第5期順位戦

1951年度の順位戦

第5期順位戦(だい5き じゅんいせん)は、1951年度(1950年6月 - 1951年3月)に実施された順位戦である。順位戦は、将棋タイトル戦の一つ「名人戦」の予選にあたる棋戦である。

第5期 順位戦 / 第10期 名人戦
開催期間 順位戦 1950年6月 - 1951年3月
名人戦 1951年3月19日 - 1951年5月29日
第9期名人 木村義雄(通算7期目)
挑戦者 升田幸三
第10期名人 木村義雄(通算8期目)
△ 昇級 △
次期A 原田泰夫 / 松田茂行 / 荒巻三之
次期B 灘照一 / 廣津久雄
次期C1 二見敬三 / 吉田六彦
▼ 降級 ▼
次期B 高島一岐代 / 大野源一 / 南口繁一 / 五十嵐豊一
次期C1 北楯修哉 / 中井捨吉
次期C2 畝美与吉 / 野村慶虎
順位戦
0 陥落
佐藤豊
順位戦
第4期順位戦
第9期名人戦
第6期順位戦
第11期名人戦
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第10期名人戦(だい10き めいじんせん)は、1951年度(1951年3月19日 - 1951年5月29日)に実施されたタイトル棋戦「名人戦」である。第10期名人のタイトルをかけ、「第9期名人」および第5期順位戦で選出された「挑戦者」により七番勝負で争われた。

ここでは「第5期順位戦」および「第10期名人戦」について、あわせて記述する。

第10期名人戦七番勝負

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名人戦七番勝負は、木村義雄名人が升田幸三八段を4勝2敗で下し、名人位を防衛した[1]

対局者 第1局 第2局 第3局 第4局 第5局 第6局
1951年
3月19日・20日
1951年
4月4日・5日
1951年
4月18日・19日
1951年
5月2日・3日
1951年
5月14日・15日
1951年
5月28日・29日
木村義雄名人 名人位防衛
升田幸三八段

ルールの改定

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  • 挑戦者の選出方法:名人挑戦者決定戦を廃止し、A級優勝者を直ちに挑戦者とする。同率者のある場合に限り3番勝負によって決する。
  • 各クラスの対局数:A級は総当たり。B級以下はくじ引きにより各12局とする。持ち時間は7時間。
  • 同率者の場合:今期のみ簡単な方法で昇降級の決戦を行う。以降は前期の成績により上位者を優先する。
  • 昇降級:これまでA級のみだった降級を全級で行う。基本はA-B間の昇降は3名。以下の級間は2名。C級2組の降級者は奨励会に参加して四段の資格で対局し、1年間指し分け以上の成績でC級2組に復活。
  • アマチュアの参加:第3期から全日本アマチュア名人戦大会の第1位より4位までのうち、希望により順位戦への参加が特典となっていたが、今期限りで廃止。
  • 「前名人」の称号:前名人の称号は現名人(木村)の「前」の名人に限りこれを認め、その資格を失った場合八段とする。

順位戦結果

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  •    :名人挑戦・次期昇級
  •    :次期降級

名人挑戦1名・降級4名

順位 棋士名 段位 年齢 前期成績(順位) 備考
1 大山康晴 八段 28 6-2(2) 8 2
2 升田幸三 八段 33 6-2(3) 8 1 名人挑戦
3 丸田祐三 八段 32 5-3(4) 7 3
4 塚田正夫 前名人 36 4-4(1) 5 5
5 高島一岐代 八段 34 4-4(8) 3 7 降級
6 五十嵐豊一 八段 26 3-5(7) 1 8 降級
7 大野源一 八段 39 3-5(5) 3 7 降級
8 高柳敏夫 八段 31 7-1(B) 6 4
9 板谷四郎 八段 37 6-2(B) 3 6
10 南口繁一 八段 32 6-2(B) 3 7 降級
張出 坂口允彦 八段 42 休場 6 3
松田辰雄 八段 34 休場 0 0 休場

順位なし・昇級3名・降級2名

順位 棋士名 段位 年齢 前期成績(順位) 備考
北楯修哉 八段 38 2-6(A/6) 2 10 降級/引退
原田泰夫 八段 28 3-5(A/9) 11 1 昇級
小堀清一 七段 39 6-2 5 7
萩原淳 八段 46 5-3 4 8
金高清吉 七段 32 5-3 5 7
山本武雄 七段 34 4-3 5 6
梶一郎 八段 38 4-4 6 6
京須行男 七段 37 4-4 6 6
松下力 七段 38 4-4 6 6
大和久彪 七段 37 4-4 6 6
建部和歌夫 八段 41 4-4 4 8
加藤博二 七段 27 4-4 8 4
松田茂行 七段 29 4-4 11 1 昇級
斎藤銀次郎 八段 46 3-5 8 4
村上真一 八段 53 3-5 6 6
中井捨吉 七段 58 3-5 2 10 降級
山川次彦 七段 31 3-5 6 6
小泉雅信 八段 50 2-5 2 9
佐瀬勇次 七段 32 2-6 5 7
松浦卓造 七段 36 2-6 7 5
荒巻三之 七段 36 2-6 8 4 昇級[2]
花村元司 七段 33 8-0(C1) 7 5
北村秀治郎 七段 43 7-1(C1) 7 5
富沢伝助 七段 30 5-3(C1) 6 6

C級1組

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順位なし・昇級2名・降級2名

順位 棋士名 段位 年齢 前期成績(順位) 備考
下平幸男 六段 26 5-3 4 7
灘照一 六段 24 5-3 10 2 昇級
山中和正 六段 36 5-3 6 6
星田啓三 六段 34 5-3 4 8
岡崎史明 六段 43 5-3 7 5
廣津久雄 六段 28 4-4 10 2 昇級
橋爪敏太郎 六段 42 4-4 7 5
加藤恵三 六段 42 4-4 7 5
本間一雄 六段 31 4-4 7 5
畝美与吉 六段 50 3-5 3 9 降級
市川一郎 六段 48 2-6 4 7
間宮純一 六段 42 2-6 5 7
藤内金吾 六段 58 2-6 6 6
野村慶虎 六段 51 2-6 1 11 降級
藤川義夫 六段 42 2-6 7 5
清野静男 六段 28 8-0(C2) 7 5
神田鎮雄 六段 21 5-1(C2) 6 6

C級2組

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順位なし・昇級2名・降級1名

順位 棋士名 段位 年齢 前期成績(順位) 備考
平野広吉 五段 35 6-2 6 6
熊谷達人 四段 20 4-2 8 4
二見敬三 四段 19 3-3 8 4 昇級
角田三男 五段 41 3-3 7 5
増田敏二 五段 35 3-3 8 4
浅沼一 四段 26 4-4 6 6
木川貴一 四段 31 4-4 5 7
佐藤豊 四段 36 4-4 1 11 降級
鈴木禎一 五段 51 3-5 7 5
西本馨 四段 27 1-5 6 6
吉田六彦 五段 41 2-6 8 4 昇級
内山龍馬 四段 アマチュア代表 4 8
加納和夫 四段 アマチュア代表 7 5
宮本茂 四段 アマチュア代表 3 9

脚注

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  1. ^ 名人戦・順位戦|棋戦”. 日本将棋連盟. 2021年7月23日閲覧。
  2. ^ 昇級の最後の一枠を斎藤、加藤、荒巻の同率決戦。勝利した荒巻がA級に昇級。

外部リンク

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