSはフルHD放送を行わない）
* [[UHDTV|超高精細度テレビジョン放送]]（4K） 40スロット（[[東経110度CS放送 (左旋円偏波)|左旋CS]]は60スロット）
* 超高精細度テレビジョン放送（8K） 120スロット（左旋BS以外は8K放送を行わない）
; 上記に追加スロットが認められる場合（右旋BS・CSのみ）
* SD又はHDにおいて、[[補完放送]]（[[データ放送]]、[[文字多重放送|字幕]]・[[解説放送]]、[[電子番組ガイド|EPG]]等）を行う場合 2スロット
* フルHDにおいて、補完放送を行う場合 4スロット
* HDにおいて[[マルチチャンネル|マルチ編成]]を行う場合 4スロット
* [[降雨対応放送|降雨減衰対策]]を行う場合 2スロット

2021年4月13日時点では[[スターチャンネル]]1、2、3が12スロット、[[BS12 トゥエルビ]]が14スロット他、残り4チャンネルの各スロットが12スロットに縮減。2021年4月13日にさらに1チャンネルが14スロットに縮減。これにより予定されていた全てのチャンネルのスロットが縮減した<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.soumu.go.jp/main_content/000723461.pdf|title=衛星放送の未来像に関するワーキンググループ報告書（案）|accessdate=2021-01-28|publisher=総務省}}</ref>。
==== 帯域（スロット）の縮減 ====
* 2020年
** 11月30日
*** BS-9ch - '''スターチャンネル1'''／'''BS12 トゥエルビ'''
*** BS-15ch - '''スターチャンネル2'''／'''スターチャンネル3'''
** 12月24日
*** BS-11ch<ref name=":0" group="注釈" /> - '''BSスカパー!'''
*** BS-23ch - '''BS釣りビジョン'''／'''日本映画専門チャンネル'''
* 2021年
** 1月11日　BS-13ch - '''アニマックス'''
** 4月13日<ref name=":3">{{Cite web|和書|title=新しいBS放送局の開局とBS帯域再編の相談窓口について|url=https://www.apab.or.jp/2020-bs-band-reorganization-schedule.html|website=一般社団法人放送サービス高度化推進協会（A-PAB）|accessdate=2021-11-26|publisher=|date=2021-08-16}}</ref>　BS-21ch - '''WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽'''{{Efn|2020年12月1日、「'''シネフィルWOWOW'''」から「WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽」にチャンネル名を変更<ref>{{Cite web|和書|title=WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽|url=https://www.wowowplus.jp/|website=WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽|accessdate=2020-11-18|publisher=}}</ref>。}}

==== チャンネル（トランスポンダ）の移動 ====
* 2021年
** 2月2日<ref name=":3" />
*** '''グリーンチャンネル''' - BS-19ch→21ch
*** '''J SPORTS 4''' - BS-21ch→19ch
** 2月9日<ref name=":3" />　'''J SPORTS 3''' - BS-21ch→19ch（スロット縮減同時）
** 4月13日<ref name=":3" />
*** '''BS釣りビジョン''' - BS-23ch→11ch
*** '''日本映画専門チャンネル''' - BS-23ch→21ch
** 6月1日<ref name=":3" />　'''ディズニー・チャンネル''' - BS-3ch→23ch（ハイビジョン化）<ref name=":4" />
* 2024年
** 6月1日　'''スターチャンネル'''{{Efn|2024年6月1日、「'''スターチャンネル1'''」から「スターチャンネル」にチャンネル名を変更。}} - BS-9ch→15ch
** 10月9日<ref name=":12" /><ref name=":14">{{Cite web |title=2024年度「BS帯域再編」のスケジュールとお問合せ窓口について |url=https://www.apab.or.jp/saihen2024/ |website=一般社団法人放送サービス高度化推進協会（A-PAB） |access-date=2024-07-02 |date=2024-07-01}}</ref>
*** '''BS釣りビジョン''' - BS-11ch→3ch<ref name=":0" group="注釈" />
*** '''アニマックス''' - BS-13ch→3ch
** 10月22日<ref name="wowow4k8">{{Cite web|url=https://www.b-sat.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/10/sasen-channel-ido3TLVID.pdf|title=BS左旋帯域におけるチャンネル移動について|access-date=2024-10-07|publisher=B-SAT 放送衛星システム|date=2024-09-18|website=BS帯域再編への取り組み}}</ref>　'''WOWOW 4K''' - BS-12ch→8ch
** 11月11日<ref name=":12" /><ref name=":14" />　'''放送大学''' - BS-11ch→13ch<ref name=":0" group="注釈" />

=== BS放送から撤退・整理 ===
2019年11月14日、DlifeとFOXスポーツ&エンターテインメントの2局が2020年3月31日に放送を終了すると発表した。この2局は2019年3月にウォルト・ディズニー・カンパニーが[[21世紀フォックス]]の主要事業を買収したことに伴い、ディズニー傘下となっており<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.yomiuri.co.jp/culture/20191115-OYT1T50212/|title=BS2局、来年3月末で放送終了…今年ディズニー傘下に|accessdate=2019年11月19日|publisher=読売新聞（2019年11月15日作成）}}</ref>、放送終了の理由について、Dlifeを運営しているブロードキャスト・サテライト・ディズニーは経営方針の変更、FOXスポーツ&エンターテインメントを運営しているビーエスFOXはディズニーとFOXの経営統合によるものとしている{{Efn|なお、ディズニーは2024年3月にスカパー!などにて放送している[[Dlife (CS放送)|FOXチャンネル]]をリブランドする形でDlifeを復活させているが、該当チャンネルは有料放送であり、かつてのBS放送時とは性質が異なることに留意する必要がある<ref>{{Cite web |title=「Dlife」復活。「FOX」チャンネルが'24年3月1日にリブランド |url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1552160.html |website=AV Watch |date=2023-12-05 |access-date=2024-04-02 |author=酒井隆文}}</ref>。}}<ref>{{Cite web|和書|title=【重要】Dlife放送終了のお知らせ｜【全国無料のBSテレビ局】Dlife/ディーライフ公式|url=https://dlife.disney.co.jp/info/20191114.html|website=Dlife公式|accessdate=2019-11-14}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=【重要】FOXスポーツ&エンターテイメント放送終了のお知らせ｜ニュース（FOXスポーツ&エンターテイメント）｜ニュース（総合）｜FOX ネットワークス|url=https://tv.foxjapan.com:443/fse/news/d/index/news_id/1389|website=tv.foxjapan.com|accessdate=2019-11-14|language=ja}}</ref>。なおDlifeの名称は、後にCS有料放送の変更先の名称として使われ“復活”した。

2022年4月28日、BSスカパー!を運営している[[スカパーJSAT]]も同チャンネルを同年10月31日で閉局することを発表した。このチャンネルは[[スカパー!]]の加入促進や解約防止のための番組を多数放送してきたが、[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス|SNS]]や動画配信サービスの普及により、ショーウィンドー的な役割を果たしたことが終了の理由としている<ref>{{Cite web|和書|title=BSスカパー!、10月末で終了…「ショーウィンドー的な役割果たした」 |url=https://www.yomiuri.co.jp/culture/20220428-OYT1T50228/ |website=読売新聞 |date=2022-04-28 |access-date=2022-04-28}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=BSスカパー! 10月末で放送終了。「一定の役割を終えた」 |url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1406600.html |website=AV Watch |date=2022-04-28 |access-date=2022-04-28}}</ref>。

NHKも、2019年12月に2020年度に開始を予定しているテレビ放送のインターネット常時同時配信サービス（[[NHKプラス]]）などによる業務肥大化を懸念している総務省からの要請で、NHKがその時点で運営していた衛星放送4波（BS1・BSプレミアム・[[NHK BS4K|BS4K]]・[[NHK BS8K|BS8K]]）のうち、1波を削減して3波に整理することを発表<ref name=":1">{{Cite web|和書|url=https://www.nhk.or.jp/pr/keiei/otherpress/pdf/20191209.pdf|title=「NHKインターネット活用業務実施基準の変更案の認可申請の取扱いに関する総務省の基本的考え方」に関する日本放送協会の検討結果について|accessdate=2019年12月15日|publisher=日本放送協会（2019年12月9日作成・12月12日更新）}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.jiji.com/jc/article?k=2019120900591&g=eco |title=NHK、ネット事業費縮小 BS、3チャンネルに集約―業務肥大化批判に対応 |accessdate=2023-11-12 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20191226113404/https://www.jiji.com/jc/article?k=2019120900591&g=eco |archivedate=2019-12-26 }}</ref>。その後、2023年12月1日にBS8K以外を統合・再編して、2K・4K・8Kの画質別3波に集約させる方針であることを明らかにした<ref name=":1" /><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.sankei.com/article/20191213-ZOT3CWR3AVLY5J57BNAQRM42DA/|title=NHK、BS1とプレミアム統合へ|accessdate=2019年12月15日|publisher=産経新聞（2019年12月13日作成）}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.yomiuri.co.jp/culture/20191213-OYT1T50337/ |title=NHKのBS、ハイビジョンを1chに削減…2K・4K・8Kの3波に |accessdate=2023-11-12 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20191213163153/https://www.yomiuri.co.jp/culture/20191213-OYT1T50337/ |archivedate=2019-12-13 }}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=23年度中に受信料値下げ BS1波削減へ|url=https://news.ntv.co.jp/category/politics/803069|website=日テレNEWS24|accessdate=2021-01-13|last=|publisher=|date=2021-01-13|author=日本テレビ}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nhk.or.jp/info/otherpress/pdf/2022/20221011_4.pdf |title=NHK経営計画の修正（案）について |access-date=2022-10-11 |date=2022-10-11 |website=日本放送協会 |page=5}}</ref>。2023年4月19日、BS2KとBS4Kの新チャンネル名称を発表し、BS2Kのチャンネル名称は「NHK BS」、BS4Kのチャンネル名称は「[[NHK BSプレミアム4K]]」とすることを発表した<ref>{{Cite web|和書|title=NHK『新BS』松本潤がメインパーソナリティー |url=https://www.chunichi.co.jp/article/675313 |website=中日スポーツ・東京中日スポーツ |access-date=2023-04-19 |date=2023-04-19}}</ref>。なお、当初は2024年4月1日に旧：BSプレミアム（BS103ch）を停波することを予定していたが、同年元日に発生した[[能登半島地震 (2024年)|能登半島地震]]で被災地の地上波放送施設が運用不能になったことを受けて[[NHK金沢放送局|金沢局]]で放送している総合テレビの[[サイマル放送|同時放送]]を行い、4月以降も3か月間「[[臨時目的放送]]」として継続したため、停波日時が変更となり同年[[6月30日]]を以て通常放送を終了<ref name=":10" /><ref name=":8">{{Cite web |title=NHK、空きBSチャンネルで、能登半島地震の被災地向け放送継続へ |url=https://www.asahi.com/articles/ASS3V3QR8S3VUCVL01RM.html?iref=ogimage_rek |website=朝日新聞 |date=2024-03-26 |access-date=2024-03-27 |author=宮田裕介}}</ref><ref name=":11" /><ref name=":13">{{Cite web |title=NHK・BSの被災地向け放送終了へ |url=https://nordot.app/1178279150856323555 |website=共同通信 |date=2024-06-25 |access-date=2024-06-25}}</ref>。同年[[7月16日]]24時に完全停波した<ref name=":14" />。

2024年[[3月1日]]、スター・チャンネルも「スターチャンネル2」、「スターチャンネル3」の放送を同年[[5月31日]]で終了すると発表した。「スターチャンネル1」は「スターチャンネル」に改称した上で同年6月1日以降も放送を継続<ref>{{Cite web |title=スターチャンネル2・3が5月末で放送終了。月額1980円へ |url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1572987.html |website=AV Watch |date=2024-03-01 |access-date=2024-03-01 |author=阿部邦弘}}</ref>、同年8月には運営会社のスター・チャンネルがジャパネットブロードキャスティングに吸収合併され<ref>{{Cite web |url=https://www.bsjapanext.co.jp/20240801_star/ |title=グループ会社統合のご案内 |publisher=[[BSJapanext]] |date=2024-08-01|accessdate=2024-08-22}}</ref>、2025年[[1月10日]]にBSJapanextと融合、「BS10」「BS10スターチャンネル」に改称した上で、これまでスターチャンネルが使っていたリモコンキーID10に移動し無料・有料双方のチャンネルで展開することになっている<ref>{{Cite web |title=ジャパネットのBS局が「BS10」に移動 スターチャンネルと統合 |url=https://www.asahi.com/articles/ASS8P4CLNS8PUCVL02PM.html |website=朝日新聞 |date=2024-08-22 |access-date=2024-08-22}}</ref><ref>{{Cite web |title=新BS放送局「BS10」、'25年1月10日開局。スターチャンネルとBSJapanextが統合 |url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1635258.html |website=AV Watch |date=2024-10-29 |access-date=2024-10-30}}</ref>。

2024年[[9月27日]]、WOWOWも「WOWOW 4K」の放送を2025年[[2月28日]]で終了する事を発表した。同社は他の動画配信サービスとの競争激化などによる、会員数の減少に伴い、経営資源の配分を見直したためと説明している<ref>{{Cite web |title=4Kチャンネル「WOWOW 4K」の放送サービス終了および特別損失の計上に関するお知らせ |url=https://corporate.wowow.co.jp/news/tdnet/6129.html |website=株式会社WOWOW |access-date=2024-09-28 |date=2024-09-27}}</ref><ref>{{Cite web |title=WOWOWが4Kチャンネル終了へ 会員減が続きサービス見直し |url=https://www.asahi.com/articles/ASS9W3FP6S9WUCVL037M.html |website=朝日新聞 |date=2024-09-27 |access-date=2024-09-28}}</ref>。

=== 放送事業認定の取り消しによる閉局 ===
上述の自主的なBS放送の撤退・整理事例とは別に、総務省から放送事業者としての認定を取り消す処分が執行されたことで閉局となったケースが2例ある。
* [[World Independent Networks Japan]]（WINJ） - 2006年6月より放送が正常に行われておらず、同年11月より長期間の放送休止となったが、5回目の休止届が提出された2007年4月より総務省が調査を開始。資金不足により放送事業継続が困難であることが確認され、同年9月に委託放送事業者の認定取り消しを[[電波監理審議会]]に諮問し、同年11月14日付でそれを認める答申が出され即日取り消し処分が執行された<ref>{{PDFlink|[https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/denpa_kanri/pdf/071114_1.pdf World Independent Networks Japan 株式会社の認定取消しについて]}}p.19（総務省電波監理審議会 第924回会長会見資料4 平成19年11月14日）</ref>。
* [[ザ・シネマ|ザ・シネマ 4K]] - 2017年1月に[[東北新社]]が総務省から基幹放送事業者としての認定を受けたが、当時の同社の外資からの出資比率が20%を超え、放送法に規定された外資規制に違反していたことが判明。これを受けて2021年5月1日付で事業者認定を取り消すと決定し、前日の4月30日に放送終了、予定通り取り消し処分が執行された<ref name="nhk20210326" />。

=== 地デジ難視対策衛星放送 ===
{{更新|date=2023-03}}
<!-- [[地デジ難視対策衛星放送]]からリダイレクトされています。セクション名を変更する場合はリダイレクト元も修正して下さい。 -->
2011年の[[日本の地上デジタルテレビ放送|地上デジタル放送]]（地デジ）への移行に伴って、地上アナログ放送は受信（視聴）できていたにもかかわらず、山村などの地形的要因や混信により地上デジタル放送が受信できない世帯に対して、暫定的に放送衛星（[[BSデジタル放送]]）を利用した東京地上キー局の同時再送信を行うもの。

情報通信審議会による中間答申を受け2007年12月、[[全国地上デジタル放送推進協議会]]は「2011年の地上アナログ放送終了後も、地上デジタル放送が受信できない世帯」に対する衛星を利用した再送信（衛星によるセーフティネット）に関する検討結果を公表した<ref>[https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/joho_bukai/pdf/071218_1_3-1.pdf 衛星によるセーフティネットに関する検討結果について（PDF）]</ref>。その後、衛星によるセーフティネットは総務省の暫定的難視聴対策事業として2009年5月の情報通信審議会中間答申において運用の骨子が示され<ref>[https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/dtv/toushin/pdf/090602_1.pdf 平成21年5月情報通信審議会第6次中間答申「地上デジタル放送の利活用の在り方と普及に向けて行政の果たすべき役割」（PDF）]</ref>、社団法人[[デジタル放送推進協会]]により実施されている。放送は「地デジ難視対策衛星放送」の名称で行われ、対象世帯からの申し込みを2010年1月29日から受け付けている（申請期限は2011年7月24日）。2010年2月22日から試験放送を行い、同年3月11日正午から放送を開始し、2015年3月31日の正午を以って、地デジ難視対策衛星放送を打切り、建前上[[地上デジタルテレビ放送]]に移行した<ref>[https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu09_02000102.html 総務省|地デジ難視対策衛星放送等の終了]</ref>。

無制限に視聴可能にすれば地方民放局の死活問題になることから、後述のようにB-CASカードを利用した厳密な地域制限がなされており、地上デジタル放送が視聴できないごく一部の地域でしか利用できず、（[[ワンセグ]]での視聴ができなくても）[[ケーブルテレビ]]でも視聴できるようになれば対象地域から除外される。

放送を行うチャンネルは、NHKと民放キー局（関東[[広域放送]]）。物理チャンネルはBS-17ch{{Efn|[[2008年]][[9月26日]]、[[放送衛星システム]]から受託国内放送を行う放送衛星局の免許を総務省に申請。同年[[11月12日]]に予備免許が交付された。また[[2009年]]2月10日、[[デジタル放送推進協会]]からBSデジタル放送に係る委託放送業務の認定を総務省に申請。同年3月11日に委託放送事業者として認定。}}（放送が終了した現在は、これらのチャンネルは存在しない）。
{| class="wikitable" style="text-align:center"
!チャンネル番号!!放送局名
|-
!BS291
|[[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]・[[NHK首都圏局|東京]]
|-
!BS292
|[[NHK教育テレビジョン|NHK Eテレ]]・東京
|-
!BS294
|[[日本テレビ放送網|日本テレビ]]
|-
!BS295
|[[テレビ朝日]]
|-
!BS296
|[[TBSテレビ]]
|-
!BS297
|[[テレビ東京]]
|-
!BS298
|[[フジテレビジョン|フジテレビ]]
|-
!BS890
|地デジ難視対策放送<br />（[[案内用データ放送]]）
|}

市販のBSデジタル受信機で受信可能である。ただし、日本で販売されているデジタルテレビ、デジタルチューナー、BDレコーダー、DVDレコーダーは放送衛星で利用している物理チャンネルの使用範囲がBS-1からBS-15の奇数番号でありセーフティーネット使用の物理チャンネルであるBS-17が利用できない。このため、一部の機種では利用できない可能性がある（特に2000年12月のBSデジタル放送開始初期に生産されたBSデジタル放送のみの受信機で最も可能性があるが、ほとんどの機種では対応しているとみられる。ただBS・110度CS受信機ではアンテナ入力が1032 - 2071MHzと周波数が連続となっている機種もあるため対応の可否は不透明であるが、こちらもほとんどの機種では対応しているとみられる）。1世帯につき原則3台までスクランブル解除が可能。BSデジタル放送が受信できる環境がない世帯についてはBSデジタル放送が受信できるチューナー1台が貸与され、無償でアンテナ工事が行われる（設置されるアンテナは無償給付であり、将来返還する必要はない）。

費用は国（補助金）と放送事業者が負担する。視聴者の費用負担はないが、[[NHK受信料]]は必要となる。契約種別は、地上契約が適用される<ref>[https://www.nhk.or.jp/pr/keiei/yosan/yosan22/pdf/syushi.pdf 日本放送協会 平成22年度収支予算、事業計画及び資金計画 別表第2 契約種別]</ref>。
==== 対象地区・内容 ====
放送には[[限定受信システム]]「B-CAS」によるスクランブルがかかり、総務省と全国地上デジタル放送推進協議会が指定した対象地区から申請することで対象の放送局の放送のスクランブルが解除され視聴できるようになる。放送を視聴できる地区はデジタル放送への移行に伴って地形的要因や混信により難視聴となる地区であり、視聴できる番組は難視聴となる放送に対応する東京地区（キー局）の地上デジタル放送の放送番組である（ただしNHKはアナログ・デジタルにかかわらず、難視聴対策を実施する義務があると明記されていることからすべての対象地区で視聴できる{{Efn|この場合、ホワイトリストに指定された地区ではNHKの地上デジタル放送が良好に受信できても地デジ難視対策衛星放送によるNHKの放送も視聴できる可能性がある。}}）。

対象地区と視聴できる局（番組）は「地デジ難視対策衛星放送対象リスト（ホワイトリスト）<ref>[http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/dtv/datashu/whitelist/index.html 総務省・地デジ難視対策衛星放送対象リスト（ホワイトリスト）]</ref>」に掲載。対象地域外ではBS291ch - 298chを選局しても「'''この放送は、地デジ難視対策衛星放送です。'''」という案内メッセージ、または「'''このチャンネルはありません'''」との旨のメッセージが表示され視聴できない（機種による。特に後者は[[ケーブルテレビ]]の[[セットトップボックス]]で視聴する場合に表示される。市販のBSデジタル受信機でも、「地デジ難視対策衛星放送」の受信に対応していない場合には表示される）。ただし、案内が表示されるBS890chは対象地域外でも視聴できた。テレビの機種によっては、難視対策衛星放送を利用するかの設定もあり、利用しない場合はチャンネルが選局できないようになる。この視聴制御管理業務、契約者管理業務、利用者電話対応はWOWOWに委託されている<ref>[https://xtech.nikkei.com/it/article/NEWS/20091102/339929/ Dpa、衛星セーフティーネットの受け付け業務やCAS管理業務などをWOWOWに委託] ITPro [[2009年]][[11月2日]]</ref>。2010年12月時点では、[[石川県]]と[[富山県]]は対象となる地区がない（ほとんどの地域で中継局の整備が行われたため）。

対応するキー局のない[[独立放送局|独立局]]は、地デジ難視対策衛星放送の対象とはならない{{Efn|TXN系の番組を購入している独立UHF局も同様である。この為、[[BSジャパン]]でしか視聴できない番組が生じている地域もある。}}。また、対応する民放キー局の系列局がある場合でもその放送局が[[放送#放送対象地域|放送対象地域]]内でありながら中継局未設置で地上アナログテレビ放送も難視聴・受信不可となっている地域は、基本的に地デジ難視対策衛星放送の対象とはならない。一例としては、アナログ中継局未設置の道東・道北地区における[[テレビ北海道]]のキー局の[[テレビ東京]]がある。一部の放送事業者については放送対象地域であってもアナログ中継局が整備されていない地区があるが、その地域では地デジ難視対策衛星放送によっては当該放送事業者に対応するキー局の番組は視聴できない場合がある。例えば、北海道を放送対象地域とするテレビ北海道では北東部の一部にアナログ中継局が整備されていない（他の5放送事業者の6チャンネルは整備されている）地区があるがそのような地区には地デジ難視対策衛星放送によってはテレビ東京の番組は視聴不可能なところもある。この場合、エリア内とエリア外の境目である[[上川総合振興局]]管内の[[上川町]]・[[和寒町]]・[[士別市]]、[[留萌振興局]]管内の[[初山別村]]では同一の市町村であってもテレビ東京の番組が視聴可能な地域と視聴不可能な地域が混在している。

マルチ編成の場合はメイン（BS 29*ch=地上D 0*1ch）の番組のみ送信（[[準キー局]]からの[[裏送り]]も）。標準画質放送で、データ放送・双方向サービスはなし。字幕放送は行われる。[[電子番組ガイド|EPG]]については当初各局ごとに送信するとされていたが、2008年5月の追加検討結果<ref>[https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/joho_bukai/pdf/080526_1_8.pdf 衛星によるセーフティネットに関する追加検討結果について（PDF）]</ref>では番組内容の表示は行わないなど表示を簡素化した上で全局EPGに変更された。

番組編成・放送内容は関東ローカルと同じ内容となり、関東広域圏以外の地域では地元局のローカル番組（NHK総合は裏送り送出番組も）は視聴できない。放送形態としては地上波・BS・CSで[[サイマル放送]]されていた[[放送大学 (基幹放送)|放送大学]]、かつておこなわれていた[[ハイビジョン試験放送|NHK-BSアナログ放送の試験放送]]、[[小笠原諸島]]（[[東京都]]）と[[大東諸島]]（[[沖縄県]]）向けに行われていたNHKと民放在京キー局の地上波再送信{{Efn|なお、小笠原諸島・大東諸島ともホワイトリストに指定されていたが両地域とも海底光ケーブルによる配信が行なわれ、前者はケーブルテレビによる再送信。後者は中継局設置により解消されたため、一定期間経過後ホワイトリストから外される。}}などに近い。

地方局によっては同時間帯で行う放送内容が異なるため、同じ地域内でも視聴可否で問題が起きる可能性がある（民放で多くなっているが、NHKは逆に少ない）。たとえば、キー局の関東がA番組の放送を行い地方局でB番組を放送していた場合、地デジ難視対策衛星放送の対象地域は地上アナログ放送の終了までA番組とB番組が視聴可能になる（[[プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン|P&G]]や[[日本コカ・コーラ|コカ・コーラ]]などがナショナルスポンサーの番組のCMも同じ）。したがって地デジ難視対策衛星放送の対象地区のうち、民放が3局以下の地域では系列局のフルネットが視聴可能であることから視聴可能番組数が増加する。但し、未系列の放送局は視聴できない。

[[福井県]]、[[大分県]]、[[宮崎県]]で[[クロスネット局]]が受信できない場合は、基本的にメインとしている系列のみ視聴可能となっている（福井県の[[福井放送]]は[[日本テレビ放送網|日本テレビ]]、宮崎県の[[テレビ宮崎]]は[[フジテレビジョン|フジテレビ]]のみを、大分県の[[テレビ大分]]では日本テレビとフジテレビの両方を視聴可能としている{{Efn|クロスネット局がある地域では、番組供給系列に加盟している系列のみでの放送となる。福井放送は[[日本テレビネットワーク協議会|NNS]]のみ、テレビ宮崎は[[フジネットワーク|FNS]]のみそれぞれ加盟している。テレビ大分はFNS・NNS両方とも加盟している。}}）<ref>[https://www.soumu.go.jp/main_content/000051975.pdf]</ref>。

民放事業者が1局の[[徳島県]]・[[佐賀県]]並びに[[瀬戸内海]]の島しょ部など、他府県の放送を視聴することが一般的となっている地域では地デジ難視対策衛星放送で視聴可能とする民放キー局をどの範囲まで可能とするかについて地元地方自治体と民放事業者と総務省とで調整を行い、その地域のケーブルテレビの再送信状況等を踏まえた上で区域外波についても視聴可能とすることとされている<ref>[https://www.soumu.go.jp/main_content/000019737.pdf 「暫定的難視聴対策事業」の運用の基本的考え（PDF）]</ref>。

==== 災害特例 ====
[[東北地方太平洋沖地震]]（[[東日本大震災]]）発生にともない2011年[[4月7日]]、総務省とDpaは岩手・宮城・福島3県を中心に被災地への地デジ難視対策衛星放送の特例実施を決定<ref>{{Cite press release
|和書
|title=被災地での「地デジ難視対策衛星放送」の一時利用を開始
|url=http://www.dpa.or.jp/wp/wp-content/uploads/eisei_1104071.pdf
|format=PDF
|publisher=社団法人デジタル放送推進協会
|date=2011-04-07
|accessdate=2011-04-07
}}</ref>。アナログ放送終了まで残り3か月となったことから、震災により地デジ放送を視聴できなくなった世帯にも半年を目安としてスクランブル解除の対象を広げるとした。但し地デジ中継局の設備が復旧するなど、地上波が視聴できるようになった段階で一定の猶予期間を経た後に再びスクランブルがかけられる。対象局は以下の通り。
{| class="wikitable"
!rowspan="2"|視聴可能局!!colspan="3"|対象局
|-
!岩手県!!宮城県!!福島県
|-
![[NHK首都圏局|NHK東京]]
|[[NHK盛岡放送局|NHK盛岡]]||[[NHK仙台放送局|NHK仙台]]||[[NHK福島放送局|NHK福島]]
|-
![[日本テレビ放送網|日本テレビ]]
|[[テレビ岩手]]||[[宮城テレビ放送]]||[[福島中央テレビ]]
|-
![[テレビ朝日]]
|[[岩手朝日テレビ]]||[[東日本放送]]||[[福島放送]]
|-
![[TBSテレビ]]
|[[IBC岩手放送]]||[[東北放送]]||[[テレビユー福島]]
|-
![[フジテレビジョン|フジテレビ]]
|[[岩手めんこいテレビ]]||[[仙台放送]]||[[福島テレビ]]
|}
[[テレビ東京]]は[[東北地方]]に系列局が無いため対象外。

==== 地デジアンテナ工事遅れの救済特例 ====
前記岩手・宮城・福島3県に対する特例措置とは別に地上アナログ放送停波時に地デジアンテナ工事が間に合わず、地デジ放送が受信できない世帯等に対しても地デジ難視対策衛星放送を約半年間視聴できるようにする対応が総務省とDpaから発表された。ただし、BSデジタル放送の受信セットは視聴者側で用意する必要がある。2011年6月1日から7月31日（岩手・宮城・福島は当地のアナログ放送停波時）まで受付を行った<ref>{{Cite press release
|和書
|title=地デジ難視対策衛星放送の「一時利用」の受付開始
|url=https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu10_01000012.html
|format=HTML
|publisher=総務省・社団法人デジタル放送推進協会
|date=2011-05-31
|accessdate=2011-06-01
}}</ref>。

==== 打ち切り ====
[[四国総合通信局]]は、全国で初めて地方単位で地デジ難視対策衛星放送を早期に打ち切る方針を固め[[2011年]][[11月15日]]、「地上放送のデジタル化と電波利用の新たな展開」というまとめの形で発表した<ref>{{Cite press release
|和書
|title=地上放送のデジタル化と電波利用の新たな展開
|url=https://www.soumu.go.jp/soutsu/shikoku/press/2011press/201111/20111115.html
|format=HTML
|publisher=総務省四国総合通信局
|date=2011-11-15
|accessdate=2011-11-24
}}</ref>。

四国総合通信局は、[[2013年]]3月31日までに四国の地デジ難視エリア解消を目指す方針を示し、難視対策放送視聴可能エリアについては高性能アンテナ設置、ケーブルテレビ導入などの対策を進め対策が終わった地域から再びスクランブルをかけて、期限までに全四国で視聴不可能にするとしている。

四国以外でも、対策が終わった地域では一定の猶予期間を経て順次再スクランブル化されており、早期の放送打ち切りを目指した。ただその後、終了は当初予定通り2015年3月とすることとなった。難視対策衛星放送打ち切り後の空き帯域は再割当を行う予定で、[[2015年]][[4月8日]]の総務省広報<ref name="4K 8K"/>によると、2016年の開始を目指すBSにおける4K 8Kテレビ放送で難視対策衛星放送打ち切り後の空き帯域を利用することが検討されている。

== CSデジタル放送 ==
通信衛星を用いたデジタル伝送方式の放送である。現在主力となっている有料の[[専門チャンネル]]による放送形式であり、衛星の位置・種類ごとにいくつかのプラットフォームに分かれている。

基本的に、規格上はBSデジタルなどに近い仕組みなので、信号切り替えによるステレオ二ヶ国語（デュアルステレオ）放送などアナログ放送では不可能なものも提供可能になっている。

なお一部のBSデジタル有料放送のチャンネル（特に従来からCSで配信し、2011年以後にBS新局として開局したもの）は、[[ケーブルテレビ]]向けでは、同一周波数パススルー方式を採用している場合を除き、周波数領域の関係により、従来のCS波の領域で提供する場合もある。
=== 東経110度CSデジタル放送 ===
{{See also|スカパー! (東経110度BS・CSデジタル放送)}}
{{節スタブ}}
使用衛星：東経110度（[[JCSAT]]-110A）

東経110度CSデジタル放送に用いられる通信衛星は放送衛星と同じ方角に打ち上げられており、[[#BSデジタル放送|BSデジタル放送]]との共用アンテナが市販されている。BS専用アンテナでも一部または全てのCSが受信できる場合もある。2002年に初代の衛星（[[N-SAT-110]]：SUPERBIRD D, JCSAT-110）より放送を開始、伝送方式は日本方式（[[ISDB-S]]）を採用している。

当初はスカイパーフェクTV!2（CS2ネットワーク）、[[プラット・ワン]]（CS1ネットワーク）、epという3つの[[有料放送管理事業者|プラットフォーム]]があり受像機のリモコンなどもCS1とCS2の切り替えがあった。2004年3月に合併によりスカイパーフェクTV!2とプラット・ワンが集約されてスカイパーフェクTV!110（現：[[スカパー! (東経110度BS・CSデジタル放送)|スカパー!]]）となり、epは2004年9月に休止した。2004年11月から[[WOWOWデジタルプラス]]が放送を開始しそのWOWOWデジタルプラスをプラットフォームにepが無料チャンネルとして再開したがWOWOWデジタルプラスは2006年に終了、ep（現：SCサテライト放送）は独立チャンネルとして放送を開始した。

現在、一部のチャンネルで[[ハイビジョン放送]]が行われている。

[[#事業者による区分|基幹放送局提供事業者]]は、統合再編を繰り返した[[スカパーJSAT]]。衛星の所有者でもある。
==== 物理チャンネル（東経110度CSデジタル放送） ====
各物理チャンネル{{Efn|name="物理ch"}}への割り当ては以下の通り。東経110度CSデジタル放送における放送局等の詳細は各プラットフォーム（スカパー!、プラット・ワン、ep、WOWOWデジタルプラス）も参照。

括弧内は割り当てスロット数。なお、CSでの4K・8K放送は全て左旋での放送となる。
<div style="height:auto; overflow:auto; text-align:left">
{| class="wikitable" style="font-size:9pt; text-align:center; white-space:nowrap"
!ネットワーク<br />物理ch!!colspan="2"|CS1<br />ND2!!colspan="2"|CS2<br />ND4!!colspan="2"|CS2<br />ND6!!colspan="2"|CS1<br />ND8!!colspan="2"|CS<br />ND9!!colspan="2"|CS2<br />ND10!!colspan="2"|CS<br />ND11!!colspan="2"|CS2<br />ND12!!colspan="2"|CS2<br />ND14!!colspan="2"|CS2<br />ND16!!colspan="2"|CS2<br />ND18!!colspan="2"|CS<br />ND19!!colspan="2"|CS2<br />ND20!!colspan="2"|CS<br />ND21!!colspan="2"|CS2<br />ND22!!colspan="2"|CS<br />ND23!!colspan="2"|CS2<br />ND24!!物理ch
|-
!電波旋回!!!!右!!!!右!!!!右!!!!右!!左!!!!!!右!!左!!!!!!右!!!!右!!!!右!!!!右!!左!!!!!!右!!左!!!!!!右!!左!!!!!!右!!電波旋回
|-
!放送開始時
|colspan="2"|[[スペーステリア]]（24）<br />[[日本BS放送]]（12）<br />[[日本メディアーク]]（12）||colspan="2" rowspan="7"|[[スカパー・エンターテイメント|MCE→SPET]]（36）<br />[[インターローカルメディア|シーエス九州→インターローカルメディア]]（12）||colspan="2" rowspan="6"|[[シーエス映画放送]]（24）<br />[[ハリウッドムービーズ]]（24）||colspan="2"|[[SCサテライト放送|イーピー放送]]（36）<br />[[メガポート放送]]（12）||colspan="2" rowspan="12" style="color:white; background:gray"|'''割当なし'''||colspan="2"|[[CS-WOWOW]]（48）||colspan="2" rowspan="12" style="color:white; background:gray"|'''割当なし'''||colspan="2" rowspan="8"|[[シーエス・ワンテン]]（48）||colspan="2" rowspan="6"|[[アクティブ・スポーツ・ブロードキャスティング]]（48）||colspan="2" rowspan="4"|阪急電鉄（旧）→[[阪急電鉄#エンタテインメント・コミュニケーション事業（創遊事業）|阪急電鉄]]（新）（12）{{Efn|旧阪急電鉄（現：[[阪急阪神ホールディングス]]）の[[持株会社]]化に伴う変更。}}<br />[[シーエス・ナウ]]（12）<br />[[インタラクティーヴィ]]（24）||colspan="2" rowspan="15"|インタラクティーヴィ（48）||colspan="2" rowspan="12" style="color:white; background:gray"|'''割当なし'''||colspan="2" rowspan="6"|[[サテライト・サービス]]（48）||colspan="2" rowspan="12" style="color:white; background:gray"|'''割当なし'''||colspan="2" rowspan="5"|[[CS-TBS]]（48）||colspan="2" rowspan="10" style="color:white; background:gray"|'''割当なし'''||colspan="2" rowspan="15"|[[CS日本]]（48）
!放送開始時
|-
!2004年<br />5月14日<br />以降
|colspan="2" rowspan="3"|MCE（24）<br />日本BS放送（12）<br />日本メディアーク（12）||colspan="2"|イーピー放送（24）<br />CS-WOWOW（12）<br />メガポート放送（12）||colspan="2" rowspan="10"|MCE→SPET（48）
!2004年<br />5月14日<br />以降
|-
!2005年<br />10月1日<br />以降
|colspan="2"|イーピー放送（24）<br />CS-WOWOW（12）<br />未使用（12）
!2005年<br />10月1日<br />以降
|-
!2007年<br />1月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="2"|イーピー放送→SCサテライト放送（24）<br />未使用（24）
!2007年<br />1月1日<br />以降
|-
!2007年<br />4月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="2"|MCE→SPET（48）||colspan="2" rowspan="2"|阪急電鉄→[[TAKARAZUKA SKY STAGE|宝塚クリエイティブアーツ]]（12）<br />MCE→SPET（12）<br />インタラクティーヴィ（24）
!2007年<br />4月1日<br />以降
|-
!2010年<br />4月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="3"|SCサテライト放送（24）<br />[[キッズステーション]]（24）||colspan="2" rowspan="2"|CS-TBS（42）<br />未使用（6）
!2010年<br />4月1日<br />以降
|-
!2011年<br />10月1日<br />以降
|colspan="2"|SPET（42）<br />未使用（6）||colspan="2"|シーエス映画放送（24）<br />ハリウッドムービーズ（18）<br />未使用（6）||colspan="2"|アクティブ・スポーツ・ブロードキャスティング（34）<br />未使用（14）||colspan="2" rowspan="2"|宝塚クリエイティブアーツ（12）<br />SPET（6）<br />インタラクティーヴィ（24）<br />未使用（6）||colspan="2" rowspan="2"|サテライト・サービス（42）<br />未使用（6）
!2011年<br />10月1日<br />以降
|-
!2012年<br />3月1日<br />以降
|colspan="2"|SPET（24）<br />未使用（24）||colspan="2"|SPET（30）<br />インターローカルメディア（12）<br />未使用（6）||colspan="2"|シーエス映画放送（19.2）<br />ハリウッドムービーズ（18）<br />未使用（10.8）||colspan="2"|アクティブ・スポーツ・ブロードキャスティング（14）<br />未使用（34）||colspan="2"|CS-TBS（36）<br />未使用（12）
!2012年<br />3月1日<br />以降
|-
!2012年<br />12月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="3"|シーエス・ワンテン（32）<br />CS-TBS（16）||colspan="2" rowspan="3"|SPET（18）<br />シーエス映画放送→CS日本（4.8）<br />インタラクティーヴィ（6）<br />[[囲碁・将棋チャンネル|囲碁将棋チャンネル]]（3.2）<br />[[スカイ・エー]]（16）||colspan="2" rowspan="3"|サテライト・サービス（14）<br />インターローカルメディア（12）<br />シーエス・ワンテン（22）||colspan="2" rowspan="3"|SCサテライト放送（24）<br />（シーエス・ワンテン（6）<br />[[ブロードキャスト・サテライト・ディズニー]]（6））<br />→シーエス・ワンテン（12）<br />[[東映チャンネル|東映衛星放送]]（6）<br />[[松竹ブロードキャスティング|衛星劇場]]（6）||colspan="2" rowspan="3"|キッズステーション（16）<br />[[GAORA]]（16）<br />[[エムオン・エンタテインメント]]（16）||colspan="2" rowspan="3"|日本映画衛星放送→[[日本映画放送]]（16）<br />[[スーパーネットワーク]]（16）<br />[[ファミリー劇場]]（16）||colspan="2"|宝塚クリエイティブアーツ（12）<br />ハリウッドムービーズ（12）<br />インタラクティーヴィ（18）<br />シーエス・ワンテン（6）||colspan="2" rowspan="7"|サテライト・サービス（48）||colspan="2" rowspan="3"|SPET（18）<br />CS-TBS（30）
!2012年<br />12月1日<br />以降
|-
!2013年<br />4月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="2"|宝塚クリエイティブアーツ（12）<br />ハリウッドムービーズ→[[AXNエンタテインメント]]（6）<br />[[ビーエスFOX]]（6）<br />インタラクティーヴィ（18）<br />シーエス・ワンテン（6）
!2013年<br />4月1日<br />以降
|-
!2017年<br />4月1日<br />以降
|colspan="2" rowspan="2" style="background:#ccf"|A-PAB試験放送（4K）（60）<br />未使用（60）<br />'''【ISDB-S3】'''
!2017年<br />4月1日<br />以降
|-
!2018年<br />8月28日<br />以降
|colspan="2" rowspan="4"|シーエス・ワンテン（36）<br />CS-TBS（12）||colspan="2" rowspan="4"|シーエス・ワンテン（12）<br />[[エンタメ〜テレ☆シネドラバラエティ|名古屋テレビネクスト]]（12）<br />日本映画放送（12）<br />スカイ・エー（12）||colspan="2" rowspan="4"|囲碁将棋チャンネル（6）<br />インターローカルメディア（12）<br />シーエス・ワンテン（12）<br />サテライト・サービス（12）<br />SPET（6）||colspan="2" rowspan="4"|SCサテライト放送（24）<br />サテライト・サービス（12）<br />東映衛星放送（12）||colspan="2" rowspan="4"|SPET（36）<br />松竹ブロードキャスティング（12）||colspan="2" rowspan="4"|エムオン・エンタテインメント<br />→[[ソニー・ミュージックソリューションズ]]（12）<br />GAORA（12）<br />SPET（12）<br />キッズステーション（12）||colspan="2" rowspan="4"|インタラクティーヴィ（12）<br />[[東北新社|東北新社メディアサービス]]（36）||colspan="2" rowspan="4"|宝塚クリエイティブアーツ（12）<br />インタラクティーヴィ（12）<br />CS日本（12）<br />AXNエンタテインメント（6）<br />シーエス・ワンテン（6）||colspan="2" rowspan="4"|CS-TBS（36）<br />SPET（12）
!2018年<br />8月28日<br />以降
|-
!2018年<br />11月1日<br />以降
|colspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''
!2018年<br />11月1日<br />以降
|-
!2018年<br />12月1日<br />以降
|colspan="2" style="background:#ccf"|J SPORTS 1（4K）（60）<br />J SPORTS 2（4K）（60）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" style="background:#ccf"|J SPORTS 3（4K）（60）<br />J SPORTS 4（4K）（60）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" style="background:#ccf"|スターチャンネル4K（60）<br />スカチャン1 4K（60）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" style="background:#ccf"|スカチャン2 4K（60）<br />未使用（60）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" style="background:#ccf"|日本映画+時代劇 4K（60）<br />未使用（60）<br />'''【ISDB-S3】'''
!2018年<br />12月1日<br />以降
|-
!2024年<br />4月1日<br />以降
|colspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''||colspan="2" style="background:#ccf"|未使用（120）<br />'''【ISDB-S3】'''
!2024年<br />4月1日<br />以降
|-
!電波旋回!!!!右!!!!右!!!!右!!!!右!!左!!!!!!右!!左!!!!!!右!!!!右!!!!右!!!!右!!左!!!!!!右!!左!!!!!!右!!左!!!!!!右!!電波旋回
|-
!ネットワーク<br />物理ch!!colspan="2"|CS1<br />ND2!!colspan="2"|CS2<br />ND4!!colspan="2"|CS2<br />ND6!!colspan="2"|CS1<br />ND8!!colspan="2"|CS<br />ND9!!colspan="2"|CS2<br />ND10!!colspan="2"|CS<br />ND11!!colspan="2"|CS2<br />ND12!!colspan="2"|CS2<br />ND14!!colspan="2"|CS2<br />ND16!!colspan="2"|CS2<br />ND18!!colspan="2"|CS<br />ND19!!colspan="2"|CS2<br />ND20!!colspan="2"|CS<br />ND21!!colspan="2"|CS2<br />ND22!!colspan="2"|CS<br />ND23!!colspan="2"|CS2<br />ND24!!物理ch
|}
</div>
※MCE=マルチチャンネルエンターテイメント、SPET=スカパー・エンターテイメント
* 2004年[[5月14日]] - スカパー!2とプラット・ワンの統合、ep蓄積型サービス・BAZ（インタラクティーヴィ）の終了等による空き帯域を再割り当て。
* 2005年9月30日、2006年[[12月31日]] - WOWOWデジタルプラスの委託放送事業者（メガポート放送、CS-WOWOW）の放送終了。
* 2007年4月1日 - MCEが日本メディアーク、シーエス・ナウと合併。これに先立ち、MCEは日本BS放送のCS放送事業を吸収分割により承継している。
* 2010年4月1日 - キッズステーションがC-TBSから旧メガポート放送・CS-WOWOWが使用していた空き帯域に移行。
* 2011年
** [[8月19日]] - BSデジタル放送移行に伴う再割当の認定申請受付を実施（9月30日まで）。
** 10月1日 - 4社6チャンネルがBSデジタル放送に移行。
* 2012年
** 3月1日 - 4社5チャンネルがBSデジタル放送に移行。
** 7月以降 - 同年1月から6月にかけて、BSデジタル放送およびキッズステーション移行に伴い返上した空き帯域（2中継器分）を順次整理。同年2月に再割当が行われた<ref>[http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/eisei/eisei.pdf 衛星放送の現状（平成23年度第4四半期版）] - 総務省 情報流通行政局 衛星・地域放送課</ref>12社14チャンネルの放送を開始する。2012年12月1日、スカイ・A、GAORA、MTVのハイビジョン化を以って再割当完了。
* 2018年
** [[8月28日]] - スロット数の削減・再整理を実施。この日と[[9月26日]]、10月1日の3回に分けて新規チャンネル3チャンネルを含む15チャンネルのHD放送を開始<ref>[https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1121592.html 110度CS放送高画質化へ。HDTV 15チャンネル認定] AV Watch 2018年5月14日</ref>。
** [[10月31日]] - 4K 8K放送移行に向けA-PABによる試験放送をこの日17時を以って終了<ref>{{Cite press release|和書|title=我が国初の衛星左旋円偏波による4K試験放送 終了|publisher=一般社団法人放送サービス高度化推進協会|date=2018-10-31|url=http://www.apab.or.jp/release/pdf/release_181031_01.pdf|format=PDF|accessdate=2018-10-31}}</ref>。
** 12月1日 - 4K放送8チャンネル分が放送開始。
* 2024年[[3月31日]] - 4K放送8チャンネル分が放送終了<ref>{{Cite web|和書|title=スカパーJSAT、WOWOW以外の4Kチャンネルを来年3月末で終了 |url=https://www.yomiuri.co.jp/culture/tv/20231027-OYT1T50289/ |website=読売新聞 |date=2023-10-27 |access-date=2023-10-27}}</ref>。

=== 東経124度・128度CSデジタル放送 ===
{{See also|スカパー!プレミアムサービス}}
{{節スタブ}}
使用衛星：東経124度（JCSAT-4B）・東経128度（JCSAT-3A）

[[1996年]]、JCSAT-3を使用してパーフェクTV!が放送を開始。JCSAT-4A（後述の[[#ケーブルテレビデジタル配信事業通信|配信事業者向け通信]]も参照）はJスカイBが使用する予定だったがJスカイBは開局前にパーフェクTV!に合流し、スカパー!としてサービスを提供している。伝送方式は欧州方式（[[デジタルビデオブロードキャスティング|DVB-S]]）準規を用いる。なおJCSAT-3は寿命が到来し、2007年にJCSAT-3Aへと世代交代している。

[[2008年]]、DVB-S2を用いたハイビジョン放送を開始した。ハイビジョン放送を含むサービスを「スカパー!HD」、従来からある（ハイビジョン放送を含まない）サービスを「スカパー!SD」と称する。

[[2012年]]、サービス名称を「スカパー!HD」から「スカパー!プレミアムサービス」へ変更。

=== ディレクTV（放送終了） ===
使用衛星：東経144度（SUPERBIRD C）

[[1997年]]、SUPERBIRD Cを使用して[[ディレクTV]]が放送を開始したが2000年に放送終了し、この衛星は現在デジタル音楽放送[[SOUND PLANET]]（[[USEN]]）が使用している（後述の[[#ケーブルテレビデジタル配信事業通信|ケーブルテレビデジタル配信事業通信]]も参照）。

=== モバHO!（放送終了） ===
使用衛星：東経144度（[[MBSat]]）

[[携帯電話]]など移動体向け衛星放送「[[モバHO!]]」が2004年[[10月20日]]に放送を開始したが、2009年3月31日をもってサービスを終了した。

=== SPACE DiVA（放送終了） ===
使用衛星：東経154度（JCSAT-2A）

SPACE DiVAは2005年、[[ミュージックバード|MUSIC BIRD]]と[[キャンシステム|CANシステム]]がJCSAT-2Aを利用して始めた多チャンネル衛星ラジオ。オーディオ圧縮 MPEG1 Audio Layer2（MP2）でサンプリング周波数48kHz、復調方式QPSKで256kbpsから64kbpsまでチャンネルによって情報量（音質）が異なる。2024年[[2月29日]]をもってサービスを終了した<ref>{{Cite web |title=インフォメーション {{!}} 衛星デジタル音楽放送 SPACE DiVA-スペースディーバ |url=http://www.spacediva.jp/information/?in=3665 |website=www.spacediva.jp |access-date=2024-03-02}}</ref>。

=== ケーブルテレビデジタル配信事業通信 ===
厳密に言えば「放送」ではないが、便宜上ここで扱う。
* 使用衛星：東経144度（SUPERBIRD C） ※[[#ディレクTV（放送終了）|ディレクTV]]も参照・東経110度（N-SAT-110）
: CS放送用番組の[[ケーブルテレビ]]デジタル配信事業者である[[日本デジタル配信]]（JDS）が、ケーブルテレビ局および他の[[ケーブルテレビ#ケーブルテレビ局支援事業・デジタル配信事業|ケーブルテレビデジタル配信事業]]者への送信（[[アイ・ヒッツ|i-HITS]]）に使用している。
* 使用衛星：東経124度（JCSAT-4A） ※[[#事業者による区分|スカパー!]]も参照。
: CS放送用番組のケーブルテレビデジタル配信事業者である[[ジャパンケーブルキャスト]]が、ケーブルテレビ局および他のケーブルテレビデジタル配信事業者への送信（JC-HITS）に使用していた。2011年4月1日に光回線に移行。

== 各放送の仕様一覧 ==
「[[日本のデジタルテレビ放送#日本におけるデジタルテレビ放送の仕様|日本のデジタルテレビ放送]]」の仕様一覧を参照のこと。

== BS-IF/CS-IF（周波数変換） ==
{{See also|中間周波数#衛星放送・通信衛星}}
[[画像:Japanese Broadcast IF Frequency.svg|thumb|地上波放送と中間周波数の分布]]
衛星放送では、人工衛星からパラボラアンテナで受信した周波数を、そのまま同軸ケーブルに流すと非常に減衰が大きいため、パラボラアンテナ受信部にある変換部で、周波数を下げるダウンコンバートで変換する。この変換部をコンバーターまたは局部発振器と呼ぶ。

通常はパラボラアンテナの先端に取り付けられており、チューナーに接続した同軸ケーブルから15ボルト[[直流]]電源の供給を受けている。またコンバーターは局部発振周波数（局発周波数）と呼ばれる変換周波数を持っていて、BS放送を例にとると、パラボラアンテナで受信したBS衛星周波数は、局部発振周波数（10.678&nbsp;GHz）を減算した[[中間周波数|BS-IF]]周波数に変換し、同軸ケーブルに送り流す。

従ってチューナーの受信周波数は、BS-IF周波数になる（BS衛星周波数-局部発振周波数=BS-IF周波数）。スカイパーフェクTV!における[[中間周波数|CS-IF]]については、[[スカパー!プレミアムサービス#放送波受信の仕組みと配線|スカパー!の放送波受信の仕組みと配線]]を参照。

== 受信設備 ==
* CS放送（右旋回偏波）に用いる伝送帯域が従来のBS放送より広いため、（特に共聴受信設備では）[[パラボラアンテナ]]・アンテナケーブル・分岐器・[[受信ブースター|ブースター]]・アンテナコネクター・壁面直列ユニット（アンテナコンセント）などの全てがこの伝送帯域に対応していることが必要である。従来のBS放送用パラボラアンテナでは、全てのチャンネルを受信出来ない場合がある。
* 特に2002年以前の110度CSチューナー非搭載の[[ビデオデッキ]]や[[DVDレコーダー]]と接続する場合、内蔵の分配器が110度CS伝送帯域非対応であることがありアンテナケーブルはそれらの機器を経由せず、伝送帯域に対応した分配器を用いて110度CS受信機器に接続しないと受信できないことがある。これに対し110度CSチューナーを内蔵した[[BDレコーダー]]は110度CS伝送帯域対応の分配器を内蔵しているので、外部分配器を別に用意する必要はない。
* 各対応機器の標準的な対応伝送帯域は「2150MHz対応」である。このほか2600MHzや2655MHz対応の物も存在する。これは当初、4K 8Kテレビ放送に使用される左旋回偏波を共同受信設備で受信するための仕様とされた<ref>[https://www.soumu.go.jp/main_content/000229166.pdf スーパーハイビジョンに関する検討結果について（総務省）]</ref>。しかしその後技術仕様が見直され、4K・8K受信用としてSHFの3224MHz（3.224&nbsp;GHz）を対応上限とする製品が売り出されている。パラボラアンテナも新たに左旋回偏波に対応した4K・8K受信用の物を設置しないと、従来のアンテナでは受信出来ない。

[[4K 8Kテレビ放送]]の開始に伴い、総務省は受信設備に関する技術基準を見直した。左旋円偏波のIF周波数が、2450MHzの[[電子レンジ]]や2.4GHz帯[[無線LAN]]と相互に干渉し、機器の動作に悪影響を及ぼすことがわかったため<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/housou_suishin/4k8k_suishin/radio-frequency-interference.html|title=中間周波数の漏洩 -新4K8K衛星放送開始に向けたBS・110度CSの左旋偏波の中間周波数の漏洩について-|accessdate=2018-12-01|publisher=総務省}}</ref>で、具体的には以下のように見直された。
* 電波の漏洩を防ぐため、各種機器や配線は“裸配線”を禁止。接続には遮蔽性能を高めたF型接栓を用いる。
* 各種機器についても、金属シールドなどで漏洩電波を抑える措置を講じなければならない。
* 相互干渉を起こしやすい電子レンジや無線LAN機器とは、十分な離隔距離を設ける。
* 新たな技術基準を満たした製品には、業界団体がマークを付して普及を推進する{{Efn|[[電子情報技術産業協会]]がその任に当たっており、アナログからデジタルへの切り替え時には同様にデジタル放送対応機器として審査に合格した機器に「DH」マークを付して普及を促進した。これに相当する「SH」マークを新たに設定している。（参照：[https://www.jeita.or.jp/japanese/pickup/4k8k/ JEITAによる案内ページ]）}}。

== 歴史 ==
以下、日本国外及び宇宙空間での事象（衛星打ち上げ日等）を含め[[日本標準時]]（JST）で記述している。
=== BS衛星放送関係年表 ===
* [[1978年]]（[[昭和]]53年）[[4月8日]] 実験用放送衛星（BSE）「[[ゆり (人工衛星)|ゆり（1号）]]」打上げ。
* [[1984年]]（昭和59年）
** [[1月23日]] 放送衛星2号a「[[ゆり2号a]]」打上げ。
** [[5月12日]] NHKがゆり2号aによる衛星試験放送開始（当初はBS1（BS-11ch）とBS2（BS-15ch）で放送予定も衛星のトラブルでBS-15chのBS1のみで放送開始。[[1986年]]（昭和61年）[[12月25日]]にBS-11chでBS2の試験放送も始まった）。
* [[1987年]]（昭和62年）[[7月4日]] NHKが[[ゆり2号b]]による24時間放送を開始（BS1）。
* [[1989年]]（[[平成]]元年）
** [[6月1日]] NHKがBS1、BS2の本放送を開始。
** [[6月3日]] NHKが[[ハイビジョン]]実験放送（1時間/日）開始。
* [[1991年]]（平成3年）
** [[3月30日]] 世界初の衛星デジタルラジオ[[セント・ギガ|St.GIGA]]による衛星放送開始。
** [[4月1日]] 初の民間衛星放送局WOWOWによる衛星放送開始。
** [[11月25日]] ハイビジョン推進協会がハイビジョン試験放送（8時間/日）開始。
* [[1994年]]（平成6年）11月25日 NHKと民放6社がハイビジョン実用化試験放送（8時間/日）開始。
* [[1995年]]（平成7年）[[4月23日]] St.GIGAが[[スーパーファミコン]]・[[サテラビュー]]向けデータ放送（14時間/日）開始。
* [[1997年]]（平成9年）[[4月17日]] BSAT-1a（BS-4a）打ち上げ（この打ち上げ以降の放送衛星は、大容量のバッテリーを搭載している）。翌年、BSAT-1b（BS-4b）打ち上げ。
* [[2000年]]（平成12年）
** [[6月30日]] St.GIGA、スーパーファミコン向けデータ放送終了。
** [[12月1日]] BSデジタル放送開始。
* [[2004年]]（平成16年）[[11月30日]] BS955（メディアサーブ）・BS BIRD（ミュージックバード）が放送を終了。BSデジタル初の放送終了局となった。
* [[2005年]]（平成17年）[[3月31日]] St.GIGAの事業を引き継いだ[[World Independent Networks Japan]]（WINJ）がBSアナログ放送を終了。BSアナログ初の放送終了局となった。
* [[2007年]]（平成19年）
** [[9月30日]]（正確には[[10月1日]] 1:00） BSアナログハイビジョン番組放送終了。
** [[10月31日]] BSアナログハイビジョン放送停波、同時にBSアナログ放送におけるハード・ソフト分離政策によりNHK及びWOWOWは衛星放送局を廃止し翌日よりBSデジタル放送と同様の委託放送局となった。
** [[11月14日]] 国の電波監理審議会、WINJの委託放送事業者認定を取り消すべしとの答申。これによりBSラジオ放送は2011年に再開するまで、放送はされなかった。
** 12月1日 BSアナログハイビジョン放送終了に伴って空いた帯域を使ったBSデジタル放送のハイビジョンテレビ放送を[[日本BS放送|BS11]]、[[スター・チャンネル]]、[[ワールド・ハイビジョン・チャンネル|TwellV]]の3社が開始。さらに民放5局の放送配信枠が1つから3つに拡大（マルチ編成が運用・許認可上でも可能になった）。
* [[2011年]]（平成23年）
** 4月1日 NHKのBS1・BS2・BSデジタルハイビジョンが0:03で放送終了（完全停波は1:37）。スロット数の再編を行い6:00から新BS1とBSプレミアムの放送を開始、NHKの送出チャンネルが1つ減る。同時に衛星第2が担ってきた難視聴対策をセーフティネット放送（地デジ難視対策衛星放送による東京総合・教育テレビの再送信）に完全移行した。
** [[7月24日]] - BSアナログ放送終了{{Efn|アナログ放送で使用していたBS5ch、7ch、11chは新たに使用されるBS19ch、21ch、23chとともに2011年9月上旬頃から試験電波の発射を行なっている。ただし3桁チャンネル番号や放送局名無しの状態で「試験電波発射中」と白文字で書かれたカラーバーの映像が出ているため、3桁チャンネル番号や放送局名が付いた状態になるまでは一部機種の受信設定メニューのトランスポンダ（物理チャンネル）選択でしか見ることができない。}}。
** [[8月7日]] 東経110度BS・CSハイブリッド衛星BSAT-3c/JCSAT-110R打ち上げ。BSは本サービス用、CSはバックアップ用になる<ref name="bsat3c_jcsat110r">[http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=AT1D1806J%2018092007 スカパーJSAT、B-SATと衛星を共同打ち上げ]</ref>。
** 10月1日 放送大学のラジオチャンネルを含むBSデジタルでの放送開始。スカパー!SDでの放送は[[2012年]]3月末をもって終了した。
* [[2016年]]（平成28年）[[8月1日]] NHKがISDB-S3方式による4K・8Kの試験放送を開始。対応チューナー・ディスプレイ・音響設備が市販されていないため全国の放送局などで公開。
* [[2018年]]（平成30年）12月1日 ISDB-S3方式による4K・8Kの本放送を開始。但し開始時点でNHKによる8K放送を受信できるテレビは[[シャープ]]のみ発売した。
* [[2021年]]（[[令和]]3年）[[3月26日]] [[東北新社]]系の[[ザ・シネマ|ザ・シネマ 4K]]が基幹放送事業者の認定を受けた際に、当時申請した東北新社の外資比率が20%を超え外資規制違反に該当していたことを受け、総務省は同年[[5月1日]]付で認定を取り消すと決定。事業者認定取り消しは2007年（平成19年）のWINJ以来2例目となる<ref name="nhk20210326">[https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210326/k10012936741000.html?utm_int=news-new_contents_latest_002 東北新社 子会社の衛星放送事業 認定取消 事実と異なる申請] NHKニュース 2021年3月26日</ref>。
* [[2022年]]（令和4年）
** [[3月21日]] [[BSよしもと]] 開局。
** 3月26日 [[BS松竹東急]] 開局。
** [[3月27日]] [[BSJapanext]] 開局。
* [[2023年]]（令和5年）12月1日 NHKの新BS1・BSプレミアムが0:00で放送終了。5:00から[[NHK BS|新BS]]と[[NHK BSプレミアム4K|BSプレミアム4K]]の放送を開始。旧：BSプレミアムは番組の移設や停波時期を説明・周知するチャンネルとしての運用を開始<ref name=":9">{{Cite web |title=NHK BS103chは12月1日0時から“案内チャンネル”へ。録画予約に注意 |url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1547333.html |website=AV Watch |date=2023-11-16 |access-date=2024-04-01 |author=阿部邦弘}}</ref>。
* [[2024年]]（令和6年）
** 4月1日 当初は同日をもって旧：BSプレミアムを停波することを予定していたが<ref name=":9" />、[[1月1日]]に発生した[[能登半島地震 (2024年)|能登半島地震]]への臨時対応として被災者向けにNHK金沢放送局の総合テレビ同時放送を[[1月9日|同月9日]]に開始<ref>{{Cite web |title=金沢局の番組をBS3chで放送 能登半島地震の被災地対応でNHK |url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/307075 |website=東京新聞 |access-date=2024-04-01 |author=川上義則 |date=2024-02-03}}</ref>、[[3月29日]]に総務省から[[臨時目的放送]]としての認定を受けたことから、同年4月以降も同チャンネルの放送を期間限定で継続することを発表した<ref name=":10">{{Cite web |title=NHK、能登地震被災地向けの旧BSプレミアム放送を継続へ…3月末で停波予定 |url=https://www.yomiuri.co.jp/culture/tv/20240326-OYT1T50165/ |website=読売新聞 |date=2024-03-26 |access-date=2024-04-01}}</ref><ref name=":8" /><ref name=":11">{{Cite web |title=日本放送協会の臨時目的放送に係る衛星基幹放送の業務の認定 |url=https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu11_02000147.html |website=総務省 |access-date=2024-04-01 |date=2024-03-29}}</ref>。
** [[6月30日]] 同日付で旧：BSプレミアムでの被災地向け放送終了に伴い、同チャンネルを停波<ref name=":13" />。

=== CS衛星放送関係年表 ===
* 1989年（平成元年）
** 10月1日 放送法改正施行。通信衛星による直接放送を許可。
** JCSAT 1, 2打ち上げ。
* [[1992年]]（平成4年）
** SUPERBIRD-A、B打ち上げ。
** [[2月4日]] CSアナログ放送事業者6社認定。4月から順次サービス開始（[[CS BAAN|CSバーン]]、[[スカイポート|スカイポートTV]]）。
** 6月 [[CS-PCM音声放送]]開始。
* [[1996年]]（平成8年）10月1日 CSデジタル放送「[[スカパー!プレミアムサービス|パーフェクTV!]]」放送開始。
* 1997年（平成9年）12月1日 CSデジタル放送「[[ディレクTV]]」放送開始。
* [[1998年]]（平成10年）
** 3月31日 CSバーンが放送をパーフェクTV!に移行し放送終了。
** 4月25日 スカイパーフェクTV!・スカイサービス（[[JスカイB]]）放送開始。パーフェクTV!はスカイパーフェクTV!・パーフェクTV!サービスに改称。
** [[5月1日]] パーフェクTVとJスカイBが合併。
** 9月30日 スカイポートTVが放送をディレクTVに移行し放送終了。
* 2000年（平成12年）
** 9月30日 ディレクTVが放送の一部をスカイパーフェクTV!に移行し放送終了。
** [[10月7日]] [[N-SAT-110]]打ち上げ成功。
* [[2001年]]（平成13年）
** 5月 デジタル音楽放送「SOUND PLANET」開始。
* [[2002年]]（平成14年）
** [[3月1日]] 110度CSデジタル放送「[[プラット・ワン]]」開始。
** [[7月1日]]
*** 110度CSデジタル放送「スカイパーフェクTV!2」開始。
*** 110度CSデジタル放送 蓄積型双方向サービス（[[イーピー|ep]]）開始。
* [[2003年]]（平成15年）[[1月17日]] 2.6GHz帯衛星デジタル音声放送が放送方式として制度化された（モバイル向け放送）。
* 2004年（平成16年）
** 3月1日 スカイパーフェクTV!2とプラット・ワンが合併、スカイパーフェクTV!110に改称。
** [[3月13日]] [[モバイル放送]]用衛星MBSat打上成功。
** 3月31日 蓄積型双方向サービス（ep）終了。
** [[9月1日]] [[スター・チャンネル]]がスカイパーフェクTV!110でハイビジョン放送を開始（110度CS放送では初のハイビジョン放送）。
** [[10月20日]] [[モバHO!]]サービスを開始。
** [[11月12日]] 110度CSデジタル放送「[[WOWOWデジタルプラス]]」開始。
* [[2006年]]（平成18年）
** 12月1日 WOWOWがスカイパーフェクTV!で放送開始（番組編成はBSアナログ放送と同一）。
** [[12月31日]] WOWOWデジタルプラスが放送終了。
* 2007年（平成19年）[[2月1日]] スカイパーフェクTV!110がe2 by スカパー!に改称。
* [[2008年]]（平成20年）10月1日 スカイパーフェクTV!がスカパー!に、e2 by スカパー!がスカパー!e2にそれぞれ改称。スカパー!が伝送方式に[[デジタルビデオブロードキャスティング|DVB]]-S2、符号化（[[エンコード]]）方式に[[H.264]]を用いたハイビジョン放送（スカパー!HD）を開始。
* 2009年（平成21年）3月31日 モバHO!サービス終了。
* 2011年（平成23年）
** [[7月31日]] - ミュージックバードがCS-PCM音声放送を終了。
** [[8月7日]] 東経110度BS・CSハイブリッド衛星 BSAT-3c/JCSAT-110R打ち上げ。BSは本サービス用、CSはバックアップ用になる<ref name="bsat3c_jcsat110r"/>。
* [[2012年]]（平成24年）
** [[5月16日]] JCSAT-4B打ち上げ。
** 10月1日 スカパー!e2がスカパー!に、スカパー!がスカパー!プレミアムサービスにそれぞれ改称。
* 2018年（平成30年）12月1日 110度CS（左旋）にてISDB-S3方式による4K放送を開始。
* 2024年（令和6年）
** [[2月29日]] SPACE DiVAがサービス終了。
** 3月31日 110度CS（左旋）でのISDB-S3方式による4K放送を終了。

== 衛星放送全般の問題点 ==
{{複数の問題
| 出典の明記 = 2017年9月	
| 参照方法 = 2017年9月	
| 独自研究 = 2017年9月	
| section=1	
}}
日本では世界でも非常に早くから衛星放送が開始したが、衛星放送が地上波放送を駆逐する方向には向かわず、依然として地上波局が強い勢力を持ち、当初の見込みほど普及していない。
=== 電波特性の問題 ===
指向性が地上波テレビ以上に強く、衛星波の受信に必要なアンテナを設置する方角が限定されている。日本の場合は南西寄りの方角に向ける形で設置する必要があるが、集合住宅の場合、[[ベランダ]]が東から南南東寄りの方角を向いているとパラボラアンテナを設置できないか、大がかりな工事（屋上への設置など）を行う必要がある。

建前上、国内の[[市町村|全市・町・村]]を対象としているが、一部の地域では衛星波が山や[[高層建築物]]に遮られ、受信できない場合もある（起伏のある山村や、都市部など）。

またこの特性により、携帯機器での受信は非常に困難である{{Efn|衛星放送の受信が可能な車載用のアンテナも存在するが、無指向性アンテナで受信できる地上波用に比べ大型でしかも衛星を自動追尾する必要があるため高価であり、インターネットを利用したほうが早い。}}。日本では2000年代に[[モバHO!]]として実用化されたが短期間で終了した。

=== 荒天時の脆弱性 ===
使用電波帯域が[[センチメートル波|SHF]]波であるがために、受信世帯周辺もしくは送信施設周辺において大雪や雷などの[[荒天]]で電波が遮られやすい（特にkuバンドで起きやすい。一方、Cバンドは荒天による影響はほとんど受けない）ため受信障害のリスクが大きくなる{{Efn|BS日テレが [https://twitter.com/BS4chan 同局公式Twitter] のプロフィールで「ただ残念ながら雨・雪には弱いです・・・」と認めていただけでなく、[http://www.bs4.jp/twitter/ 同局公式Twitterリスト] でもこのアカウントの説明は「ただ、雨・雪には弱いです」と締めていた程。}}点である。

ただし、BSデジタル放送では降雨荒天用のノイズに強い送信を行い、地上デジタル放送の[[ワンセグ]]とほぼ同じ画質まで低下しながらも内容を確認できる[[降雨対応放送]]を実施できるようになっているので、ある程度克服していると言える（とはいえ、'''民放系の衛星放送局は全て未実施'''）。たとえば1年のうち完全に衛星放送が受信不能になることは合計しても1日以下であり、[[関東平野]]での実験にて地上波よりは劣るものの安定した放送を実現している。

=== 設備投資面での問題 ===
地上波テレビ放送用アンテナとは別に各種衛星放送用[[パラボラアンテナ]]（放送サービスによってはアンテナを2基以上）やチューナーあるいはチューナー内蔵対応テレビを設置する必要があるが、かつて110度BS/CSチューナーを搭載したハイビジョンテレビは高価な大型モデルに集中し、小型で安価なモデルのラインナップが貧弱であった{{Efn|[[2006年]]に15インチ型の対応モデルが[[パナソニック]]、[[シャープ]]などから発売されたがワイド画面ではないうえ、実売価格は6万円程と高価だった。}}。テレビに別途接続するチューナーに関しては、124/128度CS系の旧スカパー!SDチューナー（現在市販されておらず）や旧スカパー!HDチューナー（現：スカパー!プレミアムサービス）が多くを占め、110度BSデジタルチューナーや110度BS/CSデジタル対応チューナーは少なかった。

地デジ移行の開始に伴って、地デジ・110度BS/CSデジタル両方のチューナーを搭載したテレビや録画機器が大半を占めるようになり、さらにテレビ自体の低価格化が進んだことでようやく大衆的に普及した。

=== 制度面での問題 ===
NHKは衛星放送が受信可能な機器があればたとえ視聴していなくても受信料を徴収するとしており<ref>[https://www.nhk.or.jp/faq-corner/2jushinryou/02/02-02-36.html 衛星放送を見ていないので、衛星契約はしたくない｜NHKよくある質問集]</ref>、地上契約だけに対して年間1万円程度の追加費用を要求される<ref>[https://pid.nhk.or.jp/jushinryo/ryougaku_about202010.html NHK受信料の窓口-2020年10月から受信料を値下げしました] NHK公式サイト</ref>。このため、衛星放送対応テレビを保有するにも関わらず衛星放送を契約しない、パラボラを立てない人が多く存在する。

2007年[[3月15日]]、[[衆議院]][[総務委員会]]NHK予算審議で[[民主党 (日本 1998-2016)|民主党]]の[[寺田学]]は、集合住宅に共同BSアンテナが設置されている場合、2011年に地上アナログ放送が終了するために、地上デジタル放送対応の機器を家庭に設置するとアナログと異なり機器のBS対応率が100%に近いため、衛星放送はモアチャンネルで特に視聴意図がない場合も、必然的に「NHKの衛星受信契約義務が発生する」との問題を指摘した。2007年5月以降、[[総務省]]の受信料体系に関する研究会でも、こういった場合「[[NHK受信料]]を免除できるようにすべき」、との意見が相次いでいる<ref>[https://xtech.nikkei.com/it/article/NEWS/20070525/272508/ 総務省、NHKの受信料制度に関する研究会を立ち上げ、6月1日に初回会合]</ref><ref>{{Cite web|和書|url=http://www.nikkeibp.co.jp/news/it07q3/540225/ |title=総務省のNHK受信料研究会が第3回会合、衛星受信料体系の問題点を提起 |accessdate=2023-11-12 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20080510111639/http://www.nikkeibp.co.jp/news/it07q3/540225/ |archivedate=2008-05-10 }}</ref>。

[[集合住宅]]（[[賃貸住宅]]）では衛星放送用のパラボラアンテナ（[[共用アンテナ]]）まで設置する義務がなく、任意とされていることなどがある（この場合、居住者が自己負担で設置する必要がある）。衛星放送の普及前に建造された集合住宅ではアンテナの設置が想定されていないことや、衛星放送用の[[共用アンテナ]]すら設置されていない場合もある。

== BSデジタル放送の問題点 ==
{{複数の問題
| 出典の明記 = 2017年9月	
| 参照方法 = 2017年9月	
| 独自研究 = 2017年9月	
| section=1	
}}
=== 脆弱な広告収入 ===
==== テレビショッピングの乱発 ====
[[視聴率]]を計測している[[ビデオリサーチ]]は、2020年までBS・CSデジタルの視聴率を（少なくとも定期的には）計測していなかったため[[スポンサー]]が付きにくく、さらにCMを全国一律でしか流せない特性から{{Efn|地方局におけるローカル番組の需要が強い地域も多い。地上波の関西地区では全国ネットの[[読売ジャイアンツ|巨人]]戦を[[阪神タイガース|阪神]]戦に差し替え中継する例が多い。}}、地方の有力スポンサーもBS・CS番組のスポンサーになりにくい。

特に視聴率が広告料金の指標となり、放送局の収入源となる[[スポットCM]]に至っては壊滅的状況となっていた。資金投資がしにくいことは、質の高い番組を作るのが困難ということにもなる。

鳴り物入りで始まったBSデジタル放送だが、当初は予測よりも視聴者の増加が伸び悩んだ。かくしてBSデジタル放送局では広告収入の大半を[[テレビショッピング]]番組に依存することとなり、多いところでは1週間に放送される全番組の4割を占めている。時間帯によっては、複数局が同時放送あるいは同一内容で放送することもあった。これに根強い不満を持つ視聴者もいることから、2008年には総務省も今後新規参入する局に対して、テレビショッピングの規制に乗り出したほどである<ref>[https://www.asahi.com/showbiz/tv_radio/TKY200807150405.html BS参入、買い物番組の総量規制へ 大量放送に苦情（アサヒドットコム 2008年7月16日）]</ref>。既存の民放BSデジタル各局でも、この視聴者からの不満をきっかけに改正放送法で2011年7月分以降の放送時間の公表が義務付けられたことに合わせる形で<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0900C_Z00C11A7CR0000/ BS各局が通販番組を削減 批判受け、法改正に対応: 日本経済新聞]</ref>、テレビショッピング番組の放送数を削減する動きが出てくるようになった（詳しくは[[教養番組]]を参照）。

==== 衛星放送向けの番組作りによる改善 ====
長らく不振が続いていた衛星放送であるが、21世紀の地上波では放送がやりにくい番組（[[海外ドラマ]]・[[子供番組|民放系子供向けバラエティ]]・[[深夜ドラマ]]・[[深夜アニメ]]・[[映画]]・[[時代劇]]・[[再放送]]など）や、高視聴率を重視しない番組製作（特定趣味系バラエティ{{Efn|[[自動車]]、[[ゴルフ]]、[[鉄道]]、[[釣り]]などが主。}}・[[旅番組]]・経済番組・[[日本の歴史|日本史バラエティ]]など）が可能となっている側面もある。また[[読売ジャイアンツ|巨人]]戦を中心とした[[プロ野球中継]]は年を追うごとに中継本数を増やしており、BSデジタル放送の普及や認知度向上の面で貴重なコンテンツになりつつある。また、オリジナルのテレビドラマを制作する局も現れ、特に[[ネットワーク (放送)|キー局系の地上波]]ではほとんど放送されなくなった[[時代劇]]の新作製作や、地上波で放送されていた時代劇の過去作を積極的に放送する動きが見られるようになった。また、アジアドラマ（[[韓国ドラマ|韓国]]・中国・[[台湾ドラマ|台湾]]・[[タイドラマ|タイ]]など）は2012年以降、[[2時間ドラマ]]（ほぼミステリー・サスペンスものの作品）は2020年代以降からBSでの放送を主軸に移している。

キー局系のBSデジタル事業者5社では、2005年に定期的にアンケート調査によりBSデジタル放送への接触率を調べる「[[BSパワー調査]]」を開始した（2012年現在は[[日本BS放送|BS11]]を加えた6社が対象）。2010年8月現在では、[[ゴールデンタイム]]における5社合計の接触率が平均15.3%にまで上昇するなど、視聴者が徐々に定着しつつあることが数字にも現れている<ref>[http://rengo-tsushin.com/modules/broadcasting/index.php?page=article&storyid=531 ゴールデンの週平均接触率15・3%=8月度「BSパワー調査」結果まとまる] - 連合通信.com、2010年[[9月27日]]。</ref>。2015年4月からは機械式調査に移行しており、地上波とは若干計測条件が異なるものの視聴率調査が実現している。

一方で、2007年より同様に始まったCSデジタルの独自調査である「機械式ペイテレビ接触率調査」（[[衛星テレビ広告協議会]]が関東・関西を対象に実施）の「プラットフォーム別世帯到達率」ではCSデジタルがBSデジタルを大きく上回っている状況であった<ref>[http://www.cab-j.co.jp/img/req/cabj_p06_15.pdf 機械式ペイテレビ接触率調査] - 衛星テレビ広告協議会</ref>。

とはいえ2008年3月期には民放キー局系列5局すべてが黒字化するなどの明るい材料もあり、少しずつではあるが魅力あるコンテンツを生み出せる状況が生まれつつあった。

スポンサーの一部からは「地上波は毎分視聴率に捕らわれ過ぎ。BSデジタルの方が全体として満足感のある番組作りができる」との声もあり、地上波とは異なる「（[[高齢者|65歳以上のシニア層]]を中核とした）'''ゆとりのある番組'''」を提供しようとする企業が増え<ref>[https://web.archive.org/web/20100822212133/http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/tnews/20100811-OYT8T00683.htm BSデジタル10年＜スポンサー編＞ 広告媒体の価値が増大] - 読売新聞、2010年[[8月11日]]。</ref>、ニュース・ワイドショー・バラエティ・[[生放送]][[音楽番組]]・[[テレビドラマ|ドラマ]]が主体となった2020年から視聴率の調査対象となったコア世代（13歳〜49歳）向けの地上波番組に対して、かつて地上波で放送されていた日本の2時間ドラマの再放送のほか、前述の時代劇・プロ野球中継・アジアドラマや、[[演歌]]・[[流行歌|昭和歌謡]]系の音楽番組などの高齢者（主に65歳以上）をターゲットとした番組を主軸とする編成[[戦略]]に落ち着いた。実際NHKの[[大河ドラマ]]、および[[連続テレビ小説]]（別称'''朝ドラ'''）は2010年代以降、[[NHK総合テレビジョン|NHK総合（地上波）]]の視聴率下落に反比例してNHK BSの視聴率は上昇傾向にある。

また、『[[噂の!東京マガジン]]』（[[TBSテレビ]]→BS-TBS）、『[[カーグラフィックTV]]』（[[テレビ朝日]]→BS朝日）{{Efn|BS朝日でのネット開始は2002年3月からだが、製作局の変更は2005年10月から。}}、[[全米オープンゴルフ]]・[[全米女子オープンゴルフ]]中継（テレビ朝日→BS松竹東急）{{efn|大会・番組スポンサーに[[東急]]が入っていることの縁}}、『[[朝まで生テレビ!]]』（テレビ朝日→BS朝日）<ref group="注釈">2024年10月（予定）から。</ref><ref>{{Cite web |title=「朝まで生テレビ」地上波終了へ 10月からBS朝日に移行 |url=https://nordot.app/1181411530129522878 |website=共同通信 |date=2024-07-04 |access-date=2024-07-04}}</ref>のように製作局を地上波局からBS放送局に直接移行した番組や<ref>{{Cite web|和書|title=姿消す長寿番組「とくダネ」「メレンゲ」 視聴者の若返り課題|url=https://www.sankei.com/article/20210311-DZBYY4BLNZI4NJYVRN6B3ELOQM/|website=産経新聞|date=2021-03-11|accessdate=2021-03-11}}</ref>、『[[演歌の花道]]』（[[テレビ東京]]→BSテレ東）{{Efn|BS版は『BS演歌の花道』で、元々30分番組だった地上波版の過去映像と、BSテレ東自主制作の新作映像があり、それらを組み合わせて2本立てにした上で1時間番組に仕立てあげたもの。地上波版はBSデジタル開局直前に[[打ち切り]]。}}、『[[サウンド・イン"S"]]』（TBSテレビ→BS-TBS）、『[[ベストヒットUSA]]』（テレビ朝日→BS朝日）、『[[パネルクイズ アタック25]]』（[[朝日放送テレビ]]（ABCテレビ）制作・[[オールニッポン・ニュースネットワーク|テレビ朝日系列局]]→BSJapanext共同製作）{{Efn|地上波版はABCテレビ大阪本社のスタジオからだったが、BS版は東京のBSJapanext本社スタジオに変更した上で制作している。}}<ref>{{Cite web|和書|title=「アタック25」復活、3月開局のBSチャンネルで放送へ…司会は谷原章介さん |url=https://www.yomiuri.co.jp/culture/20220118-OYT1T50135/ |website=読売新聞 |date=2022-01-18 |accessdate=2022-01-18}}</ref>のような地上波終了後に移行して復活したもの、『[[笑点 特大号]]』、『[[それいけ!アンパンマン#それいけ!アンパンマンくらぶ|それいけ!アンパンマンくらぶ]]』{{Efn|BS日テレの開局時からある[[子供向けアニメ|乳幼児向けアニメ]]から派生したバラエティ番組で、BS民放の子供番組での最[[長寿番組]]である。内包されるアニメエピソードも2009年度以前に制作された[[標準画質映像|SD製作]]の過去作が殆ど。}}、『[[金曜ロードショー#日曜ロードショー|日曜ロードショー]]』のようなBS日テレのみで行われている地上波のスピンオフ番組も存在する。逆のパターンでは、BS民放では珍しかった若年層向けバラエティ番組である『[[スイモクちゃんねる]]』（BS-TBS）は放送終了に伴い、一部コーナーを『[[よるのブランチ]]』（TBS）に移行して継続している。初期の頃は[[テレビ受像機]]の[[データ放送]]機能を活用した[[双方向番組]]も多かったが、数年のうちにほとんどが打ち切られ、地上波が完全デジタル化した2012年頃から[[ワイドショー]]、一部の[[クイズ番組]]、[[生放送]]番組を中心とした全国ネットの地上波番組で多くみられるようになっている。

報道番組では『[[BSフジLIVE プライムニュース]]』（2009年4月開始）を嚆矢として、BS各局では政治家や経営者等のロングインタビューを売りとする番組が相次いでスタートしているが、制作者サイドからは「分単位の視聴率に追われる地上波では、バトルと呼ばれる過激な討論がみられるが、BSでならバトルをあおらず、（じっくり）落ち着いた議論をする報道番組を作れる」との意見もある<ref>[http://mainichi.jp/select/news/20140428k0000e040145000c.html BS報道番組：「じっくり」売りに 大物キャスターも登場] - 毎日新聞・2014年4月28日</ref>。

特に地上波局のネットワークを持たない[[日本BS放送|BS11]]は、2010年度決算での黒字化以降は独自番組や地上波キー局以外の独立系テレビ局との共同制作番組の増強や2012年春季にアニメ放送本数を倍以上に増強する等強気の経営方針を打ち出し、売上高・営業利益ともに衛星放送局ではほかに類を見ない躍進を続けている<ref>[http://corp.bs11.jp/ir/library/presentation/main/0/teaserItems1/00/linkList/02/link/presentation_20160422.pdf 「日本BS放送株式会社 2016年8月期 第2四半期 決算説明会] - 日本BS放送株式会社・2016年4月22日</ref>。

こうした取り組みもあり、2000年代後半以降、衛星放送は広告収入の増加傾向を示し、BS放送はデジタル放送開始当初の赤字状況から好転しつつある<ref>{{PDFlink|[http://www.eiseihoso.org/labo/open/overview_201510.pdf 多チャンネル放送の現状と課題 2014-2015 - 衛星放送協会・2015年11月11日]}}</ref>。かつては単独[[一社提供]]番組{{Efn|現在では[[バラエティ番組]]として製作される[[ミニ番組]]が主。}}や特定スポンサーによるスポットの大量出稿{{Efn|日本BS放送（BS11）では[[親会社]]（筆頭[[株主]]）の[[ビックカメラ]]や、統合前の法人である[[メガポート放送]]の親会社から流れを汲んだ企業である[[毎日新聞社]]や[[KADOKAWA]]、初代[[社長]]である[[山科誠]]（前職は[[バンダイ]]の2代目社長）が所属していた企業の流れを汲んだ[[バンダイナムコグループ]]系列、[[MBSメディアホールディングス]]と並ぶ[[放送事業者]]における主要[[株主]]の[[ソニーグループ]]系列（「ソニー・放送メディア」名義）などが代表格で、BS11では関連企業が提供する番組が殆どのため、スポンサーが無い番組は他局よりも少ない。[[深夜アニメ]]枠の[[ANIME+]]や[[全日]]帯アニメ枠の[[アニメ+]]を構成する番組といった[[テレビアニメ]]もそのほとんどが関連企業の製作関与番組で、関与していない番組枠は軒並み他局に移行している。現在でも昔ほどではないものの、それ以外の局も[[味の素]]・[[永谷園]]・[[興和]]・[[スズキ (企業)|スズキ]]・[[世田谷自然食品]]・[[夢グループ]]・[[ヨドバシカメラ]]などもこれに該当し、これらのスポンサーしか提供しない番組も少なくない。特にBSJapanextは[[通信販売|通販会社]]の[[ジャパネットたかた]]を親会社且つ兄弟企業としていることもあり、全編[[生コマーシャル]]番組である通販以外の全番組（複数社提供・再放送も含む）でジャパネットたかたが提供している。}}が多かったが、地上波の様な複数社による広告出稿へと変化している<ref>[http://www.dentsu.co.jp/news/release/2016/0223-008678.html 「2015年 日本の広告費] - 電通・2016年2月23日</ref>。

直接テレビを視聴する時間は低下しているがHDDレコーダ等の録画機器で録画した番組を視聴する時間は増加している<ref>{{PDFlink|[https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/yoron/broadcast/pdf/150707.pdf 「日本人とテレビ 2015」調査 結果の概要について - NHK放送文化研究所・世論調査部・2015年7月7日]}}</ref>こともあり、特に[[タイムシフト視聴率]]においてランキング上位を占める海外ドラマ・アニメ・映画がよく放送され、これらが録画・再生される確率が著しく高い<ref>[http://www.is.nri.co.jp/actual/ 「テレビ番組の視聴実態」に関する調査] - 野村総合研究所・2015年7月7日</ref>衛星放送の利用も増加し、視聴者数と視聴時間の伸びが衛星放送関連市場成長の原動力となっている。

[[編成]]面では地上波に比べてスポンサーが少なめかつ短期提供が多めであるが故にスポンサーからの制約が緩くなっている為、[[改編期]]毎の放送時間を移動する番組や[[改名|改題番組]]がそれよりも多い。BSフジの場合、[[お笑いタレント|芸人]]がメインで出演する30分[[冠番組]]を毎週[[日曜日]]の22時から24時までの時間帯にまとめる形で移動して、『BSフジ 爆笑サンデー』を2020年から2022年まで持っていた。

==== 視聴率調査の開始 ====
2020年3月30日からビデオリサーチがBS放送局別の視聴率測定を開始すると発表した<ref>{{Cite web|和書|title=視聴率調査、変わります〜2020年3月30日より大幅リニューアル〜|url=https://www.videor.co.jp/press/2020/200206.html|accessdate=2020年2月15日|publisher=株式会社ビデオリサーチ（2020年2月6日作成）}}</ref>。

NHKのBS2波（BS1・BSプレミアム）とBS民放7社（BS日テレ・BS朝日・BS-TBS・BSテレ東・BSフジ・BS11・BS12 トゥエルビ）のリアルタイム視聴率が測定の対象となる<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55370270X00C20A2000000/|title=ビデオリサーチ、視聴率調査を全国で統一|accessdate=2020年2月17日|publisher=日本経済新聞・日経クロステック（2020年2月7日作成）}}</ref>。

衛星放送は国内全域での放送である為、関東・関西といった地域でなく「全国」区分で公表される。

同時に測定対象世帯数の大幅増とタイムシフト視聴率調査の全国実施でこれまでより視聴率の誤差が小さく、近年多様化した視聴形態に対応した視聴率測定が行われる。

2021年3月29日からはBSやCSの有料放送チャンネルの視聴率調査も開始。同年4月12日から接触率の提供を開始した<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2021/04/12/kiji/20210412s00041000373000c.html|title=ビデオリサーチ 新たに「CS／BSペイテレビ接触率」も把握可能に|accessdate=2021-04-12|website=スポーツニッポン|date=2021-04-12}}</ref>。

=== 番組制作の著作権・番組出演者の肖像権の問題 ===
地上波[[キー局]]系5局は子会社のBSデジタル放送を利用して、系列局のない地域{{Efn|[[日本テレビネットワーク協議会|NNS]]の[[佐賀県]]・[[宮崎県]]・[[沖縄県]]、[[Japan News Network|JNN]]の[[秋田県]]・[[福井県]]・[[徳島県]]・佐賀県、[[フジネットワーク|FNS]]の[[青森県]]・[[山梨県]]・[[山口県]]・徳島県、[[All-nippon News Network|ANN]]の7県、[[TXN]]の34府県。}}も含む全域をカバーすることで、「地上波では不可能であった、[[テレビアニメ|アニメ]]や娯楽番組の全国放送もできる」と期待されていたが、BSデジタル放送サービス開始直後の2000年12月に[[日本音楽事業者協会]]が[[日本民間放送連盟]]に対して、地上波とのサイマル放送に強く反対した結果、テレビ東京が計画していたBSジャパン（現：BSテレ東）との同時放送を一部の特別番組を除いて、断念する事態に追い込まれた<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.tv-tokyo.co.jp/kaisha/message/2000/11.html|title=一木社長11月定例会見|accessdate=2020年1月15日|publisher=株式会社テレビ東京（2000年11月30日作成）}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.tv-tokyo.co.jp/kaisha/message/2001/02.html|title=一木社長2月定例会見|accessdate=2020年1月15日|publisher=株式会社テレビ東京（2001年2月22日作成）}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.tv-tokyo.co.jp/kaisha/message/2001/04.html|title=一木社長4月定例会見|accessdate=2020年1月15日|publisher=株式会社テレビ東京（2001年4月26日作成）}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.tv-tokyo.co.jp/kaisha/message/2001/11.html|title=菅谷社長11月定例会見|accessdate=2020年1月15日|publisher=株式会社テレビ東京（2001年11月29日作成）}}</ref>。

このため、「地上波で放送されている番組」をBSデジタル放送で自由に放送することは認められていない（当初は地上波の同時・時差放送とごく一部の独自制作番組の編成を主体に行う計画だった）。

上記の事情から、民放キー局系BSデジタル局では、著作権や肖像権が複雑に絡む自社制作の番組（特にアニメ{{Efn|特に四大系列が顕著。}}、ドラマ、音楽番組など）は少なく、過去に地上波で放送されたミステリー・サスペンスを中核とした[[2時間ドラマ]]や時代劇の再放送のほか、購入した[[海外ドラマ]]や[[テレビショッピング]]{{Efn|テレビショッピングは先述のとおり視聴者からの番組本数が多いという不満の声があったことと、放送法改正で2011年7月分以降の放送時間の公表が義務付けられたことを契機に、放送割合を削減する動きが相次いだ。}}の放送割合が高かった。

各放送局の収益は芳しくない所が多く、このため民放キー局各社は赤字体質が続くBSデジタル放送の兼営ができるよう総務省に対して[[マスメディア集中排除原則]]の弾力的運用を希望しており、総務省側でも民放地上波キー局がBSデジタル放送の兼営ができるよう法改正が検討された<ref>[https://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0511/25/news084.html BSデジタルの「マス排」撤廃をどう考えるか]</ref>。その後、持株会社の形式で複数の放送局を支配下に置くことができる[[放送持株会社|認定放送持株会社制度]]が規定され、地上波キー局系列のBSデジタル5局は2014年4月までにすべて認定放送持株会社の支配下に移行した。

NHK（および2018年9月30日までの放送大学）は「地上波・衛星波共に同一[[法人]]」であるため、あまり問題視されないが{{Efn|ただし、NHKの海外向け国際放送（[[NHKワールドTV]]、NHKワールド・プレミアム）では同一法人であっても、一部のスポーツニュースの映像素材やオリンピック期間中などでは他国の事情や放送権・肖像権の都合による制限がある。}}、「地上波・衛星波が異なる法人」（親会社・子会社の関係）である民放でこの問題が浮上している{{Efn|CS放送においては、日本テレビ系の「[[日テレジータス]]」と「[[日テレNEWS24]]」、テレビ朝日系の「[[テレ朝チャンネル]]1・2」、TBS系の「[[TBSチャンネル]]1・2」と「[[TBS NEWS (CS放送)|TBS NEWS]]」、フジテレビ系の「[[フジテレビワンツーネクスト|フジテレビONE&amp;TWO&amp;NEXT]]」は「地上波と同一法人」で運営を行っているためあまり問題視されることはないが、それでも著作権・番組出演者の肖像権による制限がある。}}。

=== 地上波同時放送・先行放送の事情 ===
前述の理由により、地上波とBSのサイマル（同時）放送はほとんど行われていない。
==== NHK ====
NHKでは、2010年度まで地上波で放送されている番組を、BS2・BShiを中心に放送することが多く、同時放送や普及促進のためのBSでの先行放送も少なくはなかった。

2024年現在は、ハイビジョン3チャンネル（BS・BSプレミアム4K・BS8K）体制で、BSとBSプレミアム4Kでは数本の地上波番組が放送され、『[[連続テレビ小説]]』『[[大河ドラマ]]』のように、[[NHK総合テレビジョン|総合テレビ]]より先行放送、または同時放送される番組がある。また、『[[大相撲中継]]』は後半のみ総合テレビとBSプレミアム4Kで同時放送される。

2023年12月にBSプレミアムは番組内容をBS及びBSプレミアム4Kに移し<ref>{{Cite web |url=https://news.mynavi.jp/article/20221011-2478664/ |title=さよならNHK BSプレミアム。2023年度中に停波、新BS2K/BS4Kに再編へ |website=+Digital |accessdate=2022-10-11}}</ref>、2024年[[1月9日]]からは令和6年能登半島地震の臨時対応として<ref>{{PDFlink|[https://www.nhk.or.jp/info/otherpress/pdf/2023/20240109.pdf 能登半島地震に伴う衛星放送活用の臨時対応について]}}</ref>旧：BSプレミアムのBS103chにて[[NHK金沢放送局|金沢放送局]]の[[NHK総合テレビジョン|総合テレビ]]のサイマル放送を開始した<ref>{{Cite web |url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1559507.html |website=AV Watch |title=NHK、旧BS 103chで能登半島地震関連ニュースを放送 |accessdate=2024-01-09}}</ref>。当初は一部のニュースや情報番組のみを放送していたが、同年[[1月12日]]から同年[[6月30日]]まで、ほぼ全ての番組<ref>{{PDFlink|[https://www.nhk.or.jp/info/otherpress/pdf/2023/20240111.pdf 能登半島地震に伴う衛星放送活用の臨時対応の拡充について]}}</ref>が同時放送された<ref name=":13" /><ref>{{Cite web |url=https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1560268.html |website=AV Watch |title=NHK、ニュース以外の総合テレビ番組も旧BS 103chで放送。12日午前4時から |accessdate=2024-01-11}}</ref>。

==== 放送大学 ====
BSデジタル放送・スカパー!SDおよびケーブルテレビ局向け配信では地上波で放送開始・終了時に流されるコールサイン（JOUD-DTVおよびJOUD-FM）のアナウンスを除いて地上デジタル放送およびFMラジオ放送の完全同時放送となった。2018年9月30日をもって地上波放送の番組を終了してBS専門に移行した。

==== 民放 ====
民放では「'''地上波で放送される番組の場合、衛星放送先行放送の番組はほぼ皆無'''」で、著作権・肖像権などの権利問題などから、無料衛星放送チャンネルでの放送が行われないケースも見られ、有料チャンネルでも権利問題をクリア出来なかったものを未放送扱いするケースも見られる。

当初は地上波より先行放送される番組が数番組程度あり、[[テレビ東京]]・BSジャパン（現：BSテレビ東京、以下・BSテレ東）共同制作の『[[水曜ミステリー9|水曜ミステリー9（BSミステリー）]]』（第1期）のほか、[[関西テレビ放送|関西テレビ]]制作で[[BSフジ]]で全国放送されていた『[[ほんじゃに!]]』（2006年10月以降は先行放送から遅れ放送に変更、2007年終了）や開始当初はBS先行だったが途中からディレイ放送に変更された『[[MUSIX]]』（テレビ東京とBSジャパンの共同製作番組。既に放送は終了）などもあった。

一方、2010年代半ばから、一部の[[深夜アニメ]]（[[UHFアニメ]]）が[[東京メトロポリタンテレビジョン|TOKYO MX]]（+サンテレビ・KBS京都が加わるケースもある）に[[日本BS放送|BS11]]または[[BSフジ]]の各局で同時最速放送されるケースが徐々に増加傾向にある。

BSテレ東は他の事業者とは異なり、テレビ東京地上波番組は編成の約半数を放送しているが（2008年までは約6 - 7割、2010年代は4割強程度）、ニュース番組（一部を除く）、スポーツ中継、年越し番組の『[[東急ジルベスターコンサート]]』が同時放送される以外は1日から1年以上遅れの放送となっている（主に一部のニュース番組とアニメ、紀行番組が中心）。バラエティ番組や音楽番組などはほぼ放送されず、2024年7月現在では[[ハロー!プロジェクト]]関連番組（本放送から6日遅れ。2024年7月現在の時点では『[[ハロドリ。-MUSIC-]]』がこれに該当する）、及び『[[開運!なんでも鑑定団]]』（本放送から5か月遅れ）、『[[モヤモヤさまぁ〜ず2]]』（本放送から約1年遅れ）が数少ない例外となっている。

2024年4月現在のレギュラー編成ではBSテレ東の『[[ニュースモーニングサテライト]]』『[[なないろ日和!]]』『[[ワールドビジネスサテライト]]』（金曜日のみ）『[[ウイニング競馬]]』（いずれもテレビ東京製作{{Efn|但し『なないろ日和!』は10:01 - 10:57の時間帯のみ、『ウイニング競馬』は15:00 - 16:00の時間帯のみの放送となる。}}）とBSフジの『[[BSスーパーKEIBA]]』（フジテレビ〈地上波〉製作『[[みんなのKEIBA]]』）の計5本が地上波とBS（4K放送を含む）のサイマル放送となっている。

2024年7月現在、民放平日のニュース番組の同時放送もBSテレ東で『[[ニュースモーニングサテライト]]』と『[[ワールドビジネスサテライト]]』（金曜日のみ）がテレビ東京と同時放送されるにとどまり、報道特別番組を行わない限りそれ以外では放送されていない。

=== ケーブルテレビ導入時について ===
[[ケーブルテレビ]]（CATV）が住居棟に導入されている場合、局から有料で貸与・販売される[[セットトップボックス]]（以下STB）で視聴する[[ケーブルテレビ#トランスモジュレーション方式|トランスモジュレーション方式]]で伝送している局では「直接受信する場合は無料で見られる」放送も、無料では視聴できなくなっている{{Efn|その例として番組案内など5 - 10分程度の[[ミニ番組]]やWOWOW・[[スター・チャンネル|スターchBS]]は不定期に、[[スカパー!プレミアムサービス|スカパー!]]・スカパー!e2も毎月第1日曜日（「スカパー!・スカパー!e2大開放デー」）を中心に行うノンスクランブル放送。}}。そのため、各種資料では「ケーブルテレビでは無料放送を行わない局がある」旨の注意書きがされる場合もある。またSTBの機種によっては録画信号をハイビジョンで伝送できないケースがあり、[[BDレコーダー]]などのハイビジョン録画機器でも、ハイビジョンで録画できないことがある。

BSデジタルのパススルー伝送は行われていないケースが多く、行われている局でも、[[ケーブルテレビ#周波数変換パススルー方式|周波数変換パススルー方式]]で実施している場合がある。衛星放送で使われている衛星からアンテナまでの周波数およびアンテナ部からチューナー部までの周波数（[[電波の周波数による分類]]上は[[センチメートル波|SHF]]、[[超短波|VHF]]、[[極超短波|UHF]]。[[中間周波数]]を参照）がケーブルテレビの伝送用に使用している周波数とは帯域幅が異なるためにそのままでは伝送できないことから、伝送可能な周波数に変換しているためである。局から有料で貸与・販売される元の周波数に戻すコンバーター（変換器）を用いて、市販の当該チューナーでもそのまま視聴する。2007年現在、コンバーターが不要な[[ケーブルテレビ#同一周波数パススルー方式|同一周波数パススルー方式]]での伝送ができるように業界は動いている（[[FTTH]]方式のケーブルテレビであれば、コンバーターなしでBS放送が視聴可能な場合もある）。

地上アナログ放送と同じ変調方式に変換して再送信している局は徐々に減っているが、いくつか存在する。この場合、再送信されているチャンネルが受信できる地上アナログチューナーを内蔵した機器（以下、地上アナログ機器。アナログSTB（ターミナル）や市販テレビや市販ビデオレコーダなど）があれば視聴できる（VHF1 - 12ch、UHF13 - 62chで再送信されていれば、ほとんど全ての地上アナログ機器で視聴できる。CATV帯域で再送信されている場合は、機器の説明書に「C13 - C63ch」などの記載がされていれば視聴できる）。ただし再送信にスクランブルが施されている場合、視聴は局から貸与されるアナログ[[ホームターミナル]]に限られ、非加入者が視聴できる局は少ない。

現在はセットトップボックスやホームターミナル無しで視聴できることは少ないが1990年代以前に住所移転などでケーブルテレビ局に新規加入した場合、NHK訪問契約員と視聴者の認識不足から12年間視聴不可能な状況であっても衛星受信契約を締結してしまっているケースもあり、領収書に記載されている契約内容の確認も必要である。また、NHK衛星受信契約は申告制であることと、ケーブルテレビ側からの契約解除申請をしない実態からセットトップボックスやホームターミナルを返却（レンタル）・利用中止（買取）した場合、視聴者サイドでの契約解除の申告が必要であることも注意しなければならない。

== CSデジタル放送の問題点 ==
{{複数の問題
| 出典の明記 = 2017年9月	
| 参照方法 = 2017年9月	
| 独自研究 = 2017年9月	
| section=1	
}}
=== 集合住宅の共聴システム問題 ===
東経110度CSデジタル放送特有。マンション・アパート等の共用部分（共聴システム）に設置の共用BSアンテナ{{Efn|BSアナログ放送時代の古いBSアンテナ（BS-1〜15ch）は確実にCS放送の高周波数トランスポンダには対応していない。}}、ブースターや配線同軸ケーブルの規格が古いために、BSチャンネル周波数帯までは性能を満たすがCSチャンネル周波数帯では満たしていないことがある。また、BS/CS共聴システムにケーブルテレビ局の信号を重畳している場合、BS/CS放送周波数帯の信号レベルが正しく調整されていないこともある。

結果として、特定のトランスポンダ配下のチャンネルだけ映りにくくなったり、ブロックノイズが乗って視聴に適さないことがある。

=== ND16問題（ND18問題） ===
[[画像:Japanese BS and CS 110° intermediate frequency and radio systems2021.svg|thumb|BS・110°CSの中間周波数と、同帯域を使う無線システム。]]
{{See also|中間周波数#電波障害}}
家庭用[[PHS]]または[[DECT]]コードレス電話の電波と干渉し、特定のチャンネルが映りにくくなったり、ブロックノイズが乗ったりする問題が散見される。家庭用PHSは日本では2021年にサービスを終了したが、DECT機器については依然として問題が残る。

ND16トランスポンダー収容下のCSチャンネル（前述の表参照）の一部に現象が生じる。ND16は12.5710GHzであり、[[同軸ケーブル]]に流すためにダウンコンバートするが、その先の周波数が1.893GHzと、ちょうど日本国内でPHS/DECTが発する1.9GHz帯の電波とが漏洩電波で[[混信]]してしまう（[[#BS-IF/CS-IF（周波数変換）|BS-IF/CS-IF（周波数変換）]]参照）。漏洩環境によっては、ND16/ND18トランスポンダー配下の、一方または両方に混信する場合もある（なおND18は、12.611GHzから1.933GHzにダウンコンバートされ、これは携帯電話（[[IMT-2000]]、KDDI・[[au (携帯電話)|au]]の帯域であった）。

対策としては、同軸ケーブル、端子、分配器など配線をすべて高シールド、[[F型コネクタ|F型接栓]]（場合によっては壁コンセント内まで含む）化したり、コードレス親機を同軸ケーブル系から数m - 10m以上離す、コードレス親機からの電波を弱めるためにアルミ箔などを親機のアンテナ近傍に置いて遮蔽する、などがあるが、[[無線従事者]]以外の一般消費者が調整するには、やや困難がある。

BSデジタル放送では、BS21・23が変換先の1.5GHz帯で同じ帯域を使用する[[SoftBank (携帯電話)|ソフトバンクモバイル]]（当時）の[[ULTRA SPEED]]（2018年1月31日サービス終了）との混信が発生しているが、こちらは逆に、ULTRA SPEEDの方に無線通信障害が発生していた（詳細は[[1.5GHz帯]]を参照のこと）。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Notelist}}

=== 出典 ===
{{Reflist|2|refs=
<ref name="4K 8K">[https://www.soumu.go.jp/main_content/000347943.pdf 4K・8Kの推進に関する現状について 平成27年3月17日（PDF）]</ref>
}}

== 関連項目 ==
* [[公共放送]]
* [[BS放送事業者一覧]]
* [[BS・CS・CATVのチャンネル一覧]]
* [[ISDB]]
* [[エンジニアリングサービス (デジタル放送)]]
* [[日本の地上デジタルテレビ放送]]
* [[東北新社役職員による総務省幹部接待問題]]

== 外部リンク ==
* [https://www.eiseihoso.org/ 一般社団法人衛星放送協会]
* [https://www.apab.or.jp/bs/ BS] - 一般社団法人放送サービス高度化推進協会（A-PAB）
* {{NHK放送史|D0009030829_00000|衛星本放送はじまる}}
* {{NHK放送史|D0009030295_00000|BSデジタル放送開始}}
* {{NHK放送史|D0009043742_00000|BSデジタル放送 開局記念特別番組}}
* [https://www2.nhk.or.jp/archives/articles/?id=C0010324 番組エピソード 衛星放送 制作者座談会 - NHKアーカイブス]

{{日本関連の項目}}
{{BSデジタル放送}}
{{日本の宇宙探査機・人工衛星}}

{{デフォルトソート:にほんにおけるえいせいほうそう}}
[[Category:日本の衛星放送|*]]