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== 反響・評価 ==
== 反響・評価 ==
母国アメリカの[[Billboard 200]]では初登場2位となり、[[ガース・ブルックス]]の『ダブル・ライヴ』に1位獲得を阻まれる結果となった<ref>{{Cite web |url=https://www.billboard.com/charts/billboard-200/1998-12-12/ |title=Billboard 200 - WEEK OF DECEMBER 12, 1998 |publisher=Billboard |accessdate=2023-03-09}}</ref>。収録曲「ウィスキー・イン・ザ・ジャー」は、[[第42回グラミー賞]]で最優秀ハードロック・パフォーマンス賞を受賞した<ref>{{Cite web |url=https://www.grammy.com/awards/42nd-annual-grammy-awards |title=42th Annual GRAMMY Awards |publisher=Recording Academy |work=GRAMMY.com |accessdate=2023-03-09}}</ref>。ドイツのアルバム・チャートでは初登場1位となり、43週連続でトップ100入りした<ref name=deutschecharts />。
母国アメリカの[[Billboard 200]]では初登場2位となり、[[ガース・ブルックス]]の『ダブル・ライヴ』に1位獲得を阻まれる結果となった<ref>{{Cite web |url=https://www.billboard.com/charts/billboard-200/1998-12-12/ |title=Billboard 200 - WEEK OF DECEMBER 12, 1998 |publisher=Billboard |accessdate=2023-03-09}}</ref>。収録曲「ウィスキー・イン・ザ・ジャー」は、[[第42回グラミー賞]]で最優秀ハードロック・パフォーマンス賞を受賞した<ref>{{Cite web |url=https://www.grammy.com/awards/42nd-annual-grammy-awards |title=42nd Annual GRAMMY Awards |publisher=Recording Academy |work=GRAMMY.com |accessdate=2023-03-09}}</ref>。ドイツのアルバム・チャートでは初登場1位となり、43週連続でトップ100入りした<ref name=deutschecharts />。


Stephen Thomas Erlewineは[[オールミュージック]]において5点満点中4点を付け「初期のメタリカほど生々しくないが、『[[ロード (メタリカのアルバム)|ロード]]』および『リロード』よりは聴く価値がある」と評している<ref>{{Cite web |url=https://www.allmusic.com/album/garage-inc-mw0000051667 |last=Erlewine |first=Stephen Thomas |title=Metallica - Garage, Inc. Album Reviews, Songs & More |publisher=AllMusic |accessdate=2023-03-09}}</ref>。また、『CDジャーナル』のミニ・レビューでは「全体的にリラックスした雰囲気が感じられるのは、前作、前々作で新たな方向性に挑んだ彼らが、次のステップへ進む前に肩ならしをしておきたかったからに違いない」と評されている<ref name=cdjournal />。
Stephen Thomas Erlewineは[[オールミュージック]]において5点満点中4点を付け「初期のメタリカほど生々しくないが、『[[ロード (メタリカのアルバム)|ロード]]』および『リロード』よりは聴く価値がある」と評している<ref>{{Cite web |url=https://www.allmusic.com/album/garage-inc-mw0000051667 |last=Erlewine |first=Stephen Thomas |title=Metallica - Garage, Inc. Album Reviews, Songs & More |publisher=AllMusic |accessdate=2023-03-09}}</ref>。また、『CDジャーナル』のミニ・レビューでは「全体的にリラックスした雰囲気が感じられるのは、前作、前々作で新たな方向性に挑んだ彼らが、次のステップへ進む前に肩ならしをしておきたかったからに違いない」と評されている<ref name=cdjournal />。

2024年5月6日 (月) 03:48時点における最新版

『ガレージ・インク』
メタリカカバーアルバム
リリース
録音
ジャンル ヘヴィメタルスラッシュメタル
時間
レーベル アメリカ合衆国の旗エレクトラ・レコード
イギリスの旗欧州連合の旗ヴァーティゴ
プロデュース ボブ・ロックジェイムズ・ヘットフィールドラーズ・ウルリッヒ(ディスク1)
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 1位(スウェーデン[4]、ドイツ[5]、ノルウェー[6]、フィンランド[7]
  • 2位(アメリカ[8]、オーストラリア[9]
  • 3位(オーストリア[10]、ニュージーランド[11]
  • 8位(オランダ[12]
  • 9位(フランス[13]、ベルギー・フランデレン地域[14]
  • 10位(スイス[15]
  • 18位(日本[16]
  • 29位(イギリス[17]
  • 31位(ベルギー・ワロン地域[18]
  • メタリカ アルバム 年表
    リロード
    (1997年)
    ガレージ・インク
    (1998年)
    S&M
    (1999年)
    テンプレートを表示

    ガレージ・インク』(Garage Inc.)は、アメリカ合衆国ヘヴィメタルバンドメタリカ1998年に発表したカバーアルバム。2枚組CDとして発売され、ディスク1には新録音のカバー曲、ディスク2には過去のシングル、EP、オムニバス・アルバムで発表されたカバー曲が収録された。

    背景

    [編集]

    「イッツ・エレクトリック」は、メタリカに多大な影響を与えたダイアモンド・ヘッドのカバーで、オリジナル・バージョンの作者ブライアン・タトラーによれば、メタリカは1982年のリハーサルで既にこの曲を演奏しており、当時ラーズ・ウルリッヒからテープを送られたという[19]。「サブラ・カダブラ」はブラック・サバスのカバーで、クレジットには明記されていないが、同じくブラック・サバスの曲である「ナショナル・アクロバット」の断片も挿入されている[3][19]。「アストロノミー」はブルー・オイスター・カルトのカバーで、同バンドのベーシストだったジョー・ブーチャードは1998年当時には出版業界で働いていたが、本作で自分の曲がカバーされたことが励みとなり、会社を辞めてミュージシャンとしての活動を再開した[19]レーナード・スキナードのカバー「チューズデイズ・ゴーン」は、レーナード・スキナードのオリジナル・メンバーであるゲイリー・ロッシントンを含む多数のゲストを迎えたアコースティック・スタジオ・ライブで[3]、1997年12月18日放送のラジオ番組「Don't Call Us, We'll Call You」のために録音された[2]

    アルバム・タイトルは、『メタル・マスター』(1986年)収録曲「Damage, Inc.」と、1998年当時は廃盤となっていたEP『The $5.98 E.P.: Garage Days Re-Revisited』(1987年)のセルフパロディである[20]。なお、本作には『メタル・ガレージ』からの全曲も収録された[21]

    反響・評価

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    母国アメリカのBillboard 200では初登場2位となり、ガース・ブルックスの『ダブル・ライヴ』に1位獲得を阻まれる結果となった[22]。収録曲「ウィスキー・イン・ザ・ジャー」は、第42回グラミー賞で最優秀ハードロック・パフォーマンス賞を受賞した[23]。ドイツのアルバム・チャートでは初登場1位となり、43週連続でトップ100入りした[5]

    Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「初期のメタリカほど生々しくないが、『ロード』および『リロード』よりは聴く価値がある」と評している[24]。また、『CDジャーナル』のミニ・レビューでは「全体的にリラックスした雰囲気が感じられるのは、前作、前々作で新たな方向性に挑んだ彼らが、次のステップへ進む前に肩ならしをしておきたかったからに違いない」と評されている[1]

    収録曲

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    ディスク1

    [編集]
    #タイトル作詞・作曲オリジナル時間
    1.「フリー・スピーチ・フォー・ザ・ダム - Free Speech for the Dumb」ケルヴィン・モリス、アンソニー・ロバーツ、ロイ・ウェインライト、ギャリー・マロニーディスチャージのアルバム『ヒア・ナッシング・シー・ナッシング・セイ・ナッシング』(1982年)より。
    2.「イッツ・エレクトリック - It's Electric」シーン・ハリス、ブライアン・タトラーダイアモンド・ヘッドのアルバム『Lightning to the Nations』(1980年)より。
    3.「サブラ・カダブラ - Sabbra Cadabra」オジー・オズボーントニー・アイオミギーザー・バトラービル・ワードブラック・サバスのアルバム『血まみれの安息日』(1973年)より。
    4.「ターン・ザ・ペイジ - Turn the Page」ボブ・シーガーボブ・シーガーのアルバム『Back in '72』(1973年)より。
    5.「ダイ、ダイ・マイ・ダーリン - Die, Die My Darling」グレン・ダンジグミスフィッツのアルバム『Earth A.D./Wolfs Blood』(1983年)より。
    6.「ラヴァーマン - Loverman」ニック・ケイヴニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズのアルバム『レット・ラヴ・イン』(1994年)より。
    7.「マーシフル・フェイト - Mercyful Fate (Featuring "Satan's Fall", "Curse of the Pharaohs", "A Corpse Without Soul", "Into the Coven" and "Evil")」キング・ダイアモンド、ハンク・シャーマンマーシフル・フェイトのEP「Mercyful Fate」(1982年)およびアルバム『メリッサ』(1983年)からの曲のメドレー。
    8.「アストロノミー - Astronomy」サンディ・パールマン英語版、ジョー・ブーチャード、アルバート・ブーチャードブルー・オイスター・カルトのアルバム『オカルト宣言』(1974年)より。
    9.「ウィスキー・イン・ザ・ジャー - Whiskey in the Jar」トラディショナルシン・リジィが1972年に発表したシングルのアレンジに基づく。
    10.「チューズデイズ・ゴーン - Tuesday's Gone」ロニー・ヴァン・ザント、アレン・コリンズレーナード・スキナードのアルバム『レーナード・スキナード』(1973年)より。
    11.「ザ・モア・アイ・シー - The More I See」ケルヴィン・モリス、ピーター・パーティル、ロイ・ウェインライト、ギャリー・マロニーディスチャージのアルバム『ネヴァー・アゲイン』(1984年)より。

    ディスク2

    [編集]
    Garage Days Re-Revisited '87
    #タイトル作詞・作曲オリジナル時間
    1.「ヘルプレス - Helpless」シーン・ハリス、ブライアン・タトラーダイアモンド・ヘッドのアルバム『Lightning to the Nations』(1980年)より。
    2.「ザ・スモール・アワーズ - The Small Hours」ジョン・モーティマーホロコーストが1981年に録音・1983年に発表したライブ・アルバム『Live (Hot Curry & Wine)』より。
    3.「ザ・ウェイト - The Wait」ジャズ・コールマン、ジョーディー・ウォーカー、マーティン・グローヴァー、ポール・ファーガソンキリング・ジョークのアルバム『キリング・ジョーク』(1980年)より。
    4.「クラッシュ・コース・イン・ブレイン・サージェリー - Crash Course in Brain Surgery」バーク・シェリー、トニー・ボージ、レイ・フィリップスバッジーのアルバム『イン・フォー・ザ・キル』(1974年)より。
    5.「ラスト・カレス/グリーン・ヘル - Last Caress/Green Hell」グレン・ダンジグミスフィッツのEP『Beware』(1980年)からの曲と、アルバム『Earth A.D./Wolfs Blood』(1983年)からの曲のメドレー。
    Garage Days Revisited '84
    #タイトル作詞・作曲オリジナル時間
    6.「アム・アイ・イーヴィル? - Am I Evil?」シーン・ハリス、ブライアン・タトラーダイアモンド・ヘッドのアルバム『Lightning to the Nations』(1980年)より。
    7.「ブリッツクリーグ - Blitzkrieg」ブライアン・ロス、ジム・シロット、イアン・ジョーンズブリッツクリーグのシングル「Buried Alive」(1981年)のB面曲。
    B-Sides & One-Offs '88-'91
    #タイトル作詞・作曲オリジナル時間
    8.「ブレッドファン - Breadfan」バーク・シェリー、トニー・ボージ、レイ・フィリップスバッジーのアルバム『ネヴァー・ターン・ユア・バック・オン・ア・フレンド (友情)』(1973年)より。
    9.「ザ・プリンス - The Prince」シーン・ハリス、ブライアン・タトラーダイアモンド・ヘッドのアルバム『Lightning to the Nations』(1980年)より。
    10.ストーン・コールド・クレイジー英語版 - Stone Cold Crazy」フレディ・マーキュリーブライアン・メイジョン・ディーコンロジャー・テイラークイーンのアルバム『シアー・ハート・アタック』(1974年)より。
    11.「ソー・ホワット - So What」ニック・カルマー、クリス・イグゾール、クライヴ・ブレイクアンチ・ノーウェア・リーグのシングル「Streets of London」(1981年)のB面曲。
    12.「キリング・タイム - Killing Time」レイモンド・ホーラー、ヴィヴィアン・キャンベル、トレヴァー・フレミング、デヴィッド・ベイツスウィート・サヴェージのシングル「Take No Prisoners」(1981年)のB面曲。
    Motorheadache '95
    #タイトル作詞・作曲オリジナル時間
    13.「オーヴァーキル - Overkill」レミー・キルミスター、エディ・クラーク、フィル・テイラーモーターヘッドのアルバム『オーヴァーキル』(1979年)より。
    14.「ダメージ・ケース - Damage Case」レミー・キルミスター、エディ・クラーク、フィル・テイラー、ミック・ファレンモーターヘッドのアルバム『オーヴァーキル』(1979年)より。
    15.「ストーン・デッド・フォーエヴァー - Stone Dead Forever」レミー・キルミスター、エディ・クラーク、フィル・テイラーモーターヘッドのアルバム『ボマー』(1979年)より。
    16.「トゥー・レイト・トゥー・レイト - Too Late Too Late」レミー・キルミスター、エディ・クラーク、フィル・テイラーモーターヘッドのシングル「オーヴァーキル」(1979年)のB面曲。

    参加ミュージシャン

    [編集]

    下記ミュージシャンは「チューズデイズ・ゴーン」にゲスト参加[3]

    脚注

    [編集]
    1. ^ a b メタリカ/Garage Inc. (2CD)”. CDJournal. 音楽出版社. 2023年3月9日閲覧。
    2. ^ a b CD英文ブックレット内クレジット
    3. ^ a b c d CD英文ライナーノーツ(David Fricke、1998年10月)
    4. ^ swedishcharts.com - Metallica - Garage Inc.
    5. ^ a b Offizielle Deutsche Charts
    6. ^ norwegiancharts.com - Metallica - Garage Inc.
    7. ^ finnishcharts.com - Metallica - Garage Inc.
    8. ^ Metallica - Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2023年3月9日閲覧。
    9. ^ australian-charts.com - Metallica - Garage Inc.
    10. ^ Metallica - Garage Inc. - austriancharts.at
    11. ^ charts.org.nz - Metallica - Garage Inc.
    12. ^ Metallica - Garage Inc. - dutchcharts.nl
    13. ^ lescharts.com - Metallica - Garage Inc.
    14. ^ Metallica - Garage Inc. - ultratop.be
    15. ^ Metallica - Garage Inc. - hitparade.ch
    16. ^ ガレージ・インク - メタリカ”. オリコン. 2023年3月9日閲覧。
    17. ^ Metallica | full Official Chart History | Official Charts Company - 「ALBUMS」をクリックすれば表示される。
    18. ^ Metallica - Garage Inc. - ultratop.be
    19. ^ a b c Chantler, Chris. “Metallica: the story behind every Garage Inc. cover version”. loudersound.com. Future plc. 2023年3月9日閲覧。
    20. ^ Gibson, Caren (2022年11月24日). “'Garage Inc': Behind Metallica's Back-To-Basics Covers Album”. uDiscoverMusic. 2023年3月9日閲覧。
    21. ^ Christopher, Michael (2017年8月21日). “How Metallica Bounced Back With 'Garage Days Re-Revisited'”. Ultimate Classic Rock. Townsquare Media. 2023年3月9日閲覧。
    22. ^ Billboard 200 - WEEK OF DECEMBER 12, 1998”. Billboard. 2023年3月9日閲覧。
    23. ^ 42nd Annual GRAMMY Awards”. GRAMMY.com. Recording Academy. 2023年3月9日閲覧。
    24. ^ Erlewine, Stephen Thomas. “Metallica - Garage, Inc. Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2023年3月9日閲覧。

    外部リンク

    [編集]