ドン・キホーテ (企業)
株式会社ドン・キホーテ(英: Don Quijote Co., Ltd.)は、日本の主要都市や主要地方都市でドン・キホーテブランドなどの主に総合ディスカウントストアを展開する企業。本社は東京都目黒区青葉台。創業者は安田隆夫。略称はドンキ。
ドン・キホーテ中目黒本店・本社 | |
種類 | 株式会社 |
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略称 | ドンキ |
本社所在地 |
日本 〒153-0042 東京都目黒区青葉台二丁目19番10号 北緯35度38分55.5秒 東経139度41分35.1秒 / 北緯35.648750度 東経139.693083度座標: 北緯35度38分55.5秒 東経139度41分35.1秒 / 北緯35.648750度 東経139.693083度 |
設立 |
2013年8月14日 (株式会社ドン・キホーテ分割準備会社) |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 3011001096370 |
事業内容 | ディスカウントストアの運営 |
代表者 |
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資本金 |
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発行済株式総数 |
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売上高 |
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営業利益 |
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経常利益 |
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純利益 |
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純資産 |
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総資産 |
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決算期 | 6月30日 |
主要株主 | 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス 100% |
主要子会社 | |
関係する人物 | 安田隆夫(創業者) |
外部リンク | https://www.donki.com/ |
現在の株式会社ドン・キホーテは2代目法人。2013年8月に株式会社ドン・キホーテ分割準備会社として設立され、初代法人より会社分割で事業を承継した。初代株式会社ドン・キホーテは2013年12月に商号を株式会社ドンキホーテホールディングス(現・株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)へ変更し、持株会社体制に移行。
概要
編集1号店は京王線東府中駅近くにある東京都府中市の「ドン・キホーテ府中店」。当初は平屋の小さな店舗で倉庫形態を採用していた。本社も府中市に置いていた。なお、府中店は2006年に全面的に建て替えられたため、創業当時の店舗は現存しない。
その後、総合ディスカウントストアとして展開を開始。1997年11月に東京都江戸川区の「ドン・キホーテ葛西店」内へ本店を移転。2006年9月には東京都新宿区西新宿の新宿住友ビル35階に本店を移転。さらに2009年9月には、東京都目黒区の「ドン・キホーテ中目黒本店」(イエローハット跡地)内に本店を移転した。
パーティー用品や雑貨などのほか、食料品や酒類、化粧品、日用品、衣料品、レジャー用品、インテリア、家電製品、携帯電話本体および関連商品、宝飾品、ブランド品、アダルトグッズなどを、幅広く取り扱っている(取扱商品は店舗により異なる)。
特徴
編集営業時間
編集大半の店舗は、午前9時から11時に開店して深夜0時から5時の間に閉店する長時間深夜営業[2]で、一部の店舗は24時間営業である。ただし、午後8時から9時など比較的早い時間に閉店する店舗も存在する[3][4]ため、ドン・キホーテの店舗がすべて深夜営業というわけではない。
幹線道路沿いの店舗では駐車場を完備しているが、都心・駅前店などでは立体駐車場を併設している場合が少数あるのみである。駐車場は基本的に無料だが、店舗によっては買物金額に応じて無料時間を設定したり、近隣のコインパーキングと提携している店舗もある[5]。
陳列・販促方法
編集「圧縮陳列」と呼ばれる陳列方法を採用しているのが特徴である。隙間なく商品を並べて店内は半ば迷路のようになっており、買い物客に目当てのものを探し出させる宝探し的な要素をもたせている[2]。
POP広告
編集店内に散在している数多くのPOP広告もドン・キホーテの特徴である。これらの広告はドン・キホーテの本部が各店舗に配布しているわけではなく、各店舗で「POPライター」を採用して1店舗ごとに1人から3人配置し、「買場」[注釈 1]の担当者と共に作成しており、POP文字は「ドンキ文字」と呼ばれるドン・キホーテ独自のフォントを使用している[6][7]。創業者の安田は自社のPOP広告を「POP洪水」と名付けている[8][9]。
店舗による価格の違い
編集同じ市町村内の店舗であっても、店舗により同一商品でも価格が異なることは珍しくない[2]。これは価格決定が担当者(店長や地域マネージャーの場合もある)の裁量に広く委ねられているため[2]である。
店舗によっては「ロープライス保証商品」と銘打った商品を陳列するときがあり、その場合は購入後に他店舗(ドン・キホーテの他店舗も含む)でさらに安い価格が設定されていた場合に差額を返金する保証制度を取っている。
商品政策
編集ドン・キホーテの基本となる商品政策は「定番商品6割・スポット商品4割」である[8]。これは株式会社ドン・キホーテの前身企業の1つである卸売業「株式会社リーダー」時代に編み出されたもので、定番商品で手堅い販売を行いながら、粗利の高いスポット商品で大きい利益を稼ぎ出すというものである[8]。この手法は、ドン・キホーテの1号店である府中店の開業以来、ドン・キホーテの「黄金比率」となっている[8]。
公式キャラクター
編集ペンギンを図案化した「ドンペン」「ドンコ」とドン・キホーテのピープルブランド情熱価格から図案化した「ド情ちゃん」などがある。
テーマソング
編集同店のテーマソング「MIRACLE SHOPPING〜ドン・キホーテのテーマ〜」が基本的に流れている。このテーマソングのCDはドン・キホーテ店内で販売されており、着うたの配信もされている。また店舗に電話をかけると保留音としてこのテーマソングが流れる。作詞作曲・歌唱は同社の元社員でプロ・ミュージシャンの経歴を持つ田中マイミである[10]。
従業員の就業規則
編集2022年3月から規則を改定し、ヘアカラーは自由となり、ネイルについても凹凸のないデザインであれば色は自由に緩和された[11]。
沿革
編集業態
編集ディスカウントストア事業
編集- ドン・キホーテ - 通常業態。基本的には生鮮食品を扱わない。主に若年層を対象とする[12]。
- MEGAドン・キホーテ - 総合スーパー業態をコンセプトにした店舗。通常の店舗とは異なり通路が広いことを特長とする。家族や高齢者[13]を対象としている。一部店舗は株式会社長崎屋が運営している。
- NEW MEGAドン・キホーテ - MEGAドン・キホーテより規模が小さい業態。生鮮食品の割合を減らすなど、より収益性・効率性を重視した業態。
スモールフォーマット事業
編集- ピカソ - 小規模業態の店舗[2]。
専門店
編集いずれも、ミニショップ形態の専門店。
- OUTLET館 - ブランドやアパレルのアウトレット品を扱う専門店。MEGAドン・キホーテ厚木店(神奈川県厚木市)の隣に位置する。
- さがみの國の駅 - 農産物などの産地直売所業態。1号店「あつぎ産直館」が2009年5月29日にMEGAドン・キホーテ厚木店(神奈川県厚木市)の隣にオープン[14]。
- essence - 都市型小型店舗の業態。1号店の川口駅前店が2011年7月29日にオープン[15]。
- 情熱職人 - ワークウェア、ユニフォーム等、職人向けの専門店。1号店が2014年10月に驚安堂日ノ出町店(神奈川県横浜市、閉店済み)にオープン。単独店としては2016年4月22日に葛西店(東京都江戸川区)がオープン[16]。
- プラチナ ドン・キホーテ - 高級感のテイストを加えた業態。白金台店が2015年5月29日にオープン[17]。
- エキドンキ - 駅ナカ業態の小型店。2015年10月30日にエキマルシェ大阪(大阪府大阪市北区)にオープン[18]。
- ソラドンキ - 空港内の小型店。1号店が2016年6月24日に羽田空港国際線旅客ターミナル(東京都大田区)にオープン[19]。
- ミチドンキ - 高速道路内の小型店。2018年10月6日にNEOPASA清水(静岡県静岡市清水区)にオープン[20]。
- お菓子ドンキ - 輸入菓子や珍味など、菓子類に特化した専門店。「お菓子ドンキ・お酒ドンキ」として、1号店が2021年5月21日に八重洲地下街(東京都中央区)にオープン[21]。
- お酒ドンキ - クラフトビールや変わり種など、酒に特化した専門店。「お菓子ドンキ・お酒ドンキ」として、2021年5月21日に八重洲地下街(東京都中央区)にオープン[21]。
- コスメドンキ - 韓国コスメなど、化粧品に特化した専門店。「コスメドンキ・お菓子ドンキ・驚辛ドンキ」として、1号店が2021年11月6日にモラージュ柏(千葉県柏市)にオープン[22]。
- 驚辛ドンキ - 「コスメドンキ・お菓子ドンキ・驚辛ドンキ」として、2021年11月6日にモラージュ柏(千葉県柏市)にオープン[22]。
- メンズドンキ - 酒・おつまみ、アウトドア、革製品、メンズコスメなど、メンズ商品に特化した専門店。2021年12月3日に、アピタ長久手店(愛知県長久手市)にオープン。
- キラキラドンキ - お菓子屋やアジアンコスメなど、トレンドを意識した専門店。1号店が2022年5月3日に、ダイバーシティ東京プラザ(東京都港区)にオープン。
- ときめきドンキ - Z世代~ミレニアル世代の女性をターゲットした専門店。2022年11月11日に、ドン・キホーテ中洲店(福岡県福岡市博多区)にオープン。
- ナイトドンキ - 家電など当たるカプセルトイ型のコーナーを設置をした、深夜5時まで営業する専門店。2022年11月25日に、ドン・キホーテすすきの店(北海道札幌市中央区)にオープン。
- HAPPYドンキ - H(ヘルス)、A(アミューズメント)、P(プリティ)、P(ポジティブ)、Y(ヤミー)というテーマごとに5つのゾーンに区切った専門店。サニーサイドモール小倉(福岡県北九州市小倉南区)にオープン。
- ドミセ - PB商品「情熱価格」を集めた専門店。2023年8月24日、1号店が道玄坂通 dogenzaka-dori(東京都渋谷区、キラキラドンキに業態転換)にオープン。
グループ会社が運営する店舗業態
編集- MEGAドン・キホーテUNY、ドン・キホーテUNY - アピタやピアゴからの転換で、MEGAドン・キホーテ(ドン・キホーテ)とユニーのダブルネーム店舗。UDリテール株式会社が運営する。
- パウ - グループ複合商業施設。日本商業施設株式会社(旧:株式会社パウ・クリエーション)が運営する。
- 長崎屋 - 食料品や衣料品を主力とした地域密着型のディスカウント型総合スーパー。株式会社長崎屋が運営する。
- アピタ - 広域商圏対応型の総合スーパー。ユニー株式会社が運営する。
- ピアゴ - 地域密着型の総合スーパー。ユニー株式会社が運営する。
- ドン・キホーテUSA - ハワイのオアフ島に展開する業態。Don Quijote (USA) Co., Ltd.が運営する。
- Gelson's Markets - 米国のプレミアムスーパーマーケットチェーン。同名会社が運営する。
- MARUKAI、TOKYO CENTRAL - カリフォルニアやハワイのスーパーマーケット。MARUKAI CORPORATIONおよびMarukai Hawaii Co. Ltd.が運営する。
- DON DON DONKI - "ジャパンブランド・スペシャリティストア"をコンセプトとした東南アジア仕様の新業態。シンガポール、タイ、香港、マカオ、台湾、マレーシア、グアムのグループ会社「Pan Pacific Retail Management」が運営する。
- Times - ハワイのスーパーマーケット。QSI, Inc.が運営する。
過去に存在した業態
編集- パワーコンビニ情熱空間 - 2006年から2008年にかけて展開していたコンビニエンスストア型店舗。
- WR(ダブルアール) - 2010年10月にラパーク岸和田にオープンした会員制ホールセールクラブ。3か月後の2011年3月に閉店し撤退[23]。
- 驚安堂 - 「パワーコンビニ情熱空間」を承継したコンビニエンスストア型店舗。PPIHの国内業態としては当時唯一、自社系のmajicaを含めたキャッシュレス決済に対応せず現金のみに対応していた。2023年10月15日に福生店が閉店し、全店閉店。ブランド名として消滅した。
店舗
編集2023年時点では高知県以外の46都道府県に出店しているが、同年7月に高知市で用地を取得したことが判明しており、2024年度に全都道府県出店を達成する見込みとなった[24]。
一部の店舗にはATMを設置している。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f g h “株式会社ドン・キホーテ 第10期決算公告” (PDF). 株式会社ドン・キホーテ. 2024年2月11日閲覧。
- ^ a b c d e RIETI - ドン・キホーテ/デフレを嘲笑う"非連続型業態"の成長&革新方程式とは?
- ^ 豊田店の店舗情報・WEBチラシ 驚安の殿堂 ドン・キホーテ
- ^ 小樽店の店舗情報・WEBチラシ 驚安の殿堂 ドン・キホーテ
- ^ ぶらくり丁店の店舗情報・WEBチラシ 驚安の殿堂 ドン・キホーテ
- ^ a b “ドンキのお仕事ご紹介”. ドン・キホーテ アルバイト・パート求人. 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス. 2022年12月22日閲覧。
- ^ 若松真平 (2014年10月24日). “ドンキ、神ワザPOP職人を500人も採用していた 売上6千億円”. ウィズニュース. 2022年1月14日閲覧。
- ^ a b c d 安田隆夫 (2015-11-20), 安売り王一代 私の「ドン・キホーテ」人生, 文藝春秋, pp. 240, ISBN 9784166610525
- ^ 安田隆夫 (2024-06-20), 運 ドン・キホーテ創業者「最強の遺言」, 文藝春秋, pp. 256, ISBN 9784166614585
- ^ 誰もが知っている「あの曲」を作って歌ったのは伝説のツワモノ社員/株式会社ドン・キホーテ 本部長 田中マイミさん MASHING UP、2013年8月1日
- ^ 髪色も自由に!自分らしく働ける職場へ
- ^ 岡崎郵便局隣に「MEGAドン・キホーテ」-県内11店舗目、MEGAは2店舗目 - 岡崎経済新聞 2014年2月19日
- ^ “MEGAドンキ菊陽が24日開業 熊本”. 産経新聞. (2014年1月20日). オリジナルの2014年3月8日時点におけるアーカイブ。 2018年9月29日閲覧。
- ^ “ドン・キホーテ/農産物の直売を事業化、5月末に1号店オープン”. 流通ニュース (2009年6月9日). 2024年7月6日閲覧。
- ^ “ドン・キホーテ/都市型小型新業態エッセンス川口駅前店オープン”. 流通ニュース (2011年7月29日). 2024年8月4日閲覧。
- ^ “【ドンキホーテ】作業着専門の「情熱職人」、初の単独店を出店”. ダイヤモンド・チェーンストアオンライン (2016年4月22日). 2024年7月6日閲覧。
- ^ “ドンキが「高級店」に挑戦 1号店を白金台に29日オープン”. 産経新聞 (2015年5月15日). 2024年9月7日閲覧。
- ^ “JR大阪駅の「エキドンキ」は小さくても存在感あり”. NIKKEI STYLE (2016年1月2日). 2024年7月6日閲覧。
- ^ “ドン・キホーテ/羽田空港国際線ターミナルにソラドンキ出店”. 流通ニュース (2016年6月8日). 2024年7月6日閲覧。
- ^ “ドン・キホーテ/新業態「ミチドンキ」、新東名ネオパーサ清水にオープン”. 流通ニュース (2018年9月28日). 2024年7月6日閲覧。
- ^ a b “本日オープン!新業態「お菓子ドンキ・お酒ドンキ」”. PR TIMES (2021年5月21日). 2021年11月30日閲覧。
- ^ a b “千葉・柏にドンキ新業態。「コスメドンキ」「お菓子ドンキ」「驚辛ドンキ」がモラージュ柏に11月6日オープン”. インプレス (2021年10月25日). 2021年11月30日閲覧。
- ^ “ドン・キホーテ会員制ホールセール「WR」3ヶ月で撤退”. FASHIONSNAP (2011年1月24日). 2024年7月6日閲覧。
- ^ “ドンキ高知県初出店へ、来年以降か 全国唯一未進出 高知市”. 高知新聞. (2023年7月8日) 2023年11月16日閲覧。